ゲスト
(ka0000)
【女神】最悪、再び
マスター:奈華里

このシナリオは2日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/07/13 15:00
- リプレイ完成予定
- 2019/07/24 15:00
オープニング
●海底
「ちっ…出遅れたか」
この男には珍しく、人目を憚らず愚痴めいた言葉を零す。
彼等は今海の中を進んでいた。というのも彼等はお尋ね者なのだ。奪った船を早々に手放し、大枚はたいて手に入れた潜水艇であるが、その大きさはとても小さい。装甲に金をかけた分、中まで手が回らなかったからだ。だが、彼らはまだ野望を諦めてはいない。
「ソー、あの女の船がまた動き出したようだぞ」
船内の酸素量に気を付けながら、もう一人の長身がマーカーの反応を確認して言う。
「ならばつけろ。但し、近付き過ぎるなよ」
イズの船に付けていたマーカー。今のところ、あちらにはその存在は気付かれていないらしい。ならば、今知られ訳にはいかない。事はいつも以上に慎重にいかなければ。
「ねぇ、私達たった三人になっちゃったけど勝機はあるの? 私は強い奴と戦えるのは歓迎するけれど、さすがに三対大勢じゃあ分が悪いんじゃなくて?」
暑苦しい巨体ではあるが、心は女性なのか女口調でもう一人の男がそう尋ねる。
「そうだな。しかし、場所をうまく利用すれば味方ならずとも対抗は可能だが」
「ん? どういう事?」
男の謎めいた言いように彼が首を傾げる。
「いいか。ここは海だ……そして、もしあの女が向かう先が本当に暗黒海域だとしたら、いるだろう? 都合のいいのが」
目を閉じ、口元だけを吊上げて彼は不気味笑う。
「ソー、まさかそれって」
「ああ、そのまさかだ」
普通の人間であれば考えつかないであろう作戦。いや、もし考え付いたとしても実行に移す事はないだろう。
しかし、この男はそれを何とも思っていない。
(利用できるものは利用する。たとえ、それが何であれな)
彼の手のうちにはもう一つの秘策アイテム――特殊な形にカットされた龍鉱石が握られていた。
●オカリナ
海の底から持ち帰った巻貝――それは人魚のオカリナといった。そして、それは人魚の友好の証しとなり、ルコの海図ではそれが穢れを払うのだという。けれど、そのオカリナは演奏者を選ぶらしく、同乗したハンターにそれを鳴らす事は叶わない。だが、
「イズ、君は…」
同乗したハンターから言葉が漏れる。何故ならイズが手にした瞬間オカリナは光を増し、さっきまで音を出す気配のなかったそれがガラスの旋律を奏でたのだ。
「え、だってオカリナなんでしょ? 息を入れさえすれば普通に」
鳴るものだと言いたいらしい。けれど、このオカリナに至ってはそれが当てはまらない。
「そういえば、イズさんって人魚に会った時普通に話してたような…」
ふとその事を思い出し、もう一人のハンターが言う。
一般的に人魚の言葉は人間の言葉とは違う。だから、普通の人間ならば通訳が要必要。人魚自身が人語を勉強していて話せれば別だが、それ以外であれば会話が成り立つ事はない。但し、ハンターは別格だった。覚醒者という事もあり、どういう訳か言語の理解もそれなりに可能。現に、リアルブルーからの転移者がクリムゾンウエストの現住民達と自然な会話ができているのはそれが働いているからだそうだ。
「という事はイズはもしかして覚醒者?」
また別の一人が呟く。
「私が……まさか」
考えてもみなかった。イズの表情に驚きと戸惑いの色が見える。
「とと、皆さん甲板に来て下さい。さっきの音で霧が晴れて、それで…」
船員が慌てた様子で皆を促す。が、甲板に出た彼らを待っていたのはいい事ばかりではない。
霧は確かに晴れていた。しかし、晴れた場所にいたと思われる雑魔の数は尋常ではない。
「なんて数なの!?」
「本当に渡れるのか?」
ハンターが口々に言う。まるで布が漂っているようなそのフォルムは何処か無機質で不気味さを感じる。
「で、でもこちらにはオカリナがあります。イズさん、もう一度吹いて見て下さい」
今が絶好の機会――オカリナの力を試すべく、イズがもう一度オカリナに息を吹き込む。その音に布のような雑魔は一瞬怯んだように見えた。しかし暫く嫌々をするが如く右往左往していたものが一所に集まり出して…。
「まさか、合体!」
その様子にハンターがそう口にする。
「そんな…じゃあ、やっぱり私の力じゃあ」
「そうとも言い切れませんよ。相手は嫌がりあの形になった…つまり効いていたとも取れる」
本当に意味をなしていなかったのなら既に攻撃してきている筈だ。
それをせず、集まり出したのにはきっと意味がある。
「いいわ、イズはそのまま続けて。セルクさんは舵を握って、私達をあの敵の元に」
見てしまった以上このまま放置する訳にはいかない。結界のようなものがあれば別だが、そんなものがないここでは、野放しにすれば港の方に移動する事も考えられる。
「ふん、お誂え向きだな」
その様子を潜望鏡から見て取って、男の潜水艇はイズの船を下を進み海上のそれに接近する。
(奴らはまだ気付いていない。となれば今しかない)
男の笑み――その先にあるのは光か闇か。
「ちっ…出遅れたか」
この男には珍しく、人目を憚らず愚痴めいた言葉を零す。
彼等は今海の中を進んでいた。というのも彼等はお尋ね者なのだ。奪った船を早々に手放し、大枚はたいて手に入れた潜水艇であるが、その大きさはとても小さい。装甲に金をかけた分、中まで手が回らなかったからだ。だが、彼らはまだ野望を諦めてはいない。
「ソー、あの女の船がまた動き出したようだぞ」
船内の酸素量に気を付けながら、もう一人の長身がマーカーの反応を確認して言う。
「ならばつけろ。但し、近付き過ぎるなよ」
イズの船に付けていたマーカー。今のところ、あちらにはその存在は気付かれていないらしい。ならば、今知られ訳にはいかない。事はいつも以上に慎重にいかなければ。
「ねぇ、私達たった三人になっちゃったけど勝機はあるの? 私は強い奴と戦えるのは歓迎するけれど、さすがに三対大勢じゃあ分が悪いんじゃなくて?」
暑苦しい巨体ではあるが、心は女性なのか女口調でもう一人の男がそう尋ねる。
「そうだな。しかし、場所をうまく利用すれば味方ならずとも対抗は可能だが」
「ん? どういう事?」
男の謎めいた言いように彼が首を傾げる。
「いいか。ここは海だ……そして、もしあの女が向かう先が本当に暗黒海域だとしたら、いるだろう? 都合のいいのが」
目を閉じ、口元だけを吊上げて彼は不気味笑う。
「ソー、まさかそれって」
「ああ、そのまさかだ」
普通の人間であれば考えつかないであろう作戦。いや、もし考え付いたとしても実行に移す事はないだろう。
しかし、この男はそれを何とも思っていない。
(利用できるものは利用する。たとえ、それが何であれな)
彼の手のうちにはもう一つの秘策アイテム――特殊な形にカットされた龍鉱石が握られていた。
●オカリナ
海の底から持ち帰った巻貝――それは人魚のオカリナといった。そして、それは人魚の友好の証しとなり、ルコの海図ではそれが穢れを払うのだという。けれど、そのオカリナは演奏者を選ぶらしく、同乗したハンターにそれを鳴らす事は叶わない。だが、
「イズ、君は…」
同乗したハンターから言葉が漏れる。何故ならイズが手にした瞬間オカリナは光を増し、さっきまで音を出す気配のなかったそれがガラスの旋律を奏でたのだ。
「え、だってオカリナなんでしょ? 息を入れさえすれば普通に」
鳴るものだと言いたいらしい。けれど、このオカリナに至ってはそれが当てはまらない。
「そういえば、イズさんって人魚に会った時普通に話してたような…」
ふとその事を思い出し、もう一人のハンターが言う。
一般的に人魚の言葉は人間の言葉とは違う。だから、普通の人間ならば通訳が要必要。人魚自身が人語を勉強していて話せれば別だが、それ以外であれば会話が成り立つ事はない。但し、ハンターは別格だった。覚醒者という事もあり、どういう訳か言語の理解もそれなりに可能。現に、リアルブルーからの転移者がクリムゾンウエストの現住民達と自然な会話ができているのはそれが働いているからだそうだ。
「という事はイズはもしかして覚醒者?」
また別の一人が呟く。
「私が……まさか」
考えてもみなかった。イズの表情に驚きと戸惑いの色が見える。
「とと、皆さん甲板に来て下さい。さっきの音で霧が晴れて、それで…」
船員が慌てた様子で皆を促す。が、甲板に出た彼らを待っていたのはいい事ばかりではない。
霧は確かに晴れていた。しかし、晴れた場所にいたと思われる雑魔の数は尋常ではない。
「なんて数なの!?」
「本当に渡れるのか?」
ハンターが口々に言う。まるで布が漂っているようなそのフォルムは何処か無機質で不気味さを感じる。
「で、でもこちらにはオカリナがあります。イズさん、もう一度吹いて見て下さい」
今が絶好の機会――オカリナの力を試すべく、イズがもう一度オカリナに息を吹き込む。その音に布のような雑魔は一瞬怯んだように見えた。しかし暫く嫌々をするが如く右往左往していたものが一所に集まり出して…。
「まさか、合体!」
その様子にハンターがそう口にする。
「そんな…じゃあ、やっぱり私の力じゃあ」
「そうとも言い切れませんよ。相手は嫌がりあの形になった…つまり効いていたとも取れる」
本当に意味をなしていなかったのなら既に攻撃してきている筈だ。
それをせず、集まり出したのにはきっと意味がある。
「いいわ、イズはそのまま続けて。セルクさんは舵を握って、私達をあの敵の元に」
見てしまった以上このまま放置する訳にはいかない。結界のようなものがあれば別だが、そんなものがないここでは、野放しにすれば港の方に移動する事も考えられる。
「ふん、お誂え向きだな」
その様子を潜望鏡から見て取って、男の潜水艇はイズの船を下を進み海上のそれに接近する。
(奴らはまだ気付いていない。となれば今しかない)
男の笑み――その先にあるのは光か闇か。
解説
内容
暗黒海域上空にいた布のような歪虚の討伐および船員の護衛
オカリナが霧を払い、眼前に現れたのは雑魔の集団
一時は音を恐れていたものの、合体する事で対抗してきました
但し、現段階では向かってくることはせず様子見といった状況です
叩くなら今が好機 しかし、どんな性質を持っているか判りません
オカリナのおかげか動きは多少制限されているようですがご注意を
継続参加の方は引き続き護衛を、もしここから参加の方がおられましたら
海の異変に気付いての助っ人参加した前提でリプレイに描写させて頂きます
とにかく何が起こるか判らない魔の海域目前の場所
重々、警戒を怠らないようによろしくお願いします
●プレイングについて
OPにある【男達の動き】に関しての情報はあくまで『PL情報』となります
但し、「以前イズを襲った海賊を数名取り逃がしている」という事については
報告書(【女神】最悪の同乗者のリプレイ)が公開されていることから
『PC情報』として扱って頂いて構いません
攻撃方法や人相に関してもリプレイから読み取れるものであれば
共有して活用頂いて構いません
海涙石に関しては前回使用済みであり、もし使いたい場合はまた人魚の協力が必要となります
が、既に別れてしまっている為呼び寄せるには時間がかかってしまう事でしょう
●注意
こちらシリーズシナリオになります
より楽しんで頂く為には前回のリプレイの他にエピソード0としてショートリリースした
『【女神】最悪の同乗者』も読んで頂く事をお勧めします
勿論読まなくても構いませんが、今回に限っては
敵のヒントもリプレイには御座いますという事をここでお知らせしておきます
*もし、質問等ありましたら答えられる範囲でイズがお答えします
質問卓設置の上、出発日前日くらいまでに質問をお願い致します
暗黒海域上空にいた布のような歪虚の討伐および船員の護衛
オカリナが霧を払い、眼前に現れたのは雑魔の集団
一時は音を恐れていたものの、合体する事で対抗してきました
但し、現段階では向かってくることはせず様子見といった状況です
叩くなら今が好機 しかし、どんな性質を持っているか判りません
オカリナのおかげか動きは多少制限されているようですがご注意を
継続参加の方は引き続き護衛を、もしここから参加の方がおられましたら
海の異変に気付いての助っ人参加した前提でリプレイに描写させて頂きます
とにかく何が起こるか判らない魔の海域目前の場所
重々、警戒を怠らないようによろしくお願いします
●プレイングについて
OPにある【男達の動き】に関しての情報はあくまで『PL情報』となります
但し、「以前イズを襲った海賊を数名取り逃がしている」という事については
報告書(【女神】最悪の同乗者のリプレイ)が公開されていることから
『PC情報』として扱って頂いて構いません
攻撃方法や人相に関してもリプレイから読み取れるものであれば
共有して活用頂いて構いません
海涙石に関しては前回使用済みであり、もし使いたい場合はまた人魚の協力が必要となります
が、既に別れてしまっている為呼び寄せるには時間がかかってしまう事でしょう
●注意
こちらシリーズシナリオになります
より楽しんで頂く為には前回のリプレイの他にエピソード0としてショートリリースした
『【女神】最悪の同乗者』も読んで頂く事をお勧めします
勿論読まなくても構いませんが、今回に限っては
敵のヒントもリプレイには御座いますという事をここでお知らせしておきます
*もし、質問等ありましたら答えられる範囲でイズがお答えします
質問卓設置の上、出発日前日くらいまでに質問をお願い致します
マスターより
女神第二回ノンストップ展開にて奈華里です
ついについに向かいます魔の海へ
しかしながら、どうも良からぬ方々もまた動き出した模様
何も知らないイズ達の運命や如何に?
とは言え、冒険は始まったばかり ご参加お待ちしています(^-^)
ついについに向かいます魔の海へ
しかしながら、どうも良からぬ方々もまた動き出した模様
何も知らないイズ達の運命や如何に?
とは言え、冒険は始まったばかり ご参加お待ちしています(^-^)
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/07/24 23:58
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 鞍馬 真(ka5819) 人間(リアルブルー)|22才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2019/07/13 08:06:37 |
|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/07/11 13:05:23 |