ゲスト
(ka0000)
【絵本】色を教えて
マスター:風亜智疾

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/06/03 09:00
- 完成日
- 2015/06/16 15:26
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
■色を探して
自分にとって、雑魔とは恐ろしい『もの』だ。
絵本作家のヴェロニカは、窓の外をぼんやりと眺めつつ溜息を吐く。
「外に行きたい……」
そろそろ新しい絵本の題材を仕入れたい。けれどヴェロニカは自由に動く足を持たない。
それは幼少期、雑魔に襲われ負傷したせいだ。
しかしヴェロニカは其れを不幸だとは思っていなかった。
あの時ハンターが助けてくれなければ、間違いなく自分は命を落としていた。
命と足。比べるまでもなくそれは、命の方が重い。少なくとも、ヴェロニカにとっては。
だからあの時救われた自分が、必要以上の我儘を言うわけにはいかないのだ。
「仮にも作家でしょ、ヴェラ。だったら想像力でなんとかしなくちゃ」
ここ最近、自分に言い聞かせているセリフを繰り返す。
いつも自分に付きっきりだった彼は、今はいない。
自分と集まったハンター達が背を押して、彼は再び戦う道を歩き出した。
そしてここ数日、彼はハンターとしての任務で遠くに出かけている。
そんな時に限ってスランプになるとは。全くツイていない。
「……お茶でも飲んで、少し休憩してみよう」
もう数えるのも億劫な溜息を落として、ヴェロニカはそっと席を立った。
―――のが、数日前の出来事だ。
「……駄目だわ。完全にスランプだわ」
飴色の髪をぐしゃりと掻き上げ、彼女は机上の紙を睨み付けた。
全く。これっぽっちも。進まない。
なのに締切だけは着々と近づいてきている。
「拙い。これは拙すぎる」
紙に描けたのは一輪の花。
ただしその花は、色が塗られていない。無色だ。
灰色オオカミの登場する非売品の絵本が口コミで人気を得て、続きを正式に売り出さないか、と声をかけられた。
あの絵本のシリーズにするなら、絶対に手を抜きたくない。
「……あの場所に行けたら……」
灰色オオカミが花の消えた丘に、一輪の花を植える話を描きたいのだ。
想像だけでは描きたい花がぼんやりとしか浮かばない。
モチーフの花はあるけれど、自分の足では見に行く事も摘んでくる事も出来ない。それが歯がゆくて仕方なかった。
それに。最近その花が咲いている場所で雑魔を見た、という噂が流れているらしい。
満足に歩けない、戦う事も出来ない自分が一人で行けるわけもなく。
けれど、諦める事も出来ない。
「せめて……一輪だけでも花が見られたら」
そう願ってしまったのは、いけない事だろうか。
■色を教えて
依頼を出す為に此処まで必死に歩いてきた。
途中何度も座り込んで、足の痛みにも耐えて。
それでもどうしても。この絵本は、この花だけは。
絶対に妥協したくない。
「依頼お願いしたいんです」
痛みを飲み込んで笑みを浮かべる絵本作家は、祈る様に告げたのだった。
自分にとって、雑魔とは恐ろしい『もの』だ。
絵本作家のヴェロニカは、窓の外をぼんやりと眺めつつ溜息を吐く。
「外に行きたい……」
そろそろ新しい絵本の題材を仕入れたい。けれどヴェロニカは自由に動く足を持たない。
それは幼少期、雑魔に襲われ負傷したせいだ。
しかしヴェロニカは其れを不幸だとは思っていなかった。
あの時ハンターが助けてくれなければ、間違いなく自分は命を落としていた。
命と足。比べるまでもなくそれは、命の方が重い。少なくとも、ヴェロニカにとっては。
だからあの時救われた自分が、必要以上の我儘を言うわけにはいかないのだ。
「仮にも作家でしょ、ヴェラ。だったら想像力でなんとかしなくちゃ」
ここ最近、自分に言い聞かせているセリフを繰り返す。
いつも自分に付きっきりだった彼は、今はいない。
自分と集まったハンター達が背を押して、彼は再び戦う道を歩き出した。
そしてここ数日、彼はハンターとしての任務で遠くに出かけている。
そんな時に限ってスランプになるとは。全くツイていない。
「……お茶でも飲んで、少し休憩してみよう」
もう数えるのも億劫な溜息を落として、ヴェロニカはそっと席を立った。
―――のが、数日前の出来事だ。
「……駄目だわ。完全にスランプだわ」
飴色の髪をぐしゃりと掻き上げ、彼女は机上の紙を睨み付けた。
全く。これっぽっちも。進まない。
なのに締切だけは着々と近づいてきている。
「拙い。これは拙すぎる」
紙に描けたのは一輪の花。
ただしその花は、色が塗られていない。無色だ。
灰色オオカミの登場する非売品の絵本が口コミで人気を得て、続きを正式に売り出さないか、と声をかけられた。
あの絵本のシリーズにするなら、絶対に手を抜きたくない。
「……あの場所に行けたら……」
灰色オオカミが花の消えた丘に、一輪の花を植える話を描きたいのだ。
想像だけでは描きたい花がぼんやりとしか浮かばない。
モチーフの花はあるけれど、自分の足では見に行く事も摘んでくる事も出来ない。それが歯がゆくて仕方なかった。
それに。最近その花が咲いている場所で雑魔を見た、という噂が流れているらしい。
満足に歩けない、戦う事も出来ない自分が一人で行けるわけもなく。
けれど、諦める事も出来ない。
「せめて……一輪だけでも花が見られたら」
そう願ってしまったのは、いけない事だろうか。
■色を教えて
依頼を出す為に此処まで必死に歩いてきた。
途中何度も座り込んで、足の痛みにも耐えて。
それでもどうしても。この絵本は、この花だけは。
絶対に妥協したくない。
「依頼お願いしたいんです」
痛みを飲み込んで笑みを浮かべる絵本作家は、祈る様に告げたのだった。
リプレイ本文
――その花の色を。
■色を教えて
「んま、そこまで考えてるんなら、現地に行ってみるか?」
「え……?」
困惑するヴェロニカに、苦笑いを向けたのは劉 厳靖(ka4574)だ。
「いやな。そこのお嬢ちゃんが守るって言ってるしよっ。俺もおシゴトだから、報酬分はしっかり働くさ」
「どうだ?」と自分より小柄な絵本作家を覗き込めば、彼女はそろりと視線を『そこのお嬢ちゃん』と呼ばれた浅緋 零(ka4710)へと向けた。
視線を受けた零は、どこかぼんやりとした瞳のままヴェロニカを見つめ返した後、そっと膝をついて彼女の手を取る。
「……だいじょうぶ。レイも、せんせいも……みんなも、ヴェロニカを守るよ……?」
「ね? せんせい」と自分の傍らに立つ神代 誠一(ka2086)へと緩やかに視線を向ければ、誠一はまるで『何でもない事だ』と言わんばかりの常の表情で頷いた。
「えぇ。もし貴方が望むのなら、俺達は貴方をお連れしますよ。安全に、確実に」
「そうそう、大丈夫さ! 作家仲間として、困ってるきみを放っておけないし。それにやっぱり、実際に咲いているところを見た方がいいと思うんだ!」
自分を『作家仲間』と呼んだルスティロ・イストワール(ka0252)の言葉に、ヴェロニカはぐ、と拳を握った。
集まったハンター達の『守る』という意思表示と、そして後押し。
(ここで逃げたら、きっと。私は何も変わらないわ)
躊躇いは短く。そして決意は強く。
彼女はそっと、しかし確かに頷くことで自分の意思を示した。
足の悪い依頼人をどうやって同行させるのか。
皆で話し合った結果は『馬に乗せていく』となった。
ただしここで、少し問題が発生する。
子供の頃に足を不自由にしたヴェロニカは、馬に乗ったことがない。
狼狽えるヴェロニカへとまず歩み寄ったのは、雨音に微睡む玻璃草(ka4538)だ。
くるり。傘をまわして微笑みながら、逆の手でクッションを差し出す。
「ずぅっと馬に座りっぱなしじゃ、お尻が潰れちゃうわ」
こうやって下に敷いて。この上にどうぞ、おねえさん。
くすくすと微笑みを絶やさずに、そっとヴェロニカを馬の元へと誘導する。
「馬って結構体高があるよね。初めてだったら、びっくりするのも当然かな。っと、荷物持つよ」
目を瞬かせる依頼人へと声をかけた鈴木悠司(ka0176)が、大きめのバスケットと小さなリュックを受け取ろうと手を伸ばした。
「ヒヨも持ちますよっ!」
明るく手を上げたのはヒヨス・アマミヤ(ka1403)だ。
「じゃ、こっちを頼めるかな」
「はいっ!」
小さなリュックをヒヨスが、そして大きめのバスケットを、馬に乗って移動する悠司が。
「いーいにおい。ねぇ、何が入ってるのかしら?」
ひょっこり。悠司の後ろから顔を覗かせながら夢路 まよい(ka1328)が首を傾げる。
「サンドイッチよ」
「なんだ? 遠足みたいになってんなぁ」
「遠足ですか? 楽しそうでいいと思いますっ」
「そうね。みんなでピクニックに行きましょう? きっと楽しいわ」
楽しそうに頷くヒヨスと、私もクッキーやお茶を準備してきたのよと笑うフィリア。そんな二人を見て苦笑いの厳靖。
まるで、今から戦場ではなく、本当にただのピクニックだといわんばかりの雰囲気に、ゆっくりとヴェロニカは肩の力を抜いていく。
そんな彼女を確認した誠一が、教え子である零が準備した踏み台をさりげなく設置してヴェロニカを馬上へと誘導する。
まだ不安は残っているのだろうが、最初と違ってどこか楽しげな彼女の表情に胸の内で小さく安堵しつつ、誠一はかつての教え子たちへするのと同じように、バランスのとり方を分かりやすく教えていく。
「せんせい。ヴェロニカ、落としちゃダメ、だよ」
いつの間にか歩み寄っていた零が、ふわりと自然な動作でヴェロニカの膝へと毛布を掛けた。
何か言いたげなヴェロニカの視線を受けて、零はふわり柔らかく笑いかける。
足を悪くしてから家に籠ることが多かったヴェロニカは、所謂「乗馬に向いた服」というものを持っていなかった。
彼女が身に纏っているのは、ブラウスと丈の長いスカート。
危険な場所へ、自分を護衛してでも連れて行ってくれるというハンター達の好意を無駄にしたくはないし、これ以上の我儘を言いたくもない。
そんな心境から言い出せなかった『服装ならでは』の気遣いを、零は自然にやってのけたのだ。
初めて馬に乗り、見知らぬ相手と出かける女性に、それはどれだけの安心感を与えたのだろう。
少し照れくさそうに笑うヴェロニカへと小さく頷いて、零は戦馬の横にちょこんと立つのだった。
■
同行する依頼人を気遣う誠一の何気ない気遣いで、可能な限り平坦なルートが選ばれた。
馬に乗っているとはいえ、足が不自由なヴェロニカは脚力。つまり、足の筋力が通常の人より弱い。
なにより、馬は結構揺れるのだ。馬上でバランスを取り続けるのは、かなり体力を消耗する。
それをあらかじめ予想していたハンター達は、休憩を挟みつつ移動していく。
広げられたシートと、用意された暖かいお茶。そしてお菓子。
そこに他愛無い話が入れば、戦闘前とは思えない優しい時間が訪れる。
誠一が珍しい花について語れば、変わったことが大好きな、絵本作家は未だ見たことのない花や風景に心躍らせ。
「あのね、クッキーを持ってきたの」
フィリアが歌うように、囁くように言葉を紡げば。
「でも、あの子には内緒よ? バレたら怒られちゃう」
しーっ、と唇に指をあてるその仕草は可愛らしいのに、どこか妖艶で。そして操る言葉はまるで物語のよう。
顔を見合わせて笑いあうヴェロニカとフィリアに、自分も混ぜて!と髪を揺らすヒヨスとまよい。
少し離れたところで警戒している悠司から、出発の連絡が入るまで。
つかの間の休憩を何度も楽しむのだった。
ルスティロの差し出した手を取り、また馬上へと戻り。そして。
■色を守って
出発から幾度か休憩を取った彼らは、遂に丘へとたどり着いた。
「あっ……!」
逸る気持ちを抑えられず、馬上で身を乗り出したヴェロニカの体を誠一がそっと元に戻したのを確認し、厳靖は彼女の視線の先―――咲き誇る花のその隙間を見やる。
「降りるのはまだ待ってろよ? ここに『俺ら』と来た意味、忘れてねぇよな?」
「そうそう。三月じゃないのにヘンテコなうさぎさんがいるのよね」
これから敵と戦うというのに、どこか楽しげなまよいが笑いながら頷いた。
風を受けて花が揺れる。それとは別に。
風を全く無視した方向に、花が揺れる部分がある。
「……あそこでしょうか?」
ヒヨスが目を細めつつ、屈み込む。そのまま花の隙間から兎を視認すると、その隣でピリ、と一瞬空気が揺れた。
「……ヴォイド。レイのかぞくを、ころした……」
今までの何処かおっとりとした雰囲気を消して、ただ只管。ざわざわと溢れそうになる負の感情のままに敵を見やる零だったが、ふと視線を動かした先に立つ誠一を確認して肩の力を抜く。
彼女の『せんせい』は何も言わない。ただただ、自分を『いつも通りに』見ているだけだ。
ふ、と。自分でも気づかないほど小さく息を吐き出して、零は落ち着くために小さく頷く。
体を起こしたヒヨスが、戦馬に乗った悠司を仰ぎ見て一角を指さした。
頷いて、ゆっくりと手綱を繰ると、他のメンバーへ視線を向ける。
「それじゃ、まずは俺が釣りに行ってくるよ。ヴェロニカさんのこと頼んだよ」
「えぇ、いってらっしゃい」
くるり。軽やかにターンひとつ。フィリアの言葉を受けて、悠司は一気に馬の腹を蹴り上げた。
敵の位置から自分までの距離を確認し、射程ギリギリを保つ場所へと位置を移した零が、自分の背後にシートを広げる。
手の届く範囲。けれど、近すぎない範囲。
適度なその距離に、馬から降りたヴェロニカを座らせると、もう一度その膝に毛布を掛けた。
やはり、目の前に敵がいるとなると緊張するのだろう。
表情を強張らせた彼女を見て、零はそっと視線を合わせるために体を屈める。
ヴェロニカの手をしっかりと握る少女の手は、柔らかく小さいのに力強く感じられる。
「だいじょうぶ。レイが、ヴェロニカのこと、守る……から」
ヴェロニカが頷くのを確認して、零はそっと顔を上げる。
視線の先には、馬を降りた大切なせんせい。
「零、彼女を頼む。援護もよろしくな」
何一つ怖いものはないのだと、それを示すような穏やかな声音。こくり。頷いて手に弓を構えた教え子へと頷き返し、その後ろに座るヴェロニカへと小さく笑いかけてから、彼もまた敵の元へとゆっくりと確実に向かっていく。
くるくるくるり。傘を回しつつフィリアも歩を進め、まよいもまた、楽しげにステップを踏むように立ち位置を変え。
前衛として立ち回る厳靖とルスティロの配置が終わった、次の瞬間。
悠司の駆る戦馬が、一気に敵の元へと駆け込んだ。
■色を救って
駆け込んできた戦馬に、二兎はその見た目からは想像も出来ない金切声をあげて威嚇してきた。
敵の前で勢いよく方向転換し、元来た方向へと馬を走らせる悠司の後ろを、見事釣られた二兎が追いかける。
「そうそう。花が咲いてる場所で戦うのはちょっと困るんだ。出来るだけ無事な姿を、依頼人さんに見せたいからね」
口角を上げた馬上の悠司とすれ違う様に、二兎へと接敵していくのは厳靖とルスティロだ。
「そんじゃまぁ、いっちょやるか!」
後方から弓で二兎を牽制する零の援護を受けつつ、厳靖が狙うは耳の立った白兎。
一気に片鎌槍を振り抜くが、白兎の背後から耳を揺らして黒い兎が飛び込んでくる。
ガギン!と兎に当たったとは到底思えない鈍い音と共に、槍が逸らされた。
しかしそれでも厳靖は怯むどころか、ニィと唇の端を引き上げて笑った。
「ばーか。本命はオマエだぜ!」
更に一歩、勢いよく黒兎に踏み込むと、大きく武器を振り回し黒兎の体勢を崩す。
「あはは! バラバラになっちゃえ!」
「兎さんはもふもふで可愛いですけど、絵本のためです!」
それを確認して身を捻った厳靖のすぐ横を、大きな風の刃と風纏う弾丸が走り抜ける。
まよいの声と共に放たれたウィンドスラッシュと、ヒヨスの放った魔導拳銃だ。
二撃は魔法耐性の低い黒兎の体を引き裂き、そして撃ち抜く。
ギーーー!!!
耳障りな鳴き声が後方まで響き、驚いたヴェロニカがびくりと体を震わせた。
そんな彼女の耳に鳴き声を届かせまいと、ルスティロが声を張り上げる。
「カーバンクル! 僕の剣に力を!」
まよいの放った風刃によって弱った敵へと、魔力を込めた剣撃を放つ。
片眼のザクロ色と自身の纏っていた光が剣閃と踊る様に舞い散って、まるで御伽噺の中の精霊のよう。
一気に引き裂かれた黒兎は、今度は鳴き声を上げる間もなく地面へと蹲るように倒れた。
一方の白兎に対していたのは悠司と誠一、そしてフィリアだ。
「あっちは上手に足止めしてくれてるし、これなら意外と短い時間でやれるかなっ……?」
馬上でバスターソードを構えた悠司が、一気に間合いを詰めて剣を振り下ろす。
しかし、こちらは黒と違い回避に特化しているという白兎だ。
馬の移動力と更にスキルの勢いを合わせた攻撃すら、ギリギリだが回避していく。
飛び跳ねる様に回避し、着地した白兎が。
―次の瞬間、悲鳴のような鳴き声を上げて転げまわった。
悶絶するように転がる白兎の足は、一本殺がれている。その足には、一本のワイヤー。
「おや、想像より簡単に引っかかってくれましたね」
笑いながら低くしていた重心を元に戻したのは誠一である。
「これでも教師。逃げ回る子供をどうやったら捕まえられるか、なんてお手の物ですよ?」
白兎の着地点を予測し、そこにモーターで巻き上げるワイヤーを這わせておいたのだ。
見事予想は的中。白兎の足を一本殺ぐことに成功した。
「たいへん。足が殺げたらおどれなくなっちゃうわ」
兎さんが赤い靴になっちゃう。なんて雨に唄いながら。フィリアは軽やかなステップで白兎に駆け寄っていく。
近づく彼女を見て、転げた白兎は痛む足を忘れたように跳ね上がる。
翻された爪を体勢を低くして白兎の下を駆け抜けることで躱し、雨の乙女はくるりと方向転換。愛用の『傘』を振り上げた。
「賢い兎もパイになって、それでこのお話はお終い」
勢いよく振り下ろされた傘に腹部を貫かれた白兎が、最後の力を振り絞って爪を翻そうと―――。
――タァン
フィリアの遥か後方から、一本の矢が飛来した。狙い違わず白兎の翻そうとした手を射抜き、地面へと縫いとめる。
「……お花、これ以上踏まないで」
ぽつり。呟く様に乗せられた言葉が、彼女の後方で守られている作家にも届く。
二兎は予想よりも遥かに順調に殲滅されている。けれど、それでもやはり立ち回れば花は潰されていく。
(そのお花は、だいじなの)
ふぅ、と弓を降ろした零が、くるりとヴェロニカへと向き直って。
「……お花、近くで見よう……?」
差し出された手を取って初めて、依頼人は敵がいなくなったことを実感した。
■色を奏でて
「しかしまぁ……なんつーか味気なかったっつーか」
「対応がよかった、ってことでしょうか?」
あっさりと倒されてしまった二兎に首を捻る厳靖と、その横で大人顔負けの表情をして見せるヒヨス。
安全確認を終え、花を手に小さく笑いつつ寝転がった零の頭を、そっと労うように誠一が撫でている。
「ねぇ、ヴェロニカさん。この花どう思う?」
何処か楽しそうに、探るように問いかけるルスティロに、ヴェロニカは花を一輪手折り、空に透かした。
「空に翳せば空色に。雨に翳せば雨色に。夕日に翳せば夕焼け色に。地に翳せば大地色に」
虹とはまた違う。光ではなく、まるで風景を取り込む花。
「……まるで心みたいね」
「心、かい?」
「えぇ」
微笑む絵本作家は、一輪の花を見つめたまま、暫く動くことはなかった。
■
灰色オオカミの絵本は、シリーズになるらしい。
販売されてからというもの、その絵本は子供だけでなく大人も楽しめる絵本として、少しずつ確実に有名になっていた。
そのお話には、沢山の「ともだち」が出てくるらしい。
最初の非売品のお話にも、そして、今回販売されることになった、新作の絵本にも。
茶色で歌うような遠吠えの得意な大型犬に、旅と精霊が大好きな吟遊詩人の長い耳の兎。
自由奔放な銀色のリスに、小さな尻尾を一生懸命振る可愛らしい青色の子犬。
のんびりと笑いつつ日常を楽しむ狸に、そんな狸の横に寄り添う柔らかな毛並みの子猫。
子猫をからかいつつもみんなを見守る熊。
そして。そんなみんなを眺めつつ、雨の中踊る白梟。
絵本のタイトルは―――。
『色を教えて』
■色を教えて
「んま、そこまで考えてるんなら、現地に行ってみるか?」
「え……?」
困惑するヴェロニカに、苦笑いを向けたのは劉 厳靖(ka4574)だ。
「いやな。そこのお嬢ちゃんが守るって言ってるしよっ。俺もおシゴトだから、報酬分はしっかり働くさ」
「どうだ?」と自分より小柄な絵本作家を覗き込めば、彼女はそろりと視線を『そこのお嬢ちゃん』と呼ばれた浅緋 零(ka4710)へと向けた。
視線を受けた零は、どこかぼんやりとした瞳のままヴェロニカを見つめ返した後、そっと膝をついて彼女の手を取る。
「……だいじょうぶ。レイも、せんせいも……みんなも、ヴェロニカを守るよ……?」
「ね? せんせい」と自分の傍らに立つ神代 誠一(ka2086)へと緩やかに視線を向ければ、誠一はまるで『何でもない事だ』と言わんばかりの常の表情で頷いた。
「えぇ。もし貴方が望むのなら、俺達は貴方をお連れしますよ。安全に、確実に」
「そうそう、大丈夫さ! 作家仲間として、困ってるきみを放っておけないし。それにやっぱり、実際に咲いているところを見た方がいいと思うんだ!」
自分を『作家仲間』と呼んだルスティロ・イストワール(ka0252)の言葉に、ヴェロニカはぐ、と拳を握った。
集まったハンター達の『守る』という意思表示と、そして後押し。
(ここで逃げたら、きっと。私は何も変わらないわ)
躊躇いは短く。そして決意は強く。
彼女はそっと、しかし確かに頷くことで自分の意思を示した。
足の悪い依頼人をどうやって同行させるのか。
皆で話し合った結果は『馬に乗せていく』となった。
ただしここで、少し問題が発生する。
子供の頃に足を不自由にしたヴェロニカは、馬に乗ったことがない。
狼狽えるヴェロニカへとまず歩み寄ったのは、雨音に微睡む玻璃草(ka4538)だ。
くるり。傘をまわして微笑みながら、逆の手でクッションを差し出す。
「ずぅっと馬に座りっぱなしじゃ、お尻が潰れちゃうわ」
こうやって下に敷いて。この上にどうぞ、おねえさん。
くすくすと微笑みを絶やさずに、そっとヴェロニカを馬の元へと誘導する。
「馬って結構体高があるよね。初めてだったら、びっくりするのも当然かな。っと、荷物持つよ」
目を瞬かせる依頼人へと声をかけた鈴木悠司(ka0176)が、大きめのバスケットと小さなリュックを受け取ろうと手を伸ばした。
「ヒヨも持ちますよっ!」
明るく手を上げたのはヒヨス・アマミヤ(ka1403)だ。
「じゃ、こっちを頼めるかな」
「はいっ!」
小さなリュックをヒヨスが、そして大きめのバスケットを、馬に乗って移動する悠司が。
「いーいにおい。ねぇ、何が入ってるのかしら?」
ひょっこり。悠司の後ろから顔を覗かせながら夢路 まよい(ka1328)が首を傾げる。
「サンドイッチよ」
「なんだ? 遠足みたいになってんなぁ」
「遠足ですか? 楽しそうでいいと思いますっ」
「そうね。みんなでピクニックに行きましょう? きっと楽しいわ」
楽しそうに頷くヒヨスと、私もクッキーやお茶を準備してきたのよと笑うフィリア。そんな二人を見て苦笑いの厳靖。
まるで、今から戦場ではなく、本当にただのピクニックだといわんばかりの雰囲気に、ゆっくりとヴェロニカは肩の力を抜いていく。
そんな彼女を確認した誠一が、教え子である零が準備した踏み台をさりげなく設置してヴェロニカを馬上へと誘導する。
まだ不安は残っているのだろうが、最初と違ってどこか楽しげな彼女の表情に胸の内で小さく安堵しつつ、誠一はかつての教え子たちへするのと同じように、バランスのとり方を分かりやすく教えていく。
「せんせい。ヴェロニカ、落としちゃダメ、だよ」
いつの間にか歩み寄っていた零が、ふわりと自然な動作でヴェロニカの膝へと毛布を掛けた。
何か言いたげなヴェロニカの視線を受けて、零はふわり柔らかく笑いかける。
足を悪くしてから家に籠ることが多かったヴェロニカは、所謂「乗馬に向いた服」というものを持っていなかった。
彼女が身に纏っているのは、ブラウスと丈の長いスカート。
危険な場所へ、自分を護衛してでも連れて行ってくれるというハンター達の好意を無駄にしたくはないし、これ以上の我儘を言いたくもない。
そんな心境から言い出せなかった『服装ならでは』の気遣いを、零は自然にやってのけたのだ。
初めて馬に乗り、見知らぬ相手と出かける女性に、それはどれだけの安心感を与えたのだろう。
少し照れくさそうに笑うヴェロニカへと小さく頷いて、零は戦馬の横にちょこんと立つのだった。
■
同行する依頼人を気遣う誠一の何気ない気遣いで、可能な限り平坦なルートが選ばれた。
馬に乗っているとはいえ、足が不自由なヴェロニカは脚力。つまり、足の筋力が通常の人より弱い。
なにより、馬は結構揺れるのだ。馬上でバランスを取り続けるのは、かなり体力を消耗する。
それをあらかじめ予想していたハンター達は、休憩を挟みつつ移動していく。
広げられたシートと、用意された暖かいお茶。そしてお菓子。
そこに他愛無い話が入れば、戦闘前とは思えない優しい時間が訪れる。
誠一が珍しい花について語れば、変わったことが大好きな、絵本作家は未だ見たことのない花や風景に心躍らせ。
「あのね、クッキーを持ってきたの」
フィリアが歌うように、囁くように言葉を紡げば。
「でも、あの子には内緒よ? バレたら怒られちゃう」
しーっ、と唇に指をあてるその仕草は可愛らしいのに、どこか妖艶で。そして操る言葉はまるで物語のよう。
顔を見合わせて笑いあうヴェロニカとフィリアに、自分も混ぜて!と髪を揺らすヒヨスとまよい。
少し離れたところで警戒している悠司から、出発の連絡が入るまで。
つかの間の休憩を何度も楽しむのだった。
ルスティロの差し出した手を取り、また馬上へと戻り。そして。
■色を守って
出発から幾度か休憩を取った彼らは、遂に丘へとたどり着いた。
「あっ……!」
逸る気持ちを抑えられず、馬上で身を乗り出したヴェロニカの体を誠一がそっと元に戻したのを確認し、厳靖は彼女の視線の先―――咲き誇る花のその隙間を見やる。
「降りるのはまだ待ってろよ? ここに『俺ら』と来た意味、忘れてねぇよな?」
「そうそう。三月じゃないのにヘンテコなうさぎさんがいるのよね」
これから敵と戦うというのに、どこか楽しげなまよいが笑いながら頷いた。
風を受けて花が揺れる。それとは別に。
風を全く無視した方向に、花が揺れる部分がある。
「……あそこでしょうか?」
ヒヨスが目を細めつつ、屈み込む。そのまま花の隙間から兎を視認すると、その隣でピリ、と一瞬空気が揺れた。
「……ヴォイド。レイのかぞくを、ころした……」
今までの何処かおっとりとした雰囲気を消して、ただ只管。ざわざわと溢れそうになる負の感情のままに敵を見やる零だったが、ふと視線を動かした先に立つ誠一を確認して肩の力を抜く。
彼女の『せんせい』は何も言わない。ただただ、自分を『いつも通りに』見ているだけだ。
ふ、と。自分でも気づかないほど小さく息を吐き出して、零は落ち着くために小さく頷く。
体を起こしたヒヨスが、戦馬に乗った悠司を仰ぎ見て一角を指さした。
頷いて、ゆっくりと手綱を繰ると、他のメンバーへ視線を向ける。
「それじゃ、まずは俺が釣りに行ってくるよ。ヴェロニカさんのこと頼んだよ」
「えぇ、いってらっしゃい」
くるり。軽やかにターンひとつ。フィリアの言葉を受けて、悠司は一気に馬の腹を蹴り上げた。
敵の位置から自分までの距離を確認し、射程ギリギリを保つ場所へと位置を移した零が、自分の背後にシートを広げる。
手の届く範囲。けれど、近すぎない範囲。
適度なその距離に、馬から降りたヴェロニカを座らせると、もう一度その膝に毛布を掛けた。
やはり、目の前に敵がいるとなると緊張するのだろう。
表情を強張らせた彼女を見て、零はそっと視線を合わせるために体を屈める。
ヴェロニカの手をしっかりと握る少女の手は、柔らかく小さいのに力強く感じられる。
「だいじょうぶ。レイが、ヴェロニカのこと、守る……から」
ヴェロニカが頷くのを確認して、零はそっと顔を上げる。
視線の先には、馬を降りた大切なせんせい。
「零、彼女を頼む。援護もよろしくな」
何一つ怖いものはないのだと、それを示すような穏やかな声音。こくり。頷いて手に弓を構えた教え子へと頷き返し、その後ろに座るヴェロニカへと小さく笑いかけてから、彼もまた敵の元へとゆっくりと確実に向かっていく。
くるくるくるり。傘を回しつつフィリアも歩を進め、まよいもまた、楽しげにステップを踏むように立ち位置を変え。
前衛として立ち回る厳靖とルスティロの配置が終わった、次の瞬間。
悠司の駆る戦馬が、一気に敵の元へと駆け込んだ。
■色を救って
駆け込んできた戦馬に、二兎はその見た目からは想像も出来ない金切声をあげて威嚇してきた。
敵の前で勢いよく方向転換し、元来た方向へと馬を走らせる悠司の後ろを、見事釣られた二兎が追いかける。
「そうそう。花が咲いてる場所で戦うのはちょっと困るんだ。出来るだけ無事な姿を、依頼人さんに見せたいからね」
口角を上げた馬上の悠司とすれ違う様に、二兎へと接敵していくのは厳靖とルスティロだ。
「そんじゃまぁ、いっちょやるか!」
後方から弓で二兎を牽制する零の援護を受けつつ、厳靖が狙うは耳の立った白兎。
一気に片鎌槍を振り抜くが、白兎の背後から耳を揺らして黒い兎が飛び込んでくる。
ガギン!と兎に当たったとは到底思えない鈍い音と共に、槍が逸らされた。
しかしそれでも厳靖は怯むどころか、ニィと唇の端を引き上げて笑った。
「ばーか。本命はオマエだぜ!」
更に一歩、勢いよく黒兎に踏み込むと、大きく武器を振り回し黒兎の体勢を崩す。
「あはは! バラバラになっちゃえ!」
「兎さんはもふもふで可愛いですけど、絵本のためです!」
それを確認して身を捻った厳靖のすぐ横を、大きな風の刃と風纏う弾丸が走り抜ける。
まよいの声と共に放たれたウィンドスラッシュと、ヒヨスの放った魔導拳銃だ。
二撃は魔法耐性の低い黒兎の体を引き裂き、そして撃ち抜く。
ギーーー!!!
耳障りな鳴き声が後方まで響き、驚いたヴェロニカがびくりと体を震わせた。
そんな彼女の耳に鳴き声を届かせまいと、ルスティロが声を張り上げる。
「カーバンクル! 僕の剣に力を!」
まよいの放った風刃によって弱った敵へと、魔力を込めた剣撃を放つ。
片眼のザクロ色と自身の纏っていた光が剣閃と踊る様に舞い散って、まるで御伽噺の中の精霊のよう。
一気に引き裂かれた黒兎は、今度は鳴き声を上げる間もなく地面へと蹲るように倒れた。
一方の白兎に対していたのは悠司と誠一、そしてフィリアだ。
「あっちは上手に足止めしてくれてるし、これなら意外と短い時間でやれるかなっ……?」
馬上でバスターソードを構えた悠司が、一気に間合いを詰めて剣を振り下ろす。
しかし、こちらは黒と違い回避に特化しているという白兎だ。
馬の移動力と更にスキルの勢いを合わせた攻撃すら、ギリギリだが回避していく。
飛び跳ねる様に回避し、着地した白兎が。
―次の瞬間、悲鳴のような鳴き声を上げて転げまわった。
悶絶するように転がる白兎の足は、一本殺がれている。その足には、一本のワイヤー。
「おや、想像より簡単に引っかかってくれましたね」
笑いながら低くしていた重心を元に戻したのは誠一である。
「これでも教師。逃げ回る子供をどうやったら捕まえられるか、なんてお手の物ですよ?」
白兎の着地点を予測し、そこにモーターで巻き上げるワイヤーを這わせておいたのだ。
見事予想は的中。白兎の足を一本殺ぐことに成功した。
「たいへん。足が殺げたらおどれなくなっちゃうわ」
兎さんが赤い靴になっちゃう。なんて雨に唄いながら。フィリアは軽やかなステップで白兎に駆け寄っていく。
近づく彼女を見て、転げた白兎は痛む足を忘れたように跳ね上がる。
翻された爪を体勢を低くして白兎の下を駆け抜けることで躱し、雨の乙女はくるりと方向転換。愛用の『傘』を振り上げた。
「賢い兎もパイになって、それでこのお話はお終い」
勢いよく振り下ろされた傘に腹部を貫かれた白兎が、最後の力を振り絞って爪を翻そうと―――。
――タァン
フィリアの遥か後方から、一本の矢が飛来した。狙い違わず白兎の翻そうとした手を射抜き、地面へと縫いとめる。
「……お花、これ以上踏まないで」
ぽつり。呟く様に乗せられた言葉が、彼女の後方で守られている作家にも届く。
二兎は予想よりも遥かに順調に殲滅されている。けれど、それでもやはり立ち回れば花は潰されていく。
(そのお花は、だいじなの)
ふぅ、と弓を降ろした零が、くるりとヴェロニカへと向き直って。
「……お花、近くで見よう……?」
差し出された手を取って初めて、依頼人は敵がいなくなったことを実感した。
■色を奏でて
「しかしまぁ……なんつーか味気なかったっつーか」
「対応がよかった、ってことでしょうか?」
あっさりと倒されてしまった二兎に首を捻る厳靖と、その横で大人顔負けの表情をして見せるヒヨス。
安全確認を終え、花を手に小さく笑いつつ寝転がった零の頭を、そっと労うように誠一が撫でている。
「ねぇ、ヴェロニカさん。この花どう思う?」
何処か楽しそうに、探るように問いかけるルスティロに、ヴェロニカは花を一輪手折り、空に透かした。
「空に翳せば空色に。雨に翳せば雨色に。夕日に翳せば夕焼け色に。地に翳せば大地色に」
虹とはまた違う。光ではなく、まるで風景を取り込む花。
「……まるで心みたいね」
「心、かい?」
「えぇ」
微笑む絵本作家は、一輪の花を見つめたまま、暫く動くことはなかった。
■
灰色オオカミの絵本は、シリーズになるらしい。
販売されてからというもの、その絵本は子供だけでなく大人も楽しめる絵本として、少しずつ確実に有名になっていた。
そのお話には、沢山の「ともだち」が出てくるらしい。
最初の非売品のお話にも、そして、今回販売されることになった、新作の絵本にも。
茶色で歌うような遠吠えの得意な大型犬に、旅と精霊が大好きな吟遊詩人の長い耳の兎。
自由奔放な銀色のリスに、小さな尻尾を一生懸命振る可愛らしい青色の子犬。
のんびりと笑いつつ日常を楽しむ狸に、そんな狸の横に寄り添う柔らかな毛並みの子猫。
子猫をからかいつつもみんなを見守る熊。
そして。そんなみんなを眺めつつ、雨の中踊る白梟。
絵本のタイトルは―――。
『色を教えて』
依頼結果
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依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ルスティロ・イストワール(ka0252) エルフ|20才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2015/06/03 02:40:49 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/30 23:25:00 |