ゲスト
(ka0000)
【星罰】球形の日常へ
マスター:ゆくなが
このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/11/09 09:00
- リプレイ完成予定
- 2019/11/23 09:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●ブレンネ・シュネートライベン(kz0145)のいろいろ
終わったと言われた日々を生きていた。
ナサニエル・カロッサ(kz0028)が逮捕されてから、ブレンネについて言われていることだった。
「ブレンネはもう終わった」
まるで、アイドル活動に終止符を打つようにいろんな人が口にしていた。
誰が終わりと決めたわけでもないのに、ブレンネはまだ生きているのに、彼女の知らないとことで終わらされてしまった。
ブレンネだってそう言われていることは知っていた。本来なら怒るべきことなはずだ。なのにその言葉にホッとしている自分がいた。
ブレンネは思うのだ。
「終わったってことは、ちゃんとはじまってたってことでしょ」
よかった。あたしはちゃんとそこにいた。
だから、またはじめよう。今までと同じようにはいかないがブレンネ・シュネートライベンをはじめるのだ。
さあ、今日のライブの時間だ。
ブレンネはステージに向かう。
●ヴィレム・マルティンのいろいろ
終わったと思った日々を生きていた。
ヴィレムにとって軍に志願したのは、ピアノを諦めるためだった。自分自身で終止符を打った。とどめをさした。
どこかわだかまりを抱えていても、なんとか軍の訓練にはついていけた。仲間もいた。軍人生活は辛いことばかりじゃなかった。
それなのに、アイドルの歌で戦場に駆り出されて片足を失った。終わりは唐突にやってきた。覚醒者ではない凡庸な兵士であるヴィレムには不具者になってまで軍にいることはできなかった。
わずかな恩給をもらって除隊した。
実家に置きっぱなしのピアノは埃をかぶっていた。
他にすることもなかったのでピアノを整備していた。余計なことを考えたくなかった。それでも、立ったり座ったりの作業ではいやでも片足を失ったことを思い知った。
なんで自分だけこんな目に合わなくちゃいけないのか。
怒りがあった。恨みがあった。夜になると手元が暗くて作業ができなくて仕方なしに横になるのだが、悔しくて眠れなかった。夜の帳は自分と自分を閉じ込めていた。酒を飲んで酩酊から昏睡に似た睡眠をとっていた。
朝なんか来なければいいのに。目なんか覚めなければいいのに。
それなのに陽光で目を覚ますと、すっきりした気持ちになる。
夜の時間に、自分を苛んでいた自分がいつの間にかいなくなっているからだ。
仕方がない、という気持ちでピアノに向かう。
かつて捨てたものが居場所になっていた。
とどめをさしたのに生きていた。いや、もしかしたらゾンビになってしまったのかも。そっちの方が帝国っぽい。
死んでるみたいに生きているのか、生きてるふりして死んでるのか。
どっちだか、もう忘れた。
そんなことよりライブの時間だ。
やっぱり緊張する。まあ、それだけ真摯に弾いてるってことだと思いたい。
●大柳莉子のいろいろ
終われなかった日々を続けていた。
大柳莉子にとって、アイドルは全てだった。
リアルブルーでアイドルの研修生だったのに、クリムゾンウェストに転移してしまった。こんなことはスケジュールのどこにも書いていなかった。
どうしようと困っていたら、リアルブルー文化愛好家でアイドルオタクだったクレーネウス・フェーデルバールと出会った。
彼と一緒に、アイドル活動を帝国で開始した。
結論からいって、それはうまくいなかった。つまりは失敗した。
「アイドル活動をやめよう」と切り出したのはクレーネウスだった。
今の莉子ならわかるが、当時の自分はかなりやつれていたのだ。精神的にぎりぎりだった。それを案じて彼は解散を提案したのだろう。
その後、莉子は転移者であるから覚醒者としてハンター業で日銭を稼いだ。そしてその稼ぎをほとんど酒に使った。
どうにでもなれと思っていた。現実を見るのが辛かった。酔ってないとやっていられなかった。死にたかった。でも死ぬ勇気はなかった。いや、やはり死ねなかったのだ。
今まで自分が聞いてきたアイドルたちの歌、その歌詞に書かれた希望。そして失敗に終わったとしてもアイドルを目指した自分がそれを裏切ることはできないと思った。
死に切れない日々に磨耗して、人にぶつかった。
1人目がブレンネで、2人目がナサニエルだった。
ナサニエルがアイドルに興味を示したために、錬魔院の潤沢な資金を使ってブレンネをステージに立たせ、莉子はプロデューサーになった。
新しいスケジュール帳ができた。スケジュールはみるみる埋まった。
だが、ナサニエルが連れてきた幸運は、彼が去ったと同時にいなくなった。
ナサニエル逮捕後のスケジュールは真っ白になった。
逆風の中で、莉子はなんとかアイドルを続けようとした。
帝都の端にあるクラバックの酒場で歌わせてもらえるようになった。でも、この先どうすると言うのだろう。
ブレンネは作詞作曲をはじめようとしていた。偶々彼女の作詞を見てしまった。
莉子はアイドルが好きだった。そしてブレンネがもっと好きだった。
このまま、アイドルに固執して活動が縮小するくらいなら、ブレンネに合わせたやり方にすべきだ。錬魔院という後ろ盾は失ったが、その分自由にやる。
ブレンネにシンガーソングライターの道を示した。
気がついたら、想像もしなかった景色を見ていた。
こんなはずじゃなかった。
でも、今見ている景色は結構綺麗だった。
●ポエトリーリーディングのような、ブレンネ、ライブ口上
後悔の轍がなかったわけではない。
旅というには向こう見ずだった。
迷い道というには意固地だった。
迷う暇もなく選ばなければいけなかった時もある。
涙が溢れて前が見えなかった。だから、自分が進んでいる方こそが前なのだと言い聞かせて歩いたのだ。
体を汚す血は自分が流したものか返り血かわからないが、それで滑って転んだ日もあった。
馬鹿馬鹿しいと自分で自分を笑うくせに、鏡を見るのは嫌いだったな。
誇りたいこともある。でも笑えない失敗もあった。だから僕たちは今までのことについて聞かれた時、「いろいろあった」と、照れ隠しと恥ずかしさに睫毛を伏せて言う。
でも、今日はそんないろいろについて言いたいことがあります。
それでは聞いてください──。
●傷が癒えるまでに
ハヴァマールが討伐されてから数日経った。
日常に戻ったとはまだまだ言い難い。でも、災厄は過ぎ去ってしまった。
今は少しだけ立ち止まる。これはそんな話だ。
●ブレンネ・シュネートライベン(kz0145)のいろいろ
終わったと言われた日々を生きていた。
ナサニエル・カロッサ(kz0028)が逮捕されてから、ブレンネについて言われていることだった。
「ブレンネはもう終わった」
まるで、アイドル活動に終止符を打つようにいろんな人が口にしていた。
誰が終わりと決めたわけでもないのに、ブレンネはまだ生きているのに、彼女の知らないとことで終わらされてしまった。
ブレンネだってそう言われていることは知っていた。本来なら怒るべきことなはずだ。なのにその言葉にホッとしている自分がいた。
ブレンネは思うのだ。
「終わったってことは、ちゃんとはじまってたってことでしょ」
よかった。あたしはちゃんとそこにいた。
だから、またはじめよう。今までと同じようにはいかないがブレンネ・シュネートライベンをはじめるのだ。
さあ、今日のライブの時間だ。
ブレンネはステージに向かう。
●ヴィレム・マルティンのいろいろ
終わったと思った日々を生きていた。
ヴィレムにとって軍に志願したのは、ピアノを諦めるためだった。自分自身で終止符を打った。とどめをさした。
どこかわだかまりを抱えていても、なんとか軍の訓練にはついていけた。仲間もいた。軍人生活は辛いことばかりじゃなかった。
それなのに、アイドルの歌で戦場に駆り出されて片足を失った。終わりは唐突にやってきた。覚醒者ではない凡庸な兵士であるヴィレムには不具者になってまで軍にいることはできなかった。
わずかな恩給をもらって除隊した。
実家に置きっぱなしのピアノは埃をかぶっていた。
他にすることもなかったのでピアノを整備していた。余計なことを考えたくなかった。それでも、立ったり座ったりの作業ではいやでも片足を失ったことを思い知った。
なんで自分だけこんな目に合わなくちゃいけないのか。
怒りがあった。恨みがあった。夜になると手元が暗くて作業ができなくて仕方なしに横になるのだが、悔しくて眠れなかった。夜の帳は自分と自分を閉じ込めていた。酒を飲んで酩酊から昏睡に似た睡眠をとっていた。
朝なんか来なければいいのに。目なんか覚めなければいいのに。
それなのに陽光で目を覚ますと、すっきりした気持ちになる。
夜の時間に、自分を苛んでいた自分がいつの間にかいなくなっているからだ。
仕方がない、という気持ちでピアノに向かう。
かつて捨てたものが居場所になっていた。
とどめをさしたのに生きていた。いや、もしかしたらゾンビになってしまったのかも。そっちの方が帝国っぽい。
死んでるみたいに生きているのか、生きてるふりして死んでるのか。
どっちだか、もう忘れた。
そんなことよりライブの時間だ。
やっぱり緊張する。まあ、それだけ真摯に弾いてるってことだと思いたい。
●大柳莉子のいろいろ
終われなかった日々を続けていた。
大柳莉子にとって、アイドルは全てだった。
リアルブルーでアイドルの研修生だったのに、クリムゾンウェストに転移してしまった。こんなことはスケジュールのどこにも書いていなかった。
どうしようと困っていたら、リアルブルー文化愛好家でアイドルオタクだったクレーネウス・フェーデルバールと出会った。
彼と一緒に、アイドル活動を帝国で開始した。
結論からいって、それはうまくいなかった。つまりは失敗した。
「アイドル活動をやめよう」と切り出したのはクレーネウスだった。
今の莉子ならわかるが、当時の自分はかなりやつれていたのだ。精神的にぎりぎりだった。それを案じて彼は解散を提案したのだろう。
その後、莉子は転移者であるから覚醒者としてハンター業で日銭を稼いだ。そしてその稼ぎをほとんど酒に使った。
どうにでもなれと思っていた。現実を見るのが辛かった。酔ってないとやっていられなかった。死にたかった。でも死ぬ勇気はなかった。いや、やはり死ねなかったのだ。
今まで自分が聞いてきたアイドルたちの歌、その歌詞に書かれた希望。そして失敗に終わったとしてもアイドルを目指した自分がそれを裏切ることはできないと思った。
死に切れない日々に磨耗して、人にぶつかった。
1人目がブレンネで、2人目がナサニエルだった。
ナサニエルがアイドルに興味を示したために、錬魔院の潤沢な資金を使ってブレンネをステージに立たせ、莉子はプロデューサーになった。
新しいスケジュール帳ができた。スケジュールはみるみる埋まった。
だが、ナサニエルが連れてきた幸運は、彼が去ったと同時にいなくなった。
ナサニエル逮捕後のスケジュールは真っ白になった。
逆風の中で、莉子はなんとかアイドルを続けようとした。
帝都の端にあるクラバックの酒場で歌わせてもらえるようになった。でも、この先どうすると言うのだろう。
ブレンネは作詞作曲をはじめようとしていた。偶々彼女の作詞を見てしまった。
莉子はアイドルが好きだった。そしてブレンネがもっと好きだった。
このまま、アイドルに固執して活動が縮小するくらいなら、ブレンネに合わせたやり方にすべきだ。錬魔院という後ろ盾は失ったが、その分自由にやる。
ブレンネにシンガーソングライターの道を示した。
気がついたら、想像もしなかった景色を見ていた。
こんなはずじゃなかった。
でも、今見ている景色は結構綺麗だった。
●ポエトリーリーディングのような、ブレンネ、ライブ口上
後悔の轍がなかったわけではない。
旅というには向こう見ずだった。
迷い道というには意固地だった。
迷う暇もなく選ばなければいけなかった時もある。
涙が溢れて前が見えなかった。だから、自分が進んでいる方こそが前なのだと言い聞かせて歩いたのだ。
体を汚す血は自分が流したものか返り血かわからないが、それで滑って転んだ日もあった。
馬鹿馬鹿しいと自分で自分を笑うくせに、鏡を見るのは嫌いだったな。
誇りたいこともある。でも笑えない失敗もあった。だから僕たちは今までのことについて聞かれた時、「いろいろあった」と、照れ隠しと恥ずかしさに睫毛を伏せて言う。
でも、今日はそんないろいろについて言いたいことがあります。
それでは聞いてください──。
●傷が癒えるまでに
ハヴァマールが討伐されてから数日経った。
日常に戻ったとはまだまだ言い難い。でも、災厄は過ぎ去ってしまった。
今は少しだけ立ち止まる。これはそんな話だ。
解説
●状況
グランドシナリオ『【星罰】不死なる者へと捧ぐユメ』から数日経過した帝都。
帝都民は帰還しているが、ハヴァマールが壊した後は生々しく残っている。
瓦礫の撤去作業や、修復不能とされた建物の取り壊しなどが行われている。
ちなみにブレンネの活動拠点である酒場は営業再開している。
●できること
ハヴァマールが討伐されてから数日経った帝都で過ごす。
グランドシナリオでのことを振り返ってもいいし、NPC(登場するキャラクターは後述)に会いにいっても良い。
NPCに会う場合、場所はクラバックの酒場になる。
●ブレンネたちがグラシナ時どうしていたのか?
ブレンネ、ヴィレム、莉子、クラバックたちは帝都外に避難していた。
クラバックの酒場は帝都にあるが、帝都の端の方なので、被害にはあっていない。ハンターたちの作戦がうまくいったのでそこまでハヴァマールはたどり着かなかったのだ。
●NPCについて
ブレンネ・シュネートライベン
作詞作曲、ギターの演奏をはじめ順当にレベルを上げている。どんな曲を書いているかといえば、OP中の「●ポエトリーリーディングのような、ブレンネ、ライブ口上」のような感じのもの。
自作の曲は客の評判も良く、持ち曲は増加中。
ヴィレム・マルティン
酒場のピアノ弾き。ブレンネの曲の編曲をしたり、作曲を手伝ったり、酒場でピアノソロしたり、という日々を過ごしている。
不摂生はやめて、酒も控えたのでちょっと痩せたし髪も切った。
大柳莉子
ブレンネのマネージャー。ブレンネの活動をさらに広めるべく、路上ライブを計画するなどしている。
過去にはクレーネウスと組んでいたアイドルだった。うまくいかなかったことは悔しいが、過去のことにはある程度折り合いをつけている。
彼らNPCは結構元気に過ごしている。
グランドシナリオ『【星罰】不死なる者へと捧ぐユメ』から数日経過した帝都。
帝都民は帰還しているが、ハヴァマールが壊した後は生々しく残っている。
瓦礫の撤去作業や、修復不能とされた建物の取り壊しなどが行われている。
ちなみにブレンネの活動拠点である酒場は営業再開している。
●できること
ハヴァマールが討伐されてから数日経った帝都で過ごす。
グランドシナリオでのことを振り返ってもいいし、NPC(登場するキャラクターは後述)に会いにいっても良い。
NPCに会う場合、場所はクラバックの酒場になる。
●ブレンネたちがグラシナ時どうしていたのか?
ブレンネ、ヴィレム、莉子、クラバックたちは帝都外に避難していた。
クラバックの酒場は帝都にあるが、帝都の端の方なので、被害にはあっていない。ハンターたちの作戦がうまくいったのでそこまでハヴァマールはたどり着かなかったのだ。
●NPCについて
ブレンネ・シュネートライベン
作詞作曲、ギターの演奏をはじめ順当にレベルを上げている。どんな曲を書いているかといえば、OP中の「●ポエトリーリーディングのような、ブレンネ、ライブ口上」のような感じのもの。
自作の曲は客の評判も良く、持ち曲は増加中。
ヴィレム・マルティン
酒場のピアノ弾き。ブレンネの曲の編曲をしたり、作曲を手伝ったり、酒場でピアノソロしたり、という日々を過ごしている。
不摂生はやめて、酒も控えたのでちょっと痩せたし髪も切った。
大柳莉子
ブレンネのマネージャー。ブレンネの活動をさらに広めるべく、路上ライブを計画するなどしている。
過去にはクレーネウスと組んでいたアイドルだった。うまくいかなかったことは悔しいが、過去のことにはある程度折り合いをつけている。
彼らNPCは結構元気に過ごしている。
マスターより
こんにちは、あるいはこんばんは。ゆくながです。
【星罰】連動ですが、あまりそこは気にしなくていいと思います。
ちなみにブレンネが「●ポエトリーリーディングのような、ブレンネ、ライブ口上」で「あたしたち」ではなく「僕たち」という言い方をしているのは、歌詞では男女問わず「僕」って一人称使うことが多い気がすると言う偏見によるものです。つまりゆくながの趣味です。深い意味はありません。
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
【星罰】連動ですが、あまりそこは気にしなくていいと思います。
ちなみにブレンネが「●ポエトリーリーディングのような、ブレンネ、ライブ口上」で「あたしたち」ではなく「僕たち」という言い方をしているのは、歌詞では男女問わず「僕」って一人称使うことが多い気がすると言う偏見によるものです。つまりゆくながの趣味です。深い意味はありません。
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/11/20 16:55
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/11/04 21:27:25 |
||
【相談卓】 Uisca=S=Amhran(ka0754) エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2019/11/05 21:55:12 |
||
【質問卓】 Uisca=S=Amhran(ka0754) エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2019/11/06 23:17:33 |