ゲスト
(ka0000)
おいでませ★ヴルツァライヒ見学ツアー
マスター:神宮寺飛鳥

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/11/01 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/11/10 19:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
「困ったなあ」
帝都バルトアンデルスにちなんで名付けられたバルトアンデルス通信は、その名の通り帝都近郊で活動する新聞社である。
機導機械の発展著しい帝国では印刷機械もある程度進歩しており、白黒印刷であれば中小の企業でも手が届くビジネスモデルである。
しかし、帝国の新聞はリアルブルーのそれとは異なり、パパラッチとしての側面が強い。
皇帝による独裁国家である以上、真面目に政治論など書いても皆興味がないし、それよりも各地の事件などを派手にトバした方が部数は伸びるのだが……。
「ヴルツァライヒの頭領が取材に来て下さいって手紙送ってくるなんてすげえよな」
いちおう、かれらははんざいしゃしゅうだんである。
そりゃあ、先代皇帝ヒルデブラント・ウランゲルがヴルツァライヒを率いているという話題は国中に広まっているし、注目度も高い。取材すれば間違いなく売り上げを伸ばせるだろうから、取材したいっちゃしたい。
「でもあぶねぇよなあ。あいつらフツーに人とか殺しまくるじゃん」
「ヴルツァライヒが起こした事件エグすぎて紙面に乗せるとクレームくるレベルだったからな」
記者たちは頭を悩ませた。特ダネは絶対ほしい。でも、ガチで命がけの取材すぎて行きたくない。
「でも編集長。これ俺たちが行かなかったらヨソが行きますよね?」
「そうだろうなあ……。ええい、もうこうなったら予算に糸目はつけん! ハンター雇え、ハンター!!」
ハンターはお高いのでできれば使いたくないが、ヴルツァライヒの懐に飛び込んで無事に帰ってこれるのは彼らしかいない。
「ていうかこれ、お国に怒られませんかねぇ?」
「ヴィルヘルミナ様はけっこう何言っても怒らないから大丈夫だ」
前に皇帝を批判する記事を書いたこともあるが、全くお咎めナシだったし。
「逆にあの人何したら怒るんだろうな」
「とはいえ一応お国に貢献してるってツラはしたほうがいいから、報告書は後でお上に投げとこうぜ」
「――紫電の刀鬼殿!」
野原に立った木の下で、紫電の刀鬼はのんびり寝転がっていた。そこへ突如、凛とした声が響く。
「ゲゲェーッ!? アイちゃん!? なんでこんなところにいるデース!?」
アイちゃんこと、十三魔アイゼンハンダーは怒っていた。仁王立ちし、やや迫力に欠ける愛らしい顔をそれなりにしかめている。
「それを訊きたいのはこちらの方です。オルクス兵長に続き、ナイトハルト兵長まで倒れた今、傭兵であっても戦力を遊ばせておく余裕などありません…………というか刀鬼殿、頭はどうしたのですか?」
怒っていた顔がだんだん不思議そうな様子に変わっていく。そう、紫電の刀鬼には頭がなかったのだ。
彼はデュラハンなので、正しくは頭に該当する部分にセットされていたヘルメットがないのだが。
「ハンターに盗られちゃったのデース。ミーのお気に入りだったデスのに……Shocking……」
起き上がり、肩を竦める刀鬼。そのままポンポンと自分の隣の地面を叩き、アイゼンハンダーに座るように促す。
「ミー的にはアイちゃんの方こそ何やってるデース? ユーの言う通りボスたちももういないデスけど」
「まだ我が軍が革命軍に屈したわけではありません。ハヴァマール司令ある限り、我らは不滅です。……そう、不滅と言えば。私は革命軍の新兵器、クリピクロウズについて……」
「おん? 革命軍がどうしたって?」
二人が同時に声の方に視線を向けると、そこにはバスケットにパンやら果物やらを詰め込んだヒルデブラント・ウランゲルの姿があった。
「よう刀鬼。新しいヘルメットだが、もうちょいで完成するから待っててくれよな」
「センキューデース! もう普通の兜だと満足できない身体になってしまったのデース……」
「人間!? 刀鬼殿、何故人間と……人間……いや、そうではなく、これは……? この男は……!?」
アイゼンハンダーが鋼鉄の拳を握りしめる。
アイゼンハンダー……いや、ツィカーデという少女は、革命戦争の時代に命を落とした元軍人が歪虚に転じたものだ。
暴食の系統の中ではゾンビに属し、比較的生前の自我を保ってはいるが、ゾンビ型の例にもれず記憶や自我の混乱が見られる。
その最たるものが、彼女は未だ自分たちが「革命戦争を続けている」と認識していることだ。
故に――彼女にとって目の前の男は最大級の「敵」であるはずだが――。
「……だれ……だ……?」
同時に彼女はアイゼンハンダー。つまり、剣機博士らに改造を施された強化ゾンビである。
人間を「革命軍」と誤認し、暴食の眷属を仲間の帝国軍として扱う彼女の中で、この状況は明確な矛盾を生んでいた。
「俺は革命軍を率いる男。人呼んで革命王ヒルデブラントだ!!」
余計に意味不明である。
アイゼンハンダーにとって、「今の帝国」が革命軍で……。
となると目の前にいる自称革命軍は、「正規軍」……いや、しかし、でも自分で革命軍と言っているし、革命王ヒルデブラントとも言ってるし。だから、つまり……ドウイウコト?
「あ……あぁぁ……あ、あ……ああああああああッ!?」
『ツィカーデ!?』
鋼鉄の腕に憑依した亡霊が思わず声をかける。少女のゾンビは頭を抱え、目をぐるぐるさせながらふらつくと、そのまま体中から蒸気を吹き出し、バッタリと倒れ込んでしまった。
「きゅう~……」
「おん!? お嬢ちゃん大丈夫か!?」
『ええい! 貴様のようなややこしい者が急に出てくるからだ! 貴様そのものが矛盾の塊なのに、元々矛盾しているツィカーデと遭遇すればこうもなる!』
「え? 俺のせい? 弱ったなあ。まさか――村に連れていくわけにもいかねぇしな」
男は振り返る。そこには少し離れた場所に、小さな集落があった。
精霊も、亜人も、元貴族も、そして村人たちも協力して革命軍のキャンプを拡大しようと働いている。
「まあ、少し休んでいくといい。歓迎するぜ、俺たちヴルツァライヒはよ」
ヴルツァライヒのキャンプに、帝都を出た馬車が近づいている。
その中には招待状を受け取ったバルトアンデルス通信の記者と、その護衛として雇われたハンターが乗り込んでいた。
「困ったなあ」
帝都バルトアンデルスにちなんで名付けられたバルトアンデルス通信は、その名の通り帝都近郊で活動する新聞社である。
機導機械の発展著しい帝国では印刷機械もある程度進歩しており、白黒印刷であれば中小の企業でも手が届くビジネスモデルである。
しかし、帝国の新聞はリアルブルーのそれとは異なり、パパラッチとしての側面が強い。
皇帝による独裁国家である以上、真面目に政治論など書いても皆興味がないし、それよりも各地の事件などを派手にトバした方が部数は伸びるのだが……。
「ヴルツァライヒの頭領が取材に来て下さいって手紙送ってくるなんてすげえよな」
いちおう、かれらははんざいしゃしゅうだんである。
そりゃあ、先代皇帝ヒルデブラント・ウランゲルがヴルツァライヒを率いているという話題は国中に広まっているし、注目度も高い。取材すれば間違いなく売り上げを伸ばせるだろうから、取材したいっちゃしたい。
「でもあぶねぇよなあ。あいつらフツーに人とか殺しまくるじゃん」
「ヴルツァライヒが起こした事件エグすぎて紙面に乗せるとクレームくるレベルだったからな」
記者たちは頭を悩ませた。特ダネは絶対ほしい。でも、ガチで命がけの取材すぎて行きたくない。
「でも編集長。これ俺たちが行かなかったらヨソが行きますよね?」
「そうだろうなあ……。ええい、もうこうなったら予算に糸目はつけん! ハンター雇え、ハンター!!」
ハンターはお高いのでできれば使いたくないが、ヴルツァライヒの懐に飛び込んで無事に帰ってこれるのは彼らしかいない。
「ていうかこれ、お国に怒られませんかねぇ?」
「ヴィルヘルミナ様はけっこう何言っても怒らないから大丈夫だ」
前に皇帝を批判する記事を書いたこともあるが、全くお咎めナシだったし。
「逆にあの人何したら怒るんだろうな」
「とはいえ一応お国に貢献してるってツラはしたほうがいいから、報告書は後でお上に投げとこうぜ」
「――紫電の刀鬼殿!」
野原に立った木の下で、紫電の刀鬼はのんびり寝転がっていた。そこへ突如、凛とした声が響く。
「ゲゲェーッ!? アイちゃん!? なんでこんなところにいるデース!?」
アイちゃんこと、十三魔アイゼンハンダーは怒っていた。仁王立ちし、やや迫力に欠ける愛らしい顔をそれなりにしかめている。
「それを訊きたいのはこちらの方です。オルクス兵長に続き、ナイトハルト兵長まで倒れた今、傭兵であっても戦力を遊ばせておく余裕などありません…………というか刀鬼殿、頭はどうしたのですか?」
怒っていた顔がだんだん不思議そうな様子に変わっていく。そう、紫電の刀鬼には頭がなかったのだ。
彼はデュラハンなので、正しくは頭に該当する部分にセットされていたヘルメットがないのだが。
「ハンターに盗られちゃったのデース。ミーのお気に入りだったデスのに……Shocking……」
起き上がり、肩を竦める刀鬼。そのままポンポンと自分の隣の地面を叩き、アイゼンハンダーに座るように促す。
「ミー的にはアイちゃんの方こそ何やってるデース? ユーの言う通りボスたちももういないデスけど」
「まだ我が軍が革命軍に屈したわけではありません。ハヴァマール司令ある限り、我らは不滅です。……そう、不滅と言えば。私は革命軍の新兵器、クリピクロウズについて……」
「おん? 革命軍がどうしたって?」
二人が同時に声の方に視線を向けると、そこにはバスケットにパンやら果物やらを詰め込んだヒルデブラント・ウランゲルの姿があった。
「よう刀鬼。新しいヘルメットだが、もうちょいで完成するから待っててくれよな」
「センキューデース! もう普通の兜だと満足できない身体になってしまったのデース……」
「人間!? 刀鬼殿、何故人間と……人間……いや、そうではなく、これは……? この男は……!?」
アイゼンハンダーが鋼鉄の拳を握りしめる。
アイゼンハンダー……いや、ツィカーデという少女は、革命戦争の時代に命を落とした元軍人が歪虚に転じたものだ。
暴食の系統の中ではゾンビに属し、比較的生前の自我を保ってはいるが、ゾンビ型の例にもれず記憶や自我の混乱が見られる。
その最たるものが、彼女は未だ自分たちが「革命戦争を続けている」と認識していることだ。
故に――彼女にとって目の前の男は最大級の「敵」であるはずだが――。
「……だれ……だ……?」
同時に彼女はアイゼンハンダー。つまり、剣機博士らに改造を施された強化ゾンビである。
人間を「革命軍」と誤認し、暴食の眷属を仲間の帝国軍として扱う彼女の中で、この状況は明確な矛盾を生んでいた。
「俺は革命軍を率いる男。人呼んで革命王ヒルデブラントだ!!」
余計に意味不明である。
アイゼンハンダーにとって、「今の帝国」が革命軍で……。
となると目の前にいる自称革命軍は、「正規軍」……いや、しかし、でも自分で革命軍と言っているし、革命王ヒルデブラントとも言ってるし。だから、つまり……ドウイウコト?
「あ……あぁぁ……あ、あ……ああああああああッ!?」
『ツィカーデ!?』
鋼鉄の腕に憑依した亡霊が思わず声をかける。少女のゾンビは頭を抱え、目をぐるぐるさせながらふらつくと、そのまま体中から蒸気を吹き出し、バッタリと倒れ込んでしまった。
「きゅう~……」
「おん!? お嬢ちゃん大丈夫か!?」
『ええい! 貴様のようなややこしい者が急に出てくるからだ! 貴様そのものが矛盾の塊なのに、元々矛盾しているツィカーデと遭遇すればこうもなる!』
「え? 俺のせい? 弱ったなあ。まさか――村に連れていくわけにもいかねぇしな」
男は振り返る。そこには少し離れた場所に、小さな集落があった。
精霊も、亜人も、元貴族も、そして村人たちも協力して革命軍のキャンプを拡大しようと働いている。
「まあ、少し休んでいくといい。歓迎するぜ、俺たちヴルツァライヒはよ」
ヴルツァライヒのキャンプに、帝都を出た馬車が近づいている。
その中には招待状を受け取ったバルトアンデルス通信の記者と、その護衛として雇われたハンターが乗り込んでいた。
解説
●目的
ヴルツァライヒのキャンプにて、その内情を取材せよ。
●概要
バルトアンデルス通信の記者の護衛として、ヴルツァライヒのキャンプに正面から堂々と取材に向かう。
今回の任務は主に記者の護衛となっているが、取材そのものの手伝いも仕事の内に入ると考えてよい。
ヴルツァライヒのキャンプは帝国の北西にあり、小さな村を拡張する形で軍を駐留させているようだ。
村人との関係は極めて良好で、村人、元貴族、亜人、精霊などが協力して生活している。
特に問題を起こさなければ記者を害するような雰囲気ではないが、何かあると絶火騎士の英霊に追い出されるので注意。
●登場人物
「ヒルデブラント」
革命王ヒルデブラント。ヴルツァライヒのリーダー。
是非キャンプの内情を調査して、それを帝国に広めてほしいとのこと。
取材したければだいたいのことは(たぶん知らない方がいいことまで)答えてくれる。
「紫電の刀鬼」
流石に十三魔なので人間と常に一緒にいるとただの子供とかは負のマテリアルの影響で倒れかねないので、いつも村から離れた木の下にいる。
helmetがないデース。
「アイゼンハンダー」
暴食の十三魔。オルクスも剣機博士もナイトハルトもいなくなり、自分が何者なのかよくわからなくなりつつある。
ヒルデブラントと遭遇したことで自己矛盾が明確化しており、正直もう革命戦争が終わってることにも気づきつつある。
紫電の刀鬼と一緒に木の下で膝を抱えている。
その他色々いますが、この三人が主要な人物です。
なお、シナリオを順当に成功させる為に必要なのはヒルデブラントだけです。
ヴルツァライヒのキャンプにて、その内情を取材せよ。
●概要
バルトアンデルス通信の記者の護衛として、ヴルツァライヒのキャンプに正面から堂々と取材に向かう。
今回の任務は主に記者の護衛となっているが、取材そのものの手伝いも仕事の内に入ると考えてよい。
ヴルツァライヒのキャンプは帝国の北西にあり、小さな村を拡張する形で軍を駐留させているようだ。
村人との関係は極めて良好で、村人、元貴族、亜人、精霊などが協力して生活している。
特に問題を起こさなければ記者を害するような雰囲気ではないが、何かあると絶火騎士の英霊に追い出されるので注意。
●登場人物
「ヒルデブラント」
革命王ヒルデブラント。ヴルツァライヒのリーダー。
是非キャンプの内情を調査して、それを帝国に広めてほしいとのこと。
取材したければだいたいのことは(たぶん知らない方がいいことまで)答えてくれる。
「紫電の刀鬼」
流石に十三魔なので人間と常に一緒にいるとただの子供とかは負のマテリアルの影響で倒れかねないので、いつも村から離れた木の下にいる。
helmetがないデース。
「アイゼンハンダー」
暴食の十三魔。オルクスも剣機博士もナイトハルトもいなくなり、自分が何者なのかよくわからなくなりつつある。
ヒルデブラントと遭遇したことで自己矛盾が明確化しており、正直もう革命戦争が終わってることにも気づきつつある。
紫電の刀鬼と一緒に木の下で膝を抱えている。
その他色々いますが、この三人が主要な人物です。
なお、シナリオを順当に成功させる為に必要なのはヒルデブラントだけです。
マスターより
お世話になっております。神宮寺です。
色々CHAOSデスが、大規模作戦とかもあるので平和な日常シナリオデース。
特にこれといって質問に回答とかはできないので注意してください。
それではよろしくお願い致します。
色々CHAOSデスが、大規模作戦とかもあるので平和な日常シナリオデース。
特にこれといって質問に回答とかはできないので注意してください。
それではよろしくお願い致します。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/11/07 19:52
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/10/29 18:42:15 |
|
![]() |
依頼相談所 ヒース・R・ウォーカー(ka0145) 人間(リアルブルー)|23才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2018/10/31 23:12:26 |