ゲスト
(ka0000)
商機は我にあり!
マスター:T谷

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/07/18 22:00
- リプレイ完成予定
- 2014/07/27 22:00
オープニング
その日、ハンターズソサエティ本部に訪れたのは、とある村の村長だと名乗る初老の男性だった。
「頼みたいことがある」
男性は、受付嬢が声をかけるまでもなく、そう口を開いた。
聞くに、男性が村長を務める村は、今まさに過疎の憂き目に遭っているらしい。大した特徴もない地味一直線な村での将来に絶望し、ほとんどの若者が都会に出て行ってしまう。それでも何とか、自分の生まれた村を誇りに思い留まってくれる少数の若者で村は保っているのだが、それももう限界に近い。
「そこで、わしは考えた」
村を再興するには、どうすればいいか。何か、村の特産となる品を作れば、商人も集まり、そこから芋づるのように人が増えていくのではないか。
「しかし、我が村の土地は肥沃とは言えん。美味しい野菜や果物などを作ろうとすれば、先にわしの寿命が尽きかねん。かと言って、工芸品などを作る技術もない」
考えに、考え抜いた。知識人も少ない村で、会議に会議を重ねた。無駄な時間だけが過ぎていった。
「そんな時、海に異世界の船が落ちてきたという話を聞いたのじゃ」
異世界の船には、数えきれないほどの人間が乗っていて。しかも、そのほとんどが覚醒者の資質を秘めているのだと。
そして現に、ハンターの数は激増した。
「つまり、じゃ」
そこで男性は一拍を置く。
そして、
「つまり今なら、ハンターの飽和している今なら。村興しのためなどという私欲まみれの依頼でも、受けてもらえるかもしれんということじゃ!」
自信満々にそう言い放った。
●
モモココ、という動物がいる。ふわふわとした体毛を持つ、羊に似た生き物だ。ただし、羊よりも二回りは体が大きく、また縄張り意識、仲間意識が非常に強く、それらを侵すものがいれば苛烈にそれを排除しようとする獰猛さを持つ。
そのモモココは、村の近くにある岩山にしか生息しない希少な生き物だ。その毛は非常にきめ細やかで繊細で、加工すれば極上の肌触りを持った布になる。上手く調達できれば、村興しに使えるのではないか。そんな話は、村の中でも随分前から囁かれていた。
「しかし、一般人のわしらでは、近づくことすら難しい」
優先するべき依頼はたくさんあって、ハンターは忙しい。今までであれば、そんな私的な依頼など恐れ多くて出せたものじゃない。そう、今までであれば。
事情は、すでに一変している。他人にはどうでもいいことであっても、村の将来を考える立場なればもはや物怖じしている段階ではない。
ちょうどいいことにモモココの群れが一つ、山から降りてきている。しかも、群れの中の子供が怪我をしているようで、群れは自由な移動を制限されているようだ。
今ならば、ちゃっかり村を復興させることだって夢ではない。
「どうか、モモココの毛を刈ってきてはくれんか! 報酬はきちんと払う。毛を刈る道具もこちらで用意する。わしらに用意できるものなら、何でも言ってくれて構わん」
男性は、大きく頭を下げた。
その双肩に村の未来を乗せた男の姿には、とても大きな覚悟があった。
頭を上げた男性の瞳には、未来を見据える光があった。
――そして依頼は受理され、
「あ、ちなみに村興しに祭りを行う事になっておる。ハンターは若い者が多いし、体力も余っているじゃろ。刈ってきた毛で作った着ぐるみを着て、祭りも盛り上げてもらうでの。じゃ、よろしく」
男性は笑顔で手を振って、本部を後にした。
「頼みたいことがある」
男性は、受付嬢が声をかけるまでもなく、そう口を開いた。
聞くに、男性が村長を務める村は、今まさに過疎の憂き目に遭っているらしい。大した特徴もない地味一直線な村での将来に絶望し、ほとんどの若者が都会に出て行ってしまう。それでも何とか、自分の生まれた村を誇りに思い留まってくれる少数の若者で村は保っているのだが、それももう限界に近い。
「そこで、わしは考えた」
村を再興するには、どうすればいいか。何か、村の特産となる品を作れば、商人も集まり、そこから芋づるのように人が増えていくのではないか。
「しかし、我が村の土地は肥沃とは言えん。美味しい野菜や果物などを作ろうとすれば、先にわしの寿命が尽きかねん。かと言って、工芸品などを作る技術もない」
考えに、考え抜いた。知識人も少ない村で、会議に会議を重ねた。無駄な時間だけが過ぎていった。
「そんな時、海に異世界の船が落ちてきたという話を聞いたのじゃ」
異世界の船には、数えきれないほどの人間が乗っていて。しかも、そのほとんどが覚醒者の資質を秘めているのだと。
そして現に、ハンターの数は激増した。
「つまり、じゃ」
そこで男性は一拍を置く。
そして、
「つまり今なら、ハンターの飽和している今なら。村興しのためなどという私欲まみれの依頼でも、受けてもらえるかもしれんということじゃ!」
自信満々にそう言い放った。
●
モモココ、という動物がいる。ふわふわとした体毛を持つ、羊に似た生き物だ。ただし、羊よりも二回りは体が大きく、また縄張り意識、仲間意識が非常に強く、それらを侵すものがいれば苛烈にそれを排除しようとする獰猛さを持つ。
そのモモココは、村の近くにある岩山にしか生息しない希少な生き物だ。その毛は非常にきめ細やかで繊細で、加工すれば極上の肌触りを持った布になる。上手く調達できれば、村興しに使えるのではないか。そんな話は、村の中でも随分前から囁かれていた。
「しかし、一般人のわしらでは、近づくことすら難しい」
優先するべき依頼はたくさんあって、ハンターは忙しい。今までであれば、そんな私的な依頼など恐れ多くて出せたものじゃない。そう、今までであれば。
事情は、すでに一変している。他人にはどうでもいいことであっても、村の将来を考える立場なればもはや物怖じしている段階ではない。
ちょうどいいことにモモココの群れが一つ、山から降りてきている。しかも、群れの中の子供が怪我をしているようで、群れは自由な移動を制限されているようだ。
今ならば、ちゃっかり村を復興させることだって夢ではない。
「どうか、モモココの毛を刈ってきてはくれんか! 報酬はきちんと払う。毛を刈る道具もこちらで用意する。わしらに用意できるものなら、何でも言ってくれて構わん」
男性は、大きく頭を下げた。
その双肩に村の未来を乗せた男の姿には、とても大きな覚悟があった。
頭を上げた男性の瞳には、未来を見据える光があった。
――そして依頼は受理され、
「あ、ちなみに村興しに祭りを行う事になっておる。ハンターは若い者が多いし、体力も余っているじゃろ。刈ってきた毛で作った着ぐるみを着て、祭りも盛り上げてもらうでの。じゃ、よろしく」
男性は笑顔で手を振って、本部を後にした。
解説
●目的
モモココの毛を、モモココを傷つけないように刈ってくる。モモココは希少動物であるため、できるだけダメージを与えず毛を刈り取って下さい。できれば四頭分ほど。
●モモココ
馬ほどの体格を持つ、外敵さえいなければ温厚な羊に似た生き物です。群れはオスが二頭、メスが二頭の二組のつがいとその子供たちによって構成されています。外敵が現れると、オスが攻撃を仕掛け、その間にメスが子供を連れて逃げ出す、という行動を取ります。しかし今回、群れの中に足を怪我した子供がおり、その行動が取りづらい状況にあります。そのためオスの個体も普段以上に攻撃的になっているかもしれません。また、メスの個体も攻撃に加わってくる可能性もあります。気をつけて下さい。
●場所
勾配の激しい草原です。背の低い草が群生していますが、特別移動に制限はかかりません。
●村からの支援
無理のない範囲で、道具を用意してくれます。貸し出される毛を刈る道具は、大きめのハサミです。ただしこれを使わなくても、剣でも素手で毟っても構わないそうです。
また、昔から村に伝わる、モモココの鳴き声を模した音を出すことの出来る笛を二つ、貸してもらえます。これを使うことによって、モモココの注意を一瞬だけ逸らすことができます。ただし、これを使うところをモモココに見られてしまうと、それ以降警戒され効果はなくなってしまいます。また、何度も使うことでも違和感を覚えられてしまうのか、効果は薄くなってしまうでしょう。
笛は、長さが五十センチ程度の円筒形の縦笛です。息を吹き込めば誰でも音を出すことができます。
●補足
毛を刈った後、村で祭りが行われます。モモココの頭蓋骨をそのまま利用した着ぐるみで祭りを盛り上げ、毛を商品としてアピールする魂胆です。ちなみに着ぐるみにセンスは皆無であり、全く可愛くありません。そこを何とかしてみると成功度が上がる、かも。
モモココの毛を、モモココを傷つけないように刈ってくる。モモココは希少動物であるため、できるだけダメージを与えず毛を刈り取って下さい。できれば四頭分ほど。
●モモココ
馬ほどの体格を持つ、外敵さえいなければ温厚な羊に似た生き物です。群れはオスが二頭、メスが二頭の二組のつがいとその子供たちによって構成されています。外敵が現れると、オスが攻撃を仕掛け、その間にメスが子供を連れて逃げ出す、という行動を取ります。しかし今回、群れの中に足を怪我した子供がおり、その行動が取りづらい状況にあります。そのためオスの個体も普段以上に攻撃的になっているかもしれません。また、メスの個体も攻撃に加わってくる可能性もあります。気をつけて下さい。
●場所
勾配の激しい草原です。背の低い草が群生していますが、特別移動に制限はかかりません。
●村からの支援
無理のない範囲で、道具を用意してくれます。貸し出される毛を刈る道具は、大きめのハサミです。ただしこれを使わなくても、剣でも素手で毟っても構わないそうです。
また、昔から村に伝わる、モモココの鳴き声を模した音を出すことの出来る笛を二つ、貸してもらえます。これを使うことによって、モモココの注意を一瞬だけ逸らすことができます。ただし、これを使うところをモモココに見られてしまうと、それ以降警戒され効果はなくなってしまいます。また、何度も使うことでも違和感を覚えられてしまうのか、効果は薄くなってしまうでしょう。
笛は、長さが五十センチ程度の円筒形の縦笛です。息を吹き込めば誰でも音を出すことができます。
●補足
毛を刈った後、村で祭りが行われます。モモココの頭蓋骨をそのまま利用した着ぐるみで祭りを盛り上げ、毛を商品としてアピールする魂胆です。ちなみに着ぐるみにセンスは皆無であり、全く可愛くありません。そこを何とかしてみると成功度が上がる、かも。
マスターより
どうも初めまして、T谷です。
羊は、家畜系動物の中ではトップクラスに可愛いと思う今日このごろです。できるだけ優しくしてあげて下さい。
羊は、家畜系動物の中ではトップクラスに可愛いと思う今日このごろです。できるだけ優しくしてあげて下さい。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/07/25 20:09
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/07/13 09:59:53 |
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相談板 ギュンター・ベルンシュタイン(ka0339) 人間(クリムゾンウェスト)|23才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2014/07/18 21:32:49 |