ゲスト
(ka0000)
【AN】歪み広がる波紋の先で
マスター:石田まきば

このシナリオは3日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
関連ユニオン
APV- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/07/07 19:00
- リプレイ完成予定
- 2014/07/18 19:00
オープニング
●
ラテン語で下水道の意味を持つ【Aqua Nigura】の略称である【AN】はゾンネンシュトラール帝国においては定期的に実施されるある掃討作戦の通称だ。
近代都市であるバルトアンデルスの地下を走る下水道の規模は全長1000km以上に及び、迷路のように張り巡らされている。
だが、最新鋭の機導術を誇る代償としての魔導汚染に常に悩まされている帝国の、首都ともなれば下水道の汚染から雑魔が発生するレベルの汚染となるのは避けられない。そう、【AN】とは第一師団による定期的な掃討作戦行動の名称なのだ。この掃討から暫くは下水も安全な場所になる――筈であった。
発端は、大切なものを下水道に落としてしまった子供が雑魔に襲われた事件である。第一師団長オズワルドは、直ちに調査隊を組織し、下水の再調査を命じた。
だが――。
「調査に向かった分隊が行方不明だと?」
第一師団執務室にて、師団長オズワルド老は副師団長・エイゼンシュテインに思わず聞き返す。それにエイゼンシュテインが答えた。
「下水内の伝話からの最後の定期報告は『数が多すぎる』だそうだ」
思案の後、オズワルドが口を開く。
「ヴィルヘルミナには俺から報告しておく人員を再編成しろ。だが――」
副長が答えた。
「この時期の師団は人手が足りん。また、ハンター連中を招集するしかないかもしれんな」
●掃討要員募集
「シャイネ! シャイネは居るですか!」
「あっタングラム様、今すぐお茶淹れますね!」
せわしなく現れたタングラム(kz0016)を見た途端、ぴょんと飛び跳ねる勢いで新しくお茶の支度をするフクカン(kz0035)。ポットにお茶が残っていても、タングラムの為に新しく淹れなおすのが彼の揺るぎない正義だ。
勿論ここではいつも通りの光景なので周囲の誰も驚かない。
(またあの嬢ちゃん面倒なモノ持ってきたな)
(今日はシャイネが被害にあうのか)
むしろ、呆れたような視線が大半だ。
「今日のお茶も美味しいね♪ 今日はこのお茶に詩を捧げようか」
暇なときはAPVに居るシャイネ・エルフハイム(kz0010)も同様で、タングラムの勢いには特に驚くことなく、持っていたカップのお茶を楽しんでいる。
「詩はどーでもいいのです、仕事なのですね!」
どん、と彼の前の机に両手をついて身を乗り出した。結構顔が近い。
「ああっ、タングラム様!?」
フクカンの悲鳴が聞こえるけれど、やはり誰も手は出さない。
「ごきげんいかがかな、タングラム君。仕事とはまた珍しいね、君が行くんじゃ駄目なのかい? 帝国からの仕事なんだろう?」
さりげなくタングラムの肩を押し戻し、笑顔で答える。
「確かにそーですが、私は忙しいのですね。ココの顔ですから引く手数多なのですよ」
「ふふ、そういう事にしてあげようかな」
それで? カップを置いたシャイネが話を聞く体勢になったことを確認してから、タングラムも座りなおして話し出すのだった。
「下水道の大掃除に同行する、いわゆるお役所仕事なのですね」
「先日、救出依頼がオフィスに出ていたのは見たけれど。それ絡みかい?」
「そうなのですね。今、下水道は雑魔がうじゃうじゃ居るのですね」
先日の依頼が切欠で下水道の大掃除をする計画が立ち上がった事。事前に向かった調査隊の報告で、雑魔が大量に発生していること等をタングラムがかいつまんで説明していく。
その話を聞く者は皆、その仕事の規模の大きさを想像し、知らず息を吐いた。シャイネも同様で、少しばかり眉間に皺が寄っている。
「普段でも不純なマテリアル溢れるあの場所に、更に雑魔が溢れているって言うんだね? そしてタングラム君、君は自分が行きたくないから僕に押し付けていると。……それが本音なんだね」
「タングラム様が辛いお仕事をする必要はないです、僕が行ってきます!」
「フクカン、おめーはAPVの仕事をしてればいーのですね!」
「それは僕も同感だよフクカン君。君が居ないとここは成り立たないからね」
「だからシャイネに頼んでいるのですね」
図星をさされたタングラムだが、フクカンの横やりが入って体勢を立て直す。息のあった主従(?)関係なのは周知の事実。
「僕もエルフだから、下水道は苦手なんだけれどね?」
既に引き受けることになる予感に気づきながら、シャイネはあがいてみることにした。
「前に一度、見てみたいって言ってたの、忘れてねーですよ」
その記憶は自分にもあったので、予想通りの答えでもある。
「言ったけれど。雑魔が多いんだろう? いつも以上に不快じゃないのかい?」
「だからシャイネに頼んでいるのですね」
この台詞は二回目だ。これ以上は続けても無駄だろうと、付き合いの長さが告げていた。
「……わかった、引き受けよう。確かに見てみたいのは事実だからね」
「最初からそう言えばいいのです」
「報酬は出るんだろう? でもそれとは別に、今度一つお願いさせてもらうからね、貸し一つ、だよ」
「タッタングラム様はあげませんよ!?」
仕事の話だからと遠慮していたフクカンが、慌てて二人の間に割り込む。その意図に気づいて、首をふりながら笑顔を向けた。
「ふふ、そういう心配は無用だよ。まったく別の事だから……それは後日、だね」
ハンターオフィスの一角で、募集中の依頼を眺めるシャイネ。
「ふふ、これのことみたいだ。確かに、随分と規模の大きい仕事みたいだね」
同行者の欄に自分の名前が添えられた一件を見つけて、改めて目を通す。
下水道は随分と広さがあると聞いている。その全体を調査し、巡回討伐すると言うのだ。募集人数は他に類を見ない。
「僕以外にも、帝国関係者が同行して、その護衛も兼ねたりするんだね……そういうのは堅苦しくなってしまうだろうけど」
自分は彼らと一緒に掃除をする側だ。同じ目線で、新人ハンター達を見れると言うのは貴重な機会だとも感じる。
気付けばシャイネは鼻歌を唄っていた。
「人数が多いと、それだけ面白くなりそうだよね」
面白い出会いもあるといいよね。勿論、仕事が第一だけれど。
ラテン語で下水道の意味を持つ【Aqua Nigura】の略称である【AN】はゾンネンシュトラール帝国においては定期的に実施されるある掃討作戦の通称だ。
近代都市であるバルトアンデルスの地下を走る下水道の規模は全長1000km以上に及び、迷路のように張り巡らされている。
だが、最新鋭の機導術を誇る代償としての魔導汚染に常に悩まされている帝国の、首都ともなれば下水道の汚染から雑魔が発生するレベルの汚染となるのは避けられない。そう、【AN】とは第一師団による定期的な掃討作戦行動の名称なのだ。この掃討から暫くは下水も安全な場所になる――筈であった。
発端は、大切なものを下水道に落としてしまった子供が雑魔に襲われた事件である。第一師団長オズワルドは、直ちに調査隊を組織し、下水の再調査を命じた。
だが――。
「調査に向かった分隊が行方不明だと?」
第一師団執務室にて、師団長オズワルド老は副師団長・エイゼンシュテインに思わず聞き返す。それにエイゼンシュテインが答えた。
「下水内の伝話からの最後の定期報告は『数が多すぎる』だそうだ」
思案の後、オズワルドが口を開く。
「ヴィルヘルミナには俺から報告しておく人員を再編成しろ。だが――」
副長が答えた。
「この時期の師団は人手が足りん。また、ハンター連中を招集するしかないかもしれんな」
●掃討要員募集
「シャイネ! シャイネは居るですか!」
「あっタングラム様、今すぐお茶淹れますね!」
せわしなく現れたタングラム(kz0016)を見た途端、ぴょんと飛び跳ねる勢いで新しくお茶の支度をするフクカン(kz0035)。ポットにお茶が残っていても、タングラムの為に新しく淹れなおすのが彼の揺るぎない正義だ。
勿論ここではいつも通りの光景なので周囲の誰も驚かない。
(またあの嬢ちゃん面倒なモノ持ってきたな)
(今日はシャイネが被害にあうのか)
むしろ、呆れたような視線が大半だ。
「今日のお茶も美味しいね♪ 今日はこのお茶に詩を捧げようか」
暇なときはAPVに居るシャイネ・エルフハイム(kz0010)も同様で、タングラムの勢いには特に驚くことなく、持っていたカップのお茶を楽しんでいる。
「詩はどーでもいいのです、仕事なのですね!」
どん、と彼の前の机に両手をついて身を乗り出した。結構顔が近い。
「ああっ、タングラム様!?」
フクカンの悲鳴が聞こえるけれど、やはり誰も手は出さない。
「ごきげんいかがかな、タングラム君。仕事とはまた珍しいね、君が行くんじゃ駄目なのかい? 帝国からの仕事なんだろう?」
さりげなくタングラムの肩を押し戻し、笑顔で答える。
「確かにそーですが、私は忙しいのですね。ココの顔ですから引く手数多なのですよ」
「ふふ、そういう事にしてあげようかな」
それで? カップを置いたシャイネが話を聞く体勢になったことを確認してから、タングラムも座りなおして話し出すのだった。
「下水道の大掃除に同行する、いわゆるお役所仕事なのですね」
「先日、救出依頼がオフィスに出ていたのは見たけれど。それ絡みかい?」
「そうなのですね。今、下水道は雑魔がうじゃうじゃ居るのですね」
先日の依頼が切欠で下水道の大掃除をする計画が立ち上がった事。事前に向かった調査隊の報告で、雑魔が大量に発生していること等をタングラムがかいつまんで説明していく。
その話を聞く者は皆、その仕事の規模の大きさを想像し、知らず息を吐いた。シャイネも同様で、少しばかり眉間に皺が寄っている。
「普段でも不純なマテリアル溢れるあの場所に、更に雑魔が溢れているって言うんだね? そしてタングラム君、君は自分が行きたくないから僕に押し付けていると。……それが本音なんだね」
「タングラム様が辛いお仕事をする必要はないです、僕が行ってきます!」
「フクカン、おめーはAPVの仕事をしてればいーのですね!」
「それは僕も同感だよフクカン君。君が居ないとここは成り立たないからね」
「だからシャイネに頼んでいるのですね」
図星をさされたタングラムだが、フクカンの横やりが入って体勢を立て直す。息のあった主従(?)関係なのは周知の事実。
「僕もエルフだから、下水道は苦手なんだけれどね?」
既に引き受けることになる予感に気づきながら、シャイネはあがいてみることにした。
「前に一度、見てみたいって言ってたの、忘れてねーですよ」
その記憶は自分にもあったので、予想通りの答えでもある。
「言ったけれど。雑魔が多いんだろう? いつも以上に不快じゃないのかい?」
「だからシャイネに頼んでいるのですね」
この台詞は二回目だ。これ以上は続けても無駄だろうと、付き合いの長さが告げていた。
「……わかった、引き受けよう。確かに見てみたいのは事実だからね」
「最初からそう言えばいいのです」
「報酬は出るんだろう? でもそれとは別に、今度一つお願いさせてもらうからね、貸し一つ、だよ」
「タッタングラム様はあげませんよ!?」
仕事の話だからと遠慮していたフクカンが、慌てて二人の間に割り込む。その意図に気づいて、首をふりながら笑顔を向けた。
「ふふ、そういう心配は無用だよ。まったく別の事だから……それは後日、だね」
ハンターオフィスの一角で、募集中の依頼を眺めるシャイネ。
「ふふ、これのことみたいだ。確かに、随分と規模の大きい仕事みたいだね」
同行者の欄に自分の名前が添えられた一件を見つけて、改めて目を通す。
下水道は随分と広さがあると聞いている。その全体を調査し、巡回討伐すると言うのだ。募集人数は他に類を見ない。
「僕以外にも、帝国関係者が同行して、その護衛も兼ねたりするんだね……そういうのは堅苦しくなってしまうだろうけど」
自分は彼らと一緒に掃除をする側だ。同じ目線で、新人ハンター達を見れると言うのは貴重な機会だとも感じる。
気付けばシャイネは鼻歌を唄っていた。
「人数が多いと、それだけ面白くなりそうだよね」
面白い出会いもあるといいよね。勿論、仕事が第一だけれど。
解説
*【AN】連動における注意事項
【AN】タグのついているシナリオは、同じ場所、同じタイミングで進行している設定となっております
システム上、当シナリオと別の【AN】シナリオに同時に参加することが可能ですが、ドッペルゲンガー現象は避けてください
なお、万が一そう言ったお客様がいらした場合は、「登場は一行だけ」等の処置を取らせていただきます
御理解とご協力のほど、よろしくお願い致します
*目的
下水道内を巡回、担当区画の雑魔を掃討する
*敵情報(行方不明になる前の伝話にて、調査隊のもたらした情報)
・ミジンコ雑魔
人の頭程度の大きさに成長したミジンコ
頭部の触覚で水中を泳ぎ、壁を這い、得物を捕えて引き裂こうとする
そこそこ素早い
複眼が特徴
(稲田SSDのシナリオ【陽光絶えし水面(みなも)は歪み】に出てきた雑魔の弱体化版)
・イタチムシ雑魔
人の頭程度の大きさに成長したイタチムシ
体の表面には棘が発達している
腹部の繊毛で壁を這い、表面の刺を攻撃に使用する
動きは比較的遅い
ぷるぷるとした見た目と、後端が二つに割れているのが特徴
*敵情報(PL情報)
ミジンコ雑魔が1匹いたら、イタチムシ雑魔が10匹いるくらいの割合です
*班わけ
班ごとに、それぞれ別の一区画を担当していただく事になります
相談期間中に【3組】に分かれていただき、
プレイングにて【A】【B】【C】等で、班分けの結果をご記入いただければと思います
ご協力よろしくお願いいたします
なお、うっかり記入ミスをされた方は、石田が何処かの班に割り振ります
*シャイネ
皆さん同様に掃討メンバーとして参加しています
が、タングラムから依頼された【お役所仕事の代理】という立場のため、
別のハンター達と遊撃班を組み、掃討作戦参加者の居場所を行ったり来たりと連絡係のようなことをやっています
*注意
白紙はリプレイに描写することができませんので、ご了承ください
【AN】タグのついているシナリオは、同じ場所、同じタイミングで進行している設定となっております
システム上、当シナリオと別の【AN】シナリオに同時に参加することが可能ですが、ドッペルゲンガー現象は避けてください
なお、万が一そう言ったお客様がいらした場合は、「登場は一行だけ」等の処置を取らせていただきます
御理解とご協力のほど、よろしくお願い致します
*目的
下水道内を巡回、担当区画の雑魔を掃討する
*敵情報(行方不明になる前の伝話にて、調査隊のもたらした情報)
・ミジンコ雑魔
人の頭程度の大きさに成長したミジンコ
頭部の触覚で水中を泳ぎ、壁を這い、得物を捕えて引き裂こうとする
そこそこ素早い
複眼が特徴
(稲田SSDのシナリオ【陽光絶えし水面(みなも)は歪み】に出てきた雑魔の弱体化版)
・イタチムシ雑魔
人の頭程度の大きさに成長したイタチムシ
体の表面には棘が発達している
腹部の繊毛で壁を這い、表面の刺を攻撃に使用する
動きは比較的遅い
ぷるぷるとした見た目と、後端が二つに割れているのが特徴
*敵情報(PL情報)
ミジンコ雑魔が1匹いたら、イタチムシ雑魔が10匹いるくらいの割合です
*班わけ
班ごとに、それぞれ別の一区画を担当していただく事になります
相談期間中に【3組】に分かれていただき、
プレイングにて【A】【B】【C】等で、班分けの結果をご記入いただければと思います
ご協力よろしくお願いいたします
なお、うっかり記入ミスをされた方は、石田が何処かの班に割り振ります
*シャイネ
皆さん同様に掃討メンバーとして参加しています
が、タングラムから依頼された【お役所仕事の代理】という立場のため、
別のハンター達と遊撃班を組み、掃討作戦参加者の居場所を行ったり来たりと連絡係のようなことをやっています
*注意
白紙はリプレイに描写することができませんので、ご了承ください
マスターより
こんにちは、それともこんばんは、石田まきばです。
雑魔の数の暴力と、ハンターの皆様の持久力の勝負です。
一匹一匹は弱いですので、思う存分雑魔相手にハンター無双をしていただければと思います。
ところで戦闘系イベントシナリオ、石田はこれが初挑戦です。
念のため、少しだけ納期を伸ばす形を取らせていただいております。
それでも石田の初めてに付き合ってやるぜ! というハンターの皆様、そして皆様のプレイングを、楽しみにお待ちしております。
それでは、よろしくお願い致します。
雑魔の数の暴力と、ハンターの皆様の持久力の勝負です。
一匹一匹は弱いですので、思う存分雑魔相手にハンター無双をしていただければと思います。
ところで戦闘系イベントシナリオ、石田はこれが初挑戦です。
念のため、少しだけ納期を伸ばす形を取らせていただいております。
それでも石田の初めてに付き合ってやるぜ! というハンターの皆様、そして皆様のプレイングを、楽しみにお待ちしております。
それでは、よろしくお願い致します。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/07/15 02:24
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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相談卓 弥勒 明影(ka0189) 人間(リアルブルー)|17才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2016/11/05 19:14:28 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/07/02 23:36:41 |