ゲスト
(ka0000)
花の輪を繋いで
マスター:石田まきば

- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/05/06 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/05/15 22:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●オプストハイムの少女達
「幸せを配る?」
なあにそれ、売るのではなくて?
友人であり幼馴染でもある双子がもたらした、他人の幸福を祈ってスズランを渡すミュゲの日の話を、とても興味深いと思ったのだ。
デリアの住処はエルフハイムの最奥地、オプストハイム。この場所に暮らしていると、どうしても年長者の話が多くなってしまう事は自分でもわかっていた。
けれど森の外に出かけ、そして戻ってくる者達の声が全く届かないと言う訳ではない。双子の興奮冷めやらぬ様子の話を聞きながら、ぼんやりと考える。
兄のエクゼントは長老達の世話や、時には代行を担う役人として働いているから、同年代の他の者達よりも多少は情報が早く入る方だ……と、思う。
その友人であるシャイネは実際に森の外で活動する吟遊詩人。彼が書いた本は図書館に置かれていることもあって、デリアはそれなりに森の外に詳しいつもりで居た。
(実際に見るのと、本で読むのとは違うんだよね)
わかっていたけれど、外に出るのはなんとなく恐かった。
楽しいと思える話と同じくらい、難しい話も、怖いなと思う話も本で多く知っていたから。
何故なら図書館がこの土地にあるからだ。新しく持ち帰った本、新しく書き留められた本が増える時、それは森の外に出かけていた同朋がオプストハイムに帰って来ているということ。
エクゼントは、その日誰が帰ってきていたかを教えてくれる。だから図書館の新しい本は比較的早く手に取って読む事が出来た。それで外の世界の知識をそれなりに増やすことができている……と、思う。
「想像しかしてなかったからなあ」
私の知識って曖昧な物ばかりだったんだなあ。そうぽつりとつぶやけば、双子が嬉しそうに微笑んで目を細めた。
「デリアも行こう、一緒にやってみようよ」
「この気持ちは行かないと、実際に見ないとわからないよ」
一緒にスズランを集めよう?
四つのアーモンド形の瞳がデリアを見つめる。きらきらと輝いたその瞳を見つめると、自分の瞳にも輝きがうつってくるような気がする。
「……機会があったら外に出てみたいって思っていた、から」
「「それじゃあ決まりね」」
――面白そうな話だね? 僕も……おや、人間の女の子?
――ふふ、女の子達だけじゃ不安だから、護り役……そう、ナイトを呼んでおこうか。
――僕かい? そうだな。残るくらいたくさんあるようなら、こっそり貰いに行こうかな?
●マーフェルスのお守り役
「要するに、イベントの運営ということですか」
急に訪れたシャイネを前に確認を取るユレイテル。いつぞやの急な話はあまりにも重大な話だった。だから居住まいを正して聞いてみれば……今回はそれとはまた違うらしい。
「簡単に言うと、そうなるかな」
くすくすと笑うシャイネに、控えていたパウラがそっと訪ねた。
「……ゼリアさんも来るんですか?」
「そうだね。パウラ君はゼリア君と知り合いだったのかい?」
「図書館に居ましたから」
「そうか、あの子も熱心な読者だものね」
「久しぶりなのでお話もしたいですし……ユレイテル様、私も少し、興味があります」
珍しく積極的に関わりを持とうとするパウラの言葉を聞きながら、これは確かに悪くない話なのかもしれないと考えるユレイテル。
(……このマーフェルスには祭らしい祭は存在しない)
情報を集めたところ、秋から冬にかけて収穫祭があるらしいのだが。
それ以外はほとんど皆無と言っていいほどだ。なにせ近くにピースホライズンがあるから、祭の気分を楽しみたければそちらに行く方が早いのだ。そこはやはり帝国と言う気風に大きな理由があるのだろうと思うのだが……
(街の催しには出ておいた方がいい、と言われても居たからな)
いつぞやハンター達に言われた言葉も併せて思い出す。外部に向けた催しは、選挙くらいしか経験がない。経験者に話を聞くにしても切欠が足りないと思っていた。
時折雑貨屋の店主に手伝いを申し出て店頭で商売の真似ごとをしてみたり、手近な方法は試してみてはいるのだが……
(催しの本場で、実際に行動してみるべきか)
自分達の経験にもなるし、少女達の保護者としての役割も満たせる。特に悪い事情はないが、強いて言うなら準備がほとんど整えられないという事だろうか。
「わかりました。お断りする理由もないですから、私達もピースホライズンに向かいましょう」
その言葉に、嬉しそうに微笑むパウラとシャイネ。
「よかった。明日の朝にはスズランを揃えているだろうからね。君達がこの街に居る時期だと知っていてよかったよ」
「シャイネ殿はどうされますか?」
「ここに来るために、少し疲れてしまったからね」
オプストハイムで少女たちの話を請け負って、大急ぎで出てきたのだ。隣人と呼べる距離ではあるけれど、やはり疲れは生じてしまう。今も随分と遅い時間だ。
「今日はここで休んでいってください、私と同じ部屋になりますが。パウラ、支度を」
「わかりました」
ぱたぱたと奥の部屋にパウラが去るのを見送る。
「助かるよ、明日は寝坊させてもらって、どうしようかな……」
「……一度ゆっくりされるのは如何ですか」
珍しい弱気にも聞こえる言葉に、事情を推察したユレイテルはそうすすめた。
●幸せを運んで
(沢山咲いているところがあってよかった)
エルフハイムの植物は、大人達に怒られてしまうかもしれない。だから商人の少女と出会った街の近くで、スズランの咲いていそうな場所を探したのだ。
「ここならたくさん用意できるね!」
「たくさん幸せくばれるね!」
「……私も、楽しみだな」
二人がスズランを受け取った時に感じた素敵な気持ちを、私も一緒に誰かにあげられたら。
そうしたら、私も一緒に素敵な気持ち……幸せをもらえるんじゃないかな?
「明日、陽が昇ったらすぐに届けに行こう」
「「賛成!」」
お花は生き物。こうして少しずつ命を分けてもらっているのだから。綺麗なうちに、たくさんの人達の笑顔に繋いでいかなくちゃ。
森の外、人の街はまだ話に聞くだけで、怖い気持ちもあるけれど。
同じくらい、楽しみな気持ちもあって。
もうすぐお日様も傾いて、赤く染まり始めたスズラン。一輪摘むごとに、わくわくした気持ちが膨らんでいく気がして。
(楽しい日になったら……いいな)
●オプストハイムの少女達
「幸せを配る?」
なあにそれ、売るのではなくて?
友人であり幼馴染でもある双子がもたらした、他人の幸福を祈ってスズランを渡すミュゲの日の話を、とても興味深いと思ったのだ。
デリアの住処はエルフハイムの最奥地、オプストハイム。この場所に暮らしていると、どうしても年長者の話が多くなってしまう事は自分でもわかっていた。
けれど森の外に出かけ、そして戻ってくる者達の声が全く届かないと言う訳ではない。双子の興奮冷めやらぬ様子の話を聞きながら、ぼんやりと考える。
兄のエクゼントは長老達の世話や、時には代行を担う役人として働いているから、同年代の他の者達よりも多少は情報が早く入る方だ……と、思う。
その友人であるシャイネは実際に森の外で活動する吟遊詩人。彼が書いた本は図書館に置かれていることもあって、デリアはそれなりに森の外に詳しいつもりで居た。
(実際に見るのと、本で読むのとは違うんだよね)
わかっていたけれど、外に出るのはなんとなく恐かった。
楽しいと思える話と同じくらい、難しい話も、怖いなと思う話も本で多く知っていたから。
何故なら図書館がこの土地にあるからだ。新しく持ち帰った本、新しく書き留められた本が増える時、それは森の外に出かけていた同朋がオプストハイムに帰って来ているということ。
エクゼントは、その日誰が帰ってきていたかを教えてくれる。だから図書館の新しい本は比較的早く手に取って読む事が出来た。それで外の世界の知識をそれなりに増やすことができている……と、思う。
「想像しかしてなかったからなあ」
私の知識って曖昧な物ばかりだったんだなあ。そうぽつりとつぶやけば、双子が嬉しそうに微笑んで目を細めた。
「デリアも行こう、一緒にやってみようよ」
「この気持ちは行かないと、実際に見ないとわからないよ」
一緒にスズランを集めよう?
四つのアーモンド形の瞳がデリアを見つめる。きらきらと輝いたその瞳を見つめると、自分の瞳にも輝きがうつってくるような気がする。
「……機会があったら外に出てみたいって思っていた、から」
「「それじゃあ決まりね」」
――面白そうな話だね? 僕も……おや、人間の女の子?
――ふふ、女の子達だけじゃ不安だから、護り役……そう、ナイトを呼んでおこうか。
――僕かい? そうだな。残るくらいたくさんあるようなら、こっそり貰いに行こうかな?
●マーフェルスのお守り役
「要するに、イベントの運営ということですか」
急に訪れたシャイネを前に確認を取るユレイテル。いつぞやの急な話はあまりにも重大な話だった。だから居住まいを正して聞いてみれば……今回はそれとはまた違うらしい。
「簡単に言うと、そうなるかな」
くすくすと笑うシャイネに、控えていたパウラがそっと訪ねた。
「……ゼリアさんも来るんですか?」
「そうだね。パウラ君はゼリア君と知り合いだったのかい?」
「図書館に居ましたから」
「そうか、あの子も熱心な読者だものね」
「久しぶりなのでお話もしたいですし……ユレイテル様、私も少し、興味があります」
珍しく積極的に関わりを持とうとするパウラの言葉を聞きながら、これは確かに悪くない話なのかもしれないと考えるユレイテル。
(……このマーフェルスには祭らしい祭は存在しない)
情報を集めたところ、秋から冬にかけて収穫祭があるらしいのだが。
それ以外はほとんど皆無と言っていいほどだ。なにせ近くにピースホライズンがあるから、祭の気分を楽しみたければそちらに行く方が早いのだ。そこはやはり帝国と言う気風に大きな理由があるのだろうと思うのだが……
(街の催しには出ておいた方がいい、と言われても居たからな)
いつぞやハンター達に言われた言葉も併せて思い出す。外部に向けた催しは、選挙くらいしか経験がない。経験者に話を聞くにしても切欠が足りないと思っていた。
時折雑貨屋の店主に手伝いを申し出て店頭で商売の真似ごとをしてみたり、手近な方法は試してみてはいるのだが……
(催しの本場で、実際に行動してみるべきか)
自分達の経験にもなるし、少女達の保護者としての役割も満たせる。特に悪い事情はないが、強いて言うなら準備がほとんど整えられないという事だろうか。
「わかりました。お断りする理由もないですから、私達もピースホライズンに向かいましょう」
その言葉に、嬉しそうに微笑むパウラとシャイネ。
「よかった。明日の朝にはスズランを揃えているだろうからね。君達がこの街に居る時期だと知っていてよかったよ」
「シャイネ殿はどうされますか?」
「ここに来るために、少し疲れてしまったからね」
オプストハイムで少女たちの話を請け負って、大急ぎで出てきたのだ。隣人と呼べる距離ではあるけれど、やはり疲れは生じてしまう。今も随分と遅い時間だ。
「今日はここで休んでいってください、私と同じ部屋になりますが。パウラ、支度を」
「わかりました」
ぱたぱたと奥の部屋にパウラが去るのを見送る。
「助かるよ、明日は寝坊させてもらって、どうしようかな……」
「……一度ゆっくりされるのは如何ですか」
珍しい弱気にも聞こえる言葉に、事情を推察したユレイテルはそうすすめた。
●幸せを運んで
(沢山咲いているところがあってよかった)
エルフハイムの植物は、大人達に怒られてしまうかもしれない。だから商人の少女と出会った街の近くで、スズランの咲いていそうな場所を探したのだ。
「ここならたくさん用意できるね!」
「たくさん幸せくばれるね!」
「……私も、楽しみだな」
二人がスズランを受け取った時に感じた素敵な気持ちを、私も一緒に誰かにあげられたら。
そうしたら、私も一緒に素敵な気持ち……幸せをもらえるんじゃないかな?
「明日、陽が昇ったらすぐに届けに行こう」
「「賛成!」」
お花は生き物。こうして少しずつ命を分けてもらっているのだから。綺麗なうちに、たくさんの人達の笑顔に繋いでいかなくちゃ。
森の外、人の街はまだ話に聞くだけで、怖い気持ちもあるけれど。
同じくらい、楽しみな気持ちもあって。
もうすぐお日様も傾いて、赤く染まり始めたスズラン。一輪摘むごとに、わくわくした気持ちが膨らんでいく気がして。
(楽しい日になったら……いいな)
解説
*状況
ピースホライズンが「ミュゲの日」の催しで賑わっているようです
スズランの花、スズランを模したお菓子や小物、アクセサリー……等々
街にはスズランに関連した品も並んでいるようです
特に目的の設定はありません、皆様にとって、素敵な一日になりますように!
*ミュゲの日
大事な人に、気になる相手に、スズランを渡して相手の幸せを祈る……フランスの伝統「ミュゲの日」に基づいたものです
ここはクリムゾンウエストのピースホライズンですので、多少の違いはあるかもしれませんね
(ここから下は、行動の参考資料としてどうぞ)
*スズラン配り
ピースホライズンの一角で、スズランを配っている一団が居ます
気が向いたら、一緒にスズランを配ったり、彼らから受け取ったりしてみてください
加工するなどもOKですが、スズランは毒性のある植物ですので食べるのはNGです
*連動
DoLLerMSのシナリオ「幸せの花渡し」と連動しています
そちらに参加したPCにスズランを渡すことも可能ですが、リプレイではお相手の名前を出すことはできませんのでご注意ください
*NPC状況
デリア
スズラン配りの一員
エルフハイム最奥地で暮らしている少女
人の街に来るのは今回が初めて
パウラ
スズラン配りの一員
ユレイテルの秘書として日々を過ごしている少女
上司であるユレイテルと共にデリアたちの手伝いで参加
ユレイテル
ナデルハイムの役人
スズラン配りの責任者
少女達から少し離れた場所で見守りつつ、イベントの運営を勉強中
他NPC
石田の担当NPCリゼリオ勤務のフクカン以外は、特に制限はありません
もし御用がありましたらお声がけください
*注意
白紙はリプレイに描写できません、ご注意くださいませ
参加したらとりあえず『ミュゲの日を楽しむ』とでも送信しておきましょう
ピースホライズンが「ミュゲの日」の催しで賑わっているようです
スズランの花、スズランを模したお菓子や小物、アクセサリー……等々
街にはスズランに関連した品も並んでいるようです
特に目的の設定はありません、皆様にとって、素敵な一日になりますように!
*ミュゲの日
大事な人に、気になる相手に、スズランを渡して相手の幸せを祈る……フランスの伝統「ミュゲの日」に基づいたものです
ここはクリムゾンウエストのピースホライズンですので、多少の違いはあるかもしれませんね
(ここから下は、行動の参考資料としてどうぞ)
*スズラン配り
ピースホライズンの一角で、スズランを配っている一団が居ます
気が向いたら、一緒にスズランを配ったり、彼らから受け取ったりしてみてください
加工するなどもOKですが、スズランは毒性のある植物ですので食べるのはNGです
*連動
DoLLerMSのシナリオ「幸せの花渡し」と連動しています
そちらに参加したPCにスズランを渡すことも可能ですが、リプレイではお相手の名前を出すことはできませんのでご注意ください
*NPC状況
デリア
スズラン配りの一員
エルフハイム最奥地で暮らしている少女
人の街に来るのは今回が初めて
パウラ
スズラン配りの一員
ユレイテルの秘書として日々を過ごしている少女
上司であるユレイテルと共にデリアたちの手伝いで参加
ユレイテル
ナデルハイムの役人
スズラン配りの責任者
少女達から少し離れた場所で見守りつつ、イベントの運営を勉強中
他NPC
石田の担当NPCリゼリオ勤務のフクカン以外は、特に制限はありません
もし御用がありましたらお声がけください
*注意
白紙はリプレイに描写できません、ご注意くださいませ
参加したらとりあえず『ミュゲの日を楽しむ』とでも送信しておきましょう
マスターより
こんにちは、それともこんばんは、石田まきばです。
女の子エルフ増やしました。
ではなかった。4月にイベントシナリオをリリースしていなかったな……等と勝手な使命感で月末に滑り込みです、強引な自覚はあります。
今回は久しぶりに投げっぱなしです、ほのぼの投げっぱなし万歳。
DoLLerMSとプチ連動となっておりますが、「同じ場所」という程度ですのでお互いのリプレイにリンクが多くなる訳ではありません。
特にお誘いあわせでのご参加の際はご注意いただければと思います。
それでは、よろしくお願いします。
女の子エルフ増やしました。
ではなかった。4月にイベントシナリオをリリースしていなかったな……等と勝手な使命感で月末に滑り込みです、強引な自覚はあります。
今回は久しぶりに投げっぱなしです、ほのぼの投げっぱなし万歳。
DoLLerMSとプチ連動となっておりますが、「同じ場所」という程度ですのでお互いのリプレイにリンクが多くなる訳ではありません。
特にお誘いあわせでのご参加の際はご注意いただければと思います。
それでは、よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/05/13 14:45
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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ミュゲの日を楽しもう相談卓 ケイルカ(ka4121) エルフ|15才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/05/06 17:20:33 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/05 19:45:08 |