先に進む道を

マスター:石田まきば

シナリオ形態
イベント
難易度
普通
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2015/05/26 22:00
完成日
2015/06/01 23:56

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

先に進む道を

●見学の誘い

『拝啓 シャイネ・エルフハイム殿

 近々ナデルハイムの外部への開放が実現する運びとなった。
 しかしながら、整えた施設などの整備に問題がないかどうか、本格始動する前の確認をする必要があると感じている。
 そこで、ハンター達を招くこととなった。
 彼らには多くの意見をもらった恩がある。
 彼らからの意見がどのような形になったのか、実際に確かめてもらいたいという我々の意思もある。
 一泊二日の短期滞在と言う形ではあるが、彼らの中から有志を募り、案内を頼めないだろうか。
 私達は最終的な準備を整える為、当日まではナデルを出ることが難しい。
 どうか、よろしくお願いしたい。

         長老が一 ユレイテル』

●リゼリオ

 APVの一角で、シャイネ・エルフハイム(kz0010)は行きかうハンター達の波を眺めていた。
(彼は着実に前に進んでいるみたいだね)
 ユレイテルが長老になった事はきっと喜ばしい事だ。自分の関わった誰かが目標に近づく様子は見ていて気分が良いものだから。
「……僕も少しは前に進まないとね」
「? 今なんて?」
 ぽつりとこぼせば、お茶を持ってきたフクカン(kz0035)が首を傾げる。
「ふふ、こっちの話だよ。……依頼の話なのだけれど。エルフハイムに一泊二日の旅行に行くハンターを集めてほしいんだ」
「ええっ!? 『旅行』でいいんですか?」
 帝国との間に結ばれている不可侵条約の事や、エルフハイムそのものが閉じた集落であることはフクカンだってよく聞いて知っている。だからこそ大声をあげて驚いた。
「そうだよ。仕事を理由にしなくても、短期の滞在ができるようになるんだ」
 にこにこと笑顔を浮かべるシャイネ。
「エルフハイム全体ではなくて、ほんの一部……ナデルハイムと呼ばれている一区画だけではあるんだけどね。最初のお客さんとして、ハンターの皆を招待したいってことみたいだよ♪」

●維新派の長老

 少し時を遡る。
 ナデルハイムでの詰所、自分専用の机に座るユレイテルは、手の内にある手紙をじっと見つめていた。
(何の前触れもなく……いや、前触れとなりそうな出来事も経験も積み重ねてきたつもりだが)
 予想よりも、遥かに早い段階で転機が訪れたことを、幸いとみるべきなのだろう……そう、思いながら。

 ユレイテルはエルフハイムにおいて役人として働いている。それはナデルハイムと言う一つの区画を主に拠点としているものではあったが、キャリアと呼んで差支えない立場である。
 それは父が長老会の一員である事も少なからず影響していた。エルフハイム全体の為に働く父の背を見て育ったことは多分に己の思想を完成させる糧となっている。
 いつかは父リヒャルトの跡を継いで長老会の一員となる可能性を展望に入れつつも、今のエルフハイム全体に大きく影響を及ぼしている恭順派の思想に染まらなかったユレイテルは、維新派として、父の元で経験を積むことを放棄しナデルハイムへとその拠点を移した。ある種の放蕩者である自覚もあった。
 選んだ道を確実に積み重ねてきていたつもりだ。実際に志を同じくする仲間達は増えていた。
 そして先ごろついに先触れの手紙が届けられたのだ。
 それこそ、ユレイテルを新しい長老へと推薦するとの報せ……長老ヨハネからの手紙であった。

 選挙に立候補したのは、本当の意味で皇帝になりたかったわけではない。まずは帝国での知名度を上げる為であった。エルフハイムのエルフが帝国と近づきになりたいという姿勢を見せて居る事、それが必要なことだと思ったからだ。
 ナデルハイムの門戸解放を考えたのは、浄化術の改善と革新を行うための一歩として必要だからだ。ただ求めるだけでは、閉じたままでは協力もなにもあったものではない。
 浄化術は土地の浄化に必要だ。エルフハイムの同胞達も浄化に邁進する一派は存在している。他にもエルフだけではない、様々な手段は講じられていると知っている。けれど、それだけでは足りない。今のままではエルフの歪虚病への恐れは避けられない。ただ衰退を緩やかにする、その程度でしかないのだ。より方法を広く、汎用的に広めるための技術革新は必要だ。
 同胞達の繁栄の為に。
 けれど、エルフだけでは生きられないことは十分に知っている。
 森の外との繋がりを作りながら、エルフの滅亡を避ける道を歩んでいけるなら。
 全てが解決したその時、外界への確執も無くなっていると……そう信じて。

(この誘いを受けない理由などない)
 何よりも、今の活動を制限するものではないことが大きな理由だ。
 長老リヒャルトの息子としてではなく、維新派としての長老会への参入である。長老としての仕事は増えるだろうが、これまでの様にナデルハイムとマーフェルスを拠点にしての活動を、より大手を振って行えるようになったという事になる。その証拠に、ナデルハイムの自治権とも呼べるべき権利を与えられている。
 それは同時に、何か問題を起こした時。ナデルハイムと共に自分が切り離される、その宣告でもあることは十分に承知しているけれど。
「十分だ」
 一人無力なまま追放されるわけではない、志を同じくついてきてくれる仲間達ごとならば心強いだけだ。旗頭として、それだけの地盤は固めてきたつもりだ。
 長老としての枷は増えた、しかし力も増えた。これまでだってやってこれたその規模が大きくなっただけ。
「この転機は、必ず今後に繋げてみせる」

●ナデルハイム

「ついに明日か」
「だが帝国敵対派の奴らはいい気分んしないんじゃねぇかな」
 ハンター達の来訪を翌日に控え、ナデルハイムのエルフ達、特にユレイテルの志に賛同する者達は少なからず浮き足立っていた。
 ぽつりとこぼされる言葉に、少しだけ沈黙が降りる。
「明日来るのはハンターなんでしょう? 帝国兵じゃないもの」
「帝国の肩をもつハンターが居てもおかしくないだろ?」
「ユレイテル様が自治権を手に入れて、快く思わない人も……居ますし」
 訪れたハンター達に何か仕掛ける可能性も否定できない。
「あんた警備隊でしょうが、その警戒も仕事に含まれるってことじゃないの」
「これからは内部にも目を向けなきゃいけないってことかぁ」
 本来であれば外敵への対処を目的とする警備隊だが、ここナデルハイムにおいては意味合いが変化する可能性を帯び始める。
「皆も気にしておいてくれよ。初めての客の前で……誰もミソつけたくなんかねぇだろ」
 準備も忙しいだろうけれど、そういった警備隊の男の言葉に周りの皆が頷く。
「おーい! 手すりのチェック終わったぞ!」
「店の方も問題ない!」
「食材はOKでーす!」
 周囲で忙しく立ち回る者達の声が、タイミングよく続いた。
「一応、皆に連絡回しましょう」
「そうだな、客に気を使わせないですむようにな」
「ここで溜まってても仕方ねぇ、皆続きだ続き!」

リプレイ本文



「ユレイテルが長老に? ……やっこさんもヤルじゃねーか」
 前に進んでるんだなと、ナハティガル・ハーレイ(ka0023)は実感と共に足を踏み入れる。
 初めての場所なのに何処か懐かしい。以前から友人に抱いていた思いは、この場所が理由だと理解する。
(――故郷か)
 彼が守りたいもの、自分は守れなかったもの。同じ道を歩ませたくないから力になりたいと、強く。

「祝いも兼ねて、久しぶりに里帰りと行くかのう」
 外部への開放実現と、長老就任。提案した小旅行も採用されて。
「めでたいこと続きだが、最初じゃからのう……」
 浮かれてばかりはいられない。土地と慣習を知る身なら手助けにもなるだろうと、イーリス・クルクベウ(ka0481)はハンター達への案内を買って出るつもりでいる。

「長老就任おめでとうございます」
 シルヴェイラ(ka0726)の祝辞にエルティア・ホープナー(ka0727)も会釈して続く。
「最初にしか手を貸せなかったけれど、世界を変えるプロローグが終わって、此処から始まる新しい一頁……素敵な物語が紡がれるのはとても楽しみだけれど、一先ずおめでとうと、言わせてもらうわ」
 提案の結果も是非見て行って欲しいとの返事を受け取り、2人は改めて視線を巡らせた。

「やあ初めまして、私はリアム。人間のgoodfellow(良き隣人)である事を選んだ者だ」
 この地に来ることができるとわかってからずっと、リアム・グッドフェロー(ka2480)の心は跳ねていた。
「ユレイテル君、君の決断のお陰で私はエルフハイムという新しい場所に出会えた。とても感謝しているよ!」
 どれだけ言葉に籠めようとも伝えきれないけれど、伝えない選択肢は有り得ない。
「今迄の当り前を手放すのはとても怖い事だけど、そうしないと新しい物にも出会えないからね」
「理解を示してもらえるのは有難い」
 彼となら分かり合えるだろうかと、その期待が底抜けの笑顔に足されていく。だって維新派だ。変化を求める者だ。作り出そうとしている仲間だ。
「新しい物と出会って変われた自分なら、もしかしたら今迄の当り前とももっと上手く付き合って行けるかも知れないよ!」

「長老就任、おめっとさん! ……権限がデカくなる分責任も増すが、お前さんなら出来るさ」
「ありがとう。やらなければいけない事でもあるからな」
 夕食は一緒できるか問えば、この二日間はハンター達の近くで過ごすとのこと。
「そんじゃオススメ教えてくれよ、勿論酒もな。祝杯といこうぜ?」

「一通り商店スペースを巡りたいのですが……」
 シャイネが一人の機会を見計らい声を掛ける。誰かを焦らせるくらいなら自分を抑えて待つのがカティス・ノート(ka2486)の気の遣い方。
「じゃあ一緒に行こうか」
 微笑む吟遊詩人に、緊張もあるのか申し訳なさそうについていく。

「ココが……」
 アルヴィン = オールドリッチ(ka2378)は自らの血の中に眠る何かが答えをくれないだろうかと問いかける。
 帝国で生まれ育った彼にとって初めての場所だ。けれど大切な者達との記憶が結びつきやしないかと。
 ツリーハウス……エルフの住居。
 吊り橋……揺れるのは当たり前。
 木々の通路……危なげなくわたる子供達。
(ドンナ遊びをしてるのカナ)
 無意識に視線が追いかけるけれど、フ、と笑う。
(知ったカラと言って、何と言う訳デモないケレド)
 良い土産話になると思っただけだ。
 心配するばかりの彼らの墓に、足りない笑顔を届けるために。
 いつまでたっても欠けたままの笑顔を。

 ジャック・J・グリーヴ(ka1305)の商人の血が騒ぐ。
(新規顧客ゲットのチャンスだ、腕が鳴るぜ!)
 目標はは家で財布を預かる主婦……女性。
 できるだけ年を重ねた相手をと探す……エルフ。
(不安的中じゃねぇか!?)
 高齢であるほど森の奥地に住むことは知っている。ここは維新派が特に多いナデル。皆、外見は若々しい。
「……仕方ねぇ」
 最強の呪文を用意してある。
(面は若くても中身はおばちゃん、中身はオバハンババア…!)
 これで勝てる!
「なぁ、ナデルだと入手性悪いもんとか教えちゃくれねぇか?」
 呪文が効いたか、商人根性か。成功を喜ぶその隙に。
「だったら店に行ってみな、詳しいのが居るよぉ」
 むんず
「!?」
 腕を引かれ、引きずられる。
 店の者が男性であることを祈るばかりだ。

(いやぁ、はは。動くねぇ)
 変化は今後次第だと思うけれど。
(久しぶりだし……ね)
 フィドルフ(ka2525)は慣れた足取りでハンター達から離れた。

 何を見るにも物珍しく、常にきょろきょろ落ち着かない様子で見て回っていたリアムは気づかなかった。
 警備隊のエルフが一人、ずっと身辺警護についていたことに。



 実家の視点でも、薬を扱う身としても。昔から気になっていた場所へ立ち入る機会との巡り合わせを深く受け止めるファウストゥス(ka3689)の横で、気の抜けた会話が繰り広げられている。
「存外外と変わりやせんね」
「普通なんですねぃ」
 父親役の春咲=桜蓮・紫苑(ka3668)に呼応するように鬼百合(ka3667)も頷く。
「ちょっと安心しやした」
 前評判でどれほどの想像をしていたのか。
「……普通、か」
 記憶に残る帝都の暮らしが脳裏を巡る。立場が違えばこれだけ認識も違うのかと、想像と比べ大分印象が違う森都の景色に息をついた。

 世界がこのままで年を重ねたら。いつかこの地に住む可能性があるのかもしれない。大きな不安と緊張を抱えながら、どんな場所か知っておきたいと鬼百合は思っていた。
(ここならオレでも暮らしていけそな気がしまさ)
 外にも理解のあるこの場所なら、鬼も受け入れてくれる気がして。
(こいつもいつか、ここに帰るのだろうか)
 養い子を見下ろす紫苑は、自分が一人暮らしを始める時の事を思い出す。養父が休みを取ってまで部屋を見に来たあの頃。今ならその理由も、気持ちも分かる気がする。
 いつか来るかもしれない別れを、手を離すその時を思い描くのは早いとわかっていても。
「……人も住み込めるようになるんですかねぇ」
「どうだろうな」
 素っ気ないファウの声。
「その時はファウもここに引っ越しゃいいんでさ」
 拗ねたように視線を別の方に向ける紫苑。
「……そんな日が来ればいいな」
 わかっていても、それは難しいと知っている。ファウの声は低く響いた。

 オフィスの報告書にも目を通していた守原 由有(ka2577)は、企画そのものに定員まで人が集まったことに安堵する。
 少なからず懸念もあるけれど、今はこの機会を楽しみたい! その想いが全身を支配していた。
「木々を活かした運動施設で森で癒やされながら心身鍛えるとかきっと素敵!」
 吊り橋や空中通路は自然のアスレチックに、手すりは筋力トレーニングの補助部位に見えていた。

 新しく作りつけられたベッド。ハンモックを設置する仕掛け。
「寝れなかったらベッドに変えれるかな?」
「また声を掛けてください」
 パウラの答えにヘルヴェル(ka4784)が頷く。
「案内の旗や板もありますが、もしわかりにくいようでしたら教えてください」
 直す参考にしますからと丁寧な対応。
(大切にするべきものを大切にし、新たなる流れを受け入れ未来へつなぐ、それは痛みを伴い反発も強い)
 道中に感じた視線を思い返し、そんな者達の抑えもやっているのだろうと思うと、尊敬の念を禁じえない。

(ルシが見たいって言うんじゃな)
 ルシエド(ka1240)を見ながら、天宮 紅狼(ka2785)はタイミングを待つ。
「ここが、エルフハイム……」
 子供の笑顔。美味しそうな料理の香り。手の届く場所にある果物。花で飾られた窓。
 親なんて知らない。自分はスラムで一人だった。食べるものを手に入れるため、生きる事ばかり考えて自分の世界を嘆く暇なんてなかった。
 緑に溢れた穏やかそうな空気に、ルシエドの過去は重ならない。
(俺も此処で生まれ育ってたら……)
 無意味と知っていても、その考えがちらつく。

「ルシもこういう場所に……」
 違う。俺は答えをもう知っている。
「……ああ、いや。こういう場所は好きか?」
 いつものように煙草に火をつけようとして、小さく舌打ち。此処は禁煙だ。
「あのな、ルシ」
 火種をしまいながら視線を巡らせる。柄じゃない台詞を言うには顔など見ていられない。
「世の中色んな奴がいる。恵まれてる奴も、そうじゃない奴も……だけどな、最終的にお前自身が“ここにいたい”っていう場所を見つければいい」
 飲食スペースに喫煙所の目印が見えた。
「お前にもそういう場所が見つかるさ。きっと」
 げしっ!
「って、痛ェ!」
 脛に走った痛みが空気を強引に変えた。



(種類が多いなあ)
 陳列されている薬草類は見知ったものばかりだけれど、それが皆この森で手に入るという事実が興味深い。順繰りに商品を眺めた先にシャイネを見つけたユリアン(ka1664)は声を掛けた。
「妹や家族に土産を……お勧めがあれば」
 ワンピースを指し示す。
「似合いそうなんだけど、今一解らなくてさ?」
「僕の趣味になるけどいいのかい?」
 くすりと笑顔が零れる。

 店に近づきジャックが復活。
「ここで大丈夫だぜ」
 だから離してくれマジで。
「じゃあ今言った奴も頼んだよ!」
「お、おぅ」
 覚えてねぇ!

 特にカティスの目を惹いたのは木を使った小物の数々。茶の色合いも様々な木が調和するように組み合わされ、ただ丸いだけのビーズだと思って手に取ると、細かに花や鳥の羽を模した模様が彫り込まれていたりする。
「どれも、とっても細部まで作られていて凄いのですッ♪」
 同じ物はひとつもない。どんな事を想いながら作られたのか想像するのも楽しい。

「今の流行りとかはあるのかな?」
 店に立つ女性に尋ねるシャーリーン・クリオール(ka0184)は、自分の好みに近い濃藍の一着を手にとっていた。動きやすさ重視のシャツは、編上げの紐で身体の線に合わせるように作られている。
「紐に別の色を使うところでしょうか」
 目立たない場所だからこそ、服の地色とは別の色を使う御洒落といったところか。
「拘る人は紐を自分で染めたり、いくつもの色を合わせ糸から自作したりもするんです」
「なるほど、一点物にもなるしな。着方、は……こうなのかな」
 着てみたいのだけれどと尋ねれば、すぐに教えてもらえることになった。

 シードルの味は森の中と外で違うというけれど、素材の違いにも理由があるのかもしれないと思う。林檎の旨みを思い出しながら残念だと零す。
「買って帰れたらよかったんだがなぁ」
 今は売るほどの量はないらしい。切り替えて、ヘルヴェルは店へと向かった。
 着替えて出てきたシャーリーンとすれ違う。
(……いいなぁ)
 あたしにも合うものがあるといいけれど。



「ここに取り出したるは、拙者が捏ねて寝かせたUDONで御座る」
 Don=Bee(ka1589)が捧げ持ったのは、魅惑の白い塊。
「人との共生を唱えるならば、門戸を開くだけではまだ不足。相手の文化への理解し受け入れる姿勢が大事」
「確かに」
「だがその塊に関係があるのか?」
 最もな疑問である。
「同じ物を共に作り、共に食べる経験こそが絆を育むというもの」
 早速捏ねなおし始めるDonは、エルフ達に教えることも忘れない。今、この瞬間はDonが指揮っていた。

 アイラ(ka3941)は飲食スペースで料理を待っていた。Donのうどん講座も堪能したけれど、一番気になっているのはこの土地の料理だ。
「おすすめはあるかなあ?」
 出来れば種類も楽しめるといいなあと、想像を膨らませる。

 得られる反応はおおむね好意的。ナデルは今帝国親和、つまりユレイテルの思想に寄り添うものが大半だからだ。
 フィドルフに対して言葉を選んで答えた者、つまり彼を同郷と察するほどの大人もまた、その思想に沿っているらしい。
「ふーん、ただのお坊ちゃんじゃないんだね」
 果物を齧りながら飲食スペースを見下ろす、建てる空間を確保するために強引な手は取らなかったようだ。木々の多いこの土地で、あの広さを確保するには労力が必要だったと思うのに。
 長老を父に持つ事は血統の意味で必須だったかもしれないが、腕はある……らしい。
(期待するかは別だけどね)



 ジャックが現れたところで選び終わる。丁度いいタイミングだとユリアンが切り出した。
「兄さん、なんだって? ……昔のこととか、聞いても良いかな」
「直接話したらしいね」
 2人に頷くシャイネ。
「年が離れていてね、一緒に暮らしたことがないんだ」
 だから想像と推測が多いし、それでも構わなければと続いた。

 ただ時折様子を見にいっていた。
 新しい浄化術を一人で編み上げた兄は効果を制限されたあたりからおかしくなっていったのかもしれない。けれど、兄弟らしい記憶も、接し方も分からない自分には気付くことも、できることもなかった。
「ある日突然、居なくなっていたよ」
 そして何年ぶりかの再会が、あの日だ。

「てめぇはどうしてぇんだ? 兄弟の問題は兄弟で解決しねぇと意味がねぇ」
 手助け位ならしてやる、何かありゃ声かけろやと続けるのはジャック。
「俺も止めに行くし、また会うと思う」
「何かしらの決着は、ね」
 つけたいと思ってる、とシャイネ。
 家が違えば事情も違う、変わらないものはなくて。
(折角開いた此処だって)
 踏み荒らされず架け橋であり続けて欲しいと、ユリアンは思った。

(ふーん)
 店の壁に凭れていたフィドルフが、そっとその場を離れる。
 丁度良い話題だからと隠れて聞いてしまった。聞くつもりだった言葉は胸にしまう。素直に返事がもらえるとも思えなかった。
 けれど推測は出来る。思想も、器への感情も……シャイネが明言することはないだろう。腹の中で留めているようだから。
「……さぁて、どうなるかな。我らが故郷エルフハイム」
 久しぶりの故郷の空気。眠れなかったらそっと抜け出して、散歩にでも出ようか。

「これならヴェールの邪魔もしないと思うよ」
 店で顔を合わせたヘルヴェルがカティスに見立てたのは髪飾り。波打つ五本線の上に、木のビーズをグラデーションになるよう配置。混ぜこまれた三つの青い石のビーズが全体を引き締める。少し楽譜にも似ているような。
「はわ!? 似合い、ますか?」
 吃驚しながらも受け取って、髪飾りを見つめる。……好きな感じ。
「……えと。これ、くださいなのですよ」
「まいどありがとうございます」



 総重量25kgになる甲冑を身に着けて駆け回る由有の姿と音は多くの目を惹いた。
「この恰好? うちの流派、これで動いて鍛えるんだ」
 あっけらかんと答えているが、走るだけでなく跳ねたり組討したりと相当な運動量だ。健康的な汗をかくだけで、その顔からは辛そうな様子は見出せない。本気の笑顔で楽しそう。
「これだけ空気が美味しいと運動も捗るわよね!」

「紅狼の癖に、変な事言ってんじゃねー!」
 涙が出そうになったのを罵声で誤魔化す。
「俺は何とも思ってねーし!」
 口に出してないと睨みつける。身長差も、今は紅狼屈んでいるおかげで大差ない。
(宥めなくたっていーんだよ)
 言ってなんかやらねぇけど。
(今はお前が居るから寂しくねーし)
 俺はスラムに居たからお前に会った。だから、生い立ちとかどうでもいいんだ。
「そんな事より飯食いにいこーぜ! 腹へった!」

(ちっこいのは容赦ねぇな)
 先を歩く背を少し見送る。さっきの蹴りが照れ隠しなのはわかっていた。
「あ? 腹減った?」
 だから紅狼もいつもの調子に戻し隣に並んだ。
「何か美味いもん食うか。お前ちっこいし沢山食って大きくならねぇとな?」
 自分も1人が長いから知っている。
「これからだー! だからその手をどけろ紅狼!」
「ちょうどいい高さにあるからよう」
 今の生活は自分だって、結構気に入っているのだ。



 葉野菜の上に花弁も散らされて彩も綺麗なサラダ。林檎のみじん切りが入ったドレッシングは甘味と酸味が優しいし、食べ応えも歯ごたえも良くしあがっている。
 今朝仕留められたシカ肉のハンバーグは客向けを意識したメニューとのこと。香草、香辛料がしっかり混ぜ合わせてあるのは植物豊かな土地だからこその一品。
「ふわぁー♪」
 焼きたてで出されたふんわりパンを一口ちぎりながら、アイラは幸せな気持ちを料理と一緒に噛みしめる。
(このままここに住みたいなあ、なんて)

(ダイエット中の女子か!?)
 健康にいいことも土地柄も分かるけれど。
「ボリュームが無さ過ぎるんじゃないですかねぇ」
 ……くっ
「丁度いい、少し血の気を減量したらどうだ」
 ファウの声がわずかに震えていたから。紫苑は容赦なく頭蓋骨固めをきめた。
「っげほっ……鬼百合、は、サラダもきちんと食うんだ」
 紫苑の皿に野菜を大移動させようとしていた鬼百合の動きがびくりと止まった。紫苑にキメられていても気配でわかる程度に、この家主は居候達に慣れ親しんできていた。
「や、たべます、たべますぜ」
 鬼百合が慌てて中断、お説教が始まる前にフォークを自分の口へと動かし始めた。

 かつて見切りを付けた森の暮らしと同じところ、違うところ。
 街での暮らしが当たり前になった2人だけれど、自分達を育ててくれた森を忘れるはずがない。故郷の記憶は深く残っているから、一つ一つはっきりと見出せる。
「……人間が居るのは少し不思議で、意外と嬉しいものね」
 見つけた変化を楽しむようにして、エアは手元の分厚い本に出来事を書きこむ。エアの詩は物語そのもので、本の中でのみ色付く。
「エア、行儀が悪いだろう」
「……今、感じ取ったままに書いておきたいわ」
 窘めるのはもう何度目だろう。いつものように世話を焼きながら、エアの顔を眺める。
 幼い時分から本を見ていた真剣な顔は、街に出ても変わらなかった。今も同じ表情で文字を追っている。
(だから傍で、変わらないままで居られる)
 私も、変わらないまま君の世話を焼くのだろうね。

 芳醇な香り漂うどんぶりの完成に期待の眼差しが集まる。覚醒した甲斐もありパフォーマンスとしては上々。Donは周囲のエルフ達を順繰りに見回した。
「これはUDON──つまり、世界の真理の一端で御座る」
 できたての一杯を捧げ持つ。
「UDONの前には種族の差も思想の差も些細な事で御座るよ」
「貴女は……?」
 震える手でどんぷりに手を伸ばす一人が訪ねた。
「拙者で御座るか? しがないUDON神の信徒で御座る」
 どこに居てもUDONを貫く、あっぱれの一言である。



 2人とと手を繋いで歩く鬼百合の足取りは軽い。思いついたばかりの名案を伝える。
「揃いでお土産買って帰りましょうぜ!」
「4つも同じ物があるのか?」
 当たり前のように、もう一人の同居人が数に入っているファウ。紫苑と鬼百合が顔を見合わせて笑う。
「……なんだ、2人して」
「家主殿は気が利くなと思ったんでさぁ」
「やさしいですよねぇ」
 二人がかりでからかいの口調。
「私は前からこうだろう」
 憮然とした表情のファウに、また二人の笑い声が降る。
「……それで、何を買うんだ」
「揃いのピン……は、ねーですねぃ」
 男二人の無言の視線に、紫苑が言いかけた言葉を止める。
「これならファウのにーさんもつかえるんじゃねぇですかぃ」
 代案は大判のハンカチ。スカーフにもちょっとした小物を包むのにも使えそうなその布にはサルビアをモチーフにした刺繍が施されていた。
 いつか離れる未来はあるかもしれないけれど。
(今はいっしょに居られる事、大事にしてていいですよねぃ)



「覚えてるもんだな……」
 かつての自分がよく座っていた場所を選び、ソフィア =リリィホルム(ka2383)は両親の形見と髪を埋める。
「……遅くなってごめんな」
 やっと、この日を迎えられた。

「聞いていいか」
 僅かに頭を下げていたユレイテルへと向き直るソフィア。付添が無ければ出歩けないだろうと頼んでいた。
「繋ぎたいのは“人”だけか?」
 ドワーフと歩み寄る気はあるのか。
「私としては、変化を恐れない気概を見習いたいくらいだ」
 皆にもそう思ってほしいと思っている。
「昔と……50年前と同じ視線を感じたが心当たりは?」
「貴殿を知る者が居るのなら、探しておこう」
「わたしはもうどうでもいい。『時間が全てを~』ってのは本当さ」
 外を知って、故郷に拘り続ける意味を失くした。確かにここは故郷だけれど、自分の帰る土地ではない。けれど。
「50年前のわたしと会わせないでくれりゃそれでいい」
 繰り返されるなんて望んでいない。
「尽力する。その為にも見つけておこう。私の意思を広げる切欠にもなるはずだ」
「……あんた達を此処に繋いで、年寄達が何かする可能性は?」
「否定はできない」

「……まぁ、乗り掛かった船だ」
 人柱になったあの時から抱いていた迷いに一つの答えを見出した証の言葉。
(因果、かね)
 こうなったら、とことんまで付きあおう。

 明日にはまたこの森を発つから、短い里帰りはすぐに終わる。
「ねぇシーラ」
 幼馴染に凭れかかるように寄り添って、眼下を歩む人と、自分達を囲む森。そしてもうすぐ暮れる夕焼けを順に眺める。あの太陽が沈む方角には、神霊樹が立っているはずだ。
「森の奥のお爺様方も見に来れば良いのに。共に楽しめれば……そう思うのは、まだ欲張り過ぎかしら?」
 小さな期待を込めた言葉。
「そうだね、エア。まだ時間はかかるかも知れない。でも、きっといつかは」
 奥に住まう森のエルフ達は、この開かれていく場所をどう考えているのだろう。人の視点も持つことになった自分に推し量ることはできないけれど……他の種族と縁を作るのは不可欠だ。
(エルフだけでは寂しいのだから)
 キミの想いは届くだろう。私は信じているし、共にその時を待つつもりだ。



 持ち込んだリュートを切欠に、静架(ka0387)はエルフハイムの曲を教わった後。
「では、お礼になるかわかりませんが……」
 転移する前、まだ各地を渡り歩いていた時に覚えた望郷の想いを綴った曲を爪弾く。
 情感を示す行動は苦手だ、基本の型を忠実に、残りは推測と経験で補う。感謝の気持ちは伝わったようだ。

「YOUは何しにエルフハイムへ? ですのー♪」
 パルパルもチョココ(ka2449)の喋り口にあわせて踊っている。人の集まるところリポート担当チョココあり、とばかりにチョココの拳(マイク代わり)にも力が入る。
「楽しく呑んでいるYOU、肴はなにかい? ですの」
 ぱるー♪

「目と、鼻と、舌と……3つの感覚で召し上がれ?」
 シャーリーンが差し出したのはデザートドリンクとも呼べるもの。食べやすい大きさに、なおかつ見た目の美しさも意識してカットした果物にシードルを注いである。
 器の美しさを目で見て楽しむ時間の間に互いの香りをうつし、香りを愉しんでから舌で味わう一品。視点の違いにエルフ達も目を奪われていた。

「エルフの方には弓の名手が多いと聞いたので……」
 静架は場の空気に酔ったのかもしれなかった。勝負を持ちかけ、空の蒼をもつ弓を手に外へ出る。
 うけて立つエルフとギャラリーに視線で問うた的は、木々が絡み合い重なり立つ先の2つの果実。
 ここはエルフハイム、地の利は彼らにあるけれど。
「中心に!」
 宣言し射たエルフの矢は言葉通に。
「自分も、此方に来て随分研鑽を積んだつもりです」
 放った矢は軸に命中、実を落とす。
 やわらかい果実は射られて大破。スマートに落とした静架の勝ちが決まった瞬間。
「……お相手、ありがとうございます」
 競った相手に告げながら、招いてくれた依頼人にも礼を伝えねばと、視線を巡らせる静架だった。

(何より楽しく、ですのっ)
 本当の目的はあるけれど、そうとわからないようにと考えたのがこのリポートごっこだ。楽しいだけで終わるのが一番だから、いつもよりちょっとだけ意識して笑顔を浮かべる。
「君も少し休まないとね?」
 お疲れ様、喉乾かないかい? 呼び止めてコップを差し出してきたのはシャイネ。
「パルパル君にもね♪」
「ありがとうございますのー♪」
 このまま食事にしようとおススメの一皿を頼んだ。

「興味を持ってくれる人同士なら、こうして歩み寄れるのにね」
 人の顔や雰囲気に身を任せてアイラが感じ取ったのは、人の意思の流れ。
「ふぁいと、だよ」
 これまでに対する称賛と同じように、応援も勿論しているからねと、祝辞と共にユレイテルに伝えた。



「……で、だ」
 これからどうすんだ? 視線で尋ねるナハティガルにユレイテルも頷く。
「考えていることはあるが、まずは望まれていることの優先だ」
 これから進むべき道程をどう選ぶのか。
「それって誰から……いや、ユレイテル、お前の意思にナルのか?」
 伏せ気味の話し方に、ただ一度だけ深く掘り下げる。
「望みが同じなら、重なる部分はある。そこを利用しあうということだ」
 心配にも感謝していると目を細める。
「それにな、だからこそ維新派の私でも長老となれたのだろうから」

 君島 防人(ka0181)も、ウィスキーと共に耳を傾けている。
「卿、気を付けろ」
 ベルモットをユレイテルに注ぎながら続ける。
「長老になったという事は、長老会に繋がると同時に繋げられたという事だ。出来る事は増えたとしても、出来ない事も出てくるだろう。故に、信頼出来る側近をつける事を提案する」
 長老の仕事に専念し長老会の動向を自分の身で確かめること。これまでの仕事は側近に任せること。
「俺は卿の仕事を買っている。故に、つまらない諍いで足元を崩さないよう気を付けろ」
 提案するのは、期待があるからだ。
「……貴殿ならそう言うと思っていた」
 謝辞と共に、勿論理解した上だと答える。心配はないとも。
「私が長老になったことで、面倒な議論は減ったはずだ」
 長老議会が本当の意味で議論を交わした回数は、ここ一年ほどで急激に増えた。それまでは前例のあることばかりで、役人達の根回しと下準備で全て整えられていた事柄ばかりだった。
「それに。私を推薦するにあたり与えられた役目は外交……外に出ることだからな」
 これまでの道こそが仕事なのだと。
「勿論、貴殿の言う通り枷だ。けれど、私は父の血を引いているのでね」
 自然な動きで向ける視線の先にはイーリスと話すパウラ。言外に匂わせるのは彼女の事か、それとも彼女と同じ立場の……?

「遂に念願が叶ったのう。オマケにお主が長老とは……良い流れが来ておるの」
 酔いが回った者の多くが部屋に引き上げる中、シードルを手にイーリスが祝辞をとユレイテルの隣へ。
「君が来てくれて居たのは知っていたが」
 感謝と共に、返礼の準備が無いまま顔を合わせてしまったことへの謝罪が続く。考えても良いものが思いつかなかったらしい。
「だから聞こう、欲しいものはないのか?」
 個人的に用意できるものに限られるだろうけれど。
「言われても、急には無理じゃのう」
「そうだな……今は話すべき事もある」
 防人とナハティガル、二人に話した件をイーリスにも伝えねばとユレイテル。けれどその手にある杯にシードルを注いで遮った。
「お主を取り巻く思惑はあるじゃろうが、先ずは新たな門出を祝い、乾杯じゃ」
 それから聞いても遅くはないのじゃろ?
「……そうだな」
 夜はまだ、更けたばかりだ。



(相部屋とか……)
 参加前の説明時に船を漕いでいたツケがまわってきた。
 せめて静かな相手と同部屋になることを祈っていた遠火 楓(ka4929)だが、遅れて現れたのは由有。
(流れは悪くないと思ったんだけど)
 何気なく買ったばかりの飾り紐を眺める。紐の両端には木や石で作られた花のビーズがついていて、紐自身も複雑な飾り結びになっている。洋服にも和装にも合う品だ。髪以外にも使いどころがあるかもしれない。

「興味あって来たんだ?」
「……これ? まあそれなりに」
 由有が目を留めたのは楓の手帳。日中暇つぶしにとったメモだけれど結構な量になった。面倒だけど纏めようかと思っていたものだ。
「私もやればよかった! 明日取り返せるかなあ」
「返してくれるなら、貸しても」
「いいの? 助かるー!」
 切り離したページを渡し、部屋を出ようとする楓。
「もう大分暗いわよ?」
「……喫煙所、食事のとこにしかなかったし、ついでに散歩」
 夜の景観も見ておきたいし、月見酒もできないかと目論む。なによりもう少し一人の時間を満喫したい。
「じゃあ気を付けてー、戻るまでに写して、纏めさせてもらうわね」
「……ん」
 言ってすぐ作業に取り掛かる由有に、後で纏めを見せて貰ったら楽かなと思った。

 眠る前にハンモックの中から、窓の外へと望遠鏡を向けた。
(何か見えるかなぁ?)
 ゆらりゆらり、揺れるチョココと、風に揺らぐ梢。隙間から差し込む月の光。
(綺麗ですのー……)
 張り切って動き回った一日だったから、瞼は自然と重くなった。

 森から見える空は生い茂る葉に囲まれている。
 窓から見あげていた曇ばかりの空と違う、満天の星空と、煌煌と輝く月。汚染による雲が当たり前だったアルヴィンにとって、自然中での星明りを体験するのも初めてのこと。
(皆も見たのカナ)
 彼らと共有している気分に浸った。



「アルヴィンさんもジュースどうかな?」
「アリガトー☆」
 挨拶と共に、リンゴジュースのコップを置いたのはユリアン。
「どうだった?」
 ハンモックはロマンだよねと他愛もない話で盛り上がる。
「昨日の星空すごかったんダヨー」
 ユーリ君も見た? ニコニコと笑いながらアルヴィンも答える。いつもとは違う場所だけれど、気安さのある者同士。帰るまでの残りの時間を楽しむのだった。

依頼結果

依頼成功度大成功
面白かった! 16
ポイントがありませんので、拍手できません

現在のあなたのポイント:-753 ※拍手1回につき1ポイントを消費します。
あなたの拍手がマスターの活力につながります。
このリプレイが面白かったと感じた人は拍手してみましょう!

MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • 一刀必滅
    ナハティガル・ハーレイ(ka0023
    人間(紅)|24才|男性|闘狩人
  • 歴戦の教官
    君島 防人(ka0181
    人間(蒼)|25才|男性|猟撃士
  • 幸せの青き羽音
    シャーリーン・クリオール(ka0184
    人間(蒼)|22才|女性|猟撃士
  • アークシューター
    静架(ka0387
    人間(蒼)|19才|男性|猟撃士
  • ユレイテルの愛妻
    イーリス・エルフハイム(ka0481
    エルフ|24才|女性|機導師
  • 時の手綱、離さず
    シルヴェイラ(ka0726
    エルフ|21才|男性|機導師
  • 物語の終章も、隣に
    エルティア・ホープナー(ka0727
    エルフ|21才|女性|闘狩人
  • 孤狼の養い子
    ルシエド(ka1240
    エルフ|10才|男性|疾影士
  • ノブレス・オブリージュ
    ジャック・J・グリーヴ(ka1305
    人間(紅)|24才|男性|闘狩人
  • 一本UDONマイスター
    Don=Bee(ka1589
    エルフ|26才|女性|猟撃士
  • 抱き留める腕
    ユリアン・クレティエ(ka1664
    人間(紅)|21才|男性|疾影士
  • 嗤ウ観察者
    アルヴィン = オールドリッチ(ka2378
    エルフ|26才|男性|聖導士
  • 大工房
    ソフィア =リリィホルム(ka2383
    ドワーフ|14才|女性|機導師
  • 光森の太陽
    チョココ(ka2449
    エルフ|10才|女性|魔術師
  • スカートを履いたイケメン
    リアム・グッドフェロー(ka2480
    エルフ|15才|男性|魔術師
  • ティーマイスター
    カティス・フィルム(ka2486
    人間(紅)|12才|女性|魔術師
  • 妨害の緑
    フィドルフ(ka2525
    エルフ|18才|男性|猟撃士
  • 銀紫の蜘蛛
    守原 由有(ka2577
    人間(蒼)|22才|女性|機導師
  • 漂泊の狼
    天宮 紅狼(ka2785
    人間(蒼)|27才|男性|闘狩人
  • 瑞鬼「白澤」
    鬼百合(ka3667
    エルフ|12才|男性|魔術師
  • 任侠姐さん
    春咲=桜蓮・紫苑(ka3668
    人間(蒼)|22才|女性|闘狩人
  • 幸せを願うもの
    ファウストゥス(ka3689
    人間(紅)|26才|男性|闘狩人
  • 太陽猫の矛
    アイラ(ka3941
    エルフ|20才|女性|霊闘士
  • 絆を繋ぐ
    ヘルヴェル(ka4784
    人間(紅)|20才|女性|闘狩人
  • 狐火の剣刃
    遠火 楓(ka4929
    人間(蒼)|22才|女性|舞刀士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン ナデルハイム訪問一行歓談所
守原 由有(ka2577
人間(リアルブルー)|22才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2015/05/23 23:30:14
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/05/25 08:03:16