ゲスト
(ka0000)
【初夢】とある田舎の餅つき事情
マスター:芹沢かずい

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在5人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/01/04 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/01/13 22:00
オープニング
※このシナリオは夢シナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。
●冬空の下で
「もう! やっとの思いでハンターになったってのに、やっぱりこの時期は村に戻るしかないわけね……夢オチだったらいいんだけど」
ぼやくリタの願いは、案外的を射ていたりする。
「お姉ちゃん、そっちじゃないわ」
相変わらずリタの手綱を握っているのは、妹のエマ。
姉妹は、雪のちらつくこの時期に故郷の村に戻ってきていた。辺りはすっかり雪に覆われ、近くの森の木々は雪の花を咲かせている。この地域、これから数ヶ月は雪に閉ざされる。
長い冬を乗り切り、春を迎えるための準備をするため、彼女たちは村長に呼び戻されたのだ。
「お姉ちゃん。あの屋根見えてる? ……って、そっちに行ったら……っ!」
ズボバシャンっ!
「いきゃあぁあっ!? 冷たっ!」
例のごとく道を逸れたリタは、深雪に足をとられて滑り落ちるようにすっ転び、ご丁寧に薄氷の張った小川に尻餅をついた。
「だから言ったのに……もう、ほら、掴まって」
「ううう~……最悪」
濡れた衣服に大量の粉雪を纏いつつ、なんとか村へと戻ってきた二人。その背中には大量の薪。リタの手には弓矢もあるが、成果は挙げられなかったようだ。
「新鮮なお肉が欲しかったなぁ……」
「お肉なら村のおばちゃん達が買いそろえてくれるよ。それにしても、ほんと好きだよね、あれ」
「だって美味しいじゃない! 醤油ベースのスープ、煮込まれた柔らかい千切りタマネギに味の染み込んだお肉! スープに絡まったつきたてのお餅がトロトロと……! あたし発案の『肉餅』は最高だと思わない?」
「確かに美味しいよね。……そのネーミングはどうかと思うけど」
台詞の最後はリタには聞こえなかったらしい。ぶつぶつうっとり、肉は豚バラ肉がいいのよ、なんて肉の種類まで語り出した。
テンションをおかしい方向に上昇させるリタ。事前準備の段取りを確認しながら、リタの手綱を取るエマ。
二人は村長の家の裏手、ちょっとした大きさの小屋にやって来た。以前ここで暮らしていたと聞いたことがある。
「相変わらずね。ちょっとこのへっつい、ちゃんと燃えるのかしら」
古風な呼び名は昔から村長が使っていたもので、幼い頃から微妙な訛りを訛りと知らずに覚えてしまった結果でもある。『へっつい』という呼び名は地域によるらしいが、姉妹の場合は落語好きな村長の影響が大きいようだ。一般的には『かまど』と言うのだろうか。
先代村長の手作りで、石のブロックを積み上げて、継ぎ目は粘土質の泥で塗り固めてじっくり乾燥させて作ったものだ。後ろの壁を突き抜けるように、外に向かって煙突が据えられている。……これがよく詰まるのだ、困ったことに。
丸くくり抜かれた上部分には、年季の入った釜がすっぽりと収められている。今は蓋をしてあるが、明日にはこの上に大きな四角い蒸篭が積み上げられ、餅米を蒸かすのだ。
へっついの傍には石臼と杵。その他必要な道具類が積み上げられている。
お分かりだろうか。彼女たちが何故、村に呼び戻されたのか。
「年に一度の恒例行事だもんね。頑張らなきゃ」
「つきたてのお餅は最高よ! あたしも相取り頑張るわよ!」
エマもリタも、気合いを見せる。——そう、餅つきだ。因みに『相取り』とは、つき手の横で餅を捏ねたり、つき具合を確認したりする重要な役割だ。……二年程前から、リタも相取りをさせてもらえることになっているのだが、それが楽しみらしい。
エマはもっぱら外回り担当。道具を洗うのは勿論のこと、餡を包んで『あんころ餅』を作るのがメインになっている。
「たまには違う食べ方もしてみたいけど……」
「そうだね、色んなアイディア聞きたいね」
餅つきをするのは、基本的に室内。人の出入りがあるので、ドアは広く開け放たれているが、たとえ外が吹雪でも支障はない。
明日はテーブルやカセットコンロを並べて、一日お祭り騒ぎになるだろう。一年の締めくくり、良い年を迎えられるように。
●冬空の下で
「もう! やっとの思いでハンターになったってのに、やっぱりこの時期は村に戻るしかないわけね……夢オチだったらいいんだけど」
ぼやくリタの願いは、案外的を射ていたりする。
「お姉ちゃん、そっちじゃないわ」
相変わらずリタの手綱を握っているのは、妹のエマ。
姉妹は、雪のちらつくこの時期に故郷の村に戻ってきていた。辺りはすっかり雪に覆われ、近くの森の木々は雪の花を咲かせている。この地域、これから数ヶ月は雪に閉ざされる。
長い冬を乗り切り、春を迎えるための準備をするため、彼女たちは村長に呼び戻されたのだ。
「お姉ちゃん。あの屋根見えてる? ……って、そっちに行ったら……っ!」
ズボバシャンっ!
「いきゃあぁあっ!? 冷たっ!」
例のごとく道を逸れたリタは、深雪に足をとられて滑り落ちるようにすっ転び、ご丁寧に薄氷の張った小川に尻餅をついた。
「だから言ったのに……もう、ほら、掴まって」
「ううう~……最悪」
濡れた衣服に大量の粉雪を纏いつつ、なんとか村へと戻ってきた二人。その背中には大量の薪。リタの手には弓矢もあるが、成果は挙げられなかったようだ。
「新鮮なお肉が欲しかったなぁ……」
「お肉なら村のおばちゃん達が買いそろえてくれるよ。それにしても、ほんと好きだよね、あれ」
「だって美味しいじゃない! 醤油ベースのスープ、煮込まれた柔らかい千切りタマネギに味の染み込んだお肉! スープに絡まったつきたてのお餅がトロトロと……! あたし発案の『肉餅』は最高だと思わない?」
「確かに美味しいよね。……そのネーミングはどうかと思うけど」
台詞の最後はリタには聞こえなかったらしい。ぶつぶつうっとり、肉は豚バラ肉がいいのよ、なんて肉の種類まで語り出した。
テンションをおかしい方向に上昇させるリタ。事前準備の段取りを確認しながら、リタの手綱を取るエマ。
二人は村長の家の裏手、ちょっとした大きさの小屋にやって来た。以前ここで暮らしていたと聞いたことがある。
「相変わらずね。ちょっとこのへっつい、ちゃんと燃えるのかしら」
古風な呼び名は昔から村長が使っていたもので、幼い頃から微妙な訛りを訛りと知らずに覚えてしまった結果でもある。『へっつい』という呼び名は地域によるらしいが、姉妹の場合は落語好きな村長の影響が大きいようだ。一般的には『かまど』と言うのだろうか。
先代村長の手作りで、石のブロックを積み上げて、継ぎ目は粘土質の泥で塗り固めてじっくり乾燥させて作ったものだ。後ろの壁を突き抜けるように、外に向かって煙突が据えられている。……これがよく詰まるのだ、困ったことに。
丸くくり抜かれた上部分には、年季の入った釜がすっぽりと収められている。今は蓋をしてあるが、明日にはこの上に大きな四角い蒸篭が積み上げられ、餅米を蒸かすのだ。
へっついの傍には石臼と杵。その他必要な道具類が積み上げられている。
お分かりだろうか。彼女たちが何故、村に呼び戻されたのか。
「年に一度の恒例行事だもんね。頑張らなきゃ」
「つきたてのお餅は最高よ! あたしも相取り頑張るわよ!」
エマもリタも、気合いを見せる。——そう、餅つきだ。因みに『相取り』とは、つき手の横で餅を捏ねたり、つき具合を確認したりする重要な役割だ。……二年程前から、リタも相取りをさせてもらえることになっているのだが、それが楽しみらしい。
エマはもっぱら外回り担当。道具を洗うのは勿論のこと、餡を包んで『あんころ餅』を作るのがメインになっている。
「たまには違う食べ方もしてみたいけど……」
「そうだね、色んなアイディア聞きたいね」
餅つきをするのは、基本的に室内。人の出入りがあるので、ドアは広く開け放たれているが、たとえ外が吹雪でも支障はない。
明日はテーブルやカセットコンロを並べて、一日お祭り騒ぎになるだろう。一年の締めくくり、良い年を迎えられるように。
解説
●この時期恒例の行事・餅つきの手伝いをお願いします。
リタ「当日はへっついに火をおこすことから始まるわ!」
エマ「火が消えないようにするのは勿論だけど、釜の水も無くならないように気をつけなきゃならないんだよね」
リタ「火傷に注意ね! 火傷と言えば相取りもそうだわ。蒸し上がったばかりの熱々のお米を捏ねるのよ」
エマ「室内と言っても寒いから、しっかり防寒しないとだし」
リタ「そんな苦労があるからこそ、つきたての美味しいお餅を味わえるのよ!」
●当日、どんなことをやってみたいかをお書き添え下さい。
『杵を持ったら体力が続く限りつき続ける!』とか、『良く分からないから美味しいお餅ができるまで外で遊んでる』なんてものでも。
美味しいお餅レシピがあれば、是非教えて頂きたいです。
●リタ・エマ流餅つきの流れ
火をおこしてお湯を沸かし、蒸篭に餅米を入れて釜の上にセット。蒸篭は四角い三升サイズ。
蒸し上がった餅米をあらかじめ熱湯で温めておいた石臼に入れ、まずは捏ねる。つかない。ひたすら捏ね続けます。この捏ね具合が良ければ、この時点で八割方餅になります。
相取りは飛び散った米を臼に戻したり、ひっくり返したり。ぱあんっ! と真ん中を叩いたらそれが合図。リズミカルにつき始めます。
米粒のぽろぽろが無くなったら完成!
片栗粉を敷いたテーブルに移動して、あんころ餅にしたり、肉餅にしたり。食べ方色々。あとは木箱に伸して、切り餅用に形を整えて終了。これが一サイクルです。
あくまで基本的な流れですので、アドバイス的なものでも良いですし、面白いアイディアがありましたら、プレイングにお書き添え頂けると嬉しいです。
リタ「当日はへっついに火をおこすことから始まるわ!」
エマ「火が消えないようにするのは勿論だけど、釜の水も無くならないように気をつけなきゃならないんだよね」
リタ「火傷に注意ね! 火傷と言えば相取りもそうだわ。蒸し上がったばかりの熱々のお米を捏ねるのよ」
エマ「室内と言っても寒いから、しっかり防寒しないとだし」
リタ「そんな苦労があるからこそ、つきたての美味しいお餅を味わえるのよ!」
●当日、どんなことをやってみたいかをお書き添え下さい。
『杵を持ったら体力が続く限りつき続ける!』とか、『良く分からないから美味しいお餅ができるまで外で遊んでる』なんてものでも。
美味しいお餅レシピがあれば、是非教えて頂きたいです。
●リタ・エマ流餅つきの流れ
火をおこしてお湯を沸かし、蒸篭に餅米を入れて釜の上にセット。蒸篭は四角い三升サイズ。
蒸し上がった餅米をあらかじめ熱湯で温めておいた石臼に入れ、まずは捏ねる。つかない。ひたすら捏ね続けます。この捏ね具合が良ければ、この時点で八割方餅になります。
相取りは飛び散った米を臼に戻したり、ひっくり返したり。ぱあんっ! と真ん中を叩いたらそれが合図。リズミカルにつき始めます。
米粒のぽろぽろが無くなったら完成!
片栗粉を敷いたテーブルに移動して、あんころ餅にしたり、肉餅にしたり。食べ方色々。あとは木箱に伸して、切り餅用に形を整えて終了。これが一サイクルです。
あくまで基本的な流れですので、アドバイス的なものでも良いですし、面白いアイディアがありましたら、プレイングにお書き添え頂けると嬉しいです。
マスターより
今日和、芹沢かずいです。
『夢シナリオ』ということで、設定をちょっとリアルに近付けてみました。……というより、餅つきは我が家の恒例行事だったりします。
時節柄、こんなシナリオを思いついたのですが、大人数でわいわいやるのが楽しくて、朝早くて結構疲れることもありますが、芹沢の好きな行事です。餅が好きなんです(笑)。
『へっつい』という呼び方は、父親の影響。芹沢の言葉が微妙に訛っているのも、リタ・エマの理由と同じです。
因みに我が家では『あんころ餅』ではなく『あんこ餅』。
あまり深く考えずに、体力の続く限り楽しんで美味しいお餅を食べる。そんなシナリオを思い浮かべております。
『夢シナリオ』ということで、設定をちょっとリアルに近付けてみました。……というより、餅つきは我が家の恒例行事だったりします。
時節柄、こんなシナリオを思いついたのですが、大人数でわいわいやるのが楽しくて、朝早くて結構疲れることもありますが、芹沢の好きな行事です。餅が好きなんです(笑)。
『へっつい』という呼び方は、父親の影響。芹沢の言葉が微妙に訛っているのも、リタ・エマの理由と同じです。
因みに我が家では『あんころ餅』ではなく『あんこ餅』。
あまり深く考えずに、体力の続く限り楽しんで美味しいお餅を食べる。そんなシナリオを思い浮かべております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/01/09 17:36
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/01/03 12:07:46 |
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雑談の卓 ユリアン・クレティエ(ka1664) 人間(クリムゾンウェスト)|21才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2016/01/04 21:26:00 |