ゲスト
(ka0000)
襲来! 緑の絨毯
マスター:寺岡志乃

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/07/30 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/08/08 19:00
オープニング
目の覚めるような青い空にくっきりと浮かぶ白い雲。肌を刺す強い日差し。
夏がやってきた。
畑仕事は今が勝負時。夏の手入れをきっちりするか怠るかで、秋の収穫の量や質に差が出てしまう。そのため、村人たちはせっせと畑仕事に余念がない。
シグ村では、その日も朝から村人総出で畑に出て、真夏の強い太陽からまだ青い果実を守るための藁を敷き詰めたり、雑草を抜いたり、害虫を取り除いたりと、目を回すほど大忙しだった。
「見てよ、これ。前に草引きしてからまだ1週間も経ってないのに、もうこの高さまできてる」
地面から30センチの高さまで伸びて揺れている雑草を見下ろして、女はふうとため息をつく。
「長雨のあとだからねえ」
脇で同じように草引きをしていた男は笑うと、手を止めて、麦わら帽子のつばの隙間から空を眺めた。
「あんなに太陽が高い。もう昼か」
「あ。じゃあお昼にしましょうか」
女は汚れた軍手を脱ぎながら畦道まで戻ると、日の当たらない方の斜面に置いてあった荷袋を持ち上げました。そしてほかの畑で自分たちと同じように畑の手入れをしている人たちに、「もうお昼ですよ。手を休めて、食事にしませんか?」と声をかけてから、畑の横を流れる川で手を洗っている男の元まで戻って行く。
そうして、久々の上天気に心からうれしそうに目を眇め、斜面を渡る風や土草のにおい、揺れる緑の葉で目を楽しませながら、男と食事をとりつつ午後からの手順を話していたときだった。
おーい、おーい、という呼び声が遠くから聞こえてきた。
「なんだろう?」
「さあ?」
互いを見合って首を振りつつ斜面を上がって畦道に立つと、村の外へ続く道の方から馬を走らせてくる男の姿があった。
すぐにとなり村の男だと分かった。となりと言っても、荷馬車で2日半揺られないといけない距離があったが。
おーい、と呼びかける声は子どもが聞いてもあきらかなほど、切迫感に満ちている。
どうもただ事ではなさそうだと、ほかの村人たちも集まりだした。
「どうした?」
男がたどり着くのを待って訊く。
男は乗ってきた馬に負けないほど息を切らしており、汗でびしょ濡れだった。女の差し出す水をごくごくと飲んで、湿らせたのどで唸るように言う。
「村に、早馬が、きた……。おまえ、たちも、すぐ……知らせに……この先の村……」
「早馬? 知らせ? 何をだ?」
要領を得ない男の言葉に眉をしかめたとき。
「東の山で、出た……。緑、の絨毯だ……!」
それを聞いた村人たちは、全員ひとり残らず顔から血の気を失い、言葉もなく立ち尽くした。
「飛蝗(ひこう)です」
緑の絨毯とは何か? という質問に、ギルド職員・ルエラは簡潔に答えた。
「バッタですね。それが数千匹の大群をつくって群生行動をとる光景がまるで緑の絨毯に見えるということから、一部の地方ではそう呼ばれています」
通常はおとなしい生き物だがこうなったバッタはかなり凶暴で、とにかく周囲にある物なら何でも食らいつき、群がって、わずか数時間で食べ尽くしてしまう。
「一度発生すると数年単位で続き、その通り道には何も住めなくなってしまうんですが……調査によって、今回は発生自体が不自然であることが判明しました。
群れのなかに赤い体色の飛蝗が5匹いて、どうやらこれが雑魔らしいということです。この雑魔がほかの飛蝗たちを操って、群生行動をとらせているようなんです。
この5匹の雑魔を退治すれば、飛蝗は散っていくことが予想されます」
なんだ、虫退治か、という言葉がどこからか漏れ聞こえてきて、ルエラはムッと眼鏡の奥の目を不愉快そうに細めた。
「すでに3つの村が彼らに飲まれ、食い尽くされています。そのなかには、残念ながら逃げ遅れた犠牲者も出ています。
くれぐれも、たかがバッタと侮ることはしないように。彼らは数千匹いるんですから」
夏がやってきた。
畑仕事は今が勝負時。夏の手入れをきっちりするか怠るかで、秋の収穫の量や質に差が出てしまう。そのため、村人たちはせっせと畑仕事に余念がない。
シグ村では、その日も朝から村人総出で畑に出て、真夏の強い太陽からまだ青い果実を守るための藁を敷き詰めたり、雑草を抜いたり、害虫を取り除いたりと、目を回すほど大忙しだった。
「見てよ、これ。前に草引きしてからまだ1週間も経ってないのに、もうこの高さまできてる」
地面から30センチの高さまで伸びて揺れている雑草を見下ろして、女はふうとため息をつく。
「長雨のあとだからねえ」
脇で同じように草引きをしていた男は笑うと、手を止めて、麦わら帽子のつばの隙間から空を眺めた。
「あんなに太陽が高い。もう昼か」
「あ。じゃあお昼にしましょうか」
女は汚れた軍手を脱ぎながら畦道まで戻ると、日の当たらない方の斜面に置いてあった荷袋を持ち上げました。そしてほかの畑で自分たちと同じように畑の手入れをしている人たちに、「もうお昼ですよ。手を休めて、食事にしませんか?」と声をかけてから、畑の横を流れる川で手を洗っている男の元まで戻って行く。
そうして、久々の上天気に心からうれしそうに目を眇め、斜面を渡る風や土草のにおい、揺れる緑の葉で目を楽しませながら、男と食事をとりつつ午後からの手順を話していたときだった。
おーい、おーい、という呼び声が遠くから聞こえてきた。
「なんだろう?」
「さあ?」
互いを見合って首を振りつつ斜面を上がって畦道に立つと、村の外へ続く道の方から馬を走らせてくる男の姿があった。
すぐにとなり村の男だと分かった。となりと言っても、荷馬車で2日半揺られないといけない距離があったが。
おーい、と呼びかける声は子どもが聞いてもあきらかなほど、切迫感に満ちている。
どうもただ事ではなさそうだと、ほかの村人たちも集まりだした。
「どうした?」
男がたどり着くのを待って訊く。
男は乗ってきた馬に負けないほど息を切らしており、汗でびしょ濡れだった。女の差し出す水をごくごくと飲んで、湿らせたのどで唸るように言う。
「村に、早馬が、きた……。おまえ、たちも、すぐ……知らせに……この先の村……」
「早馬? 知らせ? 何をだ?」
要領を得ない男の言葉に眉をしかめたとき。
「東の山で、出た……。緑、の絨毯だ……!」
それを聞いた村人たちは、全員ひとり残らず顔から血の気を失い、言葉もなく立ち尽くした。
「飛蝗(ひこう)です」
緑の絨毯とは何か? という質問に、ギルド職員・ルエラは簡潔に答えた。
「バッタですね。それが数千匹の大群をつくって群生行動をとる光景がまるで緑の絨毯に見えるということから、一部の地方ではそう呼ばれています」
通常はおとなしい生き物だがこうなったバッタはかなり凶暴で、とにかく周囲にある物なら何でも食らいつき、群がって、わずか数時間で食べ尽くしてしまう。
「一度発生すると数年単位で続き、その通り道には何も住めなくなってしまうんですが……調査によって、今回は発生自体が不自然であることが判明しました。
群れのなかに赤い体色の飛蝗が5匹いて、どうやらこれが雑魔らしいということです。この雑魔がほかの飛蝗たちを操って、群生行動をとらせているようなんです。
この5匹の雑魔を退治すれば、飛蝗は散っていくことが予想されます」
なんだ、虫退治か、という言葉がどこからか漏れ聞こえてきて、ルエラはムッと眼鏡の奥の目を不愉快そうに細めた。
「すでに3つの村が彼らに飲まれ、食い尽くされています。そのなかには、残念ながら逃げ遅れた犠牲者も出ています。
くれぐれも、たかがバッタと侮ることはしないように。彼らは数千匹いるんですから」
解説
・目的
飛蝗退治です。
・注意点
飛蝗は数千匹います。ただのバッタですが、彼らは操られているため、攻撃されても逃げずに群がって食らいついてきます。
退治するために有効と思われる物は、何を持って行ってもかまいません。しかし重量のある物、移動の困難な物は相応のリスクがかかりますので、その点ご注意ください。
群れ全体を退治してもいいですし、群れのどこかにいる5匹の赤い飛蝗を探しだしての退治でもかまいません。
赤い飛蝗は攻撃から身を護るため、ほかの飛蝗たちで分厚い球体をつくってその中心にいたり、風の刃を飛ばして攻撃してきたりします。
この風の刃は、カマイタチのように触れる物を切り裂きます。大きさは約5センチ程度です。
現在飛蝗はガイドにありますシグ村を襲撃しています。
村人はすでに全員避難しておりだれも残っていませんが、彼らのためにも村をこれ以上傷つけないようにしてください。
成功度は、村への被害も加味されます。(これは飛蝗、ハンター双方による被害を指します)
村の後ろには畑が広がっています。村に続いて畑まで食い荒らされてしまっては、村人のこうむる被害は壊滅的になってしまいます。
注意が必要ながらも迅速な行動が求められています。無駄に時間を費やすことなく、気をつけて退治にあたりましょう。
飛蝗退治です。
・注意点
飛蝗は数千匹います。ただのバッタですが、彼らは操られているため、攻撃されても逃げずに群がって食らいついてきます。
退治するために有効と思われる物は、何を持って行ってもかまいません。しかし重量のある物、移動の困難な物は相応のリスクがかかりますので、その点ご注意ください。
群れ全体を退治してもいいですし、群れのどこかにいる5匹の赤い飛蝗を探しだしての退治でもかまいません。
赤い飛蝗は攻撃から身を護るため、ほかの飛蝗たちで分厚い球体をつくってその中心にいたり、風の刃を飛ばして攻撃してきたりします。
この風の刃は、カマイタチのように触れる物を切り裂きます。大きさは約5センチ程度です。
現在飛蝗はガイドにありますシグ村を襲撃しています。
村人はすでに全員避難しておりだれも残っていませんが、彼らのためにも村をこれ以上傷つけないようにしてください。
成功度は、村への被害も加味されます。(これは飛蝗、ハンター双方による被害を指します)
村の後ろには畑が広がっています。村に続いて畑まで食い荒らされてしまっては、村人のこうむる被害は壊滅的になってしまいます。
注意が必要ながらも迅速な行動が求められています。無駄に時間を費やすことなく、気をつけて退治にあたりましょう。
マスターより
こんにちは。またははじめまして、寺岡といいます。
今回もよろしくお願いいたします。
今回もよろしくお願いいたします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/08/08 03:31
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 クラリッサ=W・ソルシエール(ka0659) 人間(リアルブルー)|20才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/07/30 15:31:10 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/07/28 01:39:37 |