ゲスト
(ka0000)
【落葉】Letzte Bataillon
マスター:神宮寺飛鳥

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,500
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/11/22 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/12/06 19:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
何が起きているのかさっぱりわからないまま、村人たちは異変におびえていた。
突然、近くの山に何かが飛んできて、ドカンと大きな地鳴りがした。そして気付けば山には謎の黒いドームが出来ているときた。
それだけならばよかったのだが、いつの間にか山からゾロゾロと雑魔が現れ、今まさに村を襲わんとしているのだ。
「帝国軍は来てくれないの!?」
「街まで馬を飛ばしても間に合わない! 一度村を離れるんだ!」
帝国がいかに栄えた国家であっても、取りこぼしはある。
小さな村には軍人など駐留していないし、ハンターオフィスもない。こうなると彼らは生まれ故郷を捨てて逃げるしかない――そう思われていた。
「異界発見! 野郎ども、一気に殲滅するぜ!」
そこへどこからともなく馬に乗った一団が現れた。
先陣を切る大男は馬上で長柄の武器を振り回し、あっさりとスケルトンを殲滅する。
「パーシヴァルとクルヴェナルはソードオブジェクトを破壊しろ! 残りの部隊はオレと一緒に村を守るぞ!」
ぞろぞろと現れた不揃いな恰好の騎士たちが、交戦を開始すると、あっと言う間に村の安全は確保された。
「すげえ……あんたら帝国軍かい?」
「いんや? オレたちはただの、通りすがりの悪党だよ」
ニィっと笑みを浮かべる大男。
彼の名はヒルデブラント・ウランゲル。
反政府組織「ヴルツァライヒ」のリーダーであった。
帝国各地に突如として出現した「異界」への対応に追われる帝国軍。
彼らは帝都や師団都市を中心に対策に乗り出す関係上、優先順位的に必ずどこかで犠牲が出るはずであった。
しかし予想外に被害が出ない。それがヴルツァライヒの活躍によるものだと発覚したのは、数日後の事だ。
彼らは帝国軍がカバーできないエリアに颯爽と現れ、次々にソードオブジェクトを撃破していった。
「いや、普通だろ。オレたちは革命を起こしたいのであって、この国を消したいわけでも国民を苦しめたいわけでもないんだからよ。困った時は助け合わねぇとな」
と、首魁はあっけらかんと言い放つ。村を救うと礼も受け取らず、次の仕事があるからと去っていくのだと言う。
『あの人間、一体なんなのだ……わけがわからぬ』
鋼鉄の腕が困惑した様子で愚痴る。
十三魔のアイゼンハンダー……いや、ツィカーデという少女は、本来あの男とは相容れない。
革命戦争の発端。国をひっくり返し、その混乱で多くの人々の命を奪った、歩く炎。生ける災禍。
許せるはずもない。そう思っていた。
「わからない。でも、お陰で私にもチャンスがある」
アイゼンハンダーは彷徨っていた。何を成すべきか、そして己が何者であるのかさえ曖昧だ。
ただ、“過去を忘れる”という事だけはよくないと。許す、許さないという話ではない。“ダメ”だと、そう思った。
そして不滅の剣魔クリピクロウズと――“闘う”ことを決めたのだ。
矛盾ではない。
クリピクロウズを仲間に引き入れるとしても、このままでは難しい。クリピクロウズがこの国を飲み込んでしまったら、自分では手の打ちようがなくなる。
だから、自分に出来る範囲で彼女に近づくためには、闘いすら手段の一つに過ぎない。
草原を駆ける足を止め、息をつく。
視界の向こう、突き刺さったオブジェクトが展開する異界が広がっている。
このオブジェクトから出現した雑魚は、ヴルツァライヒの兵力と紫電の刀鬼が対応してくれている。だからこうして、彼女と話ができる。
「クリピクロウズ殿。いくら貴殿が強力な歪虚であろうとも、こんな戦いは無謀すぎる」
一時はいい。混乱は招ける。だが、帝国軍もハンターもこの事態をいずれ解決するだろう。
何度も大きな戦いを経験し、彼らは強くなった。クリピクロウズ“一人”でどうにかできる相手ではない。
「私と一緒にハヴァマールさんのところに行きましょう」
「……なぜ?」
「貴女を助けたいのです」
「助かりたいと願っているのは……あなたの方でしょう?」
目を細めながら少女は思う。ああ――その通りだと。
助かりたかった。救われたかった。
死体の頭は大事なこともすぐに忘れてしまう。終わらない悪夢の中にいるみたいだ。
「だとしても……私は貴女を助けたい。私は私が救われるために、何かを救いたいのです」
「そう……。悲しい……とても悲しい想いをしたのですね」
幻のように揺らめくクリピクロウズは、アイゼンハンダーを迎え入れるように両腕を広げる。
「ならば、あなたも救いましょう。私は救いを与える為に存在する。何もかもを忘れて、安らかに終わりの時を待ちましょう?」
「それは……それは、救いではないのです」
このままではダメだとわかっているのに。
見殺しにしているだけだと知っていたのに。
ああ、それでも……変えられなかった。何かをひっくり返してまで、それを願えなかった。
願ったのはあの男だ。見殺しは沢山だと、革命を願ったのはあの男で……自分じゃない。
「私は………………何もしなかったんだ」
怒りと後悔、その両方を飲み込んで、少女は歯を食いしばる。
「クリピクロウズ殿……貴女のそれは、救いではないのです。忘れてしまったら……大切な人を想うことさえ、もうできないんだっ!!」
「なぜ……思い出すの? 苦しむだけなのに……」
理解できない。故に、クリピクロウズは異界より歪虚を生み出す。
「この地に刻まれた哀しみの記憶……忘れたくないというのなら、想い出して。その苦しみ、その嘆きを」
出現したのはスケルトンではなかった。
鎧の騎士、そして黒衣のエルフ。どちらも本物ではない、だが――。
『ナイトハルト殿に、オルクス殿だと……!? クリピクロウズと合わせて、四霊剣が三体!? ツィカーデ!』
「問題ないよ。所詮、ただの幻なんだ」
鋼鉄の腕を構える少女の横顔は悲愴を湛えている。
だが、瞳には確かな意志の炎を宿し、前を見ている。
「霧は……もう晴れたから」
せめて後悔のないように。やれることを、精一杯がんばろう。
そしたらきっと――この冷え切った身体にも、温かい何かが宿ると信じて。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
何が起きているのかさっぱりわからないまま、村人たちは異変におびえていた。
突然、近くの山に何かが飛んできて、ドカンと大きな地鳴りがした。そして気付けば山には謎の黒いドームが出来ているときた。
それだけならばよかったのだが、いつの間にか山からゾロゾロと雑魔が現れ、今まさに村を襲わんとしているのだ。
「帝国軍は来てくれないの!?」
「街まで馬を飛ばしても間に合わない! 一度村を離れるんだ!」
帝国がいかに栄えた国家であっても、取りこぼしはある。
小さな村には軍人など駐留していないし、ハンターオフィスもない。こうなると彼らは生まれ故郷を捨てて逃げるしかない――そう思われていた。
「異界発見! 野郎ども、一気に殲滅するぜ!」
そこへどこからともなく馬に乗った一団が現れた。
先陣を切る大男は馬上で長柄の武器を振り回し、あっさりとスケルトンを殲滅する。
「パーシヴァルとクルヴェナルはソードオブジェクトを破壊しろ! 残りの部隊はオレと一緒に村を守るぞ!」
ぞろぞろと現れた不揃いな恰好の騎士たちが、交戦を開始すると、あっと言う間に村の安全は確保された。
「すげえ……あんたら帝国軍かい?」
「いんや? オレたちはただの、通りすがりの悪党だよ」
ニィっと笑みを浮かべる大男。
彼の名はヒルデブラント・ウランゲル。
反政府組織「ヴルツァライヒ」のリーダーであった。
帝国各地に突如として出現した「異界」への対応に追われる帝国軍。
彼らは帝都や師団都市を中心に対策に乗り出す関係上、優先順位的に必ずどこかで犠牲が出るはずであった。
しかし予想外に被害が出ない。それがヴルツァライヒの活躍によるものだと発覚したのは、数日後の事だ。
彼らは帝国軍がカバーできないエリアに颯爽と現れ、次々にソードオブジェクトを撃破していった。
「いや、普通だろ。オレたちは革命を起こしたいのであって、この国を消したいわけでも国民を苦しめたいわけでもないんだからよ。困った時は助け合わねぇとな」
と、首魁はあっけらかんと言い放つ。村を救うと礼も受け取らず、次の仕事があるからと去っていくのだと言う。
『あの人間、一体なんなのだ……わけがわからぬ』
鋼鉄の腕が困惑した様子で愚痴る。
十三魔のアイゼンハンダー……いや、ツィカーデという少女は、本来あの男とは相容れない。
革命戦争の発端。国をひっくり返し、その混乱で多くの人々の命を奪った、歩く炎。生ける災禍。
許せるはずもない。そう思っていた。
「わからない。でも、お陰で私にもチャンスがある」
アイゼンハンダーは彷徨っていた。何を成すべきか、そして己が何者であるのかさえ曖昧だ。
ただ、“過去を忘れる”という事だけはよくないと。許す、許さないという話ではない。“ダメ”だと、そう思った。
そして不滅の剣魔クリピクロウズと――“闘う”ことを決めたのだ。
矛盾ではない。
クリピクロウズを仲間に引き入れるとしても、このままでは難しい。クリピクロウズがこの国を飲み込んでしまったら、自分では手の打ちようがなくなる。
だから、自分に出来る範囲で彼女に近づくためには、闘いすら手段の一つに過ぎない。
草原を駆ける足を止め、息をつく。
視界の向こう、突き刺さったオブジェクトが展開する異界が広がっている。
このオブジェクトから出現した雑魚は、ヴルツァライヒの兵力と紫電の刀鬼が対応してくれている。だからこうして、彼女と話ができる。
「クリピクロウズ殿。いくら貴殿が強力な歪虚であろうとも、こんな戦いは無謀すぎる」
一時はいい。混乱は招ける。だが、帝国軍もハンターもこの事態をいずれ解決するだろう。
何度も大きな戦いを経験し、彼らは強くなった。クリピクロウズ“一人”でどうにかできる相手ではない。
「私と一緒にハヴァマールさんのところに行きましょう」
「……なぜ?」
「貴女を助けたいのです」
「助かりたいと願っているのは……あなたの方でしょう?」
目を細めながら少女は思う。ああ――その通りだと。
助かりたかった。救われたかった。
死体の頭は大事なこともすぐに忘れてしまう。終わらない悪夢の中にいるみたいだ。
「だとしても……私は貴女を助けたい。私は私が救われるために、何かを救いたいのです」
「そう……。悲しい……とても悲しい想いをしたのですね」
幻のように揺らめくクリピクロウズは、アイゼンハンダーを迎え入れるように両腕を広げる。
「ならば、あなたも救いましょう。私は救いを与える為に存在する。何もかもを忘れて、安らかに終わりの時を待ちましょう?」
「それは……それは、救いではないのです」
このままではダメだとわかっているのに。
見殺しにしているだけだと知っていたのに。
ああ、それでも……変えられなかった。何かをひっくり返してまで、それを願えなかった。
願ったのはあの男だ。見殺しは沢山だと、革命を願ったのはあの男で……自分じゃない。
「私は………………何もしなかったんだ」
怒りと後悔、その両方を飲み込んで、少女は歯を食いしばる。
「クリピクロウズ殿……貴女のそれは、救いではないのです。忘れてしまったら……大切な人を想うことさえ、もうできないんだっ!!」
「なぜ……思い出すの? 苦しむだけなのに……」
理解できない。故に、クリピクロウズは異界より歪虚を生み出す。
「この地に刻まれた哀しみの記憶……忘れたくないというのなら、想い出して。その苦しみ、その嘆きを」
出現したのはスケルトンではなかった。
鎧の騎士、そして黒衣のエルフ。どちらも本物ではない、だが――。
『ナイトハルト殿に、オルクス殿だと……!? クリピクロウズと合わせて、四霊剣が三体!? ツィカーデ!』
「問題ないよ。所詮、ただの幻なんだ」
鋼鉄の腕を構える少女の横顔は悲愴を湛えている。
だが、瞳には確かな意志の炎を宿し、前を見ている。
「霧は……もう晴れたから」
せめて後悔のないように。やれることを、精一杯がんばろう。
そしたらきっと――この冷え切った身体にも、温かい何かが宿ると信じて。
解説
●目的
異界の排除。
●概要
草原に出現した異界を排除する。
ラズビルナムから出現したソードオブジェクトを中心に展開された異界は、多数のスケルトンを生み出し、周囲の村々に侵攻している。
今回の目標となる異界もその例に漏れないが、出現するスケルトンは各村々でヴルツァライヒが対応に当たっており、ひとまず問題ない。
異界の発生源であるソードオブジェクトは覚醒者が異界内に侵入して破壊しなければならないため、ヴルツァライヒが敵を惹きつけている間に一気に異界を消滅させてほしい。
ソードオブジェクトを破壊すればそこから出現した歪虚も消えるため直接の撃破は必須ではない。
優先順位を間違えないように注意すべし。
●敵情報
「クリピクロウズ」
の中の一体。能力などは特設ページをご確認ください。
OPシーンの後異界内に引っ込んでいるため、シナリオ開始時点では対峙していない。
異界内に侵入したハンターを迎撃する。
スケルトン召喚などもできるので、敵一体だけだと油断しないように。
「オルクス(エミュレーター)」
再現されたものなので会話はできない。サイズ1。
人型形態のもの。血の結晶を操り攻撃する。サポートも得意。
異界の外側で待ち受けているので、シナリオ開始時点で交戦する。
「ナイトハルト(エミュレーター)」
再現されたものなので会話はできない。サイズ1。
二刀流で戦う騎士。極めて高度な戦闘技術を有する。
異界の外側で待ち受けているので、シナリオ開始時点で交戦する。
倒すのがかなり難しい部類なので、素直にオブジェクトを破壊して一緒に消えてもらおう。
●???
「アイゼンハンダー」
十三魔。たまたま居合わせたという設定。
鋼鉄の腕を用いたパワフルな近接攻撃の他、亡霊の力を用いてちょっとした魔法攻撃も可能。
異界の消滅とクリピクロウズとの対話を目的としており、ハンターと戦うつもりはない。
歪虚だが、クリピクロウズとは敵対しているようだ。
異界の排除。
●概要
草原に出現した異界を排除する。
ラズビルナムから出現したソードオブジェクトを中心に展開された異界は、多数のスケルトンを生み出し、周囲の村々に侵攻している。
今回の目標となる異界もその例に漏れないが、出現するスケルトンは各村々でヴルツァライヒが対応に当たっており、ひとまず問題ない。
異界の発生源であるソードオブジェクトは覚醒者が異界内に侵入して破壊しなければならないため、ヴルツァライヒが敵を惹きつけている間に一気に異界を消滅させてほしい。
ソードオブジェクトを破壊すればそこから出現した歪虚も消えるため直接の撃破は必須ではない。
優先順位を間違えないように注意すべし。
●敵情報
「クリピクロウズ」
の中の一体。能力などは特設ページをご確認ください。
OPシーンの後異界内に引っ込んでいるため、シナリオ開始時点では対峙していない。
異界内に侵入したハンターを迎撃する。
スケルトン召喚などもできるので、敵一体だけだと油断しないように。
「オルクス(エミュレーター)」
再現されたものなので会話はできない。サイズ1。
人型形態のもの。血の結晶を操り攻撃する。サポートも得意。
異界の外側で待ち受けているので、シナリオ開始時点で交戦する。
「ナイトハルト(エミュレーター)」
再現されたものなので会話はできない。サイズ1。
二刀流で戦う騎士。極めて高度な戦闘技術を有する。
異界の外側で待ち受けているので、シナリオ開始時点で交戦する。
倒すのがかなり難しい部類なので、素直にオブジェクトを破壊して一緒に消えてもらおう。
●???
「アイゼンハンダー」
十三魔。たまたま居合わせたという設定。
鋼鉄の腕を用いたパワフルな近接攻撃の他、亡霊の力を用いてちょっとした魔法攻撃も可能。
異界の消滅とクリピクロウズとの対話を目的としており、ハンターと戦うつもりはない。
歪虚だが、クリピクロウズとは敵対しているようだ。
マスターより
お世話になっております。神宮寺です。
オルクスとナイトハルトは多少弱くしてありますが、それでもまともに戦うと無理ゲーになりかねないので、いい感じに対処してください。
いちおう、たおせるひとはふつうにたおせるとおもう。
アイゼンハンダーをうまい事利用できれば少し楽になると思います。
異界内に突入してソードオブジェクトを破壊してしまえばそれでフィニッシュとなります。
なお、異界内は特殊な地形などではなく、草原と地続きと考えて構いません。
それではよろしくお願い致します。
オルクスとナイトハルトは多少弱くしてありますが、それでもまともに戦うと無理ゲーになりかねないので、いい感じに対処してください。
いちおう、たおせるひとはふつうにたおせるとおもう。
アイゼンハンダーをうまい事利用できれば少し楽になると思います。
異界内に突入してソードオブジェクトを破壊してしまえばそれでフィニッシュとなります。
なお、異界内は特殊な地形などではなく、草原と地続きと考えて構いません。
それではよろしくお願い致します。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/12/02 18:54
参加者一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/11/17 23:15:13 |
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作戦相談所 ヒース・R・ウォーカー(ka0145) 人間(リアルブルー)|23才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2018/11/21 22:31:36 |