ゲスト
(ka0000)
鬼門
マスター:湖欄黒江

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/06/02 19:00
- 完成日
- 2015/06/10 02:25
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
帝国領北端某所、
広大な針葉樹林帯に切り拓かれた輸送路の近辺で、それは見つかった。
発見者は、第五師団のグリフォンライダー。
彼が帯びていた任務は、帝国軍輸送路に対する歪虚の襲撃ルート解析。
先の辺境決戦の際、前線目指して物資・兵員の大量輸送を敢行した帝国軍は、
輸送路中の各所で四霊剣による奇襲・強襲をこうむった。
歪虚たちは一体、どうやって帝国軍の警戒網を潜り抜けたのか?
ひとつは量産型リンドヴルム始め、航空戦力による空からの投下。
だが、陸路での侵入と思しき襲撃も行われていた――どのルートから?
輸送路の位置が四霊剣に特定されてしまった以上、
辺境への進軍には何らかの対応策が伴わなければならない。
帝国軍は輸送路の維持と防衛強化を図るべく、一部戦力を現地に残存させていた。
●
グリフォンライダーが上空から観察した限りでは、
半径約500メートルほどの円形の範囲で、森の一部が枯死していた。
不自然に赤く変色した木々の中心には、小さな空地が開けている。
降下を試みるライダーだったが、突如、木立の中から飛び出した火球の弾幕が彼を阻んだ。
証言によると、空地に屯す敵勢力は『ゴブリンのようだった』。
その数20、いずれも枯死の範囲内に留まり、外敵から領域を守っているらしかった。
追って送り込まれた偵察部隊は、新型のマテリアル観測装置による調査の結果、
全ての敵個体が雑魔ないしは歪虚であり、
かつ、周辺領域にマテリアル汚染の兆候が見られることを確認した。
現場は木々の鬱蒼と茂る、針葉樹林の奥深く。
非覚醒者の部隊を展開するには不利な地形で、敵の実力もまだ推し量れていない。
そこで、帝国軍駐屯部隊はハンターの派遣を要請。
まずは領域を守るゴブリンの一隊を排除させた上で、詳細な調査を行うこととなった。
●
ゴブリンたちは決して眠らない。
生命体としての彼らの生理は、とうの昔に停止していた。
彼らは番人として、かつてこの地に封印された戦士の一団であった。
地面に空いた20の墓穴の底には、朽ち果てた遺骸布の切れ端。
何者かが番人たちの眠りを妨げ、課せられた使命を呼び覚ましたのだ。
ゴブリンの遺体を覆う、古びた武具と色褪せた化粧は、
負のマテリアルの瘴気に当てられて、往時のぎらぎらとした輝きを取り戻す。
空地の中央に鎮座する巨石へ背を向け、不断の警戒に勤しむ番人たち。
彼らの虚ろな双眸は、グリフォンライダー以来、未だ見ぬ侵入者への殺意に満ち満ちていた。
そうして、周囲に凶暴な番人たちを立たせながら、中央の巨石は夜毎、仄かな赤い燐光を放つ。
それは『門』だった。
帝国領北端某所、
広大な針葉樹林帯に切り拓かれた輸送路の近辺で、それは見つかった。
発見者は、第五師団のグリフォンライダー。
彼が帯びていた任務は、帝国軍輸送路に対する歪虚の襲撃ルート解析。
先の辺境決戦の際、前線目指して物資・兵員の大量輸送を敢行した帝国軍は、
輸送路中の各所で四霊剣による奇襲・強襲をこうむった。
歪虚たちは一体、どうやって帝国軍の警戒網を潜り抜けたのか?
ひとつは量産型リンドヴルム始め、航空戦力による空からの投下。
だが、陸路での侵入と思しき襲撃も行われていた――どのルートから?
輸送路の位置が四霊剣に特定されてしまった以上、
辺境への進軍には何らかの対応策が伴わなければならない。
帝国軍は輸送路の維持と防衛強化を図るべく、一部戦力を現地に残存させていた。
●
グリフォンライダーが上空から観察した限りでは、
半径約500メートルほどの円形の範囲で、森の一部が枯死していた。
不自然に赤く変色した木々の中心には、小さな空地が開けている。
降下を試みるライダーだったが、突如、木立の中から飛び出した火球の弾幕が彼を阻んだ。
証言によると、空地に屯す敵勢力は『ゴブリンのようだった』。
その数20、いずれも枯死の範囲内に留まり、外敵から領域を守っているらしかった。
追って送り込まれた偵察部隊は、新型のマテリアル観測装置による調査の結果、
全ての敵個体が雑魔ないしは歪虚であり、
かつ、周辺領域にマテリアル汚染の兆候が見られることを確認した。
現場は木々の鬱蒼と茂る、針葉樹林の奥深く。
非覚醒者の部隊を展開するには不利な地形で、敵の実力もまだ推し量れていない。
そこで、帝国軍駐屯部隊はハンターの派遣を要請。
まずは領域を守るゴブリンの一隊を排除させた上で、詳細な調査を行うこととなった。
●
ゴブリンたちは決して眠らない。
生命体としての彼らの生理は、とうの昔に停止していた。
彼らは番人として、かつてこの地に封印された戦士の一団であった。
地面に空いた20の墓穴の底には、朽ち果てた遺骸布の切れ端。
何者かが番人たちの眠りを妨げ、課せられた使命を呼び覚ましたのだ。
ゴブリンの遺体を覆う、古びた武具と色褪せた化粧は、
負のマテリアルの瘴気に当てられて、往時のぎらぎらとした輝きを取り戻す。
空地の中央に鎮座する巨石へ背を向け、不断の警戒に勤しむ番人たち。
彼らの虚ろな双眸は、グリフォンライダー以来、未だ見ぬ侵入者への殺意に満ち満ちていた。
そうして、周囲に凶暴な番人たちを立たせながら、中央の巨石は夜毎、仄かな赤い燐光を放つ。
それは『門』だった。
リプレイ本文
●
汚染地帯を占拠する、雑魔化ゴブリンの一団。
誘引を引き受けたルカ(ka0962)は拳銃を手に、赤く枯れ果てた森の中を進んでいった。
(この辺りだけ、まるで季節を間違えたような……)
歩くたび、踏みしめられた枯葉が音を立てるのを気にかける。
いずれ接近が察知されることには変わりないが、
敵がどの程度の連携を見せてくるのか、分からぬ内に先手を取られたくはない。
木々の合間に、身を屈めて歩く敵の姿が見えた。5体、
(数が少ない。斥候でしょうか)
ルカの後退に合わせて、敵の前進が速まる。気づかれている。
彼我の距離からして、汚染地帯手前に切り拓いた小拠点までは引きずり込めそうになかった。
ルカが追っ手に向けて拳銃を連射すると、
後方待機中だったアウレール・V・ブラオラント(ka2531)も、カービン銃で敵群の牽制に加わる。
タイミングを合わせて、待ち伏せしていた前衛が一気に飛び出した。
「すぐ後詰が来るぞ、時間をかけるな!」
「先刻承知!」
アウレールの声に応えつつ、榊 兵庫(ka0010)が槍で敵先頭へ突きかかった。
相手はかつてゴブリンの戦士だったらしく、古びた槍でこれに応戦する。
互いの武器の穂先が、空中でぶつかり合う。すかさず離れ、ゴブリンの追撃は木を盾にしてかわすと、
「術を使います!」
ルカがミューズフルートを吹き鳴らす。歪虚調伏の法術・レクイエム。
しかし、猛り狂ったゴブリンたちを押し止めるには至らず、
「なれば、この剣でお相手仕るっ」
ミィリア(ka2689)が飛び込んで、自慢の大太刀を振るった。
反射的に退く敵、その内の3体に傷をつけたが、
半ばミイラと化したゴブリンたちの、皴だらけの皮膚は血も流さない。
畳みかけるように、背後から接近していたユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239)が二刀流で襲いかかる。
片手打ちであっても、動力付きの振動刀の切れ味は衰えず、
込められたマテリアルの威力も乗せて、超音波で高速振動する刀身が、敵の手足を易々と切り裂いた。
瞬く間に3体が倒れるも、腕や脚を落とされてなお、ゴブリンの身体は蠢き続けている。
(骨の髄まで番人、戦士か。その魂、歪虚に穢されたままにしておきたくないものね)
ユーリはミィリアと手分けして、1体ずつ、止めの剣を叩き込んだ。
●
残り2体が兵庫に食らいついた。
それぞれ槍と剣を巧みに操って、彼を釘づけにするも、
古武術の達人、かつハンターとしての経験も1年に達しようという兵庫の槍捌きは、
あらゆる攻撃を打ち落とし、かわし、絡め取り、それ以上つけ入る隙を与えない。
やがて2体のゴブリンが並ぶと、
「ファイアーボールを使います!」
兵庫が手近な木へ隠れると同時に、後衛の魔術師・フェリア(ka2870)が魔法の火球を放った。
火球の爆発が、2体をまとめて薙ぎ倒す。横たわる敵にかぶさるように、光の波動――
ルカのセイクリッドフラッシュが押し寄せると、
ただの死骸と化したゴブリンは、武具もろとも急速に風化していく。
先行した5体が倒されるなり、同数の敵が森の奥から現れた。
(2手に分かれて空地の外周を警戒……、
敵が1方向から侵攻中と判断し、再度合流に急いだか)
推理するアウレールだが、こちらの戦術は変わらない。ミィリアが、
「推して参るっ」
高下駄で飛ぶように森を走り、新たな敵へと切りかかる。
(兎に角、敵の連携を防がねばならん。魔術師と戦士の混成部隊を、相手取りたくない……)
ゴブリンたちが身に着けている武具は、ハンターたちが見たこともない古風な様式のものだ。
日頃任務で出くわすゴブリンの装備と比べても、質が良い。
恐らくは、現在より亜人たちの勢力が健在で技術も高かった頃、
帝国建立以前、王国北部辺境領時代のものと考えられた。
「ううっ、流石でござる……」
複数相手に薙ぎ払いを試みるミィリアだったが、ゴブリンの槍衾で跳ね返される。
手傷を負ったミィリアを助けるべく、ユーリがすぐ傍を迂回して、敵の注意を逸らした。
槍が一斉にこちらを向いたところで反転、覚醒によって白銀へ色を変えた髪をなびかせて、
振り向きざまの一閃で槍の穂先を切り落とした。敵3体が丸腰になる。
そこへミィリアの横一文字切りが決まり、胴切りにされたゴブリンたちがばたばたと転がった。
血を失い、乾いた内臓をこぼして蠢く彼らを弔うが如く、ルカの法術の光が一帯を覆っていく。
「あれっ、もう2体……」
「逃げてく。どうして!?」
ユーリとミィリアの目前で、残る2体の戦士が一目散に森の奥へと走り去る。
片方をフェリアの魔法・ウォーターシュートが転倒させると、
先行して待ち構えていたアウレールが、オイマト族の戦槍で突き殺した。だが、
「待て、様子がおかしい」
「……っと」
もう1体を追っていた兵庫は、アウレールに呼び止められる。
更に森の奥から覗いた、敵の影――誘い込む気か。
●
「魔術の射程は、私たちハンターであれば最大30メートル程度……その距離を、敵の攻撃圏と思って下さい」
フェリアが注意を促す。言われた通り、まずは後退しようとする兵庫とアウレールだが、
「亡者風情が、知恵を使いやがる……!」
戦士が逃げた方向へ視線を引きつけた上、魔術師の内2体が左右から大回りに接近していたようだ。
兵庫目がけて、敵の火球が木立の中を飛ぶ。素早い身のこなしで直撃を避けるが、爆発と、
それによって撒き散らされる魔法の火炎が、彼の手足に降りかかった。
(最初から、魔法の効果範囲を計算していたか。大した番人どもだ!)
先に下がり終えていたアウレールが援護射撃し、改めて兵庫の撤退を助けた。
射程で敵に匹敵する攻撃手段は、アウレールの銃とフェリアの魔法だけ。
敵の魔術師がハンターのそれに遜色ない威力の魔法を使う以上、数の差でこちらが押し返されてしまう。
「固まれば、魔法で一網打尽にされちまう。可能な限り分散したほうが良い」
「みんなでばらばらに、わーっと攻めてく感じかな?」
兵庫はミィリアとふたり、後方でルカから治療を施されていた。
まだ、こちらのダメージはそう大きくないが、
「私の術だと、致命傷を回復し切ることは……」
ルカが使うヒーリングスフィアは、1度に複数人を回復可能な反面、1回当たりの効果量が少ない。
「誰かが集中砲火されてしまったら、助けられる保証が、正直……」
「でも、このまま出直すってのも癪ですよね? 今できる最大限、やってみてからでも」
ユーリが言った。アウレールは射撃を続けながら、
「正面4体にミィリアとルカ、左右を兵庫とユーリ! 私とフェリアがバックアップ、それでどうだ!?」
「こちらはいつでも」
フェリアがワンドを抱いて身構える。他4人も頷くと、
「敵魔術師を各個撃破し次第、合流する。後詰に突っ込まれる前に立て直すぞ!」
●
一斉に動き出すハンターたち。
まずは正面の敵へミィリアが突っ込んだ。走り込みつつ、太刀を振るってマテリアルの衝撃波を――
(弾幕でござるか!)
高速で飛ぶ石つぶてが、散弾のようにミィリアを襲う。
衝撃波はつぶての一部を返しながら敵陣に到達、魔術師の下へ逃げ込んだ戦士を倒すも、
真っ向から魔法を浴びたミィリアもまた、その場に倒れ伏してしまう。
(しかし、チャンスは充分作ってもらえた)
倒れるミィリアの後ろに、フェリア。敵を射程ぎりぎりに捉えると、
(生憎だけれど、そちらが使う魔法は、私にだって使える――それも、もっと上手に)
ファイアーボール。たった1撃で、3体の魔術師を奥の空地まで吹き飛ばす。
左右に分かれた敵の火球が、それぞれ兵庫とユーリを襲う。
兵庫はぎりぎりで掻い潜って、槍の間合いへ。
周囲を木々に囲まれながら、空間が許す限り渾身の力で振り抜けば、魔術師の首がぽんと飛んだ。
一方、ユーリは火球を間近で受けてしまった。爆発で転がされ、木に身体を打ちつけられる。
(やられた!? ――いや)
幸運にも、着弾時に爆風で巻き上げられた枯葉の山が、魔法の炎からユーリを守ってくれたらしい。
大した傷ではない。が、意識を取り戻すなり、雷撃が脇をかすめる。
寝ている場合ではない。武器を拾って起き上がり、魔法をかわしながらもう1度、接近を試みた。
とうとう、巨石の置かれた空地が目前に迫る。
動き出す赤、青、黄、緑、4色の化粧をまとったゴブリンの狂戦士たち。
(ここまで引きずり込まれた! 急がなきゃ……)
ミィリアを回復させようとするルカの眼前へ、
空地の方向から、不意に新たな火球が飛来する。フェリアが退けた筈の魔術師に、生き残りがいたらしい。
咄嗟にミィリアへ覆いかぶさって庇うと、
フェリアもまた、火球の撃ち手が隠れた茂みをウォーターシュートで撃つ。敵の魔法が止んだ。
「ルカさん!?」
「まだ……まだ動けます!」
ユーリが魔術師を斬った。これで、残るゴブリンは5体だけ。
すぐさま仲間たちの下へと戻り、兵庫と、再び槍を取ったアウレールと共に、4体の狂戦士を足止めする。
魔法の有色の光を帯びた敵の爪が、3人を引き裂こうと振り回されるが、
「そんな単調な攻撃で!」
ユーリのナイフに打ち払われ、後方からはフェリアの援護、
(素早い!)
赤色の化粧のゴブリンが飛び退いた。狙いを外した水弾が、乾き切った森の木の幹に大きな染みを作る。
「アウレール、追い込むぞ!」
兵庫がアウレールと連携して、槍のリーチを生かして敵を押し返す。
ばらばらと横跳びして回避を続けるゴブリンたちだが、
(笛の音、ルカだ!)
ルカの奏でるレクイエムが、敵の動きを一瞬だけ止めた。ちょうど4体の重なったタイミング。
フェリアはそれを逃さず、
(今!)
ファイアーボール。後方に逃れた緑と、同属性の魔法で守られた赤を除いて、1度に2体を焼いた。
赤色の1体の頭蓋へ、ユーリがナイフを突き立てると、
槍を握り絞めたアウレールが残り1体へ突貫した。
逃げ切れず、胴を串刺しにされるゴブリンをそのまま押し込んで、空地の中へ。
●
アウレールが絶命した敵の骸を地面へ押し倒し、その腹から槍を引き抜く。
目の前には、錆色の鎧をまとい、大剣を携えた、最後の番人が控えていた。
ゴブリンの小柄には不釣り合いな、巨大な闘気を感じる。
「ふむ」
ハンターを陣の深奥まで踏み入らせておきながら、敵は依然、巨石の前に身じろぎせず佇んでいる。
あくまで巨石の盾として、役目を全うするつもりか。
「我らが父祖たちも、斯様な亜人の英雄どもと幾度となく渡り合ったのであろうな」
「恐らくは」
アウレールの呟きに答えつつ、フェリアが空地の端でワンドを掲げる。
「それほどの戦士だったなら、こんな、魔法で操られて無理矢理起こされて……なんかじゃなく、
生きてる間に手合せしてみたかったな、なんて思っちゃいます」
「ミィリア。まだやれんのか?」
アウレールとフェリアの向かい、巨石とゴブリンを挟んで空地の反対側へ、
兵庫とミィリア、そしてルカが回り込んでいた。
「ルカさんのお蔭ですっ」
「もう、術は大して残ってないですが、私も頑張ります!」
アウレールの隣に、一刀に持ち替えたユーリが並ぶ。全員準備を終えたと見て、フェリアが、
「かの英雄に敬意を表して――油断はしないわ、一気に行く!」
ファイアーボールの魔法、その残弾を1体のゴブリンへありったけ叩き込む。
大剣を盾にして火炎に耐える敵を、アウレールたちが取り囲んだ。
ルカがレクイエムを吹くと、ゴブリンは何ごとか、反論でもするように短く唸った。まるで、
(安息は無用、剣に生きる者は剣によってのみ倒れる、とでも言わんばかりですね……)
法術の効果が現れないと見るや、ミィリアが衝撃波をぶつけていく。
兵庫が槍を構えて前進し、背後のふたりを庇い立てていた。
剣を振りかぶりつつ、兵庫を見やるゴブリンだったが、
「余所見をしている暇があるか。舐めるな!」
その背目がけて、アウレールの突進。槍の先端が鎧ごと胸板を貫いて飛び出すが、致命打にはならない。
敵は身体を激しく揺さぶってアウレールを振り落すと、大剣で周囲を薙ぎ払う。
刃のあちこちが欠け、峰は紋様と見紛うほどに傷だらけの、ひどく使い古された剣だった。
だが、持ち主と共に帯びた負のマテリアルの影響か、刀身は不思議にぎらぎらと輝いていた。
(避けられんか)
ゴブリンの薙ぎ払いを、アウレールが起きかけた身体の正面でもろに受ける。
後ろに転がって剣の勢いを僅かでもいなすと、防具に刃を半ば食い込ませたまま、
「ユーリ、やれ!」
剣へ抱きついて、敵の得物を封じてしまう。
アウレールごと剣を振り回そうとするゴブリンへ、ユーリが一気に間合いを詰めた。
ゴブリンは怪力でもってアウレールから剣を取り戻すも、時既に遅く。
万全の体勢で待ち構えていたユーリに対し、咄嗟の反撃も、カウンターの好機を作り出すだけに終わった。
ゴブリンの、叩きつけるような袈裟切り。軽々と見切って、
(女が――何ですって?)
●
ゴブリンの上半身は左脇から右肩にかけて、真っ直ぐ斜めに切り上げられていた。
そうしてふたつに別れた身体がひとりでに、手や足や、首を動かしてみせる。
「いっそ哀れだな。早く、土に還してやれよ」
兵庫が言うと、アウレールが、なおも眼に殺意を宿したゴブリンの首に槍を叩きつけた。
頭部を落とされてようやく動きが止まり、風化が始まる。
「全く! 手こずらされたものだ。後は帝国軍の仕事か……」
アウレールが森を振り返ると、ルカが、
「本当にこれで全員だったか、軽く確かめておきたいですけど。
回復の術は使い切っちゃったし、皆さんの傷も心配ですし……」
「なら、私たちが」
最後のゴブリンを仕留めたばかりのユーリと、兵庫が挙手する。
ふたりとも、比較的ダメージの軽いままで戦闘を終えることができた。
「それなら、私が護衛に残りますから」
フェリアが言った。他3人をその場で休ませつつ、巨石を調べておきたかった。
ユーリと兵庫が付近を見回っている間、フェリアとルカで石の様子を確かめる。
罠や仕掛けは見つからないが、近づくにつれて強まる不穏な気配は、
巨石の表面から放射される負のマテリアルの影響と思われた。
「これ、文字じゃないですか?」
ルカが指さした石の一部へ、フェリアも顔を近づけてみる。
確かに、解読不能の小さな文字にも見えるが、あるいは単なる傷かも知れない。
「呪文の類だとしたら……かなり旧いものでしょうね。写しておくわ」
何かの術式だとすれば、番人のゴブリンたちを操っていたのも、石に刻まれた呪いの為せる業か。
今では完全に塵と失せかけた番人の骸へ、ミィリアはひとり手を合わせた。
(……おやすみなさい、今度こそゆっくり眠ってね)
汚染地帯を占拠する、雑魔化ゴブリンの一団。
誘引を引き受けたルカ(ka0962)は拳銃を手に、赤く枯れ果てた森の中を進んでいった。
(この辺りだけ、まるで季節を間違えたような……)
歩くたび、踏みしめられた枯葉が音を立てるのを気にかける。
いずれ接近が察知されることには変わりないが、
敵がどの程度の連携を見せてくるのか、分からぬ内に先手を取られたくはない。
木々の合間に、身を屈めて歩く敵の姿が見えた。5体、
(数が少ない。斥候でしょうか)
ルカの後退に合わせて、敵の前進が速まる。気づかれている。
彼我の距離からして、汚染地帯手前に切り拓いた小拠点までは引きずり込めそうになかった。
ルカが追っ手に向けて拳銃を連射すると、
後方待機中だったアウレール・V・ブラオラント(ka2531)も、カービン銃で敵群の牽制に加わる。
タイミングを合わせて、待ち伏せしていた前衛が一気に飛び出した。
「すぐ後詰が来るぞ、時間をかけるな!」
「先刻承知!」
アウレールの声に応えつつ、榊 兵庫(ka0010)が槍で敵先頭へ突きかかった。
相手はかつてゴブリンの戦士だったらしく、古びた槍でこれに応戦する。
互いの武器の穂先が、空中でぶつかり合う。すかさず離れ、ゴブリンの追撃は木を盾にしてかわすと、
「術を使います!」
ルカがミューズフルートを吹き鳴らす。歪虚調伏の法術・レクイエム。
しかし、猛り狂ったゴブリンたちを押し止めるには至らず、
「なれば、この剣でお相手仕るっ」
ミィリア(ka2689)が飛び込んで、自慢の大太刀を振るった。
反射的に退く敵、その内の3体に傷をつけたが、
半ばミイラと化したゴブリンたちの、皴だらけの皮膚は血も流さない。
畳みかけるように、背後から接近していたユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239)が二刀流で襲いかかる。
片手打ちであっても、動力付きの振動刀の切れ味は衰えず、
込められたマテリアルの威力も乗せて、超音波で高速振動する刀身が、敵の手足を易々と切り裂いた。
瞬く間に3体が倒れるも、腕や脚を落とされてなお、ゴブリンの身体は蠢き続けている。
(骨の髄まで番人、戦士か。その魂、歪虚に穢されたままにしておきたくないものね)
ユーリはミィリアと手分けして、1体ずつ、止めの剣を叩き込んだ。
●
残り2体が兵庫に食らいついた。
それぞれ槍と剣を巧みに操って、彼を釘づけにするも、
古武術の達人、かつハンターとしての経験も1年に達しようという兵庫の槍捌きは、
あらゆる攻撃を打ち落とし、かわし、絡め取り、それ以上つけ入る隙を与えない。
やがて2体のゴブリンが並ぶと、
「ファイアーボールを使います!」
兵庫が手近な木へ隠れると同時に、後衛の魔術師・フェリア(ka2870)が魔法の火球を放った。
火球の爆発が、2体をまとめて薙ぎ倒す。横たわる敵にかぶさるように、光の波動――
ルカのセイクリッドフラッシュが押し寄せると、
ただの死骸と化したゴブリンは、武具もろとも急速に風化していく。
先行した5体が倒されるなり、同数の敵が森の奥から現れた。
(2手に分かれて空地の外周を警戒……、
敵が1方向から侵攻中と判断し、再度合流に急いだか)
推理するアウレールだが、こちらの戦術は変わらない。ミィリアが、
「推して参るっ」
高下駄で飛ぶように森を走り、新たな敵へと切りかかる。
(兎に角、敵の連携を防がねばならん。魔術師と戦士の混成部隊を、相手取りたくない……)
ゴブリンたちが身に着けている武具は、ハンターたちが見たこともない古風な様式のものだ。
日頃任務で出くわすゴブリンの装備と比べても、質が良い。
恐らくは、現在より亜人たちの勢力が健在で技術も高かった頃、
帝国建立以前、王国北部辺境領時代のものと考えられた。
「ううっ、流石でござる……」
複数相手に薙ぎ払いを試みるミィリアだったが、ゴブリンの槍衾で跳ね返される。
手傷を負ったミィリアを助けるべく、ユーリがすぐ傍を迂回して、敵の注意を逸らした。
槍が一斉にこちらを向いたところで反転、覚醒によって白銀へ色を変えた髪をなびかせて、
振り向きざまの一閃で槍の穂先を切り落とした。敵3体が丸腰になる。
そこへミィリアの横一文字切りが決まり、胴切りにされたゴブリンたちがばたばたと転がった。
血を失い、乾いた内臓をこぼして蠢く彼らを弔うが如く、ルカの法術の光が一帯を覆っていく。
「あれっ、もう2体……」
「逃げてく。どうして!?」
ユーリとミィリアの目前で、残る2体の戦士が一目散に森の奥へと走り去る。
片方をフェリアの魔法・ウォーターシュートが転倒させると、
先行して待ち構えていたアウレールが、オイマト族の戦槍で突き殺した。だが、
「待て、様子がおかしい」
「……っと」
もう1体を追っていた兵庫は、アウレールに呼び止められる。
更に森の奥から覗いた、敵の影――誘い込む気か。
●
「魔術の射程は、私たちハンターであれば最大30メートル程度……その距離を、敵の攻撃圏と思って下さい」
フェリアが注意を促す。言われた通り、まずは後退しようとする兵庫とアウレールだが、
「亡者風情が、知恵を使いやがる……!」
戦士が逃げた方向へ視線を引きつけた上、魔術師の内2体が左右から大回りに接近していたようだ。
兵庫目がけて、敵の火球が木立の中を飛ぶ。素早い身のこなしで直撃を避けるが、爆発と、
それによって撒き散らされる魔法の火炎が、彼の手足に降りかかった。
(最初から、魔法の効果範囲を計算していたか。大した番人どもだ!)
先に下がり終えていたアウレールが援護射撃し、改めて兵庫の撤退を助けた。
射程で敵に匹敵する攻撃手段は、アウレールの銃とフェリアの魔法だけ。
敵の魔術師がハンターのそれに遜色ない威力の魔法を使う以上、数の差でこちらが押し返されてしまう。
「固まれば、魔法で一網打尽にされちまう。可能な限り分散したほうが良い」
「みんなでばらばらに、わーっと攻めてく感じかな?」
兵庫はミィリアとふたり、後方でルカから治療を施されていた。
まだ、こちらのダメージはそう大きくないが、
「私の術だと、致命傷を回復し切ることは……」
ルカが使うヒーリングスフィアは、1度に複数人を回復可能な反面、1回当たりの効果量が少ない。
「誰かが集中砲火されてしまったら、助けられる保証が、正直……」
「でも、このまま出直すってのも癪ですよね? 今できる最大限、やってみてからでも」
ユーリが言った。アウレールは射撃を続けながら、
「正面4体にミィリアとルカ、左右を兵庫とユーリ! 私とフェリアがバックアップ、それでどうだ!?」
「こちらはいつでも」
フェリアがワンドを抱いて身構える。他4人も頷くと、
「敵魔術師を各個撃破し次第、合流する。後詰に突っ込まれる前に立て直すぞ!」
●
一斉に動き出すハンターたち。
まずは正面の敵へミィリアが突っ込んだ。走り込みつつ、太刀を振るってマテリアルの衝撃波を――
(弾幕でござるか!)
高速で飛ぶ石つぶてが、散弾のようにミィリアを襲う。
衝撃波はつぶての一部を返しながら敵陣に到達、魔術師の下へ逃げ込んだ戦士を倒すも、
真っ向から魔法を浴びたミィリアもまた、その場に倒れ伏してしまう。
(しかし、チャンスは充分作ってもらえた)
倒れるミィリアの後ろに、フェリア。敵を射程ぎりぎりに捉えると、
(生憎だけれど、そちらが使う魔法は、私にだって使える――それも、もっと上手に)
ファイアーボール。たった1撃で、3体の魔術師を奥の空地まで吹き飛ばす。
左右に分かれた敵の火球が、それぞれ兵庫とユーリを襲う。
兵庫はぎりぎりで掻い潜って、槍の間合いへ。
周囲を木々に囲まれながら、空間が許す限り渾身の力で振り抜けば、魔術師の首がぽんと飛んだ。
一方、ユーリは火球を間近で受けてしまった。爆発で転がされ、木に身体を打ちつけられる。
(やられた!? ――いや)
幸運にも、着弾時に爆風で巻き上げられた枯葉の山が、魔法の炎からユーリを守ってくれたらしい。
大した傷ではない。が、意識を取り戻すなり、雷撃が脇をかすめる。
寝ている場合ではない。武器を拾って起き上がり、魔法をかわしながらもう1度、接近を試みた。
とうとう、巨石の置かれた空地が目前に迫る。
動き出す赤、青、黄、緑、4色の化粧をまとったゴブリンの狂戦士たち。
(ここまで引きずり込まれた! 急がなきゃ……)
ミィリアを回復させようとするルカの眼前へ、
空地の方向から、不意に新たな火球が飛来する。フェリアが退けた筈の魔術師に、生き残りがいたらしい。
咄嗟にミィリアへ覆いかぶさって庇うと、
フェリアもまた、火球の撃ち手が隠れた茂みをウォーターシュートで撃つ。敵の魔法が止んだ。
「ルカさん!?」
「まだ……まだ動けます!」
ユーリが魔術師を斬った。これで、残るゴブリンは5体だけ。
すぐさま仲間たちの下へと戻り、兵庫と、再び槍を取ったアウレールと共に、4体の狂戦士を足止めする。
魔法の有色の光を帯びた敵の爪が、3人を引き裂こうと振り回されるが、
「そんな単調な攻撃で!」
ユーリのナイフに打ち払われ、後方からはフェリアの援護、
(素早い!)
赤色の化粧のゴブリンが飛び退いた。狙いを外した水弾が、乾き切った森の木の幹に大きな染みを作る。
「アウレール、追い込むぞ!」
兵庫がアウレールと連携して、槍のリーチを生かして敵を押し返す。
ばらばらと横跳びして回避を続けるゴブリンたちだが、
(笛の音、ルカだ!)
ルカの奏でるレクイエムが、敵の動きを一瞬だけ止めた。ちょうど4体の重なったタイミング。
フェリアはそれを逃さず、
(今!)
ファイアーボール。後方に逃れた緑と、同属性の魔法で守られた赤を除いて、1度に2体を焼いた。
赤色の1体の頭蓋へ、ユーリがナイフを突き立てると、
槍を握り絞めたアウレールが残り1体へ突貫した。
逃げ切れず、胴を串刺しにされるゴブリンをそのまま押し込んで、空地の中へ。
●
アウレールが絶命した敵の骸を地面へ押し倒し、その腹から槍を引き抜く。
目の前には、錆色の鎧をまとい、大剣を携えた、最後の番人が控えていた。
ゴブリンの小柄には不釣り合いな、巨大な闘気を感じる。
「ふむ」
ハンターを陣の深奥まで踏み入らせておきながら、敵は依然、巨石の前に身じろぎせず佇んでいる。
あくまで巨石の盾として、役目を全うするつもりか。
「我らが父祖たちも、斯様な亜人の英雄どもと幾度となく渡り合ったのであろうな」
「恐らくは」
アウレールの呟きに答えつつ、フェリアが空地の端でワンドを掲げる。
「それほどの戦士だったなら、こんな、魔法で操られて無理矢理起こされて……なんかじゃなく、
生きてる間に手合せしてみたかったな、なんて思っちゃいます」
「ミィリア。まだやれんのか?」
アウレールとフェリアの向かい、巨石とゴブリンを挟んで空地の反対側へ、
兵庫とミィリア、そしてルカが回り込んでいた。
「ルカさんのお蔭ですっ」
「もう、術は大して残ってないですが、私も頑張ります!」
アウレールの隣に、一刀に持ち替えたユーリが並ぶ。全員準備を終えたと見て、フェリアが、
「かの英雄に敬意を表して――油断はしないわ、一気に行く!」
ファイアーボールの魔法、その残弾を1体のゴブリンへありったけ叩き込む。
大剣を盾にして火炎に耐える敵を、アウレールたちが取り囲んだ。
ルカがレクイエムを吹くと、ゴブリンは何ごとか、反論でもするように短く唸った。まるで、
(安息は無用、剣に生きる者は剣によってのみ倒れる、とでも言わんばかりですね……)
法術の効果が現れないと見るや、ミィリアが衝撃波をぶつけていく。
兵庫が槍を構えて前進し、背後のふたりを庇い立てていた。
剣を振りかぶりつつ、兵庫を見やるゴブリンだったが、
「余所見をしている暇があるか。舐めるな!」
その背目がけて、アウレールの突進。槍の先端が鎧ごと胸板を貫いて飛び出すが、致命打にはならない。
敵は身体を激しく揺さぶってアウレールを振り落すと、大剣で周囲を薙ぎ払う。
刃のあちこちが欠け、峰は紋様と見紛うほどに傷だらけの、ひどく使い古された剣だった。
だが、持ち主と共に帯びた負のマテリアルの影響か、刀身は不思議にぎらぎらと輝いていた。
(避けられんか)
ゴブリンの薙ぎ払いを、アウレールが起きかけた身体の正面でもろに受ける。
後ろに転がって剣の勢いを僅かでもいなすと、防具に刃を半ば食い込ませたまま、
「ユーリ、やれ!」
剣へ抱きついて、敵の得物を封じてしまう。
アウレールごと剣を振り回そうとするゴブリンへ、ユーリが一気に間合いを詰めた。
ゴブリンは怪力でもってアウレールから剣を取り戻すも、時既に遅く。
万全の体勢で待ち構えていたユーリに対し、咄嗟の反撃も、カウンターの好機を作り出すだけに終わった。
ゴブリンの、叩きつけるような袈裟切り。軽々と見切って、
(女が――何ですって?)
●
ゴブリンの上半身は左脇から右肩にかけて、真っ直ぐ斜めに切り上げられていた。
そうしてふたつに別れた身体がひとりでに、手や足や、首を動かしてみせる。
「いっそ哀れだな。早く、土に還してやれよ」
兵庫が言うと、アウレールが、なおも眼に殺意を宿したゴブリンの首に槍を叩きつけた。
頭部を落とされてようやく動きが止まり、風化が始まる。
「全く! 手こずらされたものだ。後は帝国軍の仕事か……」
アウレールが森を振り返ると、ルカが、
「本当にこれで全員だったか、軽く確かめておきたいですけど。
回復の術は使い切っちゃったし、皆さんの傷も心配ですし……」
「なら、私たちが」
最後のゴブリンを仕留めたばかりのユーリと、兵庫が挙手する。
ふたりとも、比較的ダメージの軽いままで戦闘を終えることができた。
「それなら、私が護衛に残りますから」
フェリアが言った。他3人をその場で休ませつつ、巨石を調べておきたかった。
ユーリと兵庫が付近を見回っている間、フェリアとルカで石の様子を確かめる。
罠や仕掛けは見つからないが、近づくにつれて強まる不穏な気配は、
巨石の表面から放射される負のマテリアルの影響と思われた。
「これ、文字じゃないですか?」
ルカが指さした石の一部へ、フェリアも顔を近づけてみる。
確かに、解読不能の小さな文字にも見えるが、あるいは単なる傷かも知れない。
「呪文の類だとしたら……かなり旧いものでしょうね。写しておくわ」
何かの術式だとすれば、番人のゴブリンたちを操っていたのも、石に刻まれた呪いの為せる業か。
今では完全に塵と失せかけた番人の骸へ、ミィリアはひとり手を合わせた。
(……おやすみなさい、今度こそゆっくり眠ってね)
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談! ミィリア(ka2689) ドワーフ|12才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/06/02 18:33:27 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/28 22:09:18 |