ゲスト
(ka0000)
【幻痛】揺れる大地~ベアーレヤクト初戦~
マスター:近藤豊

- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- ユニット参加人数
- 現在24 / 0~25
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/07/30 22:00
- リプレイ完成予定
- 2018/08/08 22:00
オープニング
「設置は完了したが、準備にゃもうちょっと時間がかかるぜ」
ヨアキム(kz0011)からの報告にヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)は危機感を感じていた。
部族会議に激震の報告が成されたのは、つい数時間前の事だ。
怠惰の軍勢が大規模に南下を開始。その軍勢の中には怠惰王ビックマー・ザ・ヘカトンケイルの姿も確認されている。先の北伐で遭遇したビックマーは、要塞『ノアーラ・クンタウ』の城壁を破壊。そのまま歪虚が帝国領内へ突き進む道を築き上げたのだが、今度はおそらくノアーラ・クンタウ周辺を徹底的に破壊して歪虚の力を誇示する事が予想されている。
それに対抗する為、部族会議は動き出した。
作戦『ベアーレヤクト』――ビックマー迎撃に尽力を尽くしてはいるのだが。
「肝心のロックワンバスターの発射準備に手間取っていますか」
ヴェルナーはそっと見上げる。
そこにあるのは鋼鉄製の巨大な機導砲が鎮座していた。
――ロックワンバスター。
機導砲の一種ではあるが、その規模は桁外れの大きさである。かつて辺境地下を侵攻していた巨大グランドワーム『ロックワン』を一撃で葬り去った威力を誇っている。
前回では一発発射しただけでロックワンバスターの砲身は破損。二度目の発射はできないとされていたが、ヨアキムと辺境ドワーフ達が突貫で改修。何とか一発だけならば発射できる所まで漕ぎ着けた。
「エネルギーチャージは時間がかかるんだ。それより結界の方は大丈夫なのかよ?」
部族会議は、ビャスラグ山の麓にある平原を第一防衛ラインに決定。
怠惰王が持つ強力な能力『怠惰の結界』を無力化する『対怠惰の感染用結界』を展開していた。怠惰の感染は歪虚王に近づくだけで周辺にいる者の気力を削ぐ強力な結界である。この結界がある限り迎撃もままならないと思われていたが、四大精霊の一人イクタサから情報を得たヴェルナーが結界作成の尽力をしていたのだ。
「現在は正常に稼働しています。ロックワンバスターの方はチャージを早められませんか?」
「そうだなぁ。改良型QSエンジンを増やして対応しちゃいるが、少なくとも30分以上はかかるぜ。チューダがいりゃ、チューダエンジンでチャージを上げられるんだがなぁ。あいつ、こういう時に限って見当たらねぇんだよ」
「リゼリオにでも行っているのかもしれません。今から捜索しても間に合わないでしょう。それなら、今できる最善を行うべきです。キューソ達には申し訳ありませんが……」
「ヴェルナー様、来ましたっ!」
ヴェルナーの部下が声を上げる。
振り返れば、遙か前方に巨大な熊のぬいぐるみがこちらに向かって歩いてくる。
あれは間違いなく怠惰王ビックマー。
誇りあるノアーラ・クンタウを破壊した憎き存在だ。
「来ましたね。バタルトゥさんへ陽動を開始するよう合図を送って下さい。
今回の戦いは勝つ為のものではありません。ファリフさん達が大神殿へ到着して準備を整えるまで、ここで時間を稼ぐのです」
「え。ロックワンバスターで奴を倒すんじゃねぇのかよ」
「残念ですが、それで倒せるのなら苦労はありません。あの巨体は伊達では無いと思いますよ」
驚くヨアキムの横でヴェルナーは哀しい現実を口にした。
予定ではバタルトゥら陽動部隊がビックマーの足止めを敢行。その隙にロックワンバスターでビックマーを狙い撃つ事になっている。
だが、100メートルを超えるビックマーに向けてロックワンバスターを発射してもビックマーを倒す事は難しい。
おまけにチャージに時間がかかる上、一発撃って壊れてしまう事が大きな難点なのだ。
それでもロックワンバスターが巨大な機導砲であるが故に、ビックマーの注意を惹く事は可能だ。
「どこまで時間を稼げるかは分かりません。ですが、決して無理をしてはいけません。撤退は各自の判断でお願いします」
「って、おいっ! 巨人の奴ら、森に隠れて進軍してやがるぞ」
東の森に向かって指を差すヨアキム。
そこには先行していた武装巨人の一団が森に隠れて潜行していた。
それだけではない。正面、さらにはビャスラグ山伝いに前進を試みる武装巨人の姿もある。
武装巨人――ヴェルナーには報告書で目にした記憶があった。
「コーリアスも厄介な物を残してくれましたね。
敵は三方に別れて前進……狙いはロックワンバスターでしょうね。防衛班の皆さんへ連絡。ロックワンバスターの防衛を通達して下さい。
敵は巨人の一団。特に武装巨人には注意するように」
ロックワンバスター発射まで――30分。
『ベアーレヤクト』初戦は、こうして幕を上げた。
●
第一防衛ラインから少し離れた森林地帯では。
「始まりました。終末へのカウントダウン。既に天使達はラッパを吹き、騎士は動き出しました」
歪虚ブラッドリーは、一人森を進む。
目指すは大きな山の麓に広がった戦場。今も歪虚と人間が血を流しながら激突している。
「動き出した歯車は、もう止められない。人と歪虚は終末へ向かう。
蒼の1789……赤のそれは間もなく訪れる」
ブラッドリーは先を急ぐ。
終末に向けて人を導く事こそ――運命。
戦場で響く悲鳴は賛美歌となり、散りゆく命は供物となる。
「終末の時は近い……人も歪虚も受け入れるのです」
ヨアキム(kz0011)からの報告にヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)は危機感を感じていた。
部族会議に激震の報告が成されたのは、つい数時間前の事だ。
怠惰の軍勢が大規模に南下を開始。その軍勢の中には怠惰王ビックマー・ザ・ヘカトンケイルの姿も確認されている。先の北伐で遭遇したビックマーは、要塞『ノアーラ・クンタウ』の城壁を破壊。そのまま歪虚が帝国領内へ突き進む道を築き上げたのだが、今度はおそらくノアーラ・クンタウ周辺を徹底的に破壊して歪虚の力を誇示する事が予想されている。
それに対抗する為、部族会議は動き出した。
作戦『ベアーレヤクト』――ビックマー迎撃に尽力を尽くしてはいるのだが。
「肝心のロックワンバスターの発射準備に手間取っていますか」
ヴェルナーはそっと見上げる。
そこにあるのは鋼鉄製の巨大な機導砲が鎮座していた。
――ロックワンバスター。
機導砲の一種ではあるが、その規模は桁外れの大きさである。かつて辺境地下を侵攻していた巨大グランドワーム『ロックワン』を一撃で葬り去った威力を誇っている。
前回では一発発射しただけでロックワンバスターの砲身は破損。二度目の発射はできないとされていたが、ヨアキムと辺境ドワーフ達が突貫で改修。何とか一発だけならば発射できる所まで漕ぎ着けた。
「エネルギーチャージは時間がかかるんだ。それより結界の方は大丈夫なのかよ?」
部族会議は、ビャスラグ山の麓にある平原を第一防衛ラインに決定。
怠惰王が持つ強力な能力『怠惰の結界』を無力化する『対怠惰の感染用結界』を展開していた。怠惰の感染は歪虚王に近づくだけで周辺にいる者の気力を削ぐ強力な結界である。この結界がある限り迎撃もままならないと思われていたが、四大精霊の一人イクタサから情報を得たヴェルナーが結界作成の尽力をしていたのだ。
「現在は正常に稼働しています。ロックワンバスターの方はチャージを早められませんか?」
「そうだなぁ。改良型QSエンジンを増やして対応しちゃいるが、少なくとも30分以上はかかるぜ。チューダがいりゃ、チューダエンジンでチャージを上げられるんだがなぁ。あいつ、こういう時に限って見当たらねぇんだよ」
「リゼリオにでも行っているのかもしれません。今から捜索しても間に合わないでしょう。それなら、今できる最善を行うべきです。キューソ達には申し訳ありませんが……」
「ヴェルナー様、来ましたっ!」
ヴェルナーの部下が声を上げる。
振り返れば、遙か前方に巨大な熊のぬいぐるみがこちらに向かって歩いてくる。
あれは間違いなく怠惰王ビックマー。
誇りあるノアーラ・クンタウを破壊した憎き存在だ。
「来ましたね。バタルトゥさんへ陽動を開始するよう合図を送って下さい。
今回の戦いは勝つ為のものではありません。ファリフさん達が大神殿へ到着して準備を整えるまで、ここで時間を稼ぐのです」
「え。ロックワンバスターで奴を倒すんじゃねぇのかよ」
「残念ですが、それで倒せるのなら苦労はありません。あの巨体は伊達では無いと思いますよ」
驚くヨアキムの横でヴェルナーは哀しい現実を口にした。
予定ではバタルトゥら陽動部隊がビックマーの足止めを敢行。その隙にロックワンバスターでビックマーを狙い撃つ事になっている。
だが、100メートルを超えるビックマーに向けてロックワンバスターを発射してもビックマーを倒す事は難しい。
おまけにチャージに時間がかかる上、一発撃って壊れてしまう事が大きな難点なのだ。
それでもロックワンバスターが巨大な機導砲であるが故に、ビックマーの注意を惹く事は可能だ。
「どこまで時間を稼げるかは分かりません。ですが、決して無理をしてはいけません。撤退は各自の判断でお願いします」
「って、おいっ! 巨人の奴ら、森に隠れて進軍してやがるぞ」
東の森に向かって指を差すヨアキム。
そこには先行していた武装巨人の一団が森に隠れて潜行していた。
それだけではない。正面、さらにはビャスラグ山伝いに前進を試みる武装巨人の姿もある。
武装巨人――ヴェルナーには報告書で目にした記憶があった。
「コーリアスも厄介な物を残してくれましたね。
敵は三方に別れて前進……狙いはロックワンバスターでしょうね。防衛班の皆さんへ連絡。ロックワンバスターの防衛を通達して下さい。
敵は巨人の一団。特に武装巨人には注意するように」
ロックワンバスター発射まで――30分。
『ベアーレヤクト』初戦は、こうして幕を上げた。
●
第一防衛ラインから少し離れた森林地帯では。
「始まりました。終末へのカウントダウン。既に天使達はラッパを吹き、騎士は動き出しました」
歪虚ブラッドリーは、一人森を進む。
目指すは大きな山の麓に広がった戦場。今も歪虚と人間が血を流しながら激突している。
「動き出した歯車は、もう止められない。人と歪虚は終末へ向かう。
蒼の1789……赤のそれは間もなく訪れる」
ブラッドリーは先を急ぐ。
終末に向けて人を導く事こそ――運命。
戦場で響く悲鳴は賛美歌となり、散りゆく命は供物となる。
「終末の時は近い……人も歪虚も受け入れるのです」
解説
目的:発射までロックワンバスターを護衛する。
概要:ビャスラグ山の麓にある平原を第一防衛ラインとして対怠惰の感染結界を展開。別部隊がビックマーの陽動を仕掛ける間、武装巨人の群れがロックワンバスターを攻撃目標に選んだようです。三方向から進軍を開始した歪虚の群れは、ロックワンバスターを目指します。
。ロックワンバスターはQSエンジンを増設して対応していますが、チャージまでには30分の時間がかかります。その間、武装巨人の侵攻を食い止めなければなりません。
ハンターは「山沿い、正面、森林地帯」から一箇所を選んで防衛します。
敵:
・武装巨人×多数
近代兵器に身を固めたサイクロプスやオーガなどの巨人達です。コーリアスが伝えた技術をフェニヤとメニヤと呼ばれる双子の巨人姉妹が巨人用兵器工廠で武具作成。それらを身に纏っている為、通常の巨人よりも厄介な相手です。
様々な兵装が確認されており、巨人によって兵装が異なります。
【装備】
・山沿い
巨人用突撃砲(アサルトライフル)、巨人用サブマシンガン
・正面
巨人用散弾砲(ショットガン)、巨人用日本刀
・森林地帯
巨人用ガトリング砲、巨人用サブマシンガン
(共通)
・巨人用ナイフ
・巨人用盾
・巨人用大型盾
・巨人用防護服(ボディアーマー)
・巨人用ヘルメット
・巨人×多数
武装していない通常のサイクロプスやオーガです。棍棒を武器に暴れ回る事を主眼としていますが、オーガについては回復能力も保持している為油断は禁物となります。
本気を出せば力任せの攻撃をしかけてきます。
・ジャイアント×多数
歪虚に墜ちた亜人の一瞬で2メートル以上の身長があります。巨人に比べれば力は弱いですが、力は見た目以上に強く近づかれれば面倒な相手です。棍棒を手にする事もあります。
<PL情報>
戦闘中にブラッドリーが乱入してきます。目的は不明です。
概要:ビャスラグ山の麓にある平原を第一防衛ラインとして対怠惰の感染結界を展開。別部隊がビックマーの陽動を仕掛ける間、武装巨人の群れがロックワンバスターを攻撃目標に選んだようです。三方向から進軍を開始した歪虚の群れは、ロックワンバスターを目指します。
。ロックワンバスターはQSエンジンを増設して対応していますが、チャージまでには30分の時間がかかります。その間、武装巨人の侵攻を食い止めなければなりません。
ハンターは「山沿い、正面、森林地帯」から一箇所を選んで防衛します。
敵:
・武装巨人×多数
近代兵器に身を固めたサイクロプスやオーガなどの巨人達です。コーリアスが伝えた技術をフェニヤとメニヤと呼ばれる双子の巨人姉妹が巨人用兵器工廠で武具作成。それらを身に纏っている為、通常の巨人よりも厄介な相手です。
様々な兵装が確認されており、巨人によって兵装が異なります。
【装備】
・山沿い
巨人用突撃砲(アサルトライフル)、巨人用サブマシンガン
・正面
巨人用散弾砲(ショットガン)、巨人用日本刀
・森林地帯
巨人用ガトリング砲、巨人用サブマシンガン
(共通)
・巨人用ナイフ
・巨人用盾
・巨人用大型盾
・巨人用防護服(ボディアーマー)
・巨人用ヘルメット
・巨人×多数
武装していない通常のサイクロプスやオーガです。棍棒を武器に暴れ回る事を主眼としていますが、オーガについては回復能力も保持している為油断は禁物となります。
本気を出せば力任せの攻撃をしかけてきます。
・ジャイアント×多数
歪虚に墜ちた亜人の一瞬で2メートル以上の身長があります。巨人に比べれば力は弱いですが、力は見た目以上に強く近づかれれば面倒な相手です。棍棒を手にする事もあります。
<PL情報>
戦闘中にブラッドリーが乱入してきます。目的は不明です。
マスターより
(追加解説)
ヨアキムはロックワンバスターの最終調整を行っている為、戦闘はできません。
またヴェルナーへ打診すれば、ノアーラ・クンタウから持ち込んだバリスタによる支援攻撃が可能です。
近藤豊です。
対ビックマー戦連動【幻痛】が開始、今回も猫又SSDとシナリオ連動です。他のシナリオの結果が本シナリオにも影響します。
今回の戦いではファリフ達が大神殿へ向かって対抗策を進める間、どれだけ第一防衛ラインで時間を稼げるかになります。
今回の戦いの結果が二回目以降の連動に影響致しますので、ご武運をお祈りしております。
それでは、ラタトゥイユを肴にお待ちしています。
ヨアキムはロックワンバスターの最終調整を行っている為、戦闘はできません。
またヴェルナーへ打診すれば、ノアーラ・クンタウから持ち込んだバリスタによる支援攻撃が可能です。
近藤豊です。
対ビックマー戦連動【幻痛】が開始、今回も猫又SSDとシナリオ連動です。他のシナリオの結果が本シナリオにも影響します。
今回の戦いではファリフ達が大神殿へ向かって対抗策を進める間、どれだけ第一防衛ラインで時間を稼げるかになります。
今回の戦いの結果が二回目以降の連動に影響致しますので、ご武運をお祈りしております。
それでは、ラタトゥイユを肴にお待ちしています。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/08/03 06:24
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
質問卓 仙堂 紫苑(ka5953) 人間(クリムゾンウェスト)|23才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/07/28 11:58:43 |
|
![]() |
相談卓 鬼塚 陸(ka0038) 人間(リアルブルー)|22才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/07/30 20:00:51 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/07/29 22:49:02 |