ゲスト
(ka0000)
背後の影 ~騎士アーリア~
マスター:天田洋介

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在7人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/03/16 22:00
- リプレイ完成予定
- 2019/03/30 22:00
オープニング
グラズヘイム王国の南部に広がる伯爵地【ニュー・ウォルター】を覆っていた暗い闇は、振り払われた。
黒伯爵を名乗る歪虚軍長アスタロトが率いていた敵は壊滅。討伐が一段落して、少なくとも戦の状況からは脱したといえる。
差し迫る危機は去ったものの、懸案は残った。畑が荒らされただけでなく、灌漑関連の破壊が顕著。そして各地では戦いの残照が残っていた。
内陸の街ドスガの中央に佇む丘陵。そこにはまるで城の如く、大商人カミネテの屋敷が建っていた。丘陵の内部に地下坑道が通じているのは、公然の秘密である。しかし詳しくは伝わっておらず、真実を知る者はほんのわずかだ。
地下坑道という表し方からはほど遠い、精緻な装飾で満ちた通路。カミネテは一人、真っ赤な絨毯の上を歩く。
やがて辿り着いた広間は絢爛だ。数多の絵画や彫像がカミネテを出迎えてくれた。
象られた姿はどれも人型だが、よく眺めれば角があったりと差異がある。それもそのはず、芸術品のモチーフは傲慢のアイテルカイトに他ならなかった。
カミネテが一瞬だけ目を留めたのは、今は亡き黒伯爵のアスタロトの彫像だ。黒色の御影石で彫られたそれは、闇に溶け込みそうで儚く感じられる。
「なんじゃ、その今にも泣きだしそうな顔は。どこぞで転んで、膝小僧でも擦りむいたのかや? のう、坊やよ」
一人の女性が広間にある玉座で寛いでいた。寝転びながら足を組み、人差し指の爪を棒ヤスリで研いでいる。しかし頭の角が示す通り、彼女の正体は歪虚のアイテルカイトだ。
カミネテは走ることなく、しかし急いで定位置まで進み、跪く。
「ナアマ様、領主のアーリアのことで相談に参りました。以前に報告した通り、こちらの暗躍に気づいたと思われますが、どの程度のものなのかはまだ把握しきれておりません。場合によっては、全面攻勢の展開も考えられます。その判断、このカミネテに任せてはもらえないでしょうか?」
「ふんっ、生意気な。密かな侵略にはまだまだ準備不足じゃろうて。妾は取り返しがつかなくなったところですべてを知り、驚き嘆く愚か者の領主の間抜け面を眺めたいのじゃ。それでは楽しみがなくなってしまうであろうに」
「この時期に、アーリア自らが屋敷を訪ねて来ようとは大きな誤算でありました」
「妾よりも数段劣るが、あのアスタロトを仕留めた奸物じゃ。人とはいえ、油断は禁物じゃろう。だからこその計画だったのだが。……まあ、よい。荒事になったときには、それはそれで構わぬ。じゃが、あからさまにばれるような真似はせぬよう心得よ」
「肝に銘じさせて頂きます」
用が済んだカミネテは、即座にナアマの広間から立ち去る。毎度のことながら生きた心地がしない。しかし高鳴る心臓の鼓動は、甘美な誘惑も混じらせていた。
ドスガでそのようなやり取りがされていた頃。アーリアの妹であるミリアが、城塞都市マールのハンターズソサエティ支部を訪ねていた。
疑惑が深まったドスガの街をもう一度調べてもらいたいといった依頼が受諾される。それからまもなく、冒険都市リゼリオにて募集がかけられるのだった。
黒伯爵を名乗る歪虚軍長アスタロトが率いていた敵は壊滅。討伐が一段落して、少なくとも戦の状況からは脱したといえる。
差し迫る危機は去ったものの、懸案は残った。畑が荒らされただけでなく、灌漑関連の破壊が顕著。そして各地では戦いの残照が残っていた。
内陸の街ドスガの中央に佇む丘陵。そこにはまるで城の如く、大商人カミネテの屋敷が建っていた。丘陵の内部に地下坑道が通じているのは、公然の秘密である。しかし詳しくは伝わっておらず、真実を知る者はほんのわずかだ。
地下坑道という表し方からはほど遠い、精緻な装飾で満ちた通路。カミネテは一人、真っ赤な絨毯の上を歩く。
やがて辿り着いた広間は絢爛だ。数多の絵画や彫像がカミネテを出迎えてくれた。
象られた姿はどれも人型だが、よく眺めれば角があったりと差異がある。それもそのはず、芸術品のモチーフは傲慢のアイテルカイトに他ならなかった。
カミネテが一瞬だけ目を留めたのは、今は亡き黒伯爵のアスタロトの彫像だ。黒色の御影石で彫られたそれは、闇に溶け込みそうで儚く感じられる。
「なんじゃ、その今にも泣きだしそうな顔は。どこぞで転んで、膝小僧でも擦りむいたのかや? のう、坊やよ」
一人の女性が広間にある玉座で寛いでいた。寝転びながら足を組み、人差し指の爪を棒ヤスリで研いでいる。しかし頭の角が示す通り、彼女の正体は歪虚のアイテルカイトだ。
カミネテは走ることなく、しかし急いで定位置まで進み、跪く。
「ナアマ様、領主のアーリアのことで相談に参りました。以前に報告した通り、こちらの暗躍に気づいたと思われますが、どの程度のものなのかはまだ把握しきれておりません。場合によっては、全面攻勢の展開も考えられます。その判断、このカミネテに任せてはもらえないでしょうか?」
「ふんっ、生意気な。密かな侵略にはまだまだ準備不足じゃろうて。妾は取り返しがつかなくなったところですべてを知り、驚き嘆く愚か者の領主の間抜け面を眺めたいのじゃ。それでは楽しみがなくなってしまうであろうに」
「この時期に、アーリア自らが屋敷を訪ねて来ようとは大きな誤算でありました」
「妾よりも数段劣るが、あのアスタロトを仕留めた奸物じゃ。人とはいえ、油断は禁物じゃろう。だからこその計画だったのだが。……まあ、よい。荒事になったときには、それはそれで構わぬ。じゃが、あからさまにばれるような真似はせぬよう心得よ」
「肝に銘じさせて頂きます」
用が済んだカミネテは、即座にナアマの広間から立ち去る。毎度のことながら生きた心地がしない。しかし高鳴る心臓の鼓動は、甘美な誘惑も混じらせていた。
ドスガでそのようなやり取りがされていた頃。アーリアの妹であるミリアが、城塞都市マールのハンターズソサエティ支部を訪ねていた。
疑惑が深まったドスガの街をもう一度調べてもらいたいといった依頼が受諾される。それからまもなく、冒険都市リゼリオにて募集がかけられるのだった。
解説
歪虚の関わりを確かめるのが目的です。調べる範囲は基本ドスガの街です。もちろんカミネテの屋敷も含まれます。
前回までに得た知己を利用するのもいいですし、新たに探っていく内容でも構いません。
※PL情報
カミネテとナアマのやり取りを知り得ていませんので、ご注意を。
荒くれ者を従えた自警団のことや、ドスガの女好き設定をお忘れなく。
荒事になっても構いませんが、そうなった場合は逃げる算段も考えておきましょう。
常識的な必要経費はアーリア持ちです。
質問があれば、ハンターオフィス職員のフミナ・エミエール(kz0131)が卓で答えます。質問締め切りは出発の一日前までです。
前回までに得た知己を利用するのもいいですし、新たに探っていく内容でも構いません。
※PL情報
カミネテとナアマのやり取りを知り得ていませんので、ご注意を。
荒くれ者を従えた自警団のことや、ドスガの女好き設定をお忘れなく。
荒事になっても構いませんが、そうなった場合は逃げる算段も考えておきましょう。
常識的な必要経費はアーリア持ちです。
質問があれば、ハンターオフィス職員のフミナ・エミエール(kz0131)が卓で答えます。質問締め切りは出発の一日前までです。
マスターより
展開によってはナアマがみなさんの前に姿を現します。そうでない場合と五分五分といった辺りです。必ずしも成功判定とは連動しません。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/03/29 08:26
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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ドスガの影を探ろう ミオレスカ(ka3496) エルフ|18才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2019/03/16 22:01:34 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/03/15 22:09:48 |