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【落葉】ライジング・オール

マスター:石田まきば

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在8人 / 3~8人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2018/10/16 12:00
リプレイ完成予定
2018/10/30 12:00

オープニング

●地下遺跡の攻略

 ゾンネンシュトラール帝国における一大事業……と言ってもいいものだろうか。浄化術の安定供給が可能になった今、ラズビルナムの浄化作戦は計画通りに進んでいると考えてよいだろう。
 地上部、つまり森林地域の浄化は成果が目に見えるようになってきていた。過去の足跡を見出したり、ややこしい敵に相対したり。汚染により目が眩まされていた部分が少しずつ、明らかになってきている。
 その中でも特に重要と思われるのは地下遺跡への入り口を発見したことだろう。
 そこは異界に酷似しており、クリピクロウズの存在が色濃く表れており……しかしそれらの情報はあくまでも状況判断と推測によるものであるため、なぜこの地に在るのか等、詳細は解明されていない。
 それはこれから取り掛かるべき事柄だ。

 おのずと、浄化作戦は第二段階へと移行していくことになる。
 地上部の浄化は完全とは言えず、遺跡内部から漏れ出る負のマテリアル、つまり歪虚達の存在があるために継続される。
 同時に、地下遺跡部分への侵入、内部探索、敵の威力偵察……むしろ為すべき事柄は増えた。指示を出す上層部の悲鳴はいかほどだろうか。
 しかし、幸い――と呼ぶにはいささか不謹慎だが――遺跡内部は異界であろうという事実が、担う者達を自然とより分けていく。
 遺跡内部での対応は覚醒者に。外部では非覚醒者に。勿論担う者達の立場や希望も考慮され、人員の手配は止まることはなかった。

●浄化キャンプは数多い

 ラズビルナムの地下へと向かう調査隊の中に、エルフハイムの巫女達の姿もあった。
 とはいっても、地下に潜る為ではない。なにせラズビルナムの地下遺跡は異界だと目されている。浄化ができる場所ではないはずだ。
 彼女達は調査隊の拠点、浄化キャンプの設置と維持要員として派遣されていたのだった。
 しかしその拠点も複数ある中のひとつである。

 ラズビルナムには歪虚達が漏れ出てくるポイントがいくつも存在していた。継続した調査の結果、それがすべて地下遺跡への出入り口であることが分かったのだ。
 全ての遺跡が繋がっているという保証があるわけではない。しかし全ての出入り口が、はじめに確認の行われた出入り口と同じように異界に似ていると判断され、どの遺跡にもスケルトンやそれに類する歪虚の存在が確認されたのである。
 どれか一つでも出入り口の監視を怠れば、そこから歪虚が溢れ出す可能性は否定できない。
 よって、歪虚達にとっては出口であり、人類にとっては突入口である遺跡の出入り口。それらの監視を兼ねて、浄化キャンプがいくつも設置されることとなったのである。

●少女達よ心よ育て

「スケルトン……やはり恐ろしいのでしょうか」
 深く息を吸ったあと、ゆっくりと吐きだす用に零れた言葉。生真面目な顔をした巫女が小さく肩を震わせる。
「あら? デリア、貴女は料理もするのではなかったかしら」
 弟子でもある少女の声に、年相応の怯えが見えて。フュネは常よりもゆっくりと声をかける。
「森の恵みを、獣たちの血肉を頂いた後に骨が残るでしょう? 彼等の生きた証を見た覚えがある筈よ」
 勿論、全てのスケルトンに生来の命があったかどうか、知ることはできないけれど。
「似たものだと思えば……」
 途中でデリアの笑い声が零れた。
「ふふっ……もう、フュネ様ってば」
 戦闘を料理と結びつける荒業に耐えきれなかったらしい。
「……でも、少し安心しました」
 師匠の意外なヒトらしいユーモアに気付いて、敵のことばかり考えていた自分の視野に気付いて。戦うのは自分達だけではないと、思い出したから。

 戦う術を持たない事が多い巫女達は、たとえ覚醒者であったとしても戦闘経験が少ない。フュネだって、規模の大きい術の柱として過ごすあの時まで、剣戟をあれほど身近に感じたことはなかった。
(確かに、今の私達は戦いの傍に身を置くことが増えましたわ)
 浄化術の輸出が決まってからの行動は基本的に、手厚い護衛をつけられてのものになる。なかでも見習いだった少女達は術の練度が低かったこともあり、危険の多い場所に出すタイミングの見極めは困難を極めた。多少でも危険度が高くなる場所へは、念入りな先行調査も行われ、術の行使に万全を期すのが当たり前だった。そうして少しずつ実地を兼ねた修業を重ね、経験を積み、今の巫女達がある。
 それらは彼女達が被害者とも呼べる立場であった事にも由来するだろうけれど、なにより。巫女である少女達の大半は、十歳前後の外見であることが大きな理由なのではないだろうか。なにせはじめは「保護」という名目が持ち出されていたはずだ。
 彼女達はエルフハイムの巫女で、全員がエルフである。実年齢が外見より上なのは間違いないが、大半の者達は外見通りの精神年齢であることも多い。 口調や所作が大人びて居たり、行動が静謐な巫女であっても。ヒトとしての常識が足りないことは往々にして有りえた。
(私は流石に慣れてきましたけれど)
 少女達を危険な地域に派遣できない間、その役を担っていたのはフュネ達年長の巫女達である。数少ない彼女達が手分けして場を繋ぎ、少女達の成長を待って、今がある。
 後輩達の戦闘への不安など、精神的なフォローに気をつける時期。デリアにとってはまさに今がその転換期なのだろう。他の同僚達よりも早く外を見ることができた自分は、困惑する者達のほんの少し前を歩かなければならない。
(皆が自分を見失わないように。考えも感情も育まなければなりませんわ。二度と過ちを繰り返さないように)
 かつての自分への戒めを胸に。ひとつの糧として。
(……目論見は外してしまいましたけど)
 関節などの弱点を見極める力になるし、怖がる必要がなくなる……と続けるつもりだったのだが。結果的に良い方に転んだようだから構わないだろう。

●クリピクロウズ的な=分体

 タングラムの言葉では毎度毎度言いにくい……ということで、遺跡内部のスケルトン系歪虚は「分体」と呼称される機会が増えた。これはあまりにも骨系統の歪虚を発見することが多いことに由来している。クリピクロウズがスケルトン系の歪虚であり、発見されるスケルトン系歪虚が種類も数も多すぎて情報を纏める方が追い付かない。とりあえず全てを纏めて呼ぶ方法を作ってしまおう、というのが現実だった。ちなみに遺跡内部では、スケルトン系に比べると数が少ないけれども、他の歪虚も発見される。情報管理部が匙を投げたのかもしれなかった。

「新たな分体が出たぞ!」
「よし、すぐに戦闘開始だ! 我々帝国軍も加勢するからな。お前達も気を抜かずに装備を整えておけ!」
 偵察からの報告に、ハンター達が武器を構える。後方では兵長の檄が飛んでいた。
 遺跡の出入り口は浄化キャンプを拠点とした者達によって監視されている。今もまた、ハンター達の前に新たな分体達が迫ってきているのだ。

解説

*目的
地下遺跡から出てきた、クリピクロウズの分体を殲滅せよ

*状況
ハンター達は浄化キャンプの設立と維持のため、巫女達の護衛として、帝国兵とともに現地に派遣されました
キャンプの設立自体は終わっています
他のキャンプ設立での前情報や、これまでの調査結果から、出入り口を張っていると分体が出てくることはわかっています

*敵勢力

クリピクロウズの分体(リプレイでは分体と記載予定)
サイズ1 6体
人骨をベースにしているが、別の生物の骨も混ざり異形化したスケルトン
その異形化部分を駆使する事で回避力と攻撃力が上昇している模様

鋭い一撃……手や足部分にある鋭い爪で攻撃。三割の確率で二回攻撃
反応強化……攻撃を受けると、以降同種の攻撃に対して反応精度が五割上がる

(例)
回避100の分体Aが水属性物理攻撃を一度受けた場合、
次にAに向けられた攻撃が水属性物理なら回避150、火属性なら回避100で判定
なお回避が成功し続けている場合、その攻撃に対しては回避100のまま

6属性に属性なしをあわせて7つ、攻撃種別は物理と魔法のみで判別するため、最大で14回までなら回避初期値のままで攻撃を当てることが可能

※ 上記は例であって、実際の回避値は100ではありません
※ 「三割の確率で二回攻撃」「反応強化」については外見ではわからない能力の為、PL情報となります

*味方勢力

巫女
複数ある浄化キャンプのうち、今回の拠点の担当者
デリア(聖導士)と魔術師、非覚醒者で三名
行動方針:浄化キャンプの維持(浄化術)>ハンターの支援

帝国兵
巫女達の護衛と物資輸送で組み込まれている第三師団兵
兵長(猟撃士)
部下三名(非覚醒者で近接武器とバックラー所持、ほぼ壁役)
行動方針:巫女の護衛>キャンプ設備防衛>ハンターの支援

*注意
白紙はリプレイに描写できません、ご注意くださいませ
参加したらとりあえず『クリピ覚悟!』とでも送信しておきましょう

マスターより

こんにちは、それともこんばんは、石田まきばです。

ラズビルナムの地下遺跡には何があるのか……と意味深に言いつつも、地上部です。
分体は自ら出てきてくれるため、問題ありません。
内部で戦う事に比べれば数が少ない……むしろ有限なので、余裕をもって迎撃できるかと思います。
戦闘そのものより、分体の能力に正確に気付けるかどうかの方が難しいかもしれません。

本当に久しぶりの戦闘シナリオでもある為、スケジュール調整の都合でリプレイの納期を延長しています、申し訳ありませんがご了承くださいませ。

それでは、よろしくお願いします。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/10/23 10:06

参加者一覧

  • THE "MAGE"
    フワ ハヤテ(ka0004
    エルフ|26才|男性|魔術師
  • 探究せし雪の姫
    アンネマリー・リースロッド(ka0519
    エルフ|13才|女性|聖導士
  • 明日も元気に!
    クレール・ディンセルフ(ka0586
    人間(紅)|23才|女性|機導師
  • 時の手綱、離さず
    シルヴェイラ(ka0726
    エルフ|21才|男性|機導師
  • 物語の終章も、隣に
    エルティア・ホープナー(ka0727
    エルフ|21才|女性|闘狩人
  • 光森の奏者
    ルナ・レンフィールド(ka1565
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 抱き留める腕
    ユリアン・クレティエ(ka1664
    人間(紅)|21才|男性|疾影士
  • 輝く星の記憶
    深守・H・大樹(ka7084
    オートマトン|30才|男性|疾影士
依頼相談掲示板
アイコン 分体殲滅作戦相談
クレール・ディンセルフ(ka0586
人間(クリムゾンウェスト)|23才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2018/10/16 08:30:53
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/10/12 22:41:51