ゲスト
(ka0000)
【深凄】災禍、水底より来る
マスター:坂上テンゼン

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/08/02 19:00
- リプレイ完成予定
- 2014/08/11 19:00
オープニング
あれが現れてからというもの、この村はまともではなくなってしまった。
はじめは漁に出る男たちだった。
いつもと同じ様に沖に出た漁船が、その日は、手ぶらで帰ってきた。
しかも通常よりはるかに早い帰還だった。
それだけならまだわかる。きわめつけにおかしいのは、男たちが例外なく怯えた顔をしていたことだ。
彼らのうちの一人……40になる儂の孫が言うには、
「海でとてつもなく恐ろしいものを見た」という。
息子はこのの村で生まれ生粋の漁師である儂から手ほどきを受けた生粋の漁師である。
それが驚きのあまり仕事すら放棄するほどの恐ろしいものに遭ったという。
海は確かに恐ろしい。
例えば真夜中に海に放り出され、一人になったときの心細さは筆舌に尽くし難い。
だがそれでも海に二度と出たくなくなるかというと、そこまではならない。
しかし息子はこの件以来漁に出ることはなくなり、絶えず怯え、ちょっとしたことで驚くなど、精神が不安定になって、家にこもって酒ばかりを飲むようになってしまった。
被害にあったのは息子だけではなかった。同じ船にいた漁師は皆そうなったという。同じものを『見た』漁師たちはそれからも増え、皆、おかしくなってしまった。
漁によって成り立っているこの村は、このままでは成り立たなくなってしまう。
儂は息子の恐れているものが何なのか、辛抱強く問いただした。
ほとんど会話が成り立たなかったが、どうにか聞き出したことは、何でも『水面から顔を出した』『幾重にも複雑に枝分かれした触手を持ったおぞましい物体が』『触手を広げ、色を変えながら不気味に蠢く』のを見たという。
その日、10歳になる孫娘がどこからかその噂を聞きつけたらしく、それを調べてまわっていたらしい。
夕方になって帰ってきたのだが、様子がおかしい。孫娘は、いつも言う「ただいま」を言わなかった。
夕食の時も「いただきます」も言わなかった。
孫娘は、喋れなくなってしまっていた。
もはやこうしてはおれぬ。
すでに引退した老体とはいえ、大人しくしているわけにはいかなかった。
街へ行かねば――名前はよく覚えていないが、たしかこう言う事態に対処できる集まりがあったはずだ。
儂が家族にそう言うと、孫娘が無言で儂にすがりつき、指で背中に文字を書いてきた。
――わたしもいく。
この上ない助けだ。儂は弱視で足腰も衰えている……病弱な息子の嫁よりは適任だろう。
「――こちらの依頼人がおっしゃるには、漁村に歪虚が出現したそうです」
リゼリオ・ハンターズソサエティ。少女を伴った老人を指して、職員は語った。
少女は椅子に座った老人の後ろに立って、指で背中をなぞる――弱視の老人にハンターたちのいる方を教えているのだ。
「あなた方が事件を解決してくださるか……」
老人は、知っている範囲で自分の村で起きている事実を語った。
「教えてくだされ……あのようなものが生きていて良いのですか?」
老人は視力の衰えた目で、真っ直ぐにハンター達を見据え、問うた。
はじめは漁に出る男たちだった。
いつもと同じ様に沖に出た漁船が、その日は、手ぶらで帰ってきた。
しかも通常よりはるかに早い帰還だった。
それだけならまだわかる。きわめつけにおかしいのは、男たちが例外なく怯えた顔をしていたことだ。
彼らのうちの一人……40になる儂の孫が言うには、
「海でとてつもなく恐ろしいものを見た」という。
息子はこのの村で生まれ生粋の漁師である儂から手ほどきを受けた生粋の漁師である。
それが驚きのあまり仕事すら放棄するほどの恐ろしいものに遭ったという。
海は確かに恐ろしい。
例えば真夜中に海に放り出され、一人になったときの心細さは筆舌に尽くし難い。
だがそれでも海に二度と出たくなくなるかというと、そこまではならない。
しかし息子はこの件以来漁に出ることはなくなり、絶えず怯え、ちょっとしたことで驚くなど、精神が不安定になって、家にこもって酒ばかりを飲むようになってしまった。
被害にあったのは息子だけではなかった。同じ船にいた漁師は皆そうなったという。同じものを『見た』漁師たちはそれからも増え、皆、おかしくなってしまった。
漁によって成り立っているこの村は、このままでは成り立たなくなってしまう。
儂は息子の恐れているものが何なのか、辛抱強く問いただした。
ほとんど会話が成り立たなかったが、どうにか聞き出したことは、何でも『水面から顔を出した』『幾重にも複雑に枝分かれした触手を持ったおぞましい物体が』『触手を広げ、色を変えながら不気味に蠢く』のを見たという。
その日、10歳になる孫娘がどこからかその噂を聞きつけたらしく、それを調べてまわっていたらしい。
夕方になって帰ってきたのだが、様子がおかしい。孫娘は、いつも言う「ただいま」を言わなかった。
夕食の時も「いただきます」も言わなかった。
孫娘は、喋れなくなってしまっていた。
もはやこうしてはおれぬ。
すでに引退した老体とはいえ、大人しくしているわけにはいかなかった。
街へ行かねば――名前はよく覚えていないが、たしかこう言う事態に対処できる集まりがあったはずだ。
儂が家族にそう言うと、孫娘が無言で儂にすがりつき、指で背中に文字を書いてきた。
――わたしもいく。
この上ない助けだ。儂は弱視で足腰も衰えている……病弱な息子の嫁よりは適任だろう。
「――こちらの依頼人がおっしゃるには、漁村に歪虚が出現したそうです」
リゼリオ・ハンターズソサエティ。少女を伴った老人を指して、職員は語った。
少女は椅子に座った老人の後ろに立って、指で背中をなぞる――弱視の老人にハンターたちのいる方を教えているのだ。
「あなた方が事件を解決してくださるか……」
老人は、知っている範囲で自分の村で起きている事実を語った。
「教えてくだされ……あのようなものが生きていて良いのですか?」
老人は視力の衰えた目で、真っ直ぐにハンター達を見据え、問うた。
解説
敵データ
名称……「アビスポッド」
歪な外殻に覆われた、異常に胴の長い等脚類。海底を這っていて、海面から6mほど体を出せる程の体長。頭から触手を出すことができ、これは半径5m程度まで広がって不気味に色を変えながら蠢く。
その姿を見た者は精神に異常をきたすが、覚醒者なら見た程度で戦闘不能にはならない。
危害を加えられると触手の先から光線を出して攻撃する。この触手には負のマテリアルを大量に帯びており、ちぎることは容易だが、触れるだけでダメージを負うだろう。また、触手に限りいくらでも再生する。
その異質な外見と動作を介して、周囲の観察者の認識をゆがめる事が出来、これを目にしただけであらゆる行動判定にペナルティを受ける可能性がある。 視覚や聴覚を閉ざす事で影響を軽減、遮断する事が可能。
一体のみ。逃げることはない。
戦場
歪虚がいるのは漁港からそう離れていない洋上。海岸など陸地からでも目にすることができる。
舟に乗って戦うことになるだろう。戦場の水深は20m前後。
使える舟はいずれもオールで漕ぐタイプで、
8人が立って戦える大型、4人が立てる中型、2人が立てる小型がある(何隻でも)。
大きいほど安定。また、戦闘中漕ぐ必要はない。
船を操作できる人間は現地にはすでにいないが、戦闘要員でない人間を雇って船を操作させるのは命の危機になりうる。
船自体が攻撃を受け、転覆したり沈むこともある。工夫次第で被害を抑えることもできるだろう。
船から落下もしくは自分から飛び込むなどした場合は、水中戦闘のルールに準じる。
飛び道具を遮るものはない。
敵は逃げたり隠れたりしないため、発見するのには苦労はしないだろう。
その他
現地は精神が不安定になっている人でいっぱいになっており、協力者を募ることはできない。
その代わり、村にあるものを持って行ったり使ったりすることを咎めるものもいないだろう。
名称……「アビスポッド」
歪な外殻に覆われた、異常に胴の長い等脚類。海底を這っていて、海面から6mほど体を出せる程の体長。頭から触手を出すことができ、これは半径5m程度まで広がって不気味に色を変えながら蠢く。
その姿を見た者は精神に異常をきたすが、覚醒者なら見た程度で戦闘不能にはならない。
危害を加えられると触手の先から光線を出して攻撃する。この触手には負のマテリアルを大量に帯びており、ちぎることは容易だが、触れるだけでダメージを負うだろう。また、触手に限りいくらでも再生する。
その異質な外見と動作を介して、周囲の観察者の認識をゆがめる事が出来、これを目にしただけであらゆる行動判定にペナルティを受ける可能性がある。 視覚や聴覚を閉ざす事で影響を軽減、遮断する事が可能。
一体のみ。逃げることはない。
戦場
歪虚がいるのは漁港からそう離れていない洋上。海岸など陸地からでも目にすることができる。
舟に乗って戦うことになるだろう。戦場の水深は20m前後。
使える舟はいずれもオールで漕ぐタイプで、
8人が立って戦える大型、4人が立てる中型、2人が立てる小型がある(何隻でも)。
大きいほど安定。また、戦闘中漕ぐ必要はない。
船を操作できる人間は現地にはすでにいないが、戦闘要員でない人間を雇って船を操作させるのは命の危機になりうる。
船自体が攻撃を受け、転覆したり沈むこともある。工夫次第で被害を抑えることもできるだろう。
船から落下もしくは自分から飛び込むなどした場合は、水中戦闘のルールに準じる。
飛び道具を遮るものはない。
敵は逃げたり隠れたりしないため、発見するのには苦労はしないだろう。
その他
現地は精神が不安定になっている人でいっぱいになっており、協力者を募ることはできない。
その代わり、村にあるものを持って行ったり使ったりすることを咎めるものもいないだろう。
マスターより
坂上テンゼンに御座ります。
狂気と名がつく以上、精神を犯すものもいます。
大規模作戦にも記述のある「異形の外見には独特の呪があるのか、目を奪われてしまうことが有る」「酷い時には狂気に囚われる事すらある」とありますが、この事件は村一つまるごと標的にされてしまったという顛末です。
村を救えるのは、ハンターである貴方達だけです。
*この歪虚の見た目については、ダイオウグソクムシ(本体)やテヅルモヅル(触手部分)を検索していただけるとイメージがつかめるかもしれません(ただし、サイズはかなり違います)。
つかめない方が幸せかもしれません。
狂気と名がつく以上、精神を犯すものもいます。
大規模作戦にも記述のある「異形の外見には独特の呪があるのか、目を奪われてしまうことが有る」「酷い時には狂気に囚われる事すらある」とありますが、この事件は村一つまるごと標的にされてしまったという顛末です。
村を救えるのは、ハンターである貴方達だけです。
*この歪虚の見た目については、ダイオウグソクムシ(本体)やテヅルモヅル(触手部分)を検索していただけるとイメージがつかめるかもしれません(ただし、サイズはかなり違います)。
つかめない方が幸せかもしれません。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/08/08 08:39
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/07/29 06:41:54 |
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作戦相談 レイス(ka1541) 人間(クリムゾンウェスト)|21才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2014/08/02 17:32:28 |