ゲスト
(ka0000)
【金糸篇】石割の娘におやすみを
マスター:三田村 薫

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在5人 / 3~5人
- ユニット参加人数
- 現在4 / 0~5
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/07/24 12:00
- リプレイ完成予定
- 2019/08/07 12:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●生まれ故郷
先日、アルトゥーロ司祭の教会にて、配下の蜘蛛型歪虚と合体した歪虚、アウグスタ(kz0275)はその場から逃走、町を飛び出した。その後、ハンターオフィスの調べで現在地が判明した。
二十年前に歪虚襲撃によって壊滅した廃村……彼女の生まれ故郷だ。
●Home sweet home
「石割の娘、か」
オフィス職員・C.J.(kz0273)は資料を眺めて呟いた。
「帰って来たのですね。蜘蛛と一緒に出て行って、蜘蛛と一緒に帰ってきたのか……」
アンニュイな表情で、アルトゥーロがため息を吐いた。大きな弓を背負っている。その隣でライフルに弾丸を込めているのはヴィルジーリオ(kz0278)だ。
「元々、あの村が根城だったのでしょうか。それとも、そんなこと忘れて方々を転々としていたのか……」
「廃村に女の子が出入りしていた、なんてすぐに知られるよ。戻るのは今回が初めてじゃないかな」
というのがC.J.の見解だ。
「あんなにならないと家にも帰れない」
アルトゥーロが首を横に振る。
「結局、誰も迎えに来ず、一人で帰りましたね」
「まあ、そう言うこと。そもそも死んだのだって不本意だっただろう。八歳だぜ。上手く行かないことばっかりだ。そう考えると可哀想な子だけど……」
「ええ、わかっています。ここで決着を付けないと」
生き残りは頷いた。装填を終えたヴィルジーリオは、同じようにライフルを背負う。
「さて、彼らは集まっているんですよね?」
アウグスタを追っているハンターたちのことだ。C.J.は頷いた。
「うん。もう来てる筈だ。よろしく頼むよ。それにしても」
資料をめくる。
「生きてたら二十八歳かぁ……案外僕とも歳が近いな。生きてたら、どんな大人だったんだろうね」
●アウグスタ・アラクネー
「と、言うことで、大型蜘蛛歪虚。アウグスタ・アラクネーと呼んでおこう。こいつが元気を取り戻す前に片を付けてくれ」
C.J.は集まったハンターたちにそう言って説明を始めた。
「前回、脚一本残して手足をもいだんだろ? そのダメージはかなりあるはずだ。元の形を保っていられなくて蜘蛛と合体したと言うことは、そのままでは存在の危機だったということだと思う。蜘蛛とくっついたことで足りないところは埋めただろうけど、そんな急ごしらえ、使いこなせるわけがない。馴染む前に叩く。具体的には倒す」
彼は、前回の戦いに参加したハンターたちの証言から描かれた、アウグスタ・アラクネーのスケッチを見た。大きな蜘蛛の上半身が、少女のものになっている。そのアンバランスさが気持ち悪い。
「こんなの、市街地に出てみろよ……ぞっとしないね。人間形態の時はソウルエッジとかファミリアアタックみたいな技を使ってたみたいだね。流石に鞭はもう使ってこないだろうけど、あのデカブツに負のマテリアルが乗った一撃でぶん殴られるとか……想像するだけで恐ろしいよ。充分気をつけてほしい」
彼は顔を上げた。
「一人も欠けずに帰って来てね」
●決戦
案内はアルトゥーロがした。ハンターたちは、廃村に辿り着く。アウグスタ・アラクネーがいるかどうかはすぐにわかった。甲高い叫び声が断続的に聞こえるからだ。
「いましたね」
ヴィルジーリオが目を細めた。大きな金属音を立てながら、少女の上半身をした大蜘蛛が歩いている。ハンターたちは顔を見合わせた。
「行きましょう」
アルトゥーロの、決心を固めた声。
アウグスタがこちらに気付いた。姿勢を低くして、威嚇するように叫ぶ。上半身は見覚えのあるワンピースで、その肩からは尖った前脚が飛び出し、ハンターたちを見つけるや、負のマテリアルを纏う。
「ここでお別れだ、アウグスタ。今度こそ、君はあるべき場所に還るべきだ。僕を殺そうとしたこと、彼を殺そうとしたこと、大勢を殺したこと、その罪は消えない。けれど、君がこれ以上の罪を重ねることを止めることはできる」
アルトゥーロが高らかに宣言する。
「あの襲撃は終わっていない。あの時死んだ君が歪虚になってしまった。君の始末をつけるまで、終わらない、終われない」
アウグスタが咆吼した。強く地面を踏みつけて、こちらに向かってくる。傷んだ家が揺れた。
「あなたの為に祈りましょう」
ヴィルジーリオがライフルを構えた。
「その前に説法が要りそうだけどな」
祈りの時間に会いましょう。
今度こそ、死出の旅路に送り出す。
蜘蛛と遊ぶ娘にさよならを。石割の娘におやすみを。
二度と会うことのないように。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●生まれ故郷
先日、アルトゥーロ司祭の教会にて、配下の蜘蛛型歪虚と合体した歪虚、アウグスタ(kz0275)はその場から逃走、町を飛び出した。その後、ハンターオフィスの調べで現在地が判明した。
二十年前に歪虚襲撃によって壊滅した廃村……彼女の生まれ故郷だ。
●Home sweet home
「石割の娘、か」
オフィス職員・C.J.(kz0273)は資料を眺めて呟いた。
「帰って来たのですね。蜘蛛と一緒に出て行って、蜘蛛と一緒に帰ってきたのか……」
アンニュイな表情で、アルトゥーロがため息を吐いた。大きな弓を背負っている。その隣でライフルに弾丸を込めているのはヴィルジーリオ(kz0278)だ。
「元々、あの村が根城だったのでしょうか。それとも、そんなこと忘れて方々を転々としていたのか……」
「廃村に女の子が出入りしていた、なんてすぐに知られるよ。戻るのは今回が初めてじゃないかな」
というのがC.J.の見解だ。
「あんなにならないと家にも帰れない」
アルトゥーロが首を横に振る。
「結局、誰も迎えに来ず、一人で帰りましたね」
「まあ、そう言うこと。そもそも死んだのだって不本意だっただろう。八歳だぜ。上手く行かないことばっかりだ。そう考えると可哀想な子だけど……」
「ええ、わかっています。ここで決着を付けないと」
生き残りは頷いた。装填を終えたヴィルジーリオは、同じようにライフルを背負う。
「さて、彼らは集まっているんですよね?」
アウグスタを追っているハンターたちのことだ。C.J.は頷いた。
「うん。もう来てる筈だ。よろしく頼むよ。それにしても」
資料をめくる。
「生きてたら二十八歳かぁ……案外僕とも歳が近いな。生きてたら、どんな大人だったんだろうね」
●アウグスタ・アラクネー
「と、言うことで、大型蜘蛛歪虚。アウグスタ・アラクネーと呼んでおこう。こいつが元気を取り戻す前に片を付けてくれ」
C.J.は集まったハンターたちにそう言って説明を始めた。
「前回、脚一本残して手足をもいだんだろ? そのダメージはかなりあるはずだ。元の形を保っていられなくて蜘蛛と合体したと言うことは、そのままでは存在の危機だったということだと思う。蜘蛛とくっついたことで足りないところは埋めただろうけど、そんな急ごしらえ、使いこなせるわけがない。馴染む前に叩く。具体的には倒す」
彼は、前回の戦いに参加したハンターたちの証言から描かれた、アウグスタ・アラクネーのスケッチを見た。大きな蜘蛛の上半身が、少女のものになっている。そのアンバランスさが気持ち悪い。
「こんなの、市街地に出てみろよ……ぞっとしないね。人間形態の時はソウルエッジとかファミリアアタックみたいな技を使ってたみたいだね。流石に鞭はもう使ってこないだろうけど、あのデカブツに負のマテリアルが乗った一撃でぶん殴られるとか……想像するだけで恐ろしいよ。充分気をつけてほしい」
彼は顔を上げた。
「一人も欠けずに帰って来てね」
●決戦
案内はアルトゥーロがした。ハンターたちは、廃村に辿り着く。アウグスタ・アラクネーがいるかどうかはすぐにわかった。甲高い叫び声が断続的に聞こえるからだ。
「いましたね」
ヴィルジーリオが目を細めた。大きな金属音を立てながら、少女の上半身をした大蜘蛛が歩いている。ハンターたちは顔を見合わせた。
「行きましょう」
アルトゥーロの、決心を固めた声。
アウグスタがこちらに気付いた。姿勢を低くして、威嚇するように叫ぶ。上半身は見覚えのあるワンピースで、その肩からは尖った前脚が飛び出し、ハンターたちを見つけるや、負のマテリアルを纏う。
「ここでお別れだ、アウグスタ。今度こそ、君はあるべき場所に還るべきだ。僕を殺そうとしたこと、彼を殺そうとしたこと、大勢を殺したこと、その罪は消えない。けれど、君がこれ以上の罪を重ねることを止めることはできる」
アルトゥーロが高らかに宣言する。
「あの襲撃は終わっていない。あの時死んだ君が歪虚になってしまった。君の始末をつけるまで、終わらない、終われない」
アウグスタが咆吼した。強く地面を踏みつけて、こちらに向かってくる。傷んだ家が揺れた。
「あなたの為に祈りましょう」
ヴィルジーリオがライフルを構えた。
「その前に説法が要りそうだけどな」
祈りの時間に会いましょう。
今度こそ、死出の旅路に送り出す。
蜘蛛と遊ぶ娘にさよならを。石割の娘におやすみを。
二度と会うことのないように。
解説
●目的
アウグスタ・アラクネーの撃破
●場所情報
20年前に歪虚襲撃で壊滅した廃村。
「【金糸篇】死出の門出に黄の薔薇を」参加PCは地形を把握しているものとする(周囲のものの把握が比較的容易)。
該当シナリオ不参加でも特別不利になるようなことはない。
建物は遮蔽物にはできるが20年間放置されていたので耐久性は低い。
●敵情報
アウグスタ・アラクネー
サイズ2。高さ4メートルの巨大な蜘蛛の前体がアウグスタの上半身になっている。アウグスタの欠損した両腕は金属様の蜘蛛の脚が長く飛び出しておりこれが前脚。後脚は蜘蛛型の下半身から4対形成されている。
人間形態の時には「ソウルエッジ」「ファミリアアタック」的な攻撃が確認されていた。
PL情報:糸を吐くことで行動阻害(強度5)が発生。またアウグスタの口から前方30度射程12で毒液を噴霧し、毒(強度5)を付与する。
小型蜘蛛×50
糸を吐くことで行動阻害(強度1)、噛みつくことで毒(強度1)のBSが付与される。
耐久性は著しく低い。
●NPC
アルトゥーロ(聖)
回復役として同行。馬で走行。主武器:メイス、副武器:盾、両手武器:弓。
スキル:ピュリフィケーション(強度3)、アンチボディ、フルリカバリー、ファーストエイド
ヴィルジーリオ(魔)
魔法による支援で同行。バイクで走行。主武器:杖、副武器:盾、両手武器:ライフル。
スキル:ウィンドエンチャント、エクステンドレンジ、ファイアエンチャント、ストーンアーマー
いずれも補助的に同行。射撃は2人とも専門外なので威力は期待できないが陽動くらいにはなる。
●難易度について
前作「【金糸篇】祈りの時間に欠けるもの」にて大損害を与えたため、アウグスタ本人の撃破がしやすくなっている。
ただし、攻撃力は健在であるため、生半可な装備で直撃を食らえば一撃死は必至。そう言う意味での「やや難しい・危険」となる。
アウグスタ・アラクネーの撃破
●場所情報
20年前に歪虚襲撃で壊滅した廃村。
「【金糸篇】死出の門出に黄の薔薇を」参加PCは地形を把握しているものとする(周囲のものの把握が比較的容易)。
該当シナリオ不参加でも特別不利になるようなことはない。
建物は遮蔽物にはできるが20年間放置されていたので耐久性は低い。
●敵情報
アウグスタ・アラクネー
サイズ2。高さ4メートルの巨大な蜘蛛の前体がアウグスタの上半身になっている。アウグスタの欠損した両腕は金属様の蜘蛛の脚が長く飛び出しておりこれが前脚。後脚は蜘蛛型の下半身から4対形成されている。
人間形態の時には「ソウルエッジ」「ファミリアアタック」的な攻撃が確認されていた。
PL情報:糸を吐くことで行動阻害(強度5)が発生。またアウグスタの口から前方30度射程12で毒液を噴霧し、毒(強度5)を付与する。
小型蜘蛛×50
糸を吐くことで行動阻害(強度1)、噛みつくことで毒(強度1)のBSが付与される。
耐久性は著しく低い。
●NPC
アルトゥーロ(聖)
回復役として同行。馬で走行。主武器:メイス、副武器:盾、両手武器:弓。
スキル:ピュリフィケーション(強度3)、アンチボディ、フルリカバリー、ファーストエイド
ヴィルジーリオ(魔)
魔法による支援で同行。バイクで走行。主武器:杖、副武器:盾、両手武器:ライフル。
スキル:ウィンドエンチャント、エクステンドレンジ、ファイアエンチャント、ストーンアーマー
いずれも補助的に同行。射撃は2人とも専門外なので威力は期待できないが陽動くらいにはなる。
●難易度について
前作「【金糸篇】祈りの時間に欠けるもの」にて大損害を与えたため、アウグスタ本人の撃破がしやすくなっている。
ただし、攻撃力は健在であるため、生半可な装備で直撃を食らえば一撃死は必至。そう言う意味での「やや難しい・危険」となる。
マスターより
こんにちは三田村です。
【金糸篇】最終話をお届けします。
思えば一年近く動かしていたアウグスタ。初の関連シナリオ「ブリキの蜘蛛」を出した時はどうなるかなとドキドキしていましたが、無事にこのシナリオをリリースできて安心しています。リプレイ公開まで終わりませんが、一つの区切りとして。
色んなPCさん、PLさんにお世話になりました。本当にありがとうございます。
また、普段のシナリオチェックはもちろんのこと、本シリーズでも構成のブラッシュアップをしてくださった龍河SDにこの場を借りて心から御礼申し上げます。
どうぞ最後までお付き合い下さい。
【金糸篇】最終話をお届けします。
思えば一年近く動かしていたアウグスタ。初の関連シナリオ「ブリキの蜘蛛」を出した時はどうなるかなとドキドキしていましたが、無事にこのシナリオをリリースできて安心しています。リプレイ公開まで終わりませんが、一つの区切りとして。
色んなPCさん、PLさんにお世話になりました。本当にありがとうございます。
また、普段のシナリオチェックはもちろんのこと、本シリーズでも構成のブラッシュアップをしてくださった龍河SDにこの場を借りて心から御礼申し上げます。
どうぞ最後までお付き合い下さい。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/08/02 01:39
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 鞍馬 真(ka5819) 人間(リアルブルー)|22才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2019/07/24 09:23:46 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/07/22 08:35:26 |