• 陶曲

【陶曲】麗しき人形―Erica02―

マスター:佐倉眸

シナリオ形態
シリーズ(続編)
難易度
普通
オプション
  • relation
参加費
1,300
参加制限
-
参加人数
3~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2017/12/14 15:00
完成日
2017/12/21 01:38

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


 荒れた庭。
 手入れを忘れられた、寂しい花。
 その影に潜む銀色の針。
 ハンター達は少女の行方を追ってこの廃屋に辿り着いたハンター達は、そこに見付けた赤黒い血溜まりに、しかし少女の生を諦めず、進むことを決めた。

 銀色の針が花を模して、その花弁で、茎で、或いは蔓でハンター達に迫る。
 それを砕いて、彼等は少女を連れ去った物が待つ廃屋の扉を撃ち、斬り壊して開いた。

 血の跡は廃屋の中へ続いていた。
 それを確かめて庭を振り返る。
 少女の痕跡を、或いはそれそれの思いがあった。
 しかしそれは叶わない。花の姿を諦めた針が壁となってハンター達の視界と後退を妨げていた。

 進むしか無い。
 そう悟ってそれぞれの視線が廃屋へ向いた。
 そこにあったはずの血の跡は無く。


 廃屋の一見してその材質を悟らせない黒の地に、奇妙な原色の斑模様。
 踏みいるほど悍ましく、その模様が蠢いて形を変えていく。
 肌を刺すほど冷え切った空気は、息を吐けば白く、得物を握る指を悴ませた。
 建物の崩れかけた外観と異なる内装はがらんどうで、どこまでも広い。
 進めば遠ざかる異様な壁、足音だけがその存在を感じさせる床、見上げるほどの高い天井は、時に降ってくるようにさえ見えて、その本来の高さが感じられない。

 正面を向き見上げたところに人形が浮かんでいた。得物を取るハンター達を嘲笑うように身を揺すって、その人形、この廃屋を司る歪虚は何かを話し始めた。
 その、刹那。

 轟音が響いた。
 その音はハンター達の向かう先、数歩の辺りから聞こえたように感じられた。
 音の響いた瞬間に揺らいで見えた壁の模様は、すぐに元の不気味さを取り戻しているが、確かに、そこで何かが起こったようだ。
 音の正体はすぐに知れた。
 それは黒い人影、人形の背後に佇んでいる。
 人に似て、人ならぬ格好のそれ。

――VOIDオートマトン。
 破壊され、魂を失った機械人形。
 動くはずの無いそれが、負のマテリアルに侵された存在。
 人のような四肢を持つそれは、しかし、決して人では無い。
 メッキの剥げた金属の身体、可動を優先した歪な関節、零れ落ちた眼球の代わりに取り付けられたスコープには、赤い光りが一筋走っている。
 黒く塗ったその身体は随所から黒い靄が零れ落ちている。
 両手にそれぞれ大型のライフルとマシンガン、背中には更に大きくこの機械の全長を越える銃身が覗える。

 人形と黒い機械は中空に浮いているように見えるが、それは人形が手を加えたこの異様な空間だからこそ。
 正面から聞こえた音と、見上げた先の黒い機械の配置を考えれば、それらは本当はすぐ側に佇んでいるはずだ。
 こちらを向いて、スコープの奥の眼窩で嗤っているのだろう。
 それはハンター達を眺めるように首を揺らすと、人形に何かを差し出した。

「ようこそ、お待ちしておりました」
 嗄れた声で人形が喋る。
「どうぞ寛いで下さいませ、私はお相手を致しませんが、……彼と、折角ですから、たった今頂いたお土産を賭けて差し上げましょう」
 それでは、悪しき力が、哀れな少女の眠りを妨げることがありませんように。


 人形の姿が掻き消え、ハンター達の前に現れたのは黒い靄を纏った鎧の軍勢。
 整列したその合間には針の花が、彼等を狙って揺れている。
 人形と共に消えたオートマトンが再び現れたのは鎧の後ろ、ハンター達と距離を取って、大型の銃を二丁構えている。

 人形は小さな手の中で2つの黒い捻子を弄ぶ。
「お土産、楽しいことに使うように……工場都市で遊ばせていた残り物。ただ放り投げてやるだけでも、悪しき力の足止めにはなるでしょうね」
 人形は指先に立てた捻子のバランスを取りながらくすくすと楽しそうに嗤う。
「けれど、私、こういった物の複製は得意な方なのよ」
 片手で捻子を遊びながら、片手はひらひらと揺らして操る鎧の群の動きを感じる。

リプレイ本文


 ここは、本当にあの廃屋の中なのか。
 外観を思い出して周囲の様子に息を飲んだヴィリー・シュトラウス(ka6706)が人形へ目を向ける。
「あのお人形さんが女の子を連れていった……のでしょうねぇ」
 氷雨 柊(ka6302)の囁く声が聞こえた。
 頷いて睨む人形は美しく、手の中で捻子を弄びながらハンター達を見下ろしてくる。
 肩越しに振り返った氷雨は開け放った扉の外に作られた針の壁に、周囲に迫りつつある鎧に得物の白い柄を握り締めた。
 追い返されるわけにはいかないが、このままでは。
 2人の不安を他所に、拳を振り抜いて最前衛へ飛び込んでくるゾファル・G・初火(ka4407)が溌剌と声を上げた。
「へへーん、俺様ちゃん一番乗りー!」
 両手を握り斑の床を蹴るように跳ね、速さを醸すファイティングポーズで鎧を煽るように拳を向けた。
 背後の針に目を眇め、戦いへの高揚に輝く目で笑う。
 前に進む、進めなくなって壁をぶち破っても進む。
 それなのに、敢えて後ろを塞いでくるのは。
「歪虚ってのは頭悪いのかねぃ?」
 人形の表情は変わらないが、鎧はハンター達を囲むように動いている。
 そこにあった針の壁が、暗闇と原色の斑に塗りつぶされていくその間際、砕けたような音と、きらりと光りの映り込んだ細い金属を舞い散らせ、ユウ(ka6891)が飛び込んできた。
 針が壁を成している間に戦闘と血の跡を辿り、壁が花へ戻る隙にそれを砕いて合流を成す。マテリアルの障壁が半身を庇ったが、庇いきれずに注いだ針が細かな傷を作っている。
 側頭に沿った純白の角が伸びやかに、マテリアルを巡らせた得物は煌めいている。
 鎧の隙間に噛む針を払い退けながら状況を尋ねると、Gacrux(ka2726)が振り返った。
「芳しくありませんねぇ」
 少女の物らしき血痕を追ったが、まだ見付からず安否も不明。
 人形が連れているのだろうと、黒と青のラインに目許を飾る顔を人形に向けた。
 漆黒の双眸が、賭と提示する言葉に瞠る。
「俺達の意向は無視ですか」
 辟易と装う大袈裟な溜息で応えながら翻す槍の切っ先からの目算で彼我の距離を測る。
 否応なく視界を苛む壁の模様に目の奥が痛み眉が寄った。
 鎧は変わらず、ハンター達を取り囲み、ユウもその輪の内へ招き入れると、ぶつかる金属音を立てながら背後を塞ぐ。
「……随分と用意周到ですねぇ。熱烈な歓迎、痛み入ります」
「俺様ちゃん、喜びが有頂天だぜ」
 重なって距離を詰める鎧の動きに、ゾファルが嬉々として黒い床を塗って絡み合った鮮やかな紫と濁った緑を蹴って飛び出す。
「なるべく僕らも一箇所を中心に応戦しよう」
 敵の数に分断、孤立を危惧し、ヴィリーが声を掛ける。
 敵の集団にはむらが多く、狙えば一気に崩せる箇所もあるようだ。
「女の子を取り戻すためにも、一歩を踏みだせる道を作らないといけませんねぇ」
 氷雨が槍を翻す。
 紫の双眸が縦の瞳孔を開いて敵を見据え、銀色の耳が経って、尾の先が床を打つ。
 祈るように一度人形を、その傍らのオートマトンを見詰めてから、ユウは鎧へ刃を向けた。
「そうですね。少しでも皆さんの助けになれればいいけれど……」
 人形の手が揺れる。幕を引いたようにその姿が黒く掻き消される瞬間、
「来るっ」
 大型の狙撃銃を全身で支え、照準を据えたマリィア・バルデス(ka5848)の声が駆り立てた。


 穂先の聖印を煌めかせ、氷雨が白の槍を翻す。
 マテリアルの鎧を受けたヴィリーは鎧の動きを追いながら大剣と盾を構えて前進する。
 脚に込めるマテリアルを保って素早く前進、ユウは駆け抜ける直線上の敵の兜を逆手の剣で弾いて転がす。
 ガクルックスがマテリアルを纏わせた得物を手に状況を見て、集まった方へと切っ先を向けて薙ぎ、開ける空間へ一歩進む。
 最前線を保つように、ゾファルがマテリアル鉱石を纏う拳を掲げ、その眼前の鎧を指す。
「奥義も試したい放題じゃーん」
 ゾファルの放った光が、ユウの身体に残っていた傷を僅かに癒やす。
 その光の後押しを受け、振り下ろしたヴィリーの青銅色の両刃が鎧の胴を拉げさせた。
「俺様ちゃん前衛で囮とかするからみんなで適当に利用してくれジャン」
 そう言い残すように肩越しに歯を覗かせる笑みを見せ、拳を鎧の腹に叩き込み、腕を刈り飛ばして更に前へ。
 ゾファルの言葉に応えるように、マリィアは装填し直した銃口を向け、抱え支える全身でマテリアルを込める。
 射程に秀でた大型の魔導狙撃銃。黒い銃身を支え、茶色のグリップを確りと握る。
「……そこね」
 スコープに映り込むゾファル。集るように引き寄せられた鎧に狙いを付けてトリガーを引いた。

 氷雨の脚に針が絡む。
 振り切ろうとすれば、鋭利な切っ先が肌を裂いた。
「庭で遭遇した針と同じもののようですねぇ。これの動きにも注意しましょうー」
 まだ気にするほどの傷ではない。
 前に出て戦う仲間の動きを少しでも守り、助けられるように。
 針の蔓を蹴る様に引き裂いて、煌めく穂先を旋回させる。
 がん、ごん、と、盾にぶつかる鎧の音が耳障りなほど響いている。
 転がる物を見れば中空のそれ、音はよく響くのだろう。
「完全な殲滅は厳しいだろうね……」
 その数の多さ、片腕や頭を失っても止まる様子の無い鎧。1体1体の動きに注意しながら、全体を見て狙えそうな塊を探す。
 盾への当たり方が良くなかったのだろう、腕に響く衝撃が溜まっている気に掛ける余裕は無い。
 仮面から僅かに露出した頬を数本の針が掠めた。
 それを躱して傾いだ姿勢から翻る様に降り注ぐ針をグローブから構築したマテリアルの障壁で防ぐ。
 頬から伝う赤い雫を拭って、ユウはすぐに次の鎧へ目を向けた。
 床を蹴り、広い範囲を狙う攻撃の範囲から外れ、味方の攻撃に余った敵へと駆って確実に壊して戻る。
 やや低く狙って薙いだガクルックスの槍に体勢を崩された鎧が転がっている。
「私のことは気にせずに攻撃して下さい」
 揺らいだマテリアルの光りがユウの姿をぶれさせて、動きを更に加速させる。
 脚部を崩された鎧が動きを止める様子をみて、1体ずつ確実に止めるよう狙いをつけて。次の敵へ切っ先を向けた。
 片脚でも失えば転がって動きを止める脆い鎧に、しかし数を減らした実感を得られずにいる。
 マリィアが撃ち一定の範囲に降り注ぐ銃弾の雨。巻き込んだ鎧を脚と言わずに、四肢の繋ぎを弾丸が貫く度に跳ね上げて転がした。
 片手に再装填を繰り返しながら、味方の開いた空間を移動し、後方から広く戦線を上げていく。
 ガクルックスの手が操る長柄、特殊装置の噴出させる気流の流線を靡かせ、マテリアルの清廉な煌めきを纏った刃が眼前に犇めく鎧の胴を断って一掃する。
 
 足元の針の花、佇むオートマトン。
 突破するためには、近くの敵から確実に。
 弾丸の雨に遭わせて床を蹴ったユウがマテリアルの刃を翻す。
 マテリアルを込めて加速し、一歩駆る毎に腕を1つ。それは放り投げたように切り飛ばされ、残った腕で殴ろうと動く頃には、既にユウはそこを駆け抜けている。
 背後に転がった鎧を一瞥、煌めく霧氷纏う剣を構え直すと、刈り残した脚を狙って再度床を蹴って飛び出した。
 傷が多いのは自身と、氷雨だろう。
 声を掛け、盾に鎧と針を防ぎながら、その隙を狙ってくる細かな針を振り払って。
 それを退けた合間に、ヴィリーは柄にあしらう宝石に手を添えて剣を掲げる。
 瞬間、辺りに暖かな光りが広がり、血を滲ませた傷が塞がる。
 腕の受けていた痛みも和らいで、氷雨の脚に負っていた傷も塞がっている。
 短く声を交わし、それぞれに前衛と支援に戻るべく得物を構え直した。
「ありがとうですよぅ……ただ、これは……何体いるのかしらー」
 鎧を纏わせた仲間が前に出て戦っている。ユウに向けたマテリアルの光りも、間に合ったようでマテリアルの障壁の上を覆うように淡く瞬いて揺蕩っていた。
 鎧の数は知れないが、転がっている物も多い。
 そしてそれ以上に、針が多く、無力化した物としていない物の区別も付きづらい。
 しかし、下がる訳にはいかないから。
 聖印の煌めく槍を翻し放つ影で、鎧の足を掬って転ばす。

 違和感を探ろうとするほど、壁の、床の、天井の模様が目についた。思考を苛む様に蠢く原色、目の痛くなる色合いは相変わらずだ。
 前が開ければ一歩、マリィアは弾倉を換え、照準器から目を離さずに動く。
 乾くほどのマテリアルを込め、出来得る最後の雨を降らせた。
 雨の傍、重さを乗せた拳で胴を叩き、マテリアルを映すように刃紋の青く輝く刀でその隣の鎧の首を刈る。
 2体を無力化して、次、とゾファルが溌剌と笑う。
 至近の敵へ拳を繰り出して、がらんどうに響く音に口角が上がって歯が覗いた。
 敵は未だ尽きていない、もっと近付いて来れば良い。腕1つでしなやかに構える刀の切っ先を向けた。
 鎧の先のオートマトンの様子を覗うが、今まで動いた気配は無い。
 鎧も意図的に集まる様子は見えないが、しかし、動いていれば重なることもある。
 旋回に合わせ横に操る噴射口の動きを変え、対峙する鎧1体を据えて振り抜くと、マテリアルの込められた衝撃がその数倍先まで到る。
 最後に倒れた1体、バイザーを下ろして覗けば、そこは部屋の端らしかった。
 到達を知るゾファルも、迫る鎧を殴って斬り飛ばして、最後に込めるマテリアルをオートマトンまで届かせるべく、オーラを帯びた斬撃を放った。


 届いた攻撃に開けた隙を詰めるように集まる鎧。
 ハンター達が、その排除へそれぞれの得物を向ける。
「あっ」
 短い声が聞こえた。
 ベールを剥ぐように、オートマトンの傍らに現れた人形。
 弄ぶ間に小さな手の中から落とし掛けた捻子を捕まえて、そちらへ意識を掠われたのだろう、その瞬間まで動いていた鎧がけたたましい音を立てて頽れ、四肢を散らかして転がった。
「貴方達がここに連れ込んだ女の子をどこに隠したの」
 マリィアの再装填を済ませた銃口は違わずに人形に据えられている。
 ガクルックスとヴィリーの目は人形の手から覗く捻子へ向けられた。
 覚えが有る。
 嘗てフマーレで数多の部品類を操り、工業区での産業に小さからぬ打撃を与えた物。
 最近では貨物船に紛れ込んで、移送の途に有った武器を、その船の船員を操っていた物。
 何れの事件もハンターの手により解決したが、あの捻子が今回の、そして、今回までにも一般人を巻き込む事件を起こし続けた人形の歪虚の手に有る事は許しがたい。
「隠した、なんて。……あの可哀想な子は、魔女の力で新しく生まれ変わって目覚める時を待っております。……あなた方が悪しき力を以てその眠りを妨げると仰るなら、彼はその道を塞ぐ為に、使わせて頂きましょう」
 人形の言葉でVOIDオートマトンが両腕の銃を構えた。
「死を弄ぶお前の方がよほど悪しき力だろうにっ……」
 マリィアが険しく眉を寄せ、歯を噛み締めた。既に指はトリガーに掛けられて、スコープの中心に人形を据えている。
「お前を倒して、私達は彼女を連れ帰るっ!」
 引き金を引いた瞬間に投じられた鎧の頭が射線を逸らし、掠めて弾かれた弾丸が、天井へ刺さる。
 少女の居場所は自身も気になっていたとガクルックスが、取り回す槍の穂先を向けた。
「……生まれ変わるということは、既に生きてはいないということでしょうかねぇ」
 ふつふつと沸き上がる怒りに任せて放つ斬撃が辺りの鎧を派手に転がす。
 ユウの見開かれた黒い双眸が揺れた。
 ここへ踏み込んでから戦いの間も、少女のことを気に掛けていた。
 追ってきた血の跡に絶望を感じながら、僅かな望みに縋る様に。
 冷たい光りを湛える柄を握り締める。その刃は未だ消えていない。
 会話の間も、氷雨はやや後方から周囲の警戒を保っている。
 道は出来た。けれど、取り戻すべき女の子は何処に。
 頻発する事件の黒幕とも見えた人形の歪虚だが、オートマトンと捻子を寄越した存在が有るらしい。
 恐らく、この歪虚よりも上位のもの。
 会話や行動の端から掬う情報にガクルックスが人形を見据えて声を戦慄かせる。
「お遊びが過ぎますね。そろそろ終わりにしましょうか」
 その言葉にそれぞれの得物を構え直す。
「次も俺様ちゃんが、一番乗りじゃーん!」
 真っ先に、と、人形へ殴り掛かった拳が空を切る。身軽に体勢を立て直したゾファルが敵を探す。

 壁の斑模様は掠れて崩れ、瞬く内に消え去った。破れた暗幕は天鵞絨のカーテン、引き剥がされたそれが顕わにする廃屋は、今にも崩れそうな佇まい。
 戦いの跡を残した床や壁。柱は幾年も前から既に折れていたのだろう、断面が朽ちている。
 廃屋の本来の姿の中、オートマトンはハンター達に銃を向け、続けざまに引き金を引いた。
 閃光を伴う弾幕の中放たれた一発は彼等の背後の柱へ刺さり、その傷と衝撃で真2つに折る。
 弾幕はすぐに晴れるが、人形の歪虚の姿は無く、1人掛けの白いソファが置かれていた。
 廃屋の中に有って、痛みもなく新しいそれは、所々に血の跡を付け、その真ん中に小さな少女が座らされている。
 鼓動も呼吸も無く、青ざめた顔でぐったりと。眠るように目を閉じて。
 少女を庇う様にオートマトンが一歩進み、鎧は数十体が再び動き出して整列している。
 オートマトンは再びハンター達へ銃口を向けた。

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重体一覧

参加者一覧

  • 見極めし黒曜の瞳
    Gacrux(ka2726
    人間(紅)|25才|男性|闘狩人
  • ゾファル怠極拳
    ゾファル・G・初火(ka4407
    人間(蒼)|16才|女性|闘狩人
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士
  • 一握の未来へ
    氷雨 柊(ka6302
    エルフ|20才|女性|霊闘士
  • BravePaladin
    ヴィリー・シュトラウス(ka6706
    人間(紅)|17才|男性|聖導士
  • 無垢なる守護者
    ユウ(ka6891
    ドラグーン|21才|女性|疾影士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
Gacrux(ka2726
人間(クリムゾンウェスト)|25才|男性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2017/12/14 00:38:55
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/12/14 00:07:38