ゲスト
(ka0000)
【幻想】青黒の残滓
マスター:鷹羽柊架

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/05/16 07:30
- リプレイ完成予定
- 2019/05/25 07:30
オープニング
今、辺境の大地はとても騒がしく思える。
しかし、騒がしいときがあれば静かなときもあった。
この騒がしさを越えたとき、何があるのだろうか……とファリフは思う。
先日、一つの騒ぎが終わった。
そこには安堵と不安がファリフの胸の中に残る。
先日、盗賊団『タットル』の捕縛と歪虚アクベンスの討伐に向かったファリフは休む間もなく、要塞都市管理官ヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)の招集を受けた。
「大丈夫かい? ファリフちゃん」
要塞都市管理補佐官のアルフェッカがファリフに尋ねる。
「ボクも人間だからね、疲れているよ。でも、アルフェッカさんもでしょ?」
アルフェッカは指揮官としてファリフと共に赴き、かなり疲弊していたが、ヴェルナーの不在の中、本来の仕事をしなくてはならない。
「でも、シェダルさんのお茶を飲んでから行くよ」
そう言ったファリフにアルフェッカは「戦いの前に火傷しないように」と笑う。
「ボクはもう、無理しないよ」
ぴたりと足を止めてファリフが告げる。
「漸く人類が纏まっているんだ。誰一人として欠けてはいけない」
「そうだね。まぁ、今は欠けているよね」
現在意識不明の某族長の顔を二人は心の中で思い出す。
「アルフェッカさんはあの時より前からずっとタットルをお姉さんを追ってたんだよね」
「そうだね」
ぽつり、とファリフが呟く。
「要塞都市に来た時、どうしたらいいのかわからなかった。要塞都市の中には辺境も帝国もあって……でも、人が殺されるんだって、頭が真っ白だった」
「彼の辺境戦士、シバの死は誰にでも影響はあっただろう。けど、辺境の死の概念って、肉体に拘らず、死しても魂は共に在るから悲しまない……じゃないっけ?」
首を傾げるアルフェッカの知識も曖昧なので、ファリフは「そんな感じ」で片づける。
「カペラさんもフォニケさんも大事な人が死んだら、泣いたっていいじゃないって、言ってたんだ。いいんだって思ったら気が楽になって……行く時にアルフェッカさんが情報教えてくれたでしょ? 何で教えてくれたんだろう、帝国の、ヴェルナーの側近なのにって」
「答えは見つかった?」
くすっと笑うアルフェッカは何だか意地が悪そうに見えるが、秀麗な美貌と相まって似合っていた。
「アルフェッカさん個人はタットルと歪虚が手を組んでいるのではないかって目測を付けていたんじゃない? あまりにも表に出てないから。もし、そんなことがあれば帝国だ辺境だって言ってる場合じゃなくなる。人類が一丸とならないと人間側の崩壊がおきて歪虚にやられる」
「気付いたのは、テトちゃんとビスの話の件から」
ファリフに言われて恥ずかしくなったのか、顔を背けるアルフェッカ。
「でもさ、前にも言ったかもしれないけど、人間もドワーフも帝国も辺境もなく、一つどころに居れる場所っていいなって思うよ」
「だろ? 作るものもいい物作ってるんだよ」
「知ってる」
二人は笑い合う。
「無理しないようにね」
「テトとは違うところを見せないとね」
現在、部族なき部族のテトはタットルの次点アケルナルに胸を突かれて重傷。
メンバーからは「言われなければ分からないのかあの猫は!」と怒られていた。
「まぁ、あれは仕方ないかな」
「アルフェッカさん、女の人に甘いからどうにかした方がいいよ」
ズバリと言うファリフに言われたくないとアルフェッカは心の中で叫んだ。
●
マギア砦に向かったファリフは錚々たる様子に気を引き締められる。
ファリフに告げられたのは、遊軍と仮定した多数の黒狼がマギア砦から離れたところで確認されたので、それらの討伐。
「青髭の分体ってことだね……ちょっと偵察に行ってくるね」
部族戦士の制止の声を聞かずにファリフはトリシュヴァーナと共に出て行った。
「ファリフ……何か心ここにあらずという感じだな」
荒野を駆けるトリシュヴァーナがファリフに声をかけた。
「嘘はつきたくないから、当たりだよ。でも、変だよねぇ」
「何がだ」
「ボクは成長したのかなぁって」
ファリフは初夏になりかける青い空を見上げる。
「まぁ、年はとったな」
しれっと告げるトリシュヴァーナにファリフは頬を膨らませる。
「ファリフよ。知らぬことは恐ろしい、故に覚悟が出来ない」
静かに告げるトリシュヴァーナの言葉をファリフはじっと耳を傾けて聞く。
「確証がないことも怖いよね」
「そうだ。だが、それはお前が決める話ではない」
項垂れるファリフは「うん」とだけ返す。
砦のはずれに出ると、黒い影が見えてきた。
「あれが分体かな……」
このまま進んで行けば、岩場での戦闘になるだろう。
平面の足場が少なく、積み重なった岩が山のようになってまばらな階段のようにも見える。
問題は持久力。遊軍とはいえ、数があまりにも多いのだ。
だが、歪虚は倒すべき存在。
ファリフはトリシュヴァーナに乗ってマギア砦に戻って行った。
しかし、騒がしいときがあれば静かなときもあった。
この騒がしさを越えたとき、何があるのだろうか……とファリフは思う。
先日、一つの騒ぎが終わった。
そこには安堵と不安がファリフの胸の中に残る。
先日、盗賊団『タットル』の捕縛と歪虚アクベンスの討伐に向かったファリフは休む間もなく、要塞都市管理官ヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)の招集を受けた。
「大丈夫かい? ファリフちゃん」
要塞都市管理補佐官のアルフェッカがファリフに尋ねる。
「ボクも人間だからね、疲れているよ。でも、アルフェッカさんもでしょ?」
アルフェッカは指揮官としてファリフと共に赴き、かなり疲弊していたが、ヴェルナーの不在の中、本来の仕事をしなくてはならない。
「でも、シェダルさんのお茶を飲んでから行くよ」
そう言ったファリフにアルフェッカは「戦いの前に火傷しないように」と笑う。
「ボクはもう、無理しないよ」
ぴたりと足を止めてファリフが告げる。
「漸く人類が纏まっているんだ。誰一人として欠けてはいけない」
「そうだね。まぁ、今は欠けているよね」
現在意識不明の某族長の顔を二人は心の中で思い出す。
「アルフェッカさんはあの時より前からずっとタットルをお姉さんを追ってたんだよね」
「そうだね」
ぽつり、とファリフが呟く。
「要塞都市に来た時、どうしたらいいのかわからなかった。要塞都市の中には辺境も帝国もあって……でも、人が殺されるんだって、頭が真っ白だった」
「彼の辺境戦士、シバの死は誰にでも影響はあっただろう。けど、辺境の死の概念って、肉体に拘らず、死しても魂は共に在るから悲しまない……じゃないっけ?」
首を傾げるアルフェッカの知識も曖昧なので、ファリフは「そんな感じ」で片づける。
「カペラさんもフォニケさんも大事な人が死んだら、泣いたっていいじゃないって、言ってたんだ。いいんだって思ったら気が楽になって……行く時にアルフェッカさんが情報教えてくれたでしょ? 何で教えてくれたんだろう、帝国の、ヴェルナーの側近なのにって」
「答えは見つかった?」
くすっと笑うアルフェッカは何だか意地が悪そうに見えるが、秀麗な美貌と相まって似合っていた。
「アルフェッカさん個人はタットルと歪虚が手を組んでいるのではないかって目測を付けていたんじゃない? あまりにも表に出てないから。もし、そんなことがあれば帝国だ辺境だって言ってる場合じゃなくなる。人類が一丸とならないと人間側の崩壊がおきて歪虚にやられる」
「気付いたのは、テトちゃんとビスの話の件から」
ファリフに言われて恥ずかしくなったのか、顔を背けるアルフェッカ。
「でもさ、前にも言ったかもしれないけど、人間もドワーフも帝国も辺境もなく、一つどころに居れる場所っていいなって思うよ」
「だろ? 作るものもいい物作ってるんだよ」
「知ってる」
二人は笑い合う。
「無理しないようにね」
「テトとは違うところを見せないとね」
現在、部族なき部族のテトはタットルの次点アケルナルに胸を突かれて重傷。
メンバーからは「言われなければ分からないのかあの猫は!」と怒られていた。
「まぁ、あれは仕方ないかな」
「アルフェッカさん、女の人に甘いからどうにかした方がいいよ」
ズバリと言うファリフに言われたくないとアルフェッカは心の中で叫んだ。
●
マギア砦に向かったファリフは錚々たる様子に気を引き締められる。
ファリフに告げられたのは、遊軍と仮定した多数の黒狼がマギア砦から離れたところで確認されたので、それらの討伐。
「青髭の分体ってことだね……ちょっと偵察に行ってくるね」
部族戦士の制止の声を聞かずにファリフはトリシュヴァーナと共に出て行った。
「ファリフ……何か心ここにあらずという感じだな」
荒野を駆けるトリシュヴァーナがファリフに声をかけた。
「嘘はつきたくないから、当たりだよ。でも、変だよねぇ」
「何がだ」
「ボクは成長したのかなぁって」
ファリフは初夏になりかける青い空を見上げる。
「まぁ、年はとったな」
しれっと告げるトリシュヴァーナにファリフは頬を膨らませる。
「ファリフよ。知らぬことは恐ろしい、故に覚悟が出来ない」
静かに告げるトリシュヴァーナの言葉をファリフはじっと耳を傾けて聞く。
「確証がないことも怖いよね」
「そうだ。だが、それはお前が決める話ではない」
項垂れるファリフは「うん」とだけ返す。
砦のはずれに出ると、黒い影が見えてきた。
「あれが分体かな……」
このまま進んで行けば、岩場での戦闘になるだろう。
平面の足場が少なく、積み重なった岩が山のようになってまばらな階段のようにも見える。
問題は持久力。遊軍とはいえ、数があまりにも多いのだ。
だが、歪虚は倒すべき存在。
ファリフはトリシュヴァーナに乗ってマギア砦に戻って行った。
解説
依頼内容
青髭分体の黒狼を討伐
皆様はファリフと共に黒狼を討伐して頂きます。
場所は砦を離れたところにある岩場。
バラバラに重なったり風化していった岩が重なり、山となってます。
皆さんが行動すると、不規則な階段を上がっているという感覚が近いです。
戦闘スタートでは黒狼は岩の山を登り切り、ハンター側が下、歪虚が高所という立ち位置です。
足元には気を付けて戦ってください。
ハンター達が優勢となれば、山を登り、ハンターが高所からの攻撃が可能となります。
周囲に人はいませんが、岩も崩すような事があれば、ハンターも岩の崩れ(雪崩?)に巻き込まれる可能性がありますのでお気をつけて。
敵NPC
・黒狼遊軍:約百体
青髯の身体から溢れ出した分体。怠惰眷属。
小さい黒い狼の姿をしている。サイズ1。
なお、青髯の身体からあふれ出している分体のようなものである為、本体を倒さぬ限り無限に湧いて出て来る。
体当たり:文字通り身体ごとぶつかってくる。純粋なダメージのみで特殊効果はない。
黒火:負のマテリアルの塊である鬼火を飛ばして来る。行動混乱の効果がある為注意が必要
上記のデータですが、百体倒し、逸脱したプレイングがない限りは最低限普通判定です。
●注意
・本連動ではサブクラスに守護者をセットしたハンターが存在する場合、その人数(臭いの濃さ)に応じて青髯が怒りをかき立て、敵側が超強化されます。
・またサブクラスに白巫女をセットしたハンターが存在する場合、理由は不明ながら、シナリオによって黒狼は優先的にそのPCを狙います。
青髭分体の黒狼を討伐
皆様はファリフと共に黒狼を討伐して頂きます。
場所は砦を離れたところにある岩場。
バラバラに重なったり風化していった岩が重なり、山となってます。
皆さんが行動すると、不規則な階段を上がっているという感覚が近いです。
戦闘スタートでは黒狼は岩の山を登り切り、ハンター側が下、歪虚が高所という立ち位置です。
足元には気を付けて戦ってください。
ハンター達が優勢となれば、山を登り、ハンターが高所からの攻撃が可能となります。
周囲に人はいませんが、岩も崩すような事があれば、ハンターも岩の崩れ(雪崩?)に巻き込まれる可能性がありますのでお気をつけて。
敵NPC
・黒狼遊軍:約百体
青髯の身体から溢れ出した分体。怠惰眷属。
小さい黒い狼の姿をしている。サイズ1。
なお、青髯の身体からあふれ出している分体のようなものである為、本体を倒さぬ限り無限に湧いて出て来る。
体当たり:文字通り身体ごとぶつかってくる。純粋なダメージのみで特殊効果はない。
黒火:負のマテリアルの塊である鬼火を飛ばして来る。行動混乱の効果がある為注意が必要
上記のデータですが、百体倒し、逸脱したプレイングがない限りは最低限普通判定です。
●注意
・本連動ではサブクラスに守護者をセットしたハンターが存在する場合、その人数(臭いの濃さ)に応じて青髯が怒りをかき立て、敵側が超強化されます。
・またサブクラスに白巫女をセットしたハンターが存在する場合、理由は不明ながら、シナリオによって黒狼は優先的にそのPCを狙います。
マスターより
お世話になっております。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
ひっそりこっそり参加しております。
宜しくお願いします。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
ひっそりこっそり参加しております。
宜しくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/05/23 06:18
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/05/11 18:51:55 |
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黒狼討伐 星野 ハナ(ka5852) 人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター) |
最終発言 2019/05/15 20:18:30 |