ゲスト
(ka0000)
歪虚の人形工場と秋緑の親子(後編)
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- プレイング締切
- 2019/10/03 07:30
- リプレイ完成予定
- 2019/10/17 07:30
オープニング
●秋緑の親子
ハンター達が突き止めた廃屋敷は、とある商会の別荘である事が判明した。
無断使用されているという事で、屋敷内の確認と何者かが居た場合の排除もお願いされ、紡伎 希(kz0174)は、ハンター達に出す依頼文を記していた。
「搬入路から直接突入……一気に中を制圧するという事で」
張り込みや調査を継続した結果、嫉妬人形を作りだす材料を手引している行商人を捕まえる事が出来た。
なんでも、先の邪神との戦いで人間側に居ては勝ち目はないと邪神側に寝返ろうとした結果、偶然にも嫉妬歪虚と遭遇したという。
歪虚との接触が少なかったみたいで、まだ堕落者や契約者にはなっていなかったのは幸いだっただろう。
「次の搬入のタイミングに合わせてですから、相手も驚くはずです」
敵にはこちらの動きを把握する術がないはずだ。
見張りもいるかもしれないが、そう簡単に見抜けるはずもない。
依頼文もだいたい書き終わった所で、部屋に人が訪ねてきた。
「お仕事中、申し訳ない、希お嬢ちゃん」
入って来たのは、同じ髪と瞳の色を持つおっさん、ルストだった。
【魔装】の拠点で共に暮らす同居人だが、希には妙な親近感があった。
「どうしたのですか、ルスト様」
「嫉妬人形を作り出している屋敷の事でね……話しておこうかと思って」
そう言ったルストに希は微笑んで頷くとソファーに案内した。
しかし、彼は座ろうとはせずに、こう切り出した。
「実は人形の型とりは、あれは私と幾人かの職人で作り出した大切な物なのだ。出来れば、壊して欲しくない」
「お気持ちは分かりますが、負のマテリアルに汚染されている可能性もあります。それに、屋敷の所有者からは不要な物は排除するようにとも言われていますので……」
「そこをなんとか、お願いできませんか?」
なおも食い下がるルストに希は困った表情を浮かべる。
そうでなくとも、戦闘で壊れる可能性もあるのだ。
おまけに、今回は搬入を偽装しての奇襲戦になる。当然のことながらハンター達の装備にはある程度の制限がなされる。
そんな状態で、人形の型取りを残して欲しいというのは……無理があるのではないだろうか。
「……どうしてもですか?」
無理です――と言い放つ事も出来たが、希は一呼吸置いてからそう尋ねた。
きっと、何か理由があるのかもしれない。壊してはいけない大事な理由が。
「あれは……幾度も試行錯誤を繰り返した末に、ようやく作り上げた、大事な型なのです。その為に、多くの時間と労力を皆で費やしました」
「皆……というと、職人仲間ですか?」
「そうです。苦楽を共にしてきた、大事な仲間達です……私にとっては……ですが……」
急に顔をうつむいたルストの反応を不思議そうに思う希。
「……私は故郷を捨て、仲間達と共に仕事をする事を選んだのです。生まれたての赤ん坊と、傲慢歪虚に怯える妻を残して……」
「色々なものを捨て残して、その先に作り上げた大切な品……という事なんですね」
確認するような希の口調がルストの胸に突き刺さった。
これは因果だ。
巡り巡って、自分に降り掛かってきた。それを今更、止めてくれなんて、都合が良すぎるだろう……そう、ルストは心の中で呟いた。
「保証はできませんが、ハンター達には可能な限り影響が出ないように戦って欲しいと伝えておきますね」
「ありがとう……希お嬢ちゃんも行くのかい?」
「勿論です。それほど、大切な品なら私も確りとフォローに入りたいと思いますので」
ニッコリと笑った希に、ルストは目に涙を浮かべる。
彼女に自覚はないのだろう。それでも、この子の優しさを感じられた。
「……もし、どうしようもない場合は……君が壊してくれ。その時は残骸も持って帰って来なくてもいい。少しでも残れば……きっと、心残りになるから……」
ルストは最後にそう告げると、涙を隠しながら、部屋から出ていくのであった。
●歪虚の人形工場
材料の搬入は真夜中であった。
人一人が入れるような大きめな壺に材料を入れたものを小舟に乗せて運ぶのだ。
「見ての通り、壺、あるいは樽の中に入りますので、背丈を超えるような武器は持ち込めません」
希がハンター達に作戦を説明する。
いくら大きめの壺や樽だと言っても、長柄のものまでは入らないようだ。
「それと現地は暗闇ですので、注意が必要です。屋敷の見取り図は資料にある通りとなります」
明かりは必要だが、そうなると手が塞がる。
当然の事ながら、ペットや騎乗の類も不可となるので、この辺り、手段か工夫が必要だろう。
「今回、船頭役は私が行いますので、皆様は遠慮なく壺に入ってて下さいね」
材料を手引していた行商の話によると、搬入路に小舟を入れたら、泳いで戻っていたとの事だ。
詳しくはわからないが、搬入を行う嫉妬人形が幾体かは存在するはず。
「それと、人形の型とりがあるのですが、こちら、大事な品という事なので、可能な限り影響がないように戦闘をお願いしたいです。もっとも、負のマテリアルに汚染されている可能性もありますが」
こうして、ハンター達の突入作戦が開始されるのであった。
ハンター達が突き止めた廃屋敷は、とある商会の別荘である事が判明した。
無断使用されているという事で、屋敷内の確認と何者かが居た場合の排除もお願いされ、紡伎 希(kz0174)は、ハンター達に出す依頼文を記していた。
「搬入路から直接突入……一気に中を制圧するという事で」
張り込みや調査を継続した結果、嫉妬人形を作りだす材料を手引している行商人を捕まえる事が出来た。
なんでも、先の邪神との戦いで人間側に居ては勝ち目はないと邪神側に寝返ろうとした結果、偶然にも嫉妬歪虚と遭遇したという。
歪虚との接触が少なかったみたいで、まだ堕落者や契約者にはなっていなかったのは幸いだっただろう。
「次の搬入のタイミングに合わせてですから、相手も驚くはずです」
敵にはこちらの動きを把握する術がないはずだ。
見張りもいるかもしれないが、そう簡単に見抜けるはずもない。
依頼文もだいたい書き終わった所で、部屋に人が訪ねてきた。
「お仕事中、申し訳ない、希お嬢ちゃん」
入って来たのは、同じ髪と瞳の色を持つおっさん、ルストだった。
【魔装】の拠点で共に暮らす同居人だが、希には妙な親近感があった。
「どうしたのですか、ルスト様」
「嫉妬人形を作り出している屋敷の事でね……話しておこうかと思って」
そう言ったルストに希は微笑んで頷くとソファーに案内した。
しかし、彼は座ろうとはせずに、こう切り出した。
「実は人形の型とりは、あれは私と幾人かの職人で作り出した大切な物なのだ。出来れば、壊して欲しくない」
「お気持ちは分かりますが、負のマテリアルに汚染されている可能性もあります。それに、屋敷の所有者からは不要な物は排除するようにとも言われていますので……」
「そこをなんとか、お願いできませんか?」
なおも食い下がるルストに希は困った表情を浮かべる。
そうでなくとも、戦闘で壊れる可能性もあるのだ。
おまけに、今回は搬入を偽装しての奇襲戦になる。当然のことながらハンター達の装備にはある程度の制限がなされる。
そんな状態で、人形の型取りを残して欲しいというのは……無理があるのではないだろうか。
「……どうしてもですか?」
無理です――と言い放つ事も出来たが、希は一呼吸置いてからそう尋ねた。
きっと、何か理由があるのかもしれない。壊してはいけない大事な理由が。
「あれは……幾度も試行錯誤を繰り返した末に、ようやく作り上げた、大事な型なのです。その為に、多くの時間と労力を皆で費やしました」
「皆……というと、職人仲間ですか?」
「そうです。苦楽を共にしてきた、大事な仲間達です……私にとっては……ですが……」
急に顔をうつむいたルストの反応を不思議そうに思う希。
「……私は故郷を捨て、仲間達と共に仕事をする事を選んだのです。生まれたての赤ん坊と、傲慢歪虚に怯える妻を残して……」
「色々なものを捨て残して、その先に作り上げた大切な品……という事なんですね」
確認するような希の口調がルストの胸に突き刺さった。
これは因果だ。
巡り巡って、自分に降り掛かってきた。それを今更、止めてくれなんて、都合が良すぎるだろう……そう、ルストは心の中で呟いた。
「保証はできませんが、ハンター達には可能な限り影響が出ないように戦って欲しいと伝えておきますね」
「ありがとう……希お嬢ちゃんも行くのかい?」
「勿論です。それほど、大切な品なら私も確りとフォローに入りたいと思いますので」
ニッコリと笑った希に、ルストは目に涙を浮かべる。
彼女に自覚はないのだろう。それでも、この子の優しさを感じられた。
「……もし、どうしようもない場合は……君が壊してくれ。その時は残骸も持って帰って来なくてもいい。少しでも残れば……きっと、心残りになるから……」
ルストは最後にそう告げると、涙を隠しながら、部屋から出ていくのであった。
●歪虚の人形工場
材料の搬入は真夜中であった。
人一人が入れるような大きめな壺に材料を入れたものを小舟に乗せて運ぶのだ。
「見ての通り、壺、あるいは樽の中に入りますので、背丈を超えるような武器は持ち込めません」
希がハンター達に作戦を説明する。
いくら大きめの壺や樽だと言っても、長柄のものまでは入らないようだ。
「それと現地は暗闇ですので、注意が必要です。屋敷の見取り図は資料にある通りとなります」
明かりは必要だが、そうなると手が塞がる。
当然の事ながら、ペットや騎乗の類も不可となるので、この辺り、手段か工夫が必要だろう。
「今回、船頭役は私が行いますので、皆様は遠慮なく壺に入ってて下さいね」
材料を手引していた行商の話によると、搬入路に小舟を入れたら、泳いで戻っていたとの事だ。
詳しくはわからないが、搬入を行う嫉妬人形が幾体かは存在するはず。
「それと、人形の型とりがあるのですが、こちら、大事な品という事なので、可能な限り影響がないように戦闘をお願いしたいです。もっとも、負のマテリアルに汚染されている可能性もありますが」
こうして、ハンター達の突入作戦が開始されるのであった。
解説
●目的
嫉妬歪虚の討伐
●内容
屋敷内に潜む嫉妬歪虚を討伐する
●見取り図(屋敷を上から見た図)
□□□□□
□□◆◆□
□■◆◆□
□ □□□
川川川川川
川:用水路
■:搬入路(スタート位置)
◆:人形工場
●状況
搬入口に到着次第、数体の嫉妬人形が壺を回収してきます
ハンター達が動かなければ、壺や樽はそのまま工場の中に運ばれます
その次に、溶鉱炉のような物が備え付けられた人形製造器械の投入口に投げ込まれます
どのタイミングで動くかはハンター達に任されます
なお、希はハンター達にとって不利にならない形で動く事とします(指示も可)
壺や樽に入る為、170cm以上の武器は持ち込めず、ペットや騎乗の類も不可とします
●味方勢力
紡伎 希(kz0174)
受付嬢兼ハンターの少女。人物の詳細はNPCページ参照の事。【魔装】なし。
●敵勢力
嫉妬歪虚 1体 サイズ3
事件を引き起こしている嫉妬歪虚……だが、人形製造器械と同化している
(ハンター達は相対するまで、それが同化していると知りません)
製造機械は動くことはありませんが、部品やアームなどで攻撃してきます
嫉妬人形 十数体 サイズ1
金属のようなもので造られたマネキンっぽい人形の歪虚。
防御点が高く、属性攻撃にも耐性がある。攻撃方法は刀剣や銃、弓類となる他、連携攻撃を仕掛けてくる
●人形の型
人形製造器械の中の一部品となっています
便宜上、命中部位の9となります。一度でもその部位に攻撃が当たれば、型は歪んでしまい使い物にならなくなります
一度も型に攻撃が当たらずに敵を倒せた場合、型は無事に残ります
なお、戦闘後における人形の型の有無に関しては、依頼の達成度に直接の影響を及ぼしません
※重要※
戦闘ルールに従って判定しますので、プレイングで単に『型を狙わない』だけだと当たってしまう可能性があります
なお、型に攻撃が当たったとしても、それが誰か分かるようにはリプレイ上では描写しません
嫉妬歪虚の討伐
●内容
屋敷内に潜む嫉妬歪虚を討伐する
●見取り図(屋敷を上から見た図)
□□□□□
□□◆◆□
□■◆◆□
□ □□□
川川川川川
川:用水路
■:搬入路(スタート位置)
◆:人形工場
●状況
搬入口に到着次第、数体の嫉妬人形が壺を回収してきます
ハンター達が動かなければ、壺や樽はそのまま工場の中に運ばれます
その次に、溶鉱炉のような物が備え付けられた人形製造器械の投入口に投げ込まれます
どのタイミングで動くかはハンター達に任されます
なお、希はハンター達にとって不利にならない形で動く事とします(指示も可)
壺や樽に入る為、170cm以上の武器は持ち込めず、ペットや騎乗の類も不可とします
●味方勢力
紡伎 希(kz0174)
受付嬢兼ハンターの少女。人物の詳細はNPCページ参照の事。【魔装】なし。
●敵勢力
嫉妬歪虚 1体 サイズ3
事件を引き起こしている嫉妬歪虚……だが、人形製造器械と同化している
(ハンター達は相対するまで、それが同化していると知りません)
製造機械は動くことはありませんが、部品やアームなどで攻撃してきます
嫉妬人形 十数体 サイズ1
金属のようなもので造られたマネキンっぽい人形の歪虚。
防御点が高く、属性攻撃にも耐性がある。攻撃方法は刀剣や銃、弓類となる他、連携攻撃を仕掛けてくる
●人形の型
人形製造器械の中の一部品となっています
便宜上、命中部位の9となります。一度でもその部位に攻撃が当たれば、型は歪んでしまい使い物にならなくなります
一度も型に攻撃が当たらずに敵を倒せた場合、型は無事に残ります
なお、戦闘後における人形の型の有無に関しては、依頼の達成度に直接の影響を及ぼしません
※重要※
戦闘ルールに従って判定しますので、プレイングで単に『型を狙わない』だけだと当たってしまう可能性があります
なお、型に攻撃が当たったとしても、それが誰か分かるようにはリプレイ上では描写しません
マスターより
●挨拶
おはようございます! AdivMSの赤山です。希にとって大事な出来事に繋がるストーリーとして、二話完結のシリーズシナリオとなります!
今回は少し枠が増えています。その代わり、サポート枠がありませんので、ご注意下さい!
●攻略のヒント
壺に入るのは170cmよりも小さい武器……あれ? 身長がそれ以上あるよって方は、暫く窮屈な姿勢で頑張ってもらう事になります。
どのタイミングで壺から出るか、すり合わせは大事なんじゃないでしょうか。
また、人形の型をどうするか、この当たりも煮詰める必要があると思います。
●その他
質問は、何かと壺と縁がある希が対応します。
相談期間が短くなってます! ご注意下さい!
おはようございます! AdivMSの赤山です。希にとって大事な出来事に繋がるストーリーとして、二話完結のシリーズシナリオとなります!
今回は少し枠が増えています。その代わり、サポート枠がありませんので、ご注意下さい!
●攻略のヒント
壺に入るのは170cmよりも小さい武器……あれ? 身長がそれ以上あるよって方は、暫く窮屈な姿勢で頑張ってもらう事になります。
どのタイミングで壺から出るか、すり合わせは大事なんじゃないでしょうか。
また、人形の型をどうするか、この当たりも煮詰める必要があると思います。
●その他
質問は、何かと壺と縁がある希が対応します。
相談期間が短くなってます! ご注意下さい!
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/10/10 17:10
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/10/02 11:47:29 |
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【相談卓】秋晴れを目指して Uisca=S=Amhran(ka0754) エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2019/10/02 22:47:46 |
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質問用 イツキ・ウィオラス(ka6512) エルフ|16才|女性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2019/09/30 19:33:06 |