ゲスト
(ka0000)
【操縁】赤い靴
マスター:風亜智疾

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/11/30 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/12/14 19:00
オープニング
■赤い靴
踊っていた。平気なふりをして。
笑っていた。元気なふりをして。
描いていた。真実にふたをして。
だから私は、行かなくちゃ。
例えそれが痛みを伴うだけでなく。
私唯一の絵筆すら取り上げることになるのだとしても。
終わらせるのは、幕を引くのは私でなくても。
私は舞台に立たなければならないのだから。
多くを犠牲にした。多くを傷つけた。私のせいで。
こんなちっぽけな、私のせいで。
■届いた招待状
『キミの住んでいたトコロ、すごーく居心地イイね!
ボク、気に入っタよ。
でもネ、足りないモノがアルんだよね。
キミなら分かるデショ?
ココに住んでテ、トモダチ一人救わずに逃げた勝手な子狐。
足が悪いのを見ないフリするのは、楽しかったカナ?
そろそろ、お墓参りにおいでヨ。
一人でクルのも怖いデショ? 何人かデおいでよ。
ダイジョウブ。キミのトモダチには手出ししないってヤクソクしてあげる。
でも、寝てるヒトが可哀想だからサ、あんまりいっぱいはダメだよ?
もしもキミが来ないナラ……ココに残ったホネで、遊ぼっカナ!
キミのお父さんとお母さんはドレかなぁ!
アァ、そうそう。絵筆と画用紙、持ってキテね!
きっと素敵な絵が描ケルから!』
■選択肢のない選択
ヴェロニカ・フェッロには確かに護衛はついていた。
だが、護衛はあくまでも不審者に対してのものであって、郵便物一通には全く機能していなかったのが事実だ。
そうして封を切られた手紙に綴られた悪意悪意悪意。
悪い方の足から力が抜け、勢いよく体が崩れ落ちた。
ガンっ!と鈍い音を立てて、右の二の腕がガラステーブルに叩きつけられる。
幸いガラスは分厚く割れてはいないが、その上に乗っていた陶器のマグカップがはずみで落ちてガチャンと割れた。
音に驚いた窓辺で丸まっていた愛猫のルーチェが、飛び上がってリビングから寝室へと駆けていく。
それすら、ヴェロニカは構えなかった。
「でぃ、の。でぃーの。でぃーにぃ」
震える声で呼ぶのは、今は遠くでハンターとしての仕事についているディーノ・オルトリーニ。
ヴェロニカがディーノをその呼び方で呼ぶのは、本当に幼い時以来。
怖くて震えが止まらない。寒さで震えが止まらない。
自分が傷つくことではない。誰かが傷つくことが怖い。
そして何より……眠りについた人々が悪意をもって使われる事が、怖い。
自分のせいで、こうなってしまったことが。
絵を描かなければよかった?
絵本を描かなければよかった?
炎に包まれた村から逃げなければよかった?
雑魔から助けられなければよかった?
わたしは どうしたら よかったの ?
わたしは どうすれば ゆるされる ?
わたしに たすけてなんて いえるしかく ない。
■向かう先
「……今回は、護衛任務だ」
受付のバルトロがやりきれない表情で依頼内容を告げる。
その横に立つのは、依頼人のヴェロニカ・フェッロ。
けれど、その顔には常の明るい表情はない。
まるで人形。無表情。
「行先は、ヴェロニカ嬢の故郷。あー……その、雑魔によって燃えた方の、村の跡地だ。今は墓地になってる」
但し、なかなか参りに行く人もいないので、荒れ放題なのだという。
「生憎ディーノは遠方で作業してて連絡がつかん。ので、お前たちに頼むことになった。墓参りだからといって、気を抜くなよ」
バルトロの説明の間も、ヴェロニカはただ、静かに佇んでいた。
踊っていた。平気なふりをして。
笑っていた。元気なふりをして。
描いていた。真実にふたをして。
だから私は、行かなくちゃ。
例えそれが痛みを伴うだけでなく。
私唯一の絵筆すら取り上げることになるのだとしても。
終わらせるのは、幕を引くのは私でなくても。
私は舞台に立たなければならないのだから。
多くを犠牲にした。多くを傷つけた。私のせいで。
こんなちっぽけな、私のせいで。
■届いた招待状
『キミの住んでいたトコロ、すごーく居心地イイね!
ボク、気に入っタよ。
でもネ、足りないモノがアルんだよね。
キミなら分かるデショ?
ココに住んでテ、トモダチ一人救わずに逃げた勝手な子狐。
足が悪いのを見ないフリするのは、楽しかったカナ?
そろそろ、お墓参りにおいでヨ。
一人でクルのも怖いデショ? 何人かデおいでよ。
ダイジョウブ。キミのトモダチには手出ししないってヤクソクしてあげる。
でも、寝てるヒトが可哀想だからサ、あんまりいっぱいはダメだよ?
もしもキミが来ないナラ……ココに残ったホネで、遊ぼっカナ!
キミのお父さんとお母さんはドレかなぁ!
アァ、そうそう。絵筆と画用紙、持ってキテね!
きっと素敵な絵が描ケルから!』
■選択肢のない選択
ヴェロニカ・フェッロには確かに護衛はついていた。
だが、護衛はあくまでも不審者に対してのものであって、郵便物一通には全く機能していなかったのが事実だ。
そうして封を切られた手紙に綴られた悪意悪意悪意。
悪い方の足から力が抜け、勢いよく体が崩れ落ちた。
ガンっ!と鈍い音を立てて、右の二の腕がガラステーブルに叩きつけられる。
幸いガラスは分厚く割れてはいないが、その上に乗っていた陶器のマグカップがはずみで落ちてガチャンと割れた。
音に驚いた窓辺で丸まっていた愛猫のルーチェが、飛び上がってリビングから寝室へと駆けていく。
それすら、ヴェロニカは構えなかった。
「でぃ、の。でぃーの。でぃーにぃ」
震える声で呼ぶのは、今は遠くでハンターとしての仕事についているディーノ・オルトリーニ。
ヴェロニカがディーノをその呼び方で呼ぶのは、本当に幼い時以来。
怖くて震えが止まらない。寒さで震えが止まらない。
自分が傷つくことではない。誰かが傷つくことが怖い。
そして何より……眠りについた人々が悪意をもって使われる事が、怖い。
自分のせいで、こうなってしまったことが。
絵を描かなければよかった?
絵本を描かなければよかった?
炎に包まれた村から逃げなければよかった?
雑魔から助けられなければよかった?
わたしは どうしたら よかったの ?
わたしは どうすれば ゆるされる ?
わたしに たすけてなんて いえるしかく ない。
■向かう先
「……今回は、護衛任務だ」
受付のバルトロがやりきれない表情で依頼内容を告げる。
その横に立つのは、依頼人のヴェロニカ・フェッロ。
けれど、その顔には常の明るい表情はない。
まるで人形。無表情。
「行先は、ヴェロニカ嬢の故郷。あー……その、雑魔によって燃えた方の、村の跡地だ。今は墓地になってる」
但し、なかなか参りに行く人もいないので、荒れ放題なのだという。
「生憎ディーノは遠方で作業してて連絡がつかん。ので、お前たちに頼むことになった。墓参りだからといって、気を抜くなよ」
バルトロの説明の間も、ヴェロニカはただ、静かに佇んでいた。
解説
今回のミッションクリア条件は必須が1つ。隠しが1つです。
必須のみクリアの場合は成功判定止まりとなります。
必須のミッションクリア条件は「ヴェロニカ・フェッロの墓参りを完遂させること」
もう一つは、皆さんで推理し、考察し、攻略してください。
PCが知り得ている情報はOP内の『■届いた招待状』部分と『■向かう先』部分になります。
残りはPL情報となりますので、必要であれば落とし込みや推測をお願いします。
墓参りを完遂させることが必須条件ですが、この話が【操縁】最大のターニングポイントになります。
くれぐれも、油断をなさらずに。
必須のみクリアの場合は成功判定止まりとなります。
必須のミッションクリア条件は「ヴェロニカ・フェッロの墓参りを完遂させること」
もう一つは、皆さんで推理し、考察し、攻略してください。
PCが知り得ている情報はOP内の『■届いた招待状』部分と『■向かう先』部分になります。
残りはPL情報となりますので、必要であれば落とし込みや推測をお願いします。
墓参りを完遂させることが必須条件ですが、この話が【操縁】最大のターニングポイントになります。
くれぐれも、油断をなさらずに。
マスターより
【操縁】クライマックスまでカウントダウン開始です。
どうか皆さんの手で、幸せな結末を引き寄せてやってください。
今回の『難易度:難しい』にもしっかり意味はあります。
油断だけは本当に、なさらないようにお願いします。
どうか皆さんの手で、幸せな結末を引き寄せてやってください。
今回の『難易度:難しい』にもしっかり意味はあります。
油断だけは本当に、なさらないようにお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/12/05 22:56
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/11/26 16:59:35 |
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相談卓 神代 誠一(ka2086) 人間(リアルブルー)|32才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2018/11/30 18:53:57 |