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(ka0000)
【絵本】色を教えて
マスター:風亜智疾

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/06/03 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/06/17 09:00
オープニング
■色を探して
自分にとって、雑魔とは恐ろしい『もの』だ。
絵本作家のヴェロニカは、窓の外をぼんやりと眺めつつ溜息を吐く。
「外に行きたい……」
そろそろ新しい絵本の題材を仕入れたい。けれどヴェロニカは自由に動く足を持たない。
それは幼少期、雑魔に襲われ負傷したせいだ。
しかしヴェロニカは其れを不幸だとは思っていなかった。
あの時ハンターが助けてくれなければ、間違いなく自分は命を落としていた。
命と足。比べるまでもなくそれは、命の方が重い。少なくとも、ヴェロニカにとっては。
だからあの時救われた自分が、必要以上の我儘を言うわけにはいかないのだ。
「仮にも作家でしょ、ヴェラ。だったら想像力でなんとかしなくちゃ」
ここ最近、自分に言い聞かせているセリフを繰り返す。
いつも自分に付きっきりだった彼は、今はいない。
自分と集まったハンター達が背を押して、彼は再び戦う道を歩き出した。
そしてここ数日、彼はハンターとしての任務で遠くに出かけている。
そんな時に限ってスランプになるとは。全くツイていない。
「……お茶でも飲んで、少し休憩してみよう」
もう数えるのも億劫な溜息を落として、ヴェロニカはそっと席を立った。
―――のが、数日前の出来事だ。
「……駄目だわ。完全にスランプだわ」
飴色の髪をぐしゃりと掻き上げ、彼女は机上の紙を睨み付けた。
全く。これっぽっちも。進まない。
なのに締切だけは着々と近づいてきている。
「拙い。これは拙すぎる」
紙に描けたのは一輪の花。
ただしその花は、色が塗られていない。無色だ。
灰色オオカミの登場する非売品の絵本が口コミで人気を得て、続きを正式に売り出さないか、と声をかけられた。
あの絵本のシリーズにするなら、絶対に手を抜きたくない。
「……あの場所に行けたら……」
灰色オオカミが花の消えた丘に、一輪の花を植える話を描きたいのだ。
想像だけでは描きたい花がぼんやりとしか浮かばない。
モチーフの花はあるけれど、自分の足では見に行く事も摘んでくる事も出来ない。それが歯がゆくて仕方なかった。
それに。最近その花が咲いている場所で雑魔を見た、という噂が流れているらしい。
満足に歩けない、戦う事も出来ない自分が一人で行けるわけもなく。
けれど、諦める事も出来ない。
「せめて……一輪だけでも花が見られたら」
そう願ってしまったのは、いけない事だろうか。
■色を教えて
依頼を出す為に此処まで必死に歩いてきた。
途中何度も座り込んで、足の痛みにも耐えて。
それでもどうしても。この絵本は、この花だけは。
絶対に妥協したくない。
「依頼お願いしたいんです」
痛みを飲み込んで笑みを浮かべる絵本作家は、祈る様に告げたのだった。
自分にとって、雑魔とは恐ろしい『もの』だ。
絵本作家のヴェロニカは、窓の外をぼんやりと眺めつつ溜息を吐く。
「外に行きたい……」
そろそろ新しい絵本の題材を仕入れたい。けれどヴェロニカは自由に動く足を持たない。
それは幼少期、雑魔に襲われ負傷したせいだ。
しかしヴェロニカは其れを不幸だとは思っていなかった。
あの時ハンターが助けてくれなければ、間違いなく自分は命を落としていた。
命と足。比べるまでもなくそれは、命の方が重い。少なくとも、ヴェロニカにとっては。
だからあの時救われた自分が、必要以上の我儘を言うわけにはいかないのだ。
「仮にも作家でしょ、ヴェラ。だったら想像力でなんとかしなくちゃ」
ここ最近、自分に言い聞かせているセリフを繰り返す。
いつも自分に付きっきりだった彼は、今はいない。
自分と集まったハンター達が背を押して、彼は再び戦う道を歩き出した。
そしてここ数日、彼はハンターとしての任務で遠くに出かけている。
そんな時に限ってスランプになるとは。全くツイていない。
「……お茶でも飲んで、少し休憩してみよう」
もう数えるのも億劫な溜息を落として、ヴェロニカはそっと席を立った。
―――のが、数日前の出来事だ。
「……駄目だわ。完全にスランプだわ」
飴色の髪をぐしゃりと掻き上げ、彼女は机上の紙を睨み付けた。
全く。これっぽっちも。進まない。
なのに締切だけは着々と近づいてきている。
「拙い。これは拙すぎる」
紙に描けたのは一輪の花。
ただしその花は、色が塗られていない。無色だ。
灰色オオカミの登場する非売品の絵本が口コミで人気を得て、続きを正式に売り出さないか、と声をかけられた。
あの絵本のシリーズにするなら、絶対に手を抜きたくない。
「……あの場所に行けたら……」
灰色オオカミが花の消えた丘に、一輪の花を植える話を描きたいのだ。
想像だけでは描きたい花がぼんやりとしか浮かばない。
モチーフの花はあるけれど、自分の足では見に行く事も摘んでくる事も出来ない。それが歯がゆくて仕方なかった。
それに。最近その花が咲いている場所で雑魔を見た、という噂が流れているらしい。
満足に歩けない、戦う事も出来ない自分が一人で行けるわけもなく。
けれど、諦める事も出来ない。
「せめて……一輪だけでも花が見られたら」
そう願ってしまったのは、いけない事だろうか。
■色を教えて
依頼を出す為に此処まで必死に歩いてきた。
途中何度も座り込んで、足の痛みにも耐えて。
それでもどうしても。この絵本は、この花だけは。
絶対に妥協したくない。
「依頼お願いしたいんです」
痛みを飲み込んで笑みを浮かべる絵本作家は、祈る様に告げたのだった。
解説
今回のミッションは「とある丘に咲く花を摘んでくる事」と「雑魔の退治」です。
希望があれば「ヴェロニカ同行」の選択肢も選べますが、OPにもある通り、ヴェロニカは足が不自由で長い時間歩き続ける事、走る事が出来ません。
ヴェロニカを同行させる場合は、その方法をしっかりと話し合う必要があります。
また、目的地の丘には「体長2m前後の兎型雑魔が出現する」という噂が出ています。
花を摘む為には雑魔の退治も行う必要があります。
雑魔についての情報は下記の通りです。
・回避特化型兎雑魔『白兎』×1
ピンと立った耳が特徴の体長1.5m程度の白兎。
非常に素早く、ダメージを与えた場合高確率で一撃返してくる。
ジャンプからの鋭い爪を使った引き裂き等の攻撃が得意。
・防御特化型兎雑魔『黒兎』×1
垂れた耳が特徴の体長2m程度の黒兎。
非常に頑丈で、物理攻撃に対して非常に強い。
白兎の前に割り込み、白兎へのダメージを防御する特性がある。
ジャンプからの重い体重を使った圧し掛かり等の攻撃が得意。
どうやら雑魔は花が咲いている場所のすぐ傍を住処にしているようです。
退治に時間がかかると、花が潰れてしまう可能性がありますので気を付けてください。
PL情報として、絵本作家は任務が成功した場合、皆さんを動物として絵本に登場させる可能性があります。
希望があれば希望動物にさせて頂きますが、こちらに丸投げも可能です。
希望があれば「ヴェロニカ同行」の選択肢も選べますが、OPにもある通り、ヴェロニカは足が不自由で長い時間歩き続ける事、走る事が出来ません。
ヴェロニカを同行させる場合は、その方法をしっかりと話し合う必要があります。
また、目的地の丘には「体長2m前後の兎型雑魔が出現する」という噂が出ています。
花を摘む為には雑魔の退治も行う必要があります。
雑魔についての情報は下記の通りです。
・回避特化型兎雑魔『白兎』×1
ピンと立った耳が特徴の体長1.5m程度の白兎。
非常に素早く、ダメージを与えた場合高確率で一撃返してくる。
ジャンプからの鋭い爪を使った引き裂き等の攻撃が得意。
・防御特化型兎雑魔『黒兎』×1
垂れた耳が特徴の体長2m程度の黒兎。
非常に頑丈で、物理攻撃に対して非常に強い。
白兎の前に割り込み、白兎へのダメージを防御する特性がある。
ジャンプからの重い体重を使った圧し掛かり等の攻撃が得意。
どうやら雑魔は花が咲いている場所のすぐ傍を住処にしているようです。
退治に時間がかかると、花が潰れてしまう可能性がありますので気を付けてください。
PL情報として、絵本作家は任務が成功した場合、皆さんを動物として絵本に登場させる可能性があります。
希望があれば希望動物にさせて頂きますが、こちらに丸投げも可能です。
マスターより
スランプに陥った絵本作家の願い、叶えて頂けると幸いです。
今回の依頼では質問卓の設置は出来ません。ご了承ください。
それでは、よろしくお願いします。
今回の依頼では質問卓の設置は出来ません。ご了承ください。
それでは、よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/06/16 15:26
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ルスティロ・イストワール(ka0252) エルフ|20才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2015/06/03 02:40:49 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/30 23:25:00 |