ゲスト
(ka0000)
もうなんもしたくねぇ
マスター:三田村 薫

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在13人 / 1~25人
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/09/25 12:00
- リプレイ完成予定
- 2019/10/09 12:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●もうなんもしたくねぇ
同盟の外れにある、とある村のできごと。
「ああ! 疲れた! もうなんもしたくねぇ!」
一人の男が農具を放り出して絶叫した。
邪神戦争が終結し、暑かった夏も終わりを迎え、秋、収穫の季節がやって来た。
邪神が暴れようがシェオルが叫んでいようがなんだろうが、生きている以上人間の営みは続けないといけない。邪神戦争が終わったなら尚更だ。
しかし、張り詰めていた糸が切れてしまうと、人間何もしたくなくなるものである。
それでも人生は続いて行く。ライフ・ゴーズ・オン、というやつだ。
夏に生まれた赤ん坊が泣いている。アウグスタと名付けられた彼女はすくすくと順調に育っている。丸いほっぺは皆の指先を誘っていた。
「ほんぎゃー! ほんぎゃー!」
「きゃ~! かわいい~! 泣いてても可愛い~!」
子供達が、揺り籠のアウグスタを囲んできゃいきゃい騒いでいる。
「おばさーん! アウグスタが泣いてるー!」
「今行くわ~!」
「はぁ~~~~」
その声を遠くに聞きながら、一人の農夫が遠い目をした。
「赤ん坊のお乳の為にも、収穫しねぇとなぁ……」
ただ、
「もうなんもしたくねぇ……」
平和を自堕落に貪りたい。
過ごしやすい気候が、そんな気持ちに拍車を掛けたのであった。
●ハンターオフィスにて
「と、いうことで、依頼内容はいたってシンプル『村人全員、もうなんもしたくねぇ』ということです」
オフィス職員C.J.(kz0273)は苦笑しながら依頼書を貼り出した。
「まあ、気持ちはわかる。僕もなんか最近かったるい。正直、もう帰って寝たい」
あくびをした。
「不真面目な冗談は置いといて、とにかく仕事を一日替わってほしい、なんなら話相手とかにもなってほしい。ていうか炊き出ししてほしい。メシも作りたくねぇ。めんどくせぇ、外注してぇ、なんもしたくねぇ、ということだ」
けだるさがにじみ出てくる依頼である。C.J.は依頼書を下まで眺めて、付け加えた。
「あとねぇ、赤ちゃんがいるんだって。夏に生まれたばっかりだからお世話はママがするけど、ちょっとこう、いないいないばあとかしてほしいって」
●
そして、当日。
なんもしたくない依頼に同行していたアルトゥーロは、他のハンターたちと一緒に村民たちに挨拶回りをしていた。
この夏に生まれたばかりだと言う赤ん坊を抱いた母親が、じっと自分の顔を見ている。
「なにか?」
「いえ、どこかで見たことがあるような……失礼ですけど、ご出身は?」
「二十年前に歪虚襲撃でなくなってしまいましたが……」
と、前置きをして、村の名前を告げると、彼女は目を丸くした。
「アルトゥーロ!? 粉挽きのアルトゥーロじゃない!? やだ、昔から綺麗な顔してたけどほんと綺麗になったわね!?」
「え!? あ!? もしかして……鳥刺しの家のメルチェーダ……!?」
「そうよ! そしてこの子はアウグスタ」
「アウグスタ」
アルトゥーロは卒倒しそうになった。
「そ、その名前の由来は……」
「石割の……よく遊んでもらってたから……あれくらい利発で優しい子になってほしいと思って……彼女、今どうしてるのかしら……ずっと行方不明だけど……」
死んでました、あの日に。と言おうかどうか迷った。言うべきなのかもしれないが、自分にはとても言えない。生まれたばかりの赤ん坊の前で、同じ名前の人間が死んだ話は抵抗があった。
「夏と言っていたけど……いつ?」
彼女が告げた、アウグスタの誕生日は、あの廃村でアルトゥーロたちがアウグスタ・アラクネーを撃破したまさにその日で、アルトゥーロは目を押さえて天を仰ぐ。
「そう言うことも、あるんですねぇ……抱いても良いですか?」
「もちろんよ」
アルトゥーロはメルチェーダからアウグスタを受け取ると、あやしながらその顔を覗き込んだ。
「か、可愛いですね……」
こみ上げてくるものがある。
ようやく、あの忌まわしい事件から自分たちは未来に向かって進んでいるのだという実感を得て、目頭が熱くなった。
●もうなんもしたくねぇ
同盟の外れにある、とある村のできごと。
「ああ! 疲れた! もうなんもしたくねぇ!」
一人の男が農具を放り出して絶叫した。
邪神戦争が終結し、暑かった夏も終わりを迎え、秋、収穫の季節がやって来た。
邪神が暴れようがシェオルが叫んでいようがなんだろうが、生きている以上人間の営みは続けないといけない。邪神戦争が終わったなら尚更だ。
しかし、張り詰めていた糸が切れてしまうと、人間何もしたくなくなるものである。
それでも人生は続いて行く。ライフ・ゴーズ・オン、というやつだ。
夏に生まれた赤ん坊が泣いている。アウグスタと名付けられた彼女はすくすくと順調に育っている。丸いほっぺは皆の指先を誘っていた。
「ほんぎゃー! ほんぎゃー!」
「きゃ~! かわいい~! 泣いてても可愛い~!」
子供達が、揺り籠のアウグスタを囲んできゃいきゃい騒いでいる。
「おばさーん! アウグスタが泣いてるー!」
「今行くわ~!」
「はぁ~~~~」
その声を遠くに聞きながら、一人の農夫が遠い目をした。
「赤ん坊のお乳の為にも、収穫しねぇとなぁ……」
ただ、
「もうなんもしたくねぇ……」
平和を自堕落に貪りたい。
過ごしやすい気候が、そんな気持ちに拍車を掛けたのであった。
●ハンターオフィスにて
「と、いうことで、依頼内容はいたってシンプル『村人全員、もうなんもしたくねぇ』ということです」
オフィス職員C.J.(kz0273)は苦笑しながら依頼書を貼り出した。
「まあ、気持ちはわかる。僕もなんか最近かったるい。正直、もう帰って寝たい」
あくびをした。
「不真面目な冗談は置いといて、とにかく仕事を一日替わってほしい、なんなら話相手とかにもなってほしい。ていうか炊き出ししてほしい。メシも作りたくねぇ。めんどくせぇ、外注してぇ、なんもしたくねぇ、ということだ」
けだるさがにじみ出てくる依頼である。C.J.は依頼書を下まで眺めて、付け加えた。
「あとねぇ、赤ちゃんがいるんだって。夏に生まれたばっかりだからお世話はママがするけど、ちょっとこう、いないいないばあとかしてほしいって」
●
そして、当日。
なんもしたくない依頼に同行していたアルトゥーロは、他のハンターたちと一緒に村民たちに挨拶回りをしていた。
この夏に生まれたばかりだと言う赤ん坊を抱いた母親が、じっと自分の顔を見ている。
「なにか?」
「いえ、どこかで見たことがあるような……失礼ですけど、ご出身は?」
「二十年前に歪虚襲撃でなくなってしまいましたが……」
と、前置きをして、村の名前を告げると、彼女は目を丸くした。
「アルトゥーロ!? 粉挽きのアルトゥーロじゃない!? やだ、昔から綺麗な顔してたけどほんと綺麗になったわね!?」
「え!? あ!? もしかして……鳥刺しの家のメルチェーダ……!?」
「そうよ! そしてこの子はアウグスタ」
「アウグスタ」
アルトゥーロは卒倒しそうになった。
「そ、その名前の由来は……」
「石割の……よく遊んでもらってたから……あれくらい利発で優しい子になってほしいと思って……彼女、今どうしてるのかしら……ずっと行方不明だけど……」
死んでました、あの日に。と言おうかどうか迷った。言うべきなのかもしれないが、自分にはとても言えない。生まれたばかりの赤ん坊の前で、同じ名前の人間が死んだ話は抵抗があった。
「夏と言っていたけど……いつ?」
彼女が告げた、アウグスタの誕生日は、あの廃村でアルトゥーロたちがアウグスタ・アラクネーを撃破したまさにその日で、アルトゥーロは目を押さえて天を仰ぐ。
「そう言うことも、あるんですねぇ……抱いても良いですか?」
「もちろんよ」
アルトゥーロはメルチェーダからアウグスタを受け取ると、あやしながらその顔を覗き込んだ。
「か、可愛いですね……」
こみ上げてくるものがある。
ようやく、あの忌まわしい事件から自分たちは未来に向かって進んでいるのだという実感を得て、目頭が熱くなった。
解説
●目的
村の仕事を一日交替する
●やってほしいこと
・農作物の収穫
・狩り
・話相手
・子どもたちの遊び相手
・料理
その他必要と思われること。全部埋める必要はありません。
●農作物について
麦と野菜(ナス、カボチャ、キャベツ)を収穫します。監督として村民(男2人、女1人)がついてきますが、なんもしたくないので座って見守ります。指示だけします。
●狩りについて
村周辺の森で食肉用の動物を狩ります。狩人(男)が1人、犬を連れて監督としてついてきます。なんもしたくありませんが、弓を持つと引きたくなる性分なので補助はします。
解体と保存処理はこの猟師がやります。
鳥や兎が多く、猪や鹿はほとんど出ないようです。
精神を用いた一般行為判定の難易度0.5で判定し、成功したら大物が見つかる……かも。
●話相手について
老若男女色んな層の話相手です。ご自分の得意分野のお話をどうぞ。
●子どもたちの遊び相手
子どもたちは元気なので外遊びでも中遊びでも。
●料理について
この日取れた肉、農作物は保存するので、既にあるものでなにか作ってほしいと言うことです。食べられるものを作ってくれるなら何でも良いそうです。干し肉と根菜があります。調味料は塩、胡椒。
パンは人数分あるものとします。
●同行者について
基本的にPC同士を推奨としますが、今回のシナリオに関しては三田村管理のNPCをご指名頂けます(後述)。もちろんソロ参加でもOK。
指名できるのはネームド覚醒者NPCに限ります(受刑者は除く)。一緒に依頼を受けた扱いになります。
●NPCの指名について
PC同士の同行は何名グループでもOKですがNPC指名は1グループにつき1名です。
NPC指名かぶりした場合は別の時間帯として扱われます。
●ご注意
PC、NPC問わず暴力行為はお控え下さい。
村の仕事を一日交替する
●やってほしいこと
・農作物の収穫
・狩り
・話相手
・子どもたちの遊び相手
・料理
その他必要と思われること。全部埋める必要はありません。
●農作物について
麦と野菜(ナス、カボチャ、キャベツ)を収穫します。監督として村民(男2人、女1人)がついてきますが、なんもしたくないので座って見守ります。指示だけします。
●狩りについて
村周辺の森で食肉用の動物を狩ります。狩人(男)が1人、犬を連れて監督としてついてきます。なんもしたくありませんが、弓を持つと引きたくなる性分なので補助はします。
解体と保存処理はこの猟師がやります。
鳥や兎が多く、猪や鹿はほとんど出ないようです。
精神を用いた一般行為判定の難易度0.5で判定し、成功したら大物が見つかる……かも。
●話相手について
老若男女色んな層の話相手です。ご自分の得意分野のお話をどうぞ。
●子どもたちの遊び相手
子どもたちは元気なので外遊びでも中遊びでも。
●料理について
この日取れた肉、農作物は保存するので、既にあるものでなにか作ってほしいと言うことです。食べられるものを作ってくれるなら何でも良いそうです。干し肉と根菜があります。調味料は塩、胡椒。
パンは人数分あるものとします。
●同行者について
基本的にPC同士を推奨としますが、今回のシナリオに関しては三田村管理のNPCをご指名頂けます(後述)。もちろんソロ参加でもOK。
指名できるのはネームド覚醒者NPCに限ります(受刑者は除く)。一緒に依頼を受けた扱いになります。
●NPCの指名について
PC同士の同行は何名グループでもOKですがNPC指名は1グループにつき1名です。
NPC指名かぶりした場合は別の時間帯として扱われます。
●ご注意
PC、NPC問わず暴力行為はお控え下さい。
マスターより
こんにちは三田村です。
これで、私がメインで出すシナリオはおしまいになります。
MSはこのファナティックブラッドが初めてでしたが、たくさんのPCさん、PLさんにお世話になりました。楽しかったです。ありがとうございました。
終了までにまたシナリオを出しましたらよろしくお願いします。
また会う日まで、ごきげんよう。
これで、私がメインで出すシナリオはおしまいになります。
MSはこのファナティックブラッドが初めてでしたが、たくさんのPCさん、PLさんにお世話になりました。楽しかったです。ありがとうございました。
終了までにまたシナリオを出しましたらよろしくお願いします。
また会う日まで、ごきげんよう。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/10/03 00:50