ゲスト
(ka0000)
【蒼乱】崑崙基地防衛戦B
マスター:WTRPGマスター

- シナリオ形態
- グランド
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 1~50人
- サポート
- 0~0人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/08/03 19:00
- 完成日
- 2016/08/16 18:45
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
「やれやれ……落ち着いて地球に帰れるとは思ってなかったけど、ここまで慌ただしいとはね」
パイロットスーツに着替えたクリストファー・マーティン(kz0019)は、足早に格納庫を目指していた。
その道中、通路の曲がり角で偶然ジョン・スミス(kz0004)と鉢合わせする。
「おや、我らがエース殿。ご出陣ですか?」
「やあジョン。そっちも出動かい? 気を付けてな」
「ええ。これから準備をして崑崙に向かいます。あなたもお気をつけて♪」
すれ違い去っていく二人。クリストファーは一度だけジョンへと振り返ったが、そこに背中はもうなかった。
「正気ですか!? ヘイムダルはわかりますけど、魔導アーマーの量産型って、宇宙で使えるんです!?」
「そんなん知らんわ! あのワカメ頭がいけるっちゅーんだから、いけるんじゃろ!」
「ガラスみたいなハッチをかぶせただけで殆どそのままじゃないですか!」
「スラスターがついとる! それにパイロットが宇宙服を着ておれば大丈夫じゃ!」
それは全然大丈夫じゃない気がしたが、覚醒者ならばそれでも大丈夫なのかと苦笑する。
クリストファーは魔導型に換装された愛機に近づく。その道中、無重力状態になった艦内はしっちゃかめっちゃかだった。
無重力に慣れていないクリムゾンウェスト人がかなりの数回っており、ちょっとしたダンスホールのようである。
一応重力制御も可能な艦だが、基本、重量物を扱う格納庫に関しては、重力を切ったほうが作業がはかどるのだ。
「CAMのOSが空間戦闘モードになっているか確認急げ! ヘイムダルと魔導アーマーは0G装備に換装!」
「やあ。俺のデュミナスは行ける?」
「問題ありません。久しぶりの空間戦闘モードですが、魔導型へ改修したおかげでキレはいいですよ。反応もあがってるはずです」
「上出来だ。それと、あー……クリムゾンウェストの人たちにもう少し優しくしてやってくれ。それと、あの魔導アーマー大丈夫?」
「はあ。理論的には……。量産型はアレですが、ヘイムダルに関しては元々空間戦闘に親和性があるんですよ。例のエンゲージリングシステムってやつで」
「いや、俺が気になってるのは量産型の方なんだけど……」
「……ダメですね、やはり広域通信が使えません。強力なジャミングがかかっています」
「エンドレスの時と同じような感じですね。これは電子戦機が敵にもいると考えるべきでしょうか」
月を目指しながら近寄るVOIDを蹴散らすロッソ。その艦橋ではオペレーターが友軍との連絡に四苦八苦していた。
すぐそばでロッソを守って戦ってくれているCAMもいるのに、連絡が繋がらないのだ。
ナサニエル・カロッサ(kz0028)が通信機をいじっていると、突然声が聞こえてくる。
『接触通信、聞こえるか! こちら崑崙駐屯軍、グラーブ小隊! そちらさん、サルヴァトーレ一番艦の赤いやつであってるか!?』
「あ……聞こえました! 艦長!」
「こちらサルヴァトーレ・ロッソ艦長、ダニエル・ラーゲンベックだ。そちらさんの状況の説明を願う」
『信じられん! マジで一番艦なのか!? あんたらVOIDじゃないだろうな?』
「説明は後回しだ。今は崑崙を守るのが先決だ」
『オーケーオーケー! 月へようこそ、サルヴァトーレ・ロッソ! あんたらを楽園へガイドするぜ。しっかりついてきな!!』
その白い怪物は、素手でCAMの首をねじ切ると、コックピットを貫通していた腕を引き抜いた。
戦乱の最中においても、宇宙は静寂に包まれている。静かだ。何の音も聞こえてこない。
月に佇み、青い星を見つめる。“美しい”と感じた。これは、何よりも尊いモノだ、と。
しかし彼女にそれを伝える術はない。言葉は通じないし、感じたもんを表現する方法がなかった。
CAMを模倣したその外見は、彼女なりの努力の証だ。しかし、それがヒトとバケモノの溝を埋めることはなかった。
まるで蝶のような翼を広げ――ベアトリクスは舞う。目につくすべてを破壊しながら……。
ふと、これまでにない気配を感じて宙を仰いだ。そこには大きな影があり、月へと降下してくる。
『■■■』
なぜかそれは、不思議と懐かしかった。
故にベアトリクスは確信する。あの船は“良いもの”だと。自分にとって、“大切”なものだと。
しかし彼女にそれを伝える術はない。言葉は通じず――彼女にできる意思表示は、破壊することだけなのだから。
『くそっ、来やがった! 白い擬人型……ベアトリクスだ!』
ロッソと共に月へ降下したCAM部隊がベアトリクスと呼ばれた白い歪虚CAMに攻撃する。
だが、銃弾がうまく当たらない。軽やかに舞うような挙動はとても回避運動とは言えない。
弾の方が避けているとしか言いようがない。そしてベアトリクスはCAMへ迫り、触手を束ねた槍でコックピットを的確に貫くのだ。
「この気配……普通の歪虚じゃないですね。負のマテリアルの量だけなら十三魔以上ですよ」
険しい表情で呟くナサニエル。アレは通常の歪虚ではない。明らかに、特異な存在だ。
「ふむ。非覚醒者の操縦するCAMでついていくのは無理ですし、何か能力を使ってますね。明らかにCAMの動きがおかしくなっています。リアルブルー人には荷が重いですよ」
「これより本艦は月面に降下する! 崑崙周辺の敵戦力を排除し、友軍の脱出艇を救助する! 行くぞ野郎共!」
ベアトリクスに呼び寄せられるように、擬人型と呼ばれる歪虚CAMが集まってくる。
そしてロッソの行く手を阻むように、羽虫たちは舞い上がるのだった。
パイロットスーツに着替えたクリストファー・マーティン(kz0019)は、足早に格納庫を目指していた。
その道中、通路の曲がり角で偶然ジョン・スミス(kz0004)と鉢合わせする。
「おや、我らがエース殿。ご出陣ですか?」
「やあジョン。そっちも出動かい? 気を付けてな」
「ええ。これから準備をして崑崙に向かいます。あなたもお気をつけて♪」
すれ違い去っていく二人。クリストファーは一度だけジョンへと振り返ったが、そこに背中はもうなかった。
「正気ですか!? ヘイムダルはわかりますけど、魔導アーマーの量産型って、宇宙で使えるんです!?」
「そんなん知らんわ! あのワカメ頭がいけるっちゅーんだから、いけるんじゃろ!」
「ガラスみたいなハッチをかぶせただけで殆どそのままじゃないですか!」
「スラスターがついとる! それにパイロットが宇宙服を着ておれば大丈夫じゃ!」
それは全然大丈夫じゃない気がしたが、覚醒者ならばそれでも大丈夫なのかと苦笑する。
クリストファーは魔導型に換装された愛機に近づく。その道中、無重力状態になった艦内はしっちゃかめっちゃかだった。
無重力に慣れていないクリムゾンウェスト人がかなりの数回っており、ちょっとしたダンスホールのようである。
一応重力制御も可能な艦だが、基本、重量物を扱う格納庫に関しては、重力を切ったほうが作業がはかどるのだ。
「CAMのOSが空間戦闘モードになっているか確認急げ! ヘイムダルと魔導アーマーは0G装備に換装!」
「やあ。俺のデュミナスは行ける?」
「問題ありません。久しぶりの空間戦闘モードですが、魔導型へ改修したおかげでキレはいいですよ。反応もあがってるはずです」
「上出来だ。それと、あー……クリムゾンウェストの人たちにもう少し優しくしてやってくれ。それと、あの魔導アーマー大丈夫?」
「はあ。理論的には……。量産型はアレですが、ヘイムダルに関しては元々空間戦闘に親和性があるんですよ。例のエンゲージリングシステムってやつで」
「いや、俺が気になってるのは量産型の方なんだけど……」
「……ダメですね、やはり広域通信が使えません。強力なジャミングがかかっています」
「エンドレスの時と同じような感じですね。これは電子戦機が敵にもいると考えるべきでしょうか」
月を目指しながら近寄るVOIDを蹴散らすロッソ。その艦橋ではオペレーターが友軍との連絡に四苦八苦していた。
すぐそばでロッソを守って戦ってくれているCAMもいるのに、連絡が繋がらないのだ。
ナサニエル・カロッサ(kz0028)が通信機をいじっていると、突然声が聞こえてくる。
『接触通信、聞こえるか! こちら崑崙駐屯軍、グラーブ小隊! そちらさん、サルヴァトーレ一番艦の赤いやつであってるか!?』
「あ……聞こえました! 艦長!」
「こちらサルヴァトーレ・ロッソ艦長、ダニエル・ラーゲンベックだ。そちらさんの状況の説明を願う」
『信じられん! マジで一番艦なのか!? あんたらVOIDじゃないだろうな?』
「説明は後回しだ。今は崑崙を守るのが先決だ」
『オーケーオーケー! 月へようこそ、サルヴァトーレ・ロッソ! あんたらを楽園へガイドするぜ。しっかりついてきな!!』
その白い怪物は、素手でCAMの首をねじ切ると、コックピットを貫通していた腕を引き抜いた。
戦乱の最中においても、宇宙は静寂に包まれている。静かだ。何の音も聞こえてこない。
月に佇み、青い星を見つめる。“美しい”と感じた。これは、何よりも尊いモノだ、と。
しかし彼女にそれを伝える術はない。言葉は通じないし、感じたもんを表現する方法がなかった。
CAMを模倣したその外見は、彼女なりの努力の証だ。しかし、それがヒトとバケモノの溝を埋めることはなかった。
まるで蝶のような翼を広げ――ベアトリクスは舞う。目につくすべてを破壊しながら……。
ふと、これまでにない気配を感じて宙を仰いだ。そこには大きな影があり、月へと降下してくる。
『■■■』
なぜかそれは、不思議と懐かしかった。
故にベアトリクスは確信する。あの船は“良いもの”だと。自分にとって、“大切”なものだと。
しかし彼女にそれを伝える術はない。言葉は通じず――彼女にできる意思表示は、破壊することだけなのだから。
『くそっ、来やがった! 白い擬人型……ベアトリクスだ!』
ロッソと共に月へ降下したCAM部隊がベアトリクスと呼ばれた白い歪虚CAMに攻撃する。
だが、銃弾がうまく当たらない。軽やかに舞うような挙動はとても回避運動とは言えない。
弾の方が避けているとしか言いようがない。そしてベアトリクスはCAMへ迫り、触手を束ねた槍でコックピットを的確に貫くのだ。
「この気配……普通の歪虚じゃないですね。負のマテリアルの量だけなら十三魔以上ですよ」
険しい表情で呟くナサニエル。アレは通常の歪虚ではない。明らかに、特異な存在だ。
「ふむ。非覚醒者の操縦するCAMでついていくのは無理ですし、何か能力を使ってますね。明らかにCAMの動きがおかしくなっています。リアルブルー人には荷が重いですよ」
「これより本艦は月面に降下する! 崑崙周辺の敵戦力を排除し、友軍の脱出艇を救助する! 行くぞ野郎共!」
ベアトリクスに呼び寄せられるように、擬人型と呼ばれる歪虚CAMが集まってくる。
そしてロッソの行く手を阻むように、羽虫たちは舞い上がるのだった。
リプレイ本文
該当リプレイは以下のURLの特設ページで公開されております。
http://www.wtrpg10.com/event/bt012/opening
http://www.wtrpg10.com/event/bt012/opening
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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質問卓 フィルメリア・クリスティア(ka3380) 人間(リアルブルー)|25才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2016/08/02 07:25:13 |
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行動選択 フィルメリア・クリスティア(ka3380) 人間(リアルブルー)|25才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2016/08/03 13:55:08 |
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作戦相談B(選択肢2) フィルメリア・クリスティア(ka3380) 人間(リアルブルー)|25才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2016/08/03 18:36:32 |
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作戦相談A(選択肢1) フィルメリア・クリスティア(ka3380) 人間(リアルブルー)|25才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2016/08/03 10:34:52 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/08/02 19:38:01 |