※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。

●帝国の空へ
　プエル(kz0127)はグラズヘイム王国において休息およびやることを考えていたが、とある噂を耳にして動かずにはいられなかった。
「レチタティーヴォ様が残していた物？　気になる」
　きっと素敵な物に違いない。
「なら、僕は見に行ってみるべきだよね」
　おとなしくしていろとエクエスには言われていたが、部下にまかせっきりも良くない。レチタティーヴォみたいな演出家になるには自分がやらねばならいのだ。
　きちんと服を着て、武器も持って、レチタティーヴォを模した大切な人形は自分のベッドに寝かしつけた。
「やっぱり、お前もくる？」
　プエルはレチタティーヴォの形をした人形を肩掛け鞄に他の荷物と一緒にいれる。町で買ったチョコレート菓子とティーバッグやミネラルウオーター。必要そうなものは入れてある。
　しかし、ゾンネンシュラール帝国への道のりは遠い。
「空が飛べたらなぁ」
　ぼんやりと空を眺める。
「ガルドブルムがうらやましいなぁ」
　ここにはいない相手を思う。どこかで遠目に見た記憶があるが、記憶は定かではない。
「あれ？　なんか空飛んでる？」
　プエルは木の陰に隠れる。
　怖い物なら困る。
　目の前に下りてきたのはワイバーンだ。それも、鞍と手綱が付いている。
「……うーん、これは……」
　プエルは恐る恐る木の陰から出てくる。
　おっかなびっくりプエルは近づく。
「誰かのペットだったのかな……乗ってもいいのかな……」
　プエルが鐙に足を掛けてもワイバーンは動かずじっとしているため、そのまま鞍に座った。視界が一気に高くなる。
「楽しいっ！　わ、わああ！」
　ワイバーンは翼を広げた。
「ちょ、ちょっと待って！？」
　プエルはあわてて手綱を握る。馬と同じ要領でいいのかと不安もあったが、ワイバーンが飛ぶに任せた。
　空高く飛ぶワイバーンにわくわくしながらプエルは旅を楽しむ。
　ゾンネンシュラール帝国の空の上にやって来たのだった、出会ったワイバーンにしがみついて。
「ふわあああ、すごいや」
　眼下に広がる平原と戦いの傷跡。
「大きな人形だなぁ……魔導アーマーとかＣＡＭとかいう奴？　すごいなぁ……動いてる？」
　プエルはワイバーンに下りてもらうようお願いした。
「歪虚と人間がいる？　魔導アーマー取ろうとしているのかな。僕でも遊べる？　あ、これがあったら面白いことできるかなっ！」
　プエルはわくわくしつつ考える、大きな金属でできた人形なら操れるはずだと。
　だが眺めていて気付いたことがある。魔導アーマーやデュミナスに憑りついている人形はレチタティーヴォの物のようだった。
「うーん、僕じゃ、『どいて』って言いにくいなぁ」
　良い案は浮かばない。レチタティーヴォの物であれば攻撃はできないと考えるから。
「まさに、箱庭！　……ふふっ」
　歪虚も人間も必死に残骸を奪おうとしたり、攻撃したり忙しい。眺めているプエルは楽しくなってきた。
「結局、これ眺めるしかないかなぁ……何か、ピッとすると面白くなるねっ！　でも、僕じゃレチタティーヴォ様の思いの境地にたどり着けないや……うっ。帰ろうかな……」
　ワイバーンの向きを反転させようとした時、プエルは飛んでくる物体に気付いた。急いで回避行動させるが、体勢を崩してしまう。
「うわああああ」
　プエルは落ちて地面に倒れる。幸いだったのは、低空だったことだ。
「いたた……どうしよう……」
　プエルは途方に暮れて、岩陰に隠れることにしたのだった。

●依頼
「――というわけで、帝国領北部州フレーベルニンゲン平原においてデュミナスや魔導アーマーの回収が行われているんですよ。壊れてしまっているので動きませんが……いえ、だから回収作業のお手伝いをお願いしているんですよね……」
　ハンターオフィスの職員は溜息をもらす。
「歪虚も回収しているみたいなので結構、大変みたいです。ほら、機体を動かしちゃったりできるみたいで。ただ、歪虚自体も攻撃されているんですよね」
　それは誰かが遊んでいるのではとハンターは思うが。
「そうですよね……。気を付けて行って来て下さい。あ、回収がメーンじゃなくて、確実に歪虚を減らすということで構いません。今回、貸し出せるものはないので、どのあたりでどんな状況か確認してきていただけるだけでも十分です。そこに回収部隊が行けばいいんですから」
　つまりは基本は調査と歪虚殲滅、出来れば回収と言うことかとハンターが尋ねる。
「そうです。よろしくご検討ください！」

　基本は調査と歪虚退治、できれば機体の回収。
　ユニット可ですが、なくても問題ありません。

●戦場
　平原。
　遮蔽物は自然物およびデュミナス等の残骸。

●敵勢力
　・デュミナス（通常装備）×１　時々アサルトライフル撃ったり、シールド倒している。人形が腕や足など何か所に２～３体ずつ引っ付いる。

　・魔導アーマー×１　アイアンボールで殴ってくる、時々転がる。デュミナスと同じく、人形が付いています。

　・ミニゾンビ　サイズゼロでたくさんいる。数体一組で目標物に張り付いて行動阻害している。なお、攻撃するなら、噛みつき、ひっかき。

　・通常ゾンビ　サイズ１。親分然としつつミニゾンビたちと共に戦ってます。

　・巨大な骸骨×１　サイズ２。ゾンビ以外を攻撃をしている。巨大な骨の鈍器を所有。

　・人形たち　高さ３０センチくらいのマネキンのような物。黙々とくっついて機械を動かしている。

　・ワイバーン×１　高いところを旋回しており、撤退はしないように見えます。（戦闘になるかは不明）

●憂悦孤唱プエル
　レチタティーヴォの配下。とりあえず、気になったのでやってきました。
　遮蔽物はたくさんあるので、かくれんぼの要領で帰るつもりです。でも、出来ればワイバーンに乗って帰ると楽だなと考えています。
　武装状態は大剣とナイフ等所持。剣技は範囲、魔法は単体・範囲両方持ってます。

●注意事項
　システムとして通常のシナリオにおいてユニットを持ちこむ設定がありません。ユニットを持ち込んだ場合、リプレイ執筆に当たりお客様のユニットページを参照することとなります。そのため、出発後リプレイが来るまでユニットの装備変更や売りに出したりしないでいただけますようお願いします。
　お手数をおかけいたしますが、ユニットを連れて参加される方はよろしくお願いします。

　こんにちは。
　告知に日程を記載しましたが、まったく変わってしまいました。日程繰り延べの予定としています。大変申し訳ありません。

　さて、プエルはレチタティーヴォの残したことが気になって単身、行ったことのない帝国領へ。レチタティーヴォのお蔭であちこち飛び回っています。
　できれば「大きい金属の人形、どっちか欲しい」ところですが、あきらめモードです。ややこしい事態に巻き込まれる前に帰りたい……。
　よろしくお願いします。