ゲスト
(ka0000)
【空蒼】正義の味方になりたい僕ら
マスター:ゆくなが

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/08/28 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/09/11 19:00
オープニング
●疾走
ハンターたちは走っていた。
東京の西側のある街にVOIDが発生し、人を襲っているという通報を受けたからだ。
依頼の内容は「VOIDの退治と、もし民間人が巻き込まれているのならその保護」である。
現場にたどり着くまでのもどかしい時間。
焦燥。まだ見ぬ敵への高揚感。
それらがない交ぜになって心の中に吹き荒れる。
あの角を曲がれば、通報のあった場所だ。
ハンターたちは勢いを殺すことなく、武器を抜き放ち、角を曲がり切った。
●失速
金属の打撃音が響き渡る。
何度も何度も。執拗に、執拗に。
角を曲がり切ったハンターたちが見たものは、金属バットを振り下ろしている中年の男だった。
そして、バットの打撃を受けて、萎れるように地面に倒れているVOIDだった。
中年の男は歯を食いしばり、汗を辺りに撒き散らしながらVOIDを殴打する。
そして、ついにVOIDが力尽きて塵になり、金属バットを向ける対象がいなくなったところで、男は、ようやくハンターたちに気が付いた。
「ああ……あんたたちハンターか……遅かったな」
唇を痙攣させるような笑みを浮かべて、男が言う。
「VOIDは俺が……俺たちが倒したんだ!!」
男は、この様を見よというように、両腕を広げた。
そこには、惨憺たる戦闘の爪痕があった。側面を削り取られたビル。穴の空いた道路。ひび割れた歩道。切断された信号機。折れた街灯。
倒れたVOIDの体は残らない、その代わりに地面に落ちているのは、人間の死体だった。
すぐにハンターたちは奇妙なことに気が付いた。その死体は敵に向かって前のめりに倒れている。つまり逃げていたところを殺されたわけではないようなのだ。
「そりゃそうさ!」
ハンターの疑問に答えるように、ハイなテンションで男が言う。
「俺たちは正義の覚醒者になれるアプリをインストールした! そして、戦って……VOIDどもをぶっ殺してやったんだ! 見てくれよ! このアプリがあれば俺でも戦えるんだ! 暴走する強化人間とやらに頼る必要もない! ……初めての戦闘だったから膨大な犠牲が出ちまったが、これで証明された! 俺たちは戦える! 覚醒者のように正義の味方になれる!!」
男は笑いながら、そしてVOIDを何度も殴りつけたためにひしゃげた金属バットを何度も地面に叩きつけながら宣った。
男が言っているのは最近話題になっている、イクシード・アプリのことだろう。
しかしだからと言って、このような自体になると誰が予想したか。
アプリで力を得られると言っても、所詮は戦闘訓練も受けていない民間人。それがVOIDと戦った結果がこれだった。
苦い思いを抱えつつ、ハンターたちは生存者を探すことにした。
真っ赤な血がアスファルトに流れて行く。
まだ血は固まっていない。もし、もっと早く到着していたら……そんな想像が脳裏をよぎった。
生存者はどこにもいなかった。この戦いで死んだのは18人。生き残ったあの男以外、全員死亡していた。
しかたない、この男を保護してオフィスに戻ろう、とハンターたちが決めた時、視界の隅でむくりと動くものがあった。
ふと、生存者かと希望が心に差し込むが、肌が泡立つような感覚で即座にそれは否定された。
「もしかして、生きている奴がいるのか?」
男が近付こうとするが、すぐにハンターが止めた。
「……な、なんだ、あれは!?」
男は驚愕の声を上げる。
むくりと動いたのは、頭を無くした人体だった。
それに呼応するように、死んだ人間たちの中から次々と死体が立ち上がってくるではないか。
それは生存者では決してない。あの傷を見れば、出血量を見れば、即座に命に関わっているとわかる。
いや、それ以上に、彼らからは負のマテリアルの気配がしていた。
「どういうことだ? あいつらは死んで……でも生き返って……? でも、でも、どうしてあいつらから、VOIDと同じような嫌な感じがするんだ!?」
錯乱する男をかばうようにハンターたちが陣を組む。
「俺たちはあのアプリで正義の味方になったはずだったんだ。それなのに、どうしてあんなゾンビみたいなものにならなくちゃいけないんだよ……どうして、どうして!?」
男は持っていた金属バットを取り落とした。
カラン──という場違いな軽やかな音だけが戦場に鳴った。
ハンターたちは走っていた。
東京の西側のある街にVOIDが発生し、人を襲っているという通報を受けたからだ。
依頼の内容は「VOIDの退治と、もし民間人が巻き込まれているのならその保護」である。
現場にたどり着くまでのもどかしい時間。
焦燥。まだ見ぬ敵への高揚感。
それらがない交ぜになって心の中に吹き荒れる。
あの角を曲がれば、通報のあった場所だ。
ハンターたちは勢いを殺すことなく、武器を抜き放ち、角を曲がり切った。
●失速
金属の打撃音が響き渡る。
何度も何度も。執拗に、執拗に。
角を曲がり切ったハンターたちが見たものは、金属バットを振り下ろしている中年の男だった。
そして、バットの打撃を受けて、萎れるように地面に倒れているVOIDだった。
中年の男は歯を食いしばり、汗を辺りに撒き散らしながらVOIDを殴打する。
そして、ついにVOIDが力尽きて塵になり、金属バットを向ける対象がいなくなったところで、男は、ようやくハンターたちに気が付いた。
「ああ……あんたたちハンターか……遅かったな」
唇を痙攣させるような笑みを浮かべて、男が言う。
「VOIDは俺が……俺たちが倒したんだ!!」
男は、この様を見よというように、両腕を広げた。
そこには、惨憺たる戦闘の爪痕があった。側面を削り取られたビル。穴の空いた道路。ひび割れた歩道。切断された信号機。折れた街灯。
倒れたVOIDの体は残らない、その代わりに地面に落ちているのは、人間の死体だった。
すぐにハンターたちは奇妙なことに気が付いた。その死体は敵に向かって前のめりに倒れている。つまり逃げていたところを殺されたわけではないようなのだ。
「そりゃそうさ!」
ハンターの疑問に答えるように、ハイなテンションで男が言う。
「俺たちは正義の覚醒者になれるアプリをインストールした! そして、戦って……VOIDどもをぶっ殺してやったんだ! 見てくれよ! このアプリがあれば俺でも戦えるんだ! 暴走する強化人間とやらに頼る必要もない! ……初めての戦闘だったから膨大な犠牲が出ちまったが、これで証明された! 俺たちは戦える! 覚醒者のように正義の味方になれる!!」
男は笑いながら、そしてVOIDを何度も殴りつけたためにひしゃげた金属バットを何度も地面に叩きつけながら宣った。
男が言っているのは最近話題になっている、イクシード・アプリのことだろう。
しかしだからと言って、このような自体になると誰が予想したか。
アプリで力を得られると言っても、所詮は戦闘訓練も受けていない民間人。それがVOIDと戦った結果がこれだった。
苦い思いを抱えつつ、ハンターたちは生存者を探すことにした。
真っ赤な血がアスファルトに流れて行く。
まだ血は固まっていない。もし、もっと早く到着していたら……そんな想像が脳裏をよぎった。
生存者はどこにもいなかった。この戦いで死んだのは18人。生き残ったあの男以外、全員死亡していた。
しかたない、この男を保護してオフィスに戻ろう、とハンターたちが決めた時、視界の隅でむくりと動くものがあった。
ふと、生存者かと希望が心に差し込むが、肌が泡立つような感覚で即座にそれは否定された。
「もしかして、生きている奴がいるのか?」
男が近付こうとするが、すぐにハンターが止めた。
「……な、なんだ、あれは!?」
男は驚愕の声を上げる。
むくりと動いたのは、頭を無くした人体だった。
それに呼応するように、死んだ人間たちの中から次々と死体が立ち上がってくるではないか。
それは生存者では決してない。あの傷を見れば、出血量を見れば、即座に命に関わっているとわかる。
いや、それ以上に、彼らからは負のマテリアルの気配がしていた。
「どういうことだ? あいつらは死んで……でも生き返って……? でも、でも、どうしてあいつらから、VOIDと同じような嫌な感じがするんだ!?」
錯乱する男をかばうようにハンターたちが陣を組む。
「俺たちはあのアプリで正義の味方になったはずだったんだ。それなのに、どうしてあんなゾンビみたいなものにならなくちゃいけないんだよ……どうして、どうして!?」
男は持っていた金属バットを取り落とした。
カラン──という場違いな軽やかな音だけが戦場に鳴った。
解説
●目的
イクシード・アプリをインストールして死後歪虚になった民間人の退治、および生き残った男の保護
●敵のスペック
イクシード・アプリをインストールした民間人の一部は死後歪虚になりました。
数は6体です。
それぞれの装備と特徴は以下の通り。
1体目。装備:鉄パイプ……剣のように扱うことができます。
2体目。装備:包丁……ナイフのように扱うことができます。投擲可能です。
3体目。装備:カラトリー……ナイフのように扱うことができます。投擲可能です。
4体目。装備:パイプ椅子……盾のように扱うことができます。
5体目。装備:折れた街灯……槍のように扱うことができます。
6体目。装備:折れた信号機……斧のように扱うことができます。
●戦場について
市街地です。周囲には建物がありますが、先に行われた戦闘である程度破壊されています。
●生き残った男について
中年の男。金属バットでVOIDと戦っていました。
戦闘後の高揚感と、仲間が歪虚になったことによる混乱から、まともな精神状態にありません。
また、彼以外の生存者はいません。
PL情報
オープニングの最後でバットを取り落とした男ですが、放っておくと、再びバットを握り戦いに加わろうとします。
何故なら、自分も覚醒者のように戦い、正義の味方になれると証明したいからです。
イクシード・アプリをインストールして死後歪虚になった民間人の退治、および生き残った男の保護
●敵のスペック
イクシード・アプリをインストールした民間人の一部は死後歪虚になりました。
数は6体です。
それぞれの装備と特徴は以下の通り。
1体目。装備:鉄パイプ……剣のように扱うことができます。
2体目。装備:包丁……ナイフのように扱うことができます。投擲可能です。
3体目。装備:カラトリー……ナイフのように扱うことができます。投擲可能です。
4体目。装備:パイプ椅子……盾のように扱うことができます。
5体目。装備:折れた街灯……槍のように扱うことができます。
6体目。装備:折れた信号機……斧のように扱うことができます。
●戦場について
市街地です。周囲には建物がありますが、先に行われた戦闘である程度破壊されています。
●生き残った男について
中年の男。金属バットでVOIDと戦っていました。
戦闘後の高揚感と、仲間が歪虚になったことによる混乱から、まともな精神状態にありません。
また、彼以外の生存者はいません。
PL情報
オープニングの最後でバットを取り落とした男ですが、放っておくと、再びバットを握り戦いに加わろうとします。
何故なら、自分も覚醒者のように戦い、正義の味方になれると証明したいからです。
マスターより
こんにちは、あるいはこんばんは。ゆくながです。
【空蒼】連動シナリオをお届けします。
歪虚になってしまった民間人を退治し、生き残った男を保護してください。
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
【空蒼】連動シナリオをお届けします。
歪虚になってしまった民間人を退治し、生き残った男を保護してください。
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/09/06 10:06
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 クラン・クィールス(ka6605) 人間(クリムゾンウェスト)|20才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/08/26 23:48:34 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/08/24 22:17:21 |