ゲスト
(ka0000)
海原へと続く運河 ~騎士アーリア~
マスター:天田洋介

- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,300
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/07/18 07:30
- 完成日
- 2016/07/26 17:22
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
グラズヘイム王国の南部に伯爵地【ニュー・ウォルター】は存在する。
領主が住まう城塞都市の名は『マール』。マールから海岸まで自然の川を整備した十kmに渡る運河が流れていた。そのおかげで内陸部にも関わらず海上の帆船で直接乗りつけることができる。
もっとも帆船が利用できるのは『ニュー港』まで。それ以降の水上航路は手こぎのゴンドラを利用しなければならない。
升の目のように造成された都市内の水上航路はとても賑やかだ。各地からやってきた行商もゴンドラに乗って売り買いの声を張り上げている。
橋を利用しての徒歩移動も可能だが、そうしている者は数少なかった。それだけマールの民の間に水上航路は溶け込んでいた。
この地を治めるのはアリーア・エルブン伯爵。ニュー・ウォルターを守護するオリナニア騎士団長を兼任する十七歳になったばかりの銀髪の青年だ。
前領主ダリーア・エルブン伯爵が次男である彼に家督を譲ったのは十四歳のとき。それからわずかな期間で亡くなっている。闘病の日々で死期を予感していたのだろうと当時は市井の者の間でも囁かれていた。
長男ドネア・エルブンも事故で亡くなっていたが、妹のミリア・エルブンは健在。幼い頃から秀才ぶりを発揮し、弱冠十五歳ながらも内政を担う。アーリアにとっては心強い片腕であった。
マール内で発生した偽金事件は想像し得ない様相を見せる。
偽の聖堂教会に残されていた暗号は『アスタロト』『闇の支配』『ドネア』と読み解けた。ドネアとはアーリアとミリアの死んだはずの長兄であった。
世間には事故と発表されたドネアの死因だが、現実には謀反に失敗して命を落としている。
ドネアが本当に死んだのか、真相を暴くべくハンター達が動く。謀反に加担した行方不明のバーンズを探しだす過程においてそれは白日の下に晒された。ドネアだけでなく、謀反に関与していた元ドネア親衛隊の女性ロランナ・ベヒも歪虚になっていた。
ドネアは歪虚軍長アスタロト。そしてロランナはネビロスを名乗った。
後日、マールにおいて武器防具を積んだゴンドラの沈没事件が頻繁に発生する。ハンター達が水中に潜んでいた雑魔を退治。これによって歪虚崇拝者達の手に武器防具が渡る手段を潰すことができた。
別の機会には町村巡回中のアーリア一行が罠にはめられてしまう。窮地に陥ったものの、火の手に囲まれた状態からの脱出に成功。この件においてもハンター達の貢献は大きかった。
ネビロスが企んだ穀倉地帯における蝗雑魔をも排除したハンター達だが、心中には疑問が残る。彼女が残した一言が気になったからであった。
晴天の城塞都市マールの城。
「堰の小さなひび割れ……」
ミリア・エルブンはバルコニーから城下を見下ろす。呟きは歪虚のネビロスがハンター達に告げた言葉だ。
ハンター一行から報告を受けた際には聞き流したミリアだが、実は深い意味が隠されていたのではと今更になって思い返していた。
マールは水路が升目のように巡っている街。そして南方の海へと繋がる運河も水と深い繋がりがある。
「ここにいたのか」
「兄様」
声が聞こえてミリアが振り返ると領主アーリア・エルブンが立っていた。扉を潜り抜けてミリアの横に立つ。
「ネビロスが残した言葉の真意を図りかねていますの。嘘や陽動なのか……それとも本当だったとして敵側に益はあるのかどうか」
「歪虚のアイテルカイトならあり得る話だな。傲慢さ故にこちらを侮るのが奴らだ。嘘にせよ、真意にせよ調査はしたほうがよいだろう。もちろん城の警備も万全を期した上でだ」
「ではハンターの皆様にお力を借りられるのですね」
「水路と運河、両方隈無く調べるとなれば人手が必要だからな。また歪虚との戦いになったとすれば、あれほど頼りになる者達はいない」
もしもの事態に備えてエルブン兄妹は水路と運河の点検を行うことにする。即座にハンターズソサエティー支部に連絡。ハンターの協力を求めるのだった。
領主が住まう城塞都市の名は『マール』。マールから海岸まで自然の川を整備した十kmに渡る運河が流れていた。そのおかげで内陸部にも関わらず海上の帆船で直接乗りつけることができる。
もっとも帆船が利用できるのは『ニュー港』まで。それ以降の水上航路は手こぎのゴンドラを利用しなければならない。
升の目のように造成された都市内の水上航路はとても賑やかだ。各地からやってきた行商もゴンドラに乗って売り買いの声を張り上げている。
橋を利用しての徒歩移動も可能だが、そうしている者は数少なかった。それだけマールの民の間に水上航路は溶け込んでいた。
この地を治めるのはアリーア・エルブン伯爵。ニュー・ウォルターを守護するオリナニア騎士団長を兼任する十七歳になったばかりの銀髪の青年だ。
前領主ダリーア・エルブン伯爵が次男である彼に家督を譲ったのは十四歳のとき。それからわずかな期間で亡くなっている。闘病の日々で死期を予感していたのだろうと当時は市井の者の間でも囁かれていた。
長男ドネア・エルブンも事故で亡くなっていたが、妹のミリア・エルブンは健在。幼い頃から秀才ぶりを発揮し、弱冠十五歳ながらも内政を担う。アーリアにとっては心強い片腕であった。
マール内で発生した偽金事件は想像し得ない様相を見せる。
偽の聖堂教会に残されていた暗号は『アスタロト』『闇の支配』『ドネア』と読み解けた。ドネアとはアーリアとミリアの死んだはずの長兄であった。
世間には事故と発表されたドネアの死因だが、現実には謀反に失敗して命を落としている。
ドネアが本当に死んだのか、真相を暴くべくハンター達が動く。謀反に加担した行方不明のバーンズを探しだす過程においてそれは白日の下に晒された。ドネアだけでなく、謀反に関与していた元ドネア親衛隊の女性ロランナ・ベヒも歪虚になっていた。
ドネアは歪虚軍長アスタロト。そしてロランナはネビロスを名乗った。
後日、マールにおいて武器防具を積んだゴンドラの沈没事件が頻繁に発生する。ハンター達が水中に潜んでいた雑魔を退治。これによって歪虚崇拝者達の手に武器防具が渡る手段を潰すことができた。
別の機会には町村巡回中のアーリア一行が罠にはめられてしまう。窮地に陥ったものの、火の手に囲まれた状態からの脱出に成功。この件においてもハンター達の貢献は大きかった。
ネビロスが企んだ穀倉地帯における蝗雑魔をも排除したハンター達だが、心中には疑問が残る。彼女が残した一言が気になったからであった。
晴天の城塞都市マールの城。
「堰の小さなひび割れ……」
ミリア・エルブンはバルコニーから城下を見下ろす。呟きは歪虚のネビロスがハンター達に告げた言葉だ。
ハンター一行から報告を受けた際には聞き流したミリアだが、実は深い意味が隠されていたのではと今更になって思い返していた。
マールは水路が升目のように巡っている街。そして南方の海へと繋がる運河も水と深い繋がりがある。
「ここにいたのか」
「兄様」
声が聞こえてミリアが振り返ると領主アーリア・エルブンが立っていた。扉を潜り抜けてミリアの横に立つ。
「ネビロスが残した言葉の真意を図りかねていますの。嘘や陽動なのか……それとも本当だったとして敵側に益はあるのかどうか」
「歪虚のアイテルカイトならあり得る話だな。傲慢さ故にこちらを侮るのが奴らだ。嘘にせよ、真意にせよ調査はしたほうがよいだろう。もちろん城の警備も万全を期した上でだ」
「ではハンターの皆様にお力を借りられるのですね」
「水路と運河、両方隈無く調べるとなれば人手が必要だからな。また歪虚との戦いになったとすれば、あれほど頼りになる者達はいない」
もしもの事態に備えてエルブン兄妹は水路と運河の点検を行うことにする。即座にハンターズソサエティー支部に連絡。ハンターの協力を求めるのだった。
リプレイ本文
●
ハンター一行は転移門を通じて城塞都市マールを訪れる。城でアーリア、ミリアと話し合った上で運河の調査へと乗りだした。
「さあ、張り切っていきましょー。黒猫さんやマルチーズさんも御主人様のために頑張ってくださいねー」
運河沿いの道を歩く小宮・千秋(ka6272)。その後ろをペット二頭が追いかけていく。
「千秋、まずはあっちだ」
エヴァンス・カルヴィ(ka0639)も愛犬二頭を連れていた。彼が指し示したのは運河から遠ざかっていく枝道。その先には塔が聳える。二人は辿り着いた塔に登って天辺から運河を眺めた。
「運河がよく見えますねー」
「地上からだと真っ直ぐに見えたが、ここから眺めると微妙に蛇行しているな」
小宮千秋とエヴァンスは運河周辺を観察。魔術的な仕掛けも考慮にいれて、塔も調べていく。
「パズとロイ、何かにおうのか?」
「黒猫さんやマルチーズさんもどうしたのです?」
塔を立ち去ろうとしたとき、ペット四頭が吠えた。この塔のときだけではない。運河へ近づくように訪ねたすべての塔で反応する。
「理由はわからないが……、気になるな」
「御主人様が先程いっていたように、塔のどこかがひび割れているのに気づいたとか?」
ペット四頭が何を感じていたのか。エヴァンスと小宮千秋が相談しながら次の塔へ向かうと、ミオレスカ(ka3496)が先に調べていた。
「こちら古くから務めている見張り番の方々です。お話を聞きたいと思いまして、同行してもらいました」
ミオレスカが見張り番の一団を二人に紹介する。彼女が調べた限り、爆弾などの爆発物は塔に仕掛けられていない。また塔からの観察では土手や運河に怪しい痕跡は見当たらなかった。
三人の見張りの一団は互いの情報を提供し合う。そして塔内におけるペット達の不可解な反応について調べることにした。
「あっ!」
「痛っ!」
這うようにして床へ目を凝らしていたミオレスカと小宮千秋が衝突。ぶつかった頭を両手で抑えながら蹲ったときに二人は気づく。床に直接耳をつけると非常に低い轟音が聞こえてきた。
「地下施設がないのは間違いないのだな?」
それを知ったエヴァンスが見張り番の一団に問う。地下へと続く出入り口は知らず、噂にも聞いたことがないと口々に答える。
ハンター三人は塔の天辺へ。仲間達に連絡すべく無線を手に取るのだった。
●
弓月 幸子(ka1749)と鳳凰院ひりょ(ka3744)は二人で運河沿いを歩いた。差し掛かった土手に登って運河を見下ろす。
(アスタロトの目的は、アーリアの命だけではない、そんな気はする。この都市そのものへの復讐…なのだろうか)
鳳凰院がそんなことを考えていると弓月幸子が街の方角を指さした。
「運河の上流って気になるよね。水の流れが抑えてあったりとか今どれだけ水が溜まっているかとか」
「堰はいくつもあるとアーリアはいっていたな」
「ドネアさんってこの街には詳しいんだよね。お城とかどうやったら落とせるかとかも考えてたんじゃないかな」
「アーリアの言葉を信じれば上流の堰に関しての護りは鉄壁だ。それに何重もある堰の一つや二つが壊されたところで街は水浸しにならない。そうはいっていたが気にはなる」
やがて二人は釣り糸を垂らす地元民を見つける。ネビロスの似顔絵を見せつつ、他にも不審者を見かけなかったかと訊いてみた。
「運河付近を徘徊する不審者はみたことないな。とはいえ港が近くにあるせいで外部の者がここらにいても、余程の変な奴じゃない限り気にせんよ」
贋金騒動以降、またそれ以前からの状況から特に変化はないと地元民は語る。他にも何人か訊ねてみたが答えは一緒だった。
●
門垣 源一郎(ka6320)は運河ではなく、城周辺の水路に行動の焦点を定める。
「これなら人が通るのは難儀するだろう」
城へと繋がる水路の至るところに新たな障害物を用意。ミリアと相談して鉄条のような枠を填め込んでもらう。
滞在二日目の深夜、門垣は城内への侵入を試みる。月光が射す水路を潜って移動。警備の目を盗んで城壁へと近づく。但し、壁歩きで城内へ立ち入ってすぐ衛兵に発見された。
「得物を収めろ。城主から許可は得ている」
衛兵に事情を話して身の潔白を晴らそうとする。初めての潜入なので秘密裏に行ったからだ。打ち合わせ済みのミリアが姿を現して事なきを得た。
その後も隠の徒や瞬脚も使い、城の護りに穴がないかを探る。一度だけ城内奥への潜入に成功したものの、稀な偶然も手伝っての結果であった。
すべての穴を塞いだ後、門垣はアーリアと話す。
「これが繰り返した結果だ。錆や苔がついていない、不審な仕掛けも周辺で見つからなかった」
「なるほど」
城に秘密の通路は付き物だが、それらについての詮索はしない。こうして門垣は城の弱点を潰したのだった。
●
調査開始から三日目。塔に登った鞍馬 真(ka5819)は双眼鏡片手に運河で行われている工事を眺めていた。
嵐で崩れた部分の補修をしている作業に不審な点は見当たらない。作業員の身元は問題なし。深夜に作業現場を確認したが爆薬等を仕掛けた形跡はうかがえなかった。
(敵の目的はわからんが、アーリア殿の命だけが目的であればもっと単純な方法を用いるだろうし、都市そのものも標的なのかもしれんな……)
乾いた喉を水で癒やしながらを考えていると、ディーナ・フェルミ(ka5843)が現れる。
「私も施工者を洗ったの。それに土地傾斜や護岸の厚みも」
ディーナは特に運河の護岸が切られたときに大惨事になりやすい地域についてが調べられていた。
運河の平均水位よりも低い土地はそれなりにある。川を運河として拡張する際に潮の満ち引きを考慮して土手が造成されたからだ。
「あのときのアーリアさんの言葉……」
「そういえばアーリア殿はいっていた」
ディーナと鞍馬真は城でアーリアとやり取りした内容を思いだす。
最初、ディーナがアーリアへ問うた。
『アスタロトは、アーリアさんが自分の無能を絶望しながら死ぬのを目の前で見たい歪虚だと思うの。絶対うっかり死になんてぬるい死に方させないの。この運河は直線ぽいから、堤防を壊すことでこの都市を水没させて、逃げ惑う民への騎士の的確な救助ができなくて、向かわせた騎士が帰ってこられなくなる場所……。ここかここの堤がそうかなって思うけど、アーリアさんの意見も聞きたいの』
この問いに対してアーリアが『上流の強固な護りについては奴も知っているはず。敢えて狙ってくる場合もあるのだが、現在危惧しているのは下流についてだ。我々が知らない何かを奴が知っているのではないかという疑念が中々払拭できなくてな』と答える。
「初日、二日目と上流の堰を回ったみたがアーリア殿がいっていた通りだった。あれを破壊するには凄まじい労力が必要になるだろう。それを気づかぬうちにやり通すのは不可能に近い。私にはそう感じた」
鞍馬真はディーナに誘われて帆船で運河を渡ることにした。下流に水門は存在しないが、それに代わる何かがあるのではと想像したからである。
ニュー港で帆船に乗り込んで流れていく景色を眺めた。
途中で違和感を持ったものの、それが何かわからない。そこでもう一度港へ戻り、別の帆船に乗って繰り返す。四度目でようやく判明した。
「湧き水か」
「そうに違いありませんの」
二人は運河中央部付近の水面がわずかに盛り上がっている現象を目の当たりにする。運河は幅がとても広いので岸からでは視認不可能。また帆船で通過する際にも水面が揺らぐので、余程注意深く眺めないとわからなかった。
●
五日目。
「見つけたよ!」
運河の水面に立つ弓月幸子が両腕を挙げて大きく振った。帆船と違って水面に影響を及ばさないウォーターウォークは湧水調査にうってつけである。
仲間達が運河の岸から弓月幸子を見守った。約十kmの運河を精査したところ、大規模な湧水は一個所のみと判明する。
「水面まで影響が現れない範囲で他にもあるかも知れないな。よし掴まって」
「よいしょっと」
鳳凰院が伸ばした腕に掴まって弓月幸子は岸にあがった。
「湧水があるということは……」
「地下を通じて水が流れているのは確定的でしょうね」
エヴァンスとミオレスカの意見に誰もが同意。運河の流れとは違う地下水脈の存在が取り沙汰される。
「そういえばミリアがいっていたな。上流の堰を越えて水が街の水路に流れ込んでいるかもと。水量的に地下水脈の可能性は以前から示唆されていたようだ」
門垣からの情報に仲間達が考え込んだ。
「……街の水路へ流れただけでなく、直接運河に湧きでているのかも知れませんねー」
「きっと地下水の流れが塔で響いている音の原因だと思うの」
小宮千秋とディーナのやり取りを聞いていた鞍馬真がはっとした表情を浮かべる。
「都市そのものも標的だとすれば……!」
鞍馬真が思いだす。調査の際、地元民が話した集落にできた新井戸のことを。運河から離れていたので無意識のうちに除外していた。これまでばらばらだった事象が一つの線に繋がる。
地面に城塞都市マールの地図を広げた。反響音が強めの塔は調査済み。その塔の周辺で最近掘られた井戸を手分けして調べることにする。
「これだけ立派な井戸をただで掘るとは」
「周辺の住民によると、真夜中の三日作業で掘ってしまったとか。とても怪しいですー」
エヴァンスと小宮千秋が井戸を覗きこんだ。耳を澄ませなくても、はっきりと水音が聞こえてくる。ペット達と一緒に井戸周辺を丁寧に調べていく。
「ここは水の上を歩けるボクのほうが」
「いや、水中銃は持っていくから大丈夫だよ」
鳳凰院が水汲み用の縄を伝って井戸を降りる。地上に残った弓月幸子はそれを見守った。
井戸は単純に掘られたものではなく、周囲を石垣で築いた立派な仕上がりである。井戸底から染みでているのではなく、地下水脈に直接繋がっていた。
ハンター一同は主要な井戸を調べ尽くした後で運河の湧水付近の岸に集まった。
「最初はアスタロトとネビロスが井戸を壊して何かすると思ったんですけど……それは違うかなって」
ミオレスカが自身の考えを述べる。敵は水の噴きだし口として井戸を利用するというのが彼女の推理だ。
「もしも運河の湧水部分に蓋がされたとすれば」
「行き場を失った地下水が井戸から溢れるはずですの」
鞍馬真とディーナが地図に描かれた井戸の位置を次々と指さす。このままだと低地一帯が水浸しになるのは必定だ。
「街中の水路にも湧きだしている個所があったとすれば……、そこから溢れだすかも知れないな」
門垣は郊外だけでなく城塞都市マール内が大量の水に溢れる可能性を示唆する。
敵が仕掛けた罠の輪郭が浮かび上がってきた頃、ミオレスカと門垣が海側から近づく船影に気がついた。
「あの速さはおかしいです」
「テロか」
二隻の帆船は通常であり得ない速度で迫る。
「さっきの作戦が当たっていたとして、ネビロスが俺達の動きに気づいたのすれば……急いで遂行しようとしてもおかしくはないな」
鳳凰院が無線で騎士団に連絡をとる。このような事態に備えて近場に高速ボート二隻を待機させていた。わずか数分のうちに到着。ハンター達は次々と飛び移るのだった。
●
海側から現れた帆船二隻は湧水地点から下流約二百mの水面で錨を下ろす。ネビロスは片方の帆船で全体の指揮を執っていた。
「急ぎなさいませ! すべては黒伯爵様のために」
ネビロスの命令で甲板に待機していた水棲雑魔が運河へ飛びこんでいく。抱えた着火済みの火薬樽を水底へ運ぶために。
まもなくして湧水周辺に仕掛けられた火薬樽が次々と爆発。自然穴が崩れて泥水が水面まで広がってきた。
高速ボート二隻がネビロス側に気づかれたのは接舷の約二分前。それほどまでの急接近だった。
「これ以上は」
門垣が壁歩きで敵帆船を駆けあがって太刀を振るう。雑魔を斬るよりも優先しての火薬樽に刃を突き立てる。勢いのまま運河へと投げ込む。
(運河の仕掛けを解除しようとしたら、敵から来るかと思ったの)
ディーナはセイクリッドフラッシュの輝きを纏いながら水中へと飛びこんだ。光の波動にやられた水棲雑魔が水面に浮かび上がる。
「ニュー港での戦いを思いだす。つい先日か」
鞍馬真は敵帆船の甲板にあがって魔導拳銃剣を構えた。銃撃で撃ち抜いた雑魔の火薬樽が大爆発。広がった煙に乗じて突っ込み、敵を斬り伏せる。
「この船は俺と千秋に任せろ!」
エヴァンスが後方の敵帆船によじ登った。薙ぎ払いによって雑魔の突進をまとめて抑制。残火衝天による琥珀色のマテリアルが残り火のように舞って雑魔を薙いだ。
「火の用心です。火遊びは危ないですよー」
小宮千秋が鬼爪籠手で噛みつこうとした雑魔を切り刻む。
(好き勝手にはさせるつもりはない)
鳳凰院は水中銃を片手に潜った。泥混じる水中で五感を研ぎ澄ませて、水棲雑魔が抱える火薬樽を撃ち抜いていく。
「ボクのターン、ドロー!!」
ボートに残った弓月幸子は水上から鳳凰院の援護に徹する。振ったワンドから放たれたライトニングボルトの雷撃が雑魔を貫いた。
「……いました」
ミオレスカは敵帆船甲板上のネビロスを見つける。周囲にいた雑魔もろとも彼女の頭上にフォールシュートによる銃弾の雨を降らす。
「ハンター共よ! 偉大な黒伯爵様の意向がわからぬのか!!」
ネビロスの叫び声が水中まで届く。湧水付近の爆破が難しいと悟った彼女は帆船に積まれていた爆薬樽の山に火を放つ。
爆散する二隻の帆船。それを隠れ蓑にしてネビロスは姿を眩ました。
運河で発生した突発的な事件は瞬く間に城へと伝わる。二十分後には騎士団を乗せた帆船がやって来るのだった。
●
運河の湧水付近で厳重な警戒態勢が敷かれることとなった。崩れた湧水穴の点検と、罠として仕掛けられた井戸を塞ぐまでは安心できない状況である。
「おそらくネビロスは諦めていない。補修が終わる前にもう一度襲ってくることだろう。それこそアイテルカイトの尊厳を捨て、恥も外聞もなく、今度こそはと全力で……」
アーリアはハンター達との面会時、近々の本格的な戦闘の可能性を口にする。ハンターズソサエティーに応援要請をだした際には、是非に駆けつけて欲しいと協力を求めるのだった。
ハンター一行は転移門を通じて城塞都市マールを訪れる。城でアーリア、ミリアと話し合った上で運河の調査へと乗りだした。
「さあ、張り切っていきましょー。黒猫さんやマルチーズさんも御主人様のために頑張ってくださいねー」
運河沿いの道を歩く小宮・千秋(ka6272)。その後ろをペット二頭が追いかけていく。
「千秋、まずはあっちだ」
エヴァンス・カルヴィ(ka0639)も愛犬二頭を連れていた。彼が指し示したのは運河から遠ざかっていく枝道。その先には塔が聳える。二人は辿り着いた塔に登って天辺から運河を眺めた。
「運河がよく見えますねー」
「地上からだと真っ直ぐに見えたが、ここから眺めると微妙に蛇行しているな」
小宮千秋とエヴァンスは運河周辺を観察。魔術的な仕掛けも考慮にいれて、塔も調べていく。
「パズとロイ、何かにおうのか?」
「黒猫さんやマルチーズさんもどうしたのです?」
塔を立ち去ろうとしたとき、ペット四頭が吠えた。この塔のときだけではない。運河へ近づくように訪ねたすべての塔で反応する。
「理由はわからないが……、気になるな」
「御主人様が先程いっていたように、塔のどこかがひび割れているのに気づいたとか?」
ペット四頭が何を感じていたのか。エヴァンスと小宮千秋が相談しながら次の塔へ向かうと、ミオレスカ(ka3496)が先に調べていた。
「こちら古くから務めている見張り番の方々です。お話を聞きたいと思いまして、同行してもらいました」
ミオレスカが見張り番の一団を二人に紹介する。彼女が調べた限り、爆弾などの爆発物は塔に仕掛けられていない。また塔からの観察では土手や運河に怪しい痕跡は見当たらなかった。
三人の見張りの一団は互いの情報を提供し合う。そして塔内におけるペット達の不可解な反応について調べることにした。
「あっ!」
「痛っ!」
這うようにして床へ目を凝らしていたミオレスカと小宮千秋が衝突。ぶつかった頭を両手で抑えながら蹲ったときに二人は気づく。床に直接耳をつけると非常に低い轟音が聞こえてきた。
「地下施設がないのは間違いないのだな?」
それを知ったエヴァンスが見張り番の一団に問う。地下へと続く出入り口は知らず、噂にも聞いたことがないと口々に答える。
ハンター三人は塔の天辺へ。仲間達に連絡すべく無線を手に取るのだった。
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弓月 幸子(ka1749)と鳳凰院ひりょ(ka3744)は二人で運河沿いを歩いた。差し掛かった土手に登って運河を見下ろす。
(アスタロトの目的は、アーリアの命だけではない、そんな気はする。この都市そのものへの復讐…なのだろうか)
鳳凰院がそんなことを考えていると弓月幸子が街の方角を指さした。
「運河の上流って気になるよね。水の流れが抑えてあったりとか今どれだけ水が溜まっているかとか」
「堰はいくつもあるとアーリアはいっていたな」
「ドネアさんってこの街には詳しいんだよね。お城とかどうやったら落とせるかとかも考えてたんじゃないかな」
「アーリアの言葉を信じれば上流の堰に関しての護りは鉄壁だ。それに何重もある堰の一つや二つが壊されたところで街は水浸しにならない。そうはいっていたが気にはなる」
やがて二人は釣り糸を垂らす地元民を見つける。ネビロスの似顔絵を見せつつ、他にも不審者を見かけなかったかと訊いてみた。
「運河付近を徘徊する不審者はみたことないな。とはいえ港が近くにあるせいで外部の者がここらにいても、余程の変な奴じゃない限り気にせんよ」
贋金騒動以降、またそれ以前からの状況から特に変化はないと地元民は語る。他にも何人か訊ねてみたが答えは一緒だった。
●
門垣 源一郎(ka6320)は運河ではなく、城周辺の水路に行動の焦点を定める。
「これなら人が通るのは難儀するだろう」
城へと繋がる水路の至るところに新たな障害物を用意。ミリアと相談して鉄条のような枠を填め込んでもらう。
滞在二日目の深夜、門垣は城内への侵入を試みる。月光が射す水路を潜って移動。警備の目を盗んで城壁へと近づく。但し、壁歩きで城内へ立ち入ってすぐ衛兵に発見された。
「得物を収めろ。城主から許可は得ている」
衛兵に事情を話して身の潔白を晴らそうとする。初めての潜入なので秘密裏に行ったからだ。打ち合わせ済みのミリアが姿を現して事なきを得た。
その後も隠の徒や瞬脚も使い、城の護りに穴がないかを探る。一度だけ城内奥への潜入に成功したものの、稀な偶然も手伝っての結果であった。
すべての穴を塞いだ後、門垣はアーリアと話す。
「これが繰り返した結果だ。錆や苔がついていない、不審な仕掛けも周辺で見つからなかった」
「なるほど」
城に秘密の通路は付き物だが、それらについての詮索はしない。こうして門垣は城の弱点を潰したのだった。
●
調査開始から三日目。塔に登った鞍馬 真(ka5819)は双眼鏡片手に運河で行われている工事を眺めていた。
嵐で崩れた部分の補修をしている作業に不審な点は見当たらない。作業員の身元は問題なし。深夜に作業現場を確認したが爆薬等を仕掛けた形跡はうかがえなかった。
(敵の目的はわからんが、アーリア殿の命だけが目的であればもっと単純な方法を用いるだろうし、都市そのものも標的なのかもしれんな……)
乾いた喉を水で癒やしながらを考えていると、ディーナ・フェルミ(ka5843)が現れる。
「私も施工者を洗ったの。それに土地傾斜や護岸の厚みも」
ディーナは特に運河の護岸が切られたときに大惨事になりやすい地域についてが調べられていた。
運河の平均水位よりも低い土地はそれなりにある。川を運河として拡張する際に潮の満ち引きを考慮して土手が造成されたからだ。
「あのときのアーリアさんの言葉……」
「そういえばアーリア殿はいっていた」
ディーナと鞍馬真は城でアーリアとやり取りした内容を思いだす。
最初、ディーナがアーリアへ問うた。
『アスタロトは、アーリアさんが自分の無能を絶望しながら死ぬのを目の前で見たい歪虚だと思うの。絶対うっかり死になんてぬるい死に方させないの。この運河は直線ぽいから、堤防を壊すことでこの都市を水没させて、逃げ惑う民への騎士の的確な救助ができなくて、向かわせた騎士が帰ってこられなくなる場所……。ここかここの堤がそうかなって思うけど、アーリアさんの意見も聞きたいの』
この問いに対してアーリアが『上流の強固な護りについては奴も知っているはず。敢えて狙ってくる場合もあるのだが、現在危惧しているのは下流についてだ。我々が知らない何かを奴が知っているのではないかという疑念が中々払拭できなくてな』と答える。
「初日、二日目と上流の堰を回ったみたがアーリア殿がいっていた通りだった。あれを破壊するには凄まじい労力が必要になるだろう。それを気づかぬうちにやり通すのは不可能に近い。私にはそう感じた」
鞍馬真はディーナに誘われて帆船で運河を渡ることにした。下流に水門は存在しないが、それに代わる何かがあるのではと想像したからである。
ニュー港で帆船に乗り込んで流れていく景色を眺めた。
途中で違和感を持ったものの、それが何かわからない。そこでもう一度港へ戻り、別の帆船に乗って繰り返す。四度目でようやく判明した。
「湧き水か」
「そうに違いありませんの」
二人は運河中央部付近の水面がわずかに盛り上がっている現象を目の当たりにする。運河は幅がとても広いので岸からでは視認不可能。また帆船で通過する際にも水面が揺らぐので、余程注意深く眺めないとわからなかった。
●
五日目。
「見つけたよ!」
運河の水面に立つ弓月幸子が両腕を挙げて大きく振った。帆船と違って水面に影響を及ばさないウォーターウォークは湧水調査にうってつけである。
仲間達が運河の岸から弓月幸子を見守った。約十kmの運河を精査したところ、大規模な湧水は一個所のみと判明する。
「水面まで影響が現れない範囲で他にもあるかも知れないな。よし掴まって」
「よいしょっと」
鳳凰院が伸ばした腕に掴まって弓月幸子は岸にあがった。
「湧水があるということは……」
「地下を通じて水が流れているのは確定的でしょうね」
エヴァンスとミオレスカの意見に誰もが同意。運河の流れとは違う地下水脈の存在が取り沙汰される。
「そういえばミリアがいっていたな。上流の堰を越えて水が街の水路に流れ込んでいるかもと。水量的に地下水脈の可能性は以前から示唆されていたようだ」
門垣からの情報に仲間達が考え込んだ。
「……街の水路へ流れただけでなく、直接運河に湧きでているのかも知れませんねー」
「きっと地下水の流れが塔で響いている音の原因だと思うの」
小宮千秋とディーナのやり取りを聞いていた鞍馬真がはっとした表情を浮かべる。
「都市そのものも標的だとすれば……!」
鞍馬真が思いだす。調査の際、地元民が話した集落にできた新井戸のことを。運河から離れていたので無意識のうちに除外していた。これまでばらばらだった事象が一つの線に繋がる。
地面に城塞都市マールの地図を広げた。反響音が強めの塔は調査済み。その塔の周辺で最近掘られた井戸を手分けして調べることにする。
「これだけ立派な井戸をただで掘るとは」
「周辺の住民によると、真夜中の三日作業で掘ってしまったとか。とても怪しいですー」
エヴァンスと小宮千秋が井戸を覗きこんだ。耳を澄ませなくても、はっきりと水音が聞こえてくる。ペット達と一緒に井戸周辺を丁寧に調べていく。
「ここは水の上を歩けるボクのほうが」
「いや、水中銃は持っていくから大丈夫だよ」
鳳凰院が水汲み用の縄を伝って井戸を降りる。地上に残った弓月幸子はそれを見守った。
井戸は単純に掘られたものではなく、周囲を石垣で築いた立派な仕上がりである。井戸底から染みでているのではなく、地下水脈に直接繋がっていた。
ハンター一同は主要な井戸を調べ尽くした後で運河の湧水付近の岸に集まった。
「最初はアスタロトとネビロスが井戸を壊して何かすると思ったんですけど……それは違うかなって」
ミオレスカが自身の考えを述べる。敵は水の噴きだし口として井戸を利用するというのが彼女の推理だ。
「もしも運河の湧水部分に蓋がされたとすれば」
「行き場を失った地下水が井戸から溢れるはずですの」
鞍馬真とディーナが地図に描かれた井戸の位置を次々と指さす。このままだと低地一帯が水浸しになるのは必定だ。
「街中の水路にも湧きだしている個所があったとすれば……、そこから溢れだすかも知れないな」
門垣は郊外だけでなく城塞都市マール内が大量の水に溢れる可能性を示唆する。
敵が仕掛けた罠の輪郭が浮かび上がってきた頃、ミオレスカと門垣が海側から近づく船影に気がついた。
「あの速さはおかしいです」
「テロか」
二隻の帆船は通常であり得ない速度で迫る。
「さっきの作戦が当たっていたとして、ネビロスが俺達の動きに気づいたのすれば……急いで遂行しようとしてもおかしくはないな」
鳳凰院が無線で騎士団に連絡をとる。このような事態に備えて近場に高速ボート二隻を待機させていた。わずか数分のうちに到着。ハンター達は次々と飛び移るのだった。
●
海側から現れた帆船二隻は湧水地点から下流約二百mの水面で錨を下ろす。ネビロスは片方の帆船で全体の指揮を執っていた。
「急ぎなさいませ! すべては黒伯爵様のために」
ネビロスの命令で甲板に待機していた水棲雑魔が運河へ飛びこんでいく。抱えた着火済みの火薬樽を水底へ運ぶために。
まもなくして湧水周辺に仕掛けられた火薬樽が次々と爆発。自然穴が崩れて泥水が水面まで広がってきた。
高速ボート二隻がネビロス側に気づかれたのは接舷の約二分前。それほどまでの急接近だった。
「これ以上は」
門垣が壁歩きで敵帆船を駆けあがって太刀を振るう。雑魔を斬るよりも優先しての火薬樽に刃を突き立てる。勢いのまま運河へと投げ込む。
(運河の仕掛けを解除しようとしたら、敵から来るかと思ったの)
ディーナはセイクリッドフラッシュの輝きを纏いながら水中へと飛びこんだ。光の波動にやられた水棲雑魔が水面に浮かび上がる。
「ニュー港での戦いを思いだす。つい先日か」
鞍馬真は敵帆船の甲板にあがって魔導拳銃剣を構えた。銃撃で撃ち抜いた雑魔の火薬樽が大爆発。広がった煙に乗じて突っ込み、敵を斬り伏せる。
「この船は俺と千秋に任せろ!」
エヴァンスが後方の敵帆船によじ登った。薙ぎ払いによって雑魔の突進をまとめて抑制。残火衝天による琥珀色のマテリアルが残り火のように舞って雑魔を薙いだ。
「火の用心です。火遊びは危ないですよー」
小宮千秋が鬼爪籠手で噛みつこうとした雑魔を切り刻む。
(好き勝手にはさせるつもりはない)
鳳凰院は水中銃を片手に潜った。泥混じる水中で五感を研ぎ澄ませて、水棲雑魔が抱える火薬樽を撃ち抜いていく。
「ボクのターン、ドロー!!」
ボートに残った弓月幸子は水上から鳳凰院の援護に徹する。振ったワンドから放たれたライトニングボルトの雷撃が雑魔を貫いた。
「……いました」
ミオレスカは敵帆船甲板上のネビロスを見つける。周囲にいた雑魔もろとも彼女の頭上にフォールシュートによる銃弾の雨を降らす。
「ハンター共よ! 偉大な黒伯爵様の意向がわからぬのか!!」
ネビロスの叫び声が水中まで届く。湧水付近の爆破が難しいと悟った彼女は帆船に積まれていた爆薬樽の山に火を放つ。
爆散する二隻の帆船。それを隠れ蓑にしてネビロスは姿を眩ました。
運河で発生した突発的な事件は瞬く間に城へと伝わる。二十分後には騎士団を乗せた帆船がやって来るのだった。
●
運河の湧水付近で厳重な警戒態勢が敷かれることとなった。崩れた湧水穴の点検と、罠として仕掛けられた井戸を塞ぐまでは安心できない状況である。
「おそらくネビロスは諦めていない。補修が終わる前にもう一度襲ってくることだろう。それこそアイテルカイトの尊厳を捨て、恥も外聞もなく、今度こそはと全力で……」
アーリアはハンター達との面会時、近々の本格的な戦闘の可能性を口にする。ハンターズソサエティーに応援要請をだした際には、是非に駆けつけて欲しいと協力を求めるのだった。
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歪虚の陰謀を阻止せよ! ひりょ・ムーンリーフ(ka3744) 人間(リアルブルー)|18才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2016/07/18 01:10:15 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/07/17 16:55:17 |