ゲスト
(ka0000)
seufzend
マスター:石田まきば

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- ユニット参加人数
- 現在5 / 0~25
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 6日
- プレイング締切
- 2019/02/21 09:00
- リプレイ完成予定
- 2019/03/07 09:00
オープニング
●before Valentine's Day
一年のなかでも、人々の恋愛模様に変化が訪れやすいこの日、シャイネは例年通りに広場へと向かっていた。
勿論、知り合いに出会ったら渡すチョコレートの用意もしてある。
けれど、そんな余裕があるのだろうか?
自分の事ではなく、見知った者達の顔を思い浮かべる。
世界は今慌ただしいのが当たり前のようになっていて、それこそのんびりと過ごす時間は貴重なのだろうと思う。
自分だって、調査やら何やら……少し前に、大きな山場を迎えていたのだ。今はいくらか落ち着いているが、休暇を貰っているに過ぎないのだけれど。
「……ねえ、愛しい君」
相棒である、魔導デバイス型の弓にそっと語りかける。
「なんだか久しぶりに、君だけと過ごす時間のような気がするね?」
言葉にしたら、なんだか余計に気になってしまうもの。
「……一通り詩い終わったら、丁度いい樹でも探そうか」
日々の手入れはしていたけれど、ただ、運命の君だけのために使う時間をとりたいと思ったのだ。
誰の邪魔もしない、そして誰の目も気にしない場所がいい。リゼリオの公園でも広場でもいい、高い樹があればきっと落ち着いた時間が過ごせるだろう。
「それまで、いい子で待っていてくれるかな♪」
丁寧に包んで、何度も何度も、変な皺がないかを確認して。
「これで、今年のプレゼントは完璧ですね!」
必要以上に元気いっぱいな声をあげて、ふんすと気合を入れるのはフクカン。そんな彼の前にあるテーブルには、幾つもの包みが積み上がっている。
(結局、ひとつに絞りきれませんでした)
これまで、店で見かける度に気に入って買い求めた、女性用の装飾品の数は多いのである。何年あの人の補佐として過ごしてきたか。その年月を語るほどの数のため、簡単に数えることはできない。
ただ、渡して喜んでもらえるかどうかがわからなくて、大好きなあの人の身を飾るに値するのか自信が無くて。
なにより、どうやって渡していいかわからなかったのだ……緊張して、呂律も回らなくて、仕事以外では顔を真直ぐ見つめることも出来なくて。
結局は、あの人の好むような飲み物や食べ物を、いつもの置き場所に混ぜ込むだけで毎年のイベントを無難に過ごしてきたけれど。
「男らしい告白、って……どうやってやるんでしょう!?」
改めて首を傾げてみる。
どうにか、呼び出したその時間までに答えを見つけなくてはならない。
(さて、今年はどうするかな)
二月の師団長デーは勿論バレンタインにあわせてスケジュールを組むのがカミラにとって毎年の恒例である。
スイートポテトをチョコレートがけにしてみたり、芋の薄切りを揚げたものに塩を振って、やはりチョコレートがけにしてみたり。
(この時期にしか作らない分、同じものが続いても誰も怒りはしないんだがな)
しかし、折角のイベントだ、部下達にはいつもより美味いものを味わってほしいと思うのだ。
なお、敬愛する陛下へのチョコレートはまた別枠で準備しているのは常識であったりする。
「そういえば」
ちらとよぎるのは知人……立場上友人と呼んでもよいのか判断がつけにくい者達。知り合ったハンターの顔がいくつか浮かぶ。印象の強い者の顔は特に鮮明だなと苦笑した。
時間があったらリゼリオに行くのもいいな等と考える。そろそろ、休みをとっても良いだろうから。
「……多めに作っておくか」
行けるかは別として。余っても、自分の間食用にすればいい。適当な言い訳を唇にのせた。
「そろそろ休暇をとってもよろしいのではありませんの?」
パウラの淹れた茶を飲んでいたユレイテルに、そう進言したのはフュネである。チラリと視線を向けた先でパウラが何度も首を縦に振っているので、どうやら随分と周囲に心配をかけているらしい。
「……良いタイミングがみつからなくてな」
休みたくないわけじゃないのだと苦し紛れにしか聞こえない声音で答える。
「大長老……いえ、長老会の筆頭である貴方が休まなければ、私達も休みたいと言えませんのよ」
ユレイテル本人が認めないためにそう呼ばれてはいないのだが、フュネの失言を聞くに、本人がいないところで、彼は大長老と呼称されているようだ。
(休んでも、あまり休んだ気になれないのだが……)
それを言ってもきっと、意味はないのだろう。だから口には出さない。
「……近々、一日休みをもらうとしよう。だから、フュネ殿も」
「わたくしは、できましたら別の日にさせていただきたいですわ」
食い気味に遮られた。首を傾げる長老に、パウラがそっと伝える。
「……その、ユレイテル様とフュネ様が、お付き合いなさってると言う噂が、出回っているんです」
なんだ、それは。
見開いた眼を強引に瞬きすることで元に戻す。
「あー……なんだ、色々と頼ってばかりいたのが悪かったのかもしれないな、すまない」
「仕方がないのは解っておりますわ。確かにわたくしは使い勝手の良い立ち位置なのでしょうから」
それが今後も続くのだと分かっていると、暗に含められている。
「……バレンタインというのは、恋人たちの行事だと聞いておりますの。ですから、その日に是非お休みをとっていただきたいのですわ」
その日、明確に別行動をとることで、噂を否定してほしいということなのだろう。
「了解した。現状予定はないが……」
続けるか迷った言葉を、ユレイテルは飲み込んだ。
(フュネ殿には、誤解されたくない相手が居るのか)
同じ言葉が自分に返ってきて、返答に困るのもどうかと思ったので。脳裏に浮かぶ相手は居るのだが、それは勿論フュネではない。
「適当に出かけてくるとしよう」
とりあえず、適当な言葉で場を濁しておいた。
●世界が血断を迫っても
声を潜めて見回せば
行き交う人たちの賑やかな声
楽しい空気を吸い込めるけれど、君は焦っていないかな?
耳を傾けて落ち着けば
途切れることがない忙しない足音
ゆっくり呼吸をしてみればいい、気付けることがあるかもね
目を閉じて意識をより深く
胸の音を感じ取れるほどの奥へ
世の中も柵も脱ぎ捨てた先で、君が見つけたものは何?
繊細な感情を包むのは
建前? 常識? 良心?
どんな言葉で呼ぶのかは君次第
その全てを拭いさったその先にある心の内側を、どうか覗き込んで
ゆるぎない唯一を見失わないで
それがどんなモノであっても
君にとっての神聖な唯一だから
一年のなかでも、人々の恋愛模様に変化が訪れやすいこの日、シャイネは例年通りに広場へと向かっていた。
勿論、知り合いに出会ったら渡すチョコレートの用意もしてある。
けれど、そんな余裕があるのだろうか?
自分の事ではなく、見知った者達の顔を思い浮かべる。
世界は今慌ただしいのが当たり前のようになっていて、それこそのんびりと過ごす時間は貴重なのだろうと思う。
自分だって、調査やら何やら……少し前に、大きな山場を迎えていたのだ。今はいくらか落ち着いているが、休暇を貰っているに過ぎないのだけれど。
「……ねえ、愛しい君」
相棒である、魔導デバイス型の弓にそっと語りかける。
「なんだか久しぶりに、君だけと過ごす時間のような気がするね?」
言葉にしたら、なんだか余計に気になってしまうもの。
「……一通り詩い終わったら、丁度いい樹でも探そうか」
日々の手入れはしていたけれど、ただ、運命の君だけのために使う時間をとりたいと思ったのだ。
誰の邪魔もしない、そして誰の目も気にしない場所がいい。リゼリオの公園でも広場でもいい、高い樹があればきっと落ち着いた時間が過ごせるだろう。
「それまで、いい子で待っていてくれるかな♪」
丁寧に包んで、何度も何度も、変な皺がないかを確認して。
「これで、今年のプレゼントは完璧ですね!」
必要以上に元気いっぱいな声をあげて、ふんすと気合を入れるのはフクカン。そんな彼の前にあるテーブルには、幾つもの包みが積み上がっている。
(結局、ひとつに絞りきれませんでした)
これまで、店で見かける度に気に入って買い求めた、女性用の装飾品の数は多いのである。何年あの人の補佐として過ごしてきたか。その年月を語るほどの数のため、簡単に数えることはできない。
ただ、渡して喜んでもらえるかどうかがわからなくて、大好きなあの人の身を飾るに値するのか自信が無くて。
なにより、どうやって渡していいかわからなかったのだ……緊張して、呂律も回らなくて、仕事以外では顔を真直ぐ見つめることも出来なくて。
結局は、あの人の好むような飲み物や食べ物を、いつもの置き場所に混ぜ込むだけで毎年のイベントを無難に過ごしてきたけれど。
「男らしい告白、って……どうやってやるんでしょう!?」
改めて首を傾げてみる。
どうにか、呼び出したその時間までに答えを見つけなくてはならない。
(さて、今年はどうするかな)
二月の師団長デーは勿論バレンタインにあわせてスケジュールを組むのがカミラにとって毎年の恒例である。
スイートポテトをチョコレートがけにしてみたり、芋の薄切りを揚げたものに塩を振って、やはりチョコレートがけにしてみたり。
(この時期にしか作らない分、同じものが続いても誰も怒りはしないんだがな)
しかし、折角のイベントだ、部下達にはいつもより美味いものを味わってほしいと思うのだ。
なお、敬愛する陛下へのチョコレートはまた別枠で準備しているのは常識であったりする。
「そういえば」
ちらとよぎるのは知人……立場上友人と呼んでもよいのか判断がつけにくい者達。知り合ったハンターの顔がいくつか浮かぶ。印象の強い者の顔は特に鮮明だなと苦笑した。
時間があったらリゼリオに行くのもいいな等と考える。そろそろ、休みをとっても良いだろうから。
「……多めに作っておくか」
行けるかは別として。余っても、自分の間食用にすればいい。適当な言い訳を唇にのせた。
「そろそろ休暇をとってもよろしいのではありませんの?」
パウラの淹れた茶を飲んでいたユレイテルに、そう進言したのはフュネである。チラリと視線を向けた先でパウラが何度も首を縦に振っているので、どうやら随分と周囲に心配をかけているらしい。
「……良いタイミングがみつからなくてな」
休みたくないわけじゃないのだと苦し紛れにしか聞こえない声音で答える。
「大長老……いえ、長老会の筆頭である貴方が休まなければ、私達も休みたいと言えませんのよ」
ユレイテル本人が認めないためにそう呼ばれてはいないのだが、フュネの失言を聞くに、本人がいないところで、彼は大長老と呼称されているようだ。
(休んでも、あまり休んだ気になれないのだが……)
それを言ってもきっと、意味はないのだろう。だから口には出さない。
「……近々、一日休みをもらうとしよう。だから、フュネ殿も」
「わたくしは、できましたら別の日にさせていただきたいですわ」
食い気味に遮られた。首を傾げる長老に、パウラがそっと伝える。
「……その、ユレイテル様とフュネ様が、お付き合いなさってると言う噂が、出回っているんです」
なんだ、それは。
見開いた眼を強引に瞬きすることで元に戻す。
「あー……なんだ、色々と頼ってばかりいたのが悪かったのかもしれないな、すまない」
「仕方がないのは解っておりますわ。確かにわたくしは使い勝手の良い立ち位置なのでしょうから」
それが今後も続くのだと分かっていると、暗に含められている。
「……バレンタインというのは、恋人たちの行事だと聞いておりますの。ですから、その日に是非お休みをとっていただきたいのですわ」
その日、明確に別行動をとることで、噂を否定してほしいということなのだろう。
「了解した。現状予定はないが……」
続けるか迷った言葉を、ユレイテルは飲み込んだ。
(フュネ殿には、誤解されたくない相手が居るのか)
同じ言葉が自分に返ってきて、返答に困るのもどうかと思ったので。脳裏に浮かぶ相手は居るのだが、それは勿論フュネではない。
「適当に出かけてくるとしよう」
とりあえず、適当な言葉で場を濁しておいた。
●世界が血断を迫っても
声を潜めて見回せば
行き交う人たちの賑やかな声
楽しい空気を吸い込めるけれど、君は焦っていないかな?
耳を傾けて落ち着けば
途切れることがない忙しない足音
ゆっくり呼吸をしてみればいい、気付けることがあるかもね
目を閉じて意識をより深く
胸の音を感じ取れるほどの奥へ
世の中も柵も脱ぎ捨てた先で、君が見つけたものは何?
繊細な感情を包むのは
建前? 常識? 良心?
どんな言葉で呼ぶのかは君次第
その全てを拭いさったその先にある心の内側を、どうか覗き込んで
ゆるぎない唯一を見失わないで
それがどんなモノであっても
君にとっての神聖な唯一だから
解説
*状況
リゼリオ(周辺含む)でバレンタイン当日を過ごしましょう
※ハンターズソサエティを通した依頼ではありません(報酬なしの理由)
*恋愛事情の諸注意
告白したりされたりする思い出を正式な形に残したい方もお待ちしております
ですが、石田はあくまでも執筆担当です
お相手のプレイングにお返事が記載されていない場合はマスタリングにより有耶無耶になります
*プレゼントについて
プレイングにて実際のアイテムを譲渡したい方もいらっしゃると思いますが、なるべく事前にお相手様にプレゼントした状態での参加をお願いいたします
リプレイではお渡しした状況の執筆を行いますが、処理が多いと執筆時間にも影響が出る為です
ご利用は計画的によろしくお願いいたします
※ アイテム付与はありません、思い出(リプレイ)としてお持ち帰りくださいませ
(ここから下は、行動の参考資料としてどうぞ)
*広場
出店があったり、賑やかす人もいるようです
*市場
チョコレート関係の商品
プレゼントに向いた商品(装飾品等)
お値段も種類も様々です
*周辺地域(例)
街並みが見渡せる丘
星空が綺麗に映り込む湖
*NPC
基本的に背景ですが、お声がけ頂くと登場します
登録・非登録に限らず、石田の担当であれば呼ぶことができます
(普段の所在地が違う場合でも、何かしらの理由でリゼリオに居た扱いに致します)
*ユニットフラグの利用例
・ユニットとデート(暴れなければ街道も歩けます)
・リゼリオの外に出る足(町の外へドライブ)
*参考リプレイ
【MV】abandonne
【節V】espressivo
*迷子防止にご協力ください
同行者のお名前やグループタグなど、ご活用ください
交友欄での呼称設定があると、非常に助かります
ユニットの性格面における補足があると、とてもありがたいです
*注意
白紙はリプレイに描写できません、ご注意くださいませ
参加したらとりあえず『商店街を歩く』とでも送信しておきましょう
リゼリオ(周辺含む)でバレンタイン当日を過ごしましょう
※ハンターズソサエティを通した依頼ではありません(報酬なしの理由)
*恋愛事情の諸注意
告白したりされたりする思い出を正式な形に残したい方もお待ちしております
ですが、石田はあくまでも執筆担当です
お相手のプレイングにお返事が記載されていない場合はマスタリングにより有耶無耶になります
*プレゼントについて
プレイングにて実際のアイテムを譲渡したい方もいらっしゃると思いますが、なるべく事前にお相手様にプレゼントした状態での参加をお願いいたします
リプレイではお渡しした状況の執筆を行いますが、処理が多いと執筆時間にも影響が出る為です
ご利用は計画的によろしくお願いいたします
※ アイテム付与はありません、思い出(リプレイ)としてお持ち帰りくださいませ
(ここから下は、行動の参考資料としてどうぞ)
*広場
出店があったり、賑やかす人もいるようです
*市場
チョコレート関係の商品
プレゼントに向いた商品(装飾品等)
お値段も種類も様々です
*周辺地域(例)
街並みが見渡せる丘
星空が綺麗に映り込む湖
*NPC
基本的に背景ですが、お声がけ頂くと登場します
登録・非登録に限らず、石田の担当であれば呼ぶことができます
(普段の所在地が違う場合でも、何かしらの理由でリゼリオに居た扱いに致します)
*ユニットフラグの利用例
・ユニットとデート(暴れなければ街道も歩けます)
・リゼリオの外に出る足(町の外へドライブ)
*参考リプレイ
【MV】abandonne
【節V】espressivo
*迷子防止にご協力ください
同行者のお名前やグループタグなど、ご活用ください
交友欄での呼称設定があると、非常に助かります
ユニットの性格面における補足があると、とてもありがたいです
*注意
白紙はリプレイに描写できません、ご注意くださいませ
参加したらとりあえず『商店街を歩く』とでも送信しておきましょう
マスターより
こんにちは、それともこんばんは、石田まきばです。
バレンタイン当日仕様のフリーアタックのため、(参加者様次第ではありますが)恋愛色強めのリプレイになるかと思います。
ランダムでの交流描写は予定しておりません。
参加者様ごとの個別描写対応となりますので、あらかじめご了承いただけますと幸いです。
ちなみにタイトルは音楽用語で「思い焦がれて」という意味です。
皆様のバレンタインが素敵なものになりますように。
スケジュール調整の都合で、相談日数とリプレイの納期を延長しています、申し訳ありませんがご了承くださいませ。
それでは、よろしくお願いします。
バレンタイン当日仕様のフリーアタックのため、(参加者様次第ではありますが)恋愛色強めのリプレイになるかと思います。
ランダムでの交流描写は予定しておりません。
参加者様ごとの個別描写対応となりますので、あらかじめご了承いただけますと幸いです。
ちなみにタイトルは音楽用語で「思い焦がれて」という意味です。
皆様のバレンタインが素敵なものになりますように。
スケジュール調整の都合で、相談日数とリプレイの納期を延長しています、申し訳ありませんがご了承くださいませ。
それでは、よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/03/03 21:35