ゲスト
(ka0000)
未来に刻む勝利を 第2話
マスター:赤山優牙
このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,300
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/02/18 09:00
- リプレイ完成予定
- 2016/03/03 09:00
オープニング
●龍尾城の一室
「なるほど。蒼人は無事に十鳥城への潜入に成功したと」
立花院 紫草 (kz0126)が柔らかい物腰で椅子に腰かけながら言った。
西方からの客人を招く特別な一室だ。畳ではなく、板の間に西方風のテーブルと椅子が置かれている。
「はい。そして、これが現在判明している十鳥城内の状況となります」
資料の束を差しだしたのは紡伎 希(kz0174)だった。
いつもの赤いドレス姿ではなく、今はハンターズ・ソサエティの受付嬢の制服姿である。
彼女が蒼人と共に十鳥城へと向かわなかった理由は、蒼人からの連絡係だからだ。
「……抜け道は今後も使用できるよう、定期的な確認は必要になりますが、それは希殿にお任せします」
「畏まりました」
その旨を素早くメモに記録する希。
少女の手がふと、止まる。
「住民の避難路……としてでしょうか?」
抜け道を使って住民達を避難させるには、それなりに準備も必要だろう。
だが、紫草は静かに首を横に振った。さらさらの灰髪が揺れる。
「あくまでも、十鳥城は住民が蜂起しての解放が目的です」
大将軍の言葉を受け、希は少し考える――そして、一つの結論に行きついた。
「分かりました。その時が来たら、即、依頼を出せるように準備致します」
「希殿は飲み込みが早くて助かります」
爽やかに微笑んだ紫草。
まったく歳を感じさせない。
「蒼人様には、なんと?」
「城下町の状況をより深く調べるようにと伝えて下さい」
長い間、憤怒の歪虚の勢力域に存在しながら、なぜ、人が生き残っていたのか。
なにか理由があるはずだ。具体的な活動に移るには、その理由を知る必要がある。
●二人の歪虚
轟々と炎が迸り、1体の歪虚が焼かれた。
その哀れな歪虚は黒こげになった所を、真っ黒い巨大な犬に喰われる。
「矢嗚文に見つかるだけではなく、言付けを命令される情けない部下なぞ、いない!」
巨大な犬の姿をした歪虚の名は災狐。歪虚王、九蛇頭尾大黒狐 獄炎の近親者と自称している。
災狐の部下は、十鳥城を奪う為に忍び込むも、城主である矢嗚文に見つかってしまったのだ。
おまけに、立ち入る事を認めないという伝言まで寄こしてきた。
「今度こそ、潜入しろ。いいな! 絶対にだ!」
周囲を焼け尽す勢いの炎。
部下達は一斉に駆け出した。このままここに残っていても焼き殺されるだけだからだ。
矢嗚文 熊信(やおぶみ くまのぶ)は十鳥城の城主であると同時に、エトファリカ連邦を裏切った堕落者である。
歪虚王、九蛇頭尾大黒狐 獄炎が、ハンター達に討伐された話しは既に聞き及んでいる。
「まさか、あれを倒せるとはな……人とは大したものだ」
歪虚王の強さは、よく分かっている。
「だが、無条件で十鳥城をいかなる存在にも開け渡したりはしない事に変わりはない!」
災狐の部下が町に忍び込んだのは把握している。
殺すのは容易かったが敢えて掴まえて逃がした。警告をさせたが、これで引き下がるわけがないはずだ。
「契約に基づき、この城と町は我のものだ」
かつて繁栄を誇った城下町の風景は、既にそこには無かった。
●十鳥城城下町
抜け穴と繋がっていた廃屋で蒼人が本国からの連絡を受けていた。
連絡してきたのは、希ではなく、連絡係の男だった。
「希ちゃんは元気でしたか?」
「はぁ、あの受付嬢はいつも通りに見えましたが」
連絡係の男は、受付嬢を頭に思い浮かべた。確かに、可愛い。だが、どこかしら淡々とした所を感じる。それに、男にとっては娘みたいな年頃の少女である。さほど気にならないというのが正直な所だ。
「希ちゃんに、これを渡して欲しい!」
いかにも恋文ですって感じで蒼人が男に手紙を渡した。
「……また、ですか……持っていく、こちらの身にもなって下さい」
「そう言わずに!」
「めげない人ですねぇ。どうせ、また破られるだけですよ」
前回も私的な手紙を渡したのだが、希は中を確認すると冷淡な表情で手紙をビリビリに破いて棄てていた。
「人の大事な手紙を破るなんて事を、僕はしないけどね。お・と・な、だから」
本国からの連絡の手紙を破ったら大人どころか、任務に支障が出るでしょうと心の中で連絡係の男は思った。
そして、蒼人は自身に届いた手紙を読む。
「なるほど。まずは町の状況把握からだね」
クイクイっと眼鏡の位置を直しながら蒼人はそんな言葉を口にしたのであった。
「なるほど。蒼人は無事に十鳥城への潜入に成功したと」
立花院 紫草 (kz0126)が柔らかい物腰で椅子に腰かけながら言った。
西方からの客人を招く特別な一室だ。畳ではなく、板の間に西方風のテーブルと椅子が置かれている。
「はい。そして、これが現在判明している十鳥城内の状況となります」
資料の束を差しだしたのは紡伎 希(kz0174)だった。
いつもの赤いドレス姿ではなく、今はハンターズ・ソサエティの受付嬢の制服姿である。
彼女が蒼人と共に十鳥城へと向かわなかった理由は、蒼人からの連絡係だからだ。
「……抜け道は今後も使用できるよう、定期的な確認は必要になりますが、それは希殿にお任せします」
「畏まりました」
その旨を素早くメモに記録する希。
少女の手がふと、止まる。
「住民の避難路……としてでしょうか?」
抜け道を使って住民達を避難させるには、それなりに準備も必要だろう。
だが、紫草は静かに首を横に振った。さらさらの灰髪が揺れる。
「あくまでも、十鳥城は住民が蜂起しての解放が目的です」
大将軍の言葉を受け、希は少し考える――そして、一つの結論に行きついた。
「分かりました。その時が来たら、即、依頼を出せるように準備致します」
「希殿は飲み込みが早くて助かります」
爽やかに微笑んだ紫草。
まったく歳を感じさせない。
「蒼人様には、なんと?」
「城下町の状況をより深く調べるようにと伝えて下さい」
長い間、憤怒の歪虚の勢力域に存在しながら、なぜ、人が生き残っていたのか。
なにか理由があるはずだ。具体的な活動に移るには、その理由を知る必要がある。
●二人の歪虚
轟々と炎が迸り、1体の歪虚が焼かれた。
その哀れな歪虚は黒こげになった所を、真っ黒い巨大な犬に喰われる。
「矢嗚文に見つかるだけではなく、言付けを命令される情けない部下なぞ、いない!」
巨大な犬の姿をした歪虚の名は災狐。歪虚王、九蛇頭尾大黒狐 獄炎の近親者と自称している。
災狐の部下は、十鳥城を奪う為に忍び込むも、城主である矢嗚文に見つかってしまったのだ。
おまけに、立ち入る事を認めないという伝言まで寄こしてきた。
「今度こそ、潜入しろ。いいな! 絶対にだ!」
周囲を焼け尽す勢いの炎。
部下達は一斉に駆け出した。このままここに残っていても焼き殺されるだけだからだ。
矢嗚文 熊信(やおぶみ くまのぶ)は十鳥城の城主であると同時に、エトファリカ連邦を裏切った堕落者である。
歪虚王、九蛇頭尾大黒狐 獄炎が、ハンター達に討伐された話しは既に聞き及んでいる。
「まさか、あれを倒せるとはな……人とは大したものだ」
歪虚王の強さは、よく分かっている。
「だが、無条件で十鳥城をいかなる存在にも開け渡したりはしない事に変わりはない!」
災狐の部下が町に忍び込んだのは把握している。
殺すのは容易かったが敢えて掴まえて逃がした。警告をさせたが、これで引き下がるわけがないはずだ。
「契約に基づき、この城と町は我のものだ」
かつて繁栄を誇った城下町の風景は、既にそこには無かった。
●十鳥城城下町
抜け穴と繋がっていた廃屋で蒼人が本国からの連絡を受けていた。
連絡してきたのは、希ではなく、連絡係の男だった。
「希ちゃんは元気でしたか?」
「はぁ、あの受付嬢はいつも通りに見えましたが」
連絡係の男は、受付嬢を頭に思い浮かべた。確かに、可愛い。だが、どこかしら淡々とした所を感じる。それに、男にとっては娘みたいな年頃の少女である。さほど気にならないというのが正直な所だ。
「希ちゃんに、これを渡して欲しい!」
いかにも恋文ですって感じで蒼人が男に手紙を渡した。
「……また、ですか……持っていく、こちらの身にもなって下さい」
「そう言わずに!」
「めげない人ですねぇ。どうせ、また破られるだけですよ」
前回も私的な手紙を渡したのだが、希は中を確認すると冷淡な表情で手紙をビリビリに破いて棄てていた。
「人の大事な手紙を破るなんて事を、僕はしないけどね。お・と・な、だから」
本国からの連絡の手紙を破ったら大人どころか、任務に支障が出るでしょうと心の中で連絡係の男は思った。
そして、蒼人は自身に届いた手紙を読む。
「なるほど。まずは町の状況把握からだね」
クイクイっと眼鏡の位置を直しながら蒼人はそんな言葉を口にしたのであった。
解説
●目的
城下町での情報収集
●内容
城下町で十鳥城と城下町の情報を集める
●十鳥城
天ノ都より南西の方角に位置する
高い城壁と深い掘りに囲まれた平城と城下町。本丸と天守閣は城下町の中に、掘りと石垣に囲まれている
●城下町
住民の数は、西方の一般的な小さい町と同じ位。
ほとんどが廃墟同然の家並みだが、大通りや闇市場には人の姿がまばらに確認できる
ハンター達の姿を見ても驚く人は少ない(その理由も存在します)が、話しを聞くと驚くかもしれない
行ける目安は以下の通り
大通り
闇市場
歓楽街
廃墟街
大広場
田畑
●遭遇戦
唐突にゾンビやスケルトンの様な雑魔や憤怒に属する歪虚と遭遇する場合があります。
というか、遭遇する可能性の方が高いです。
駆け出しハンターでも簡単に倒せる程度の雑魔です。
●登場人物
大轟寺 蒼人(だいごうじ そうと)
武家四十八家門、第九位大轟寺家の当主。16歳。クラスは武士(闘狩人)で、対人戦なら強い
年相応の思春期を迎えた眼鏡男子。スメラギ大好き。西方大好き。そして、二刀流(
紡伎 希
ハンターズソサエティの受付嬢見習い。ふわゆる緑髪の可愛い少女
質問卓には顔を出しますが、依頼には同行しません
立花院 紫草
エトファリカ武家四十八家門、第一位立花院家当主にして「八代目征夷大将軍」
依頼には同行しません
城下町での情報収集
●内容
城下町で十鳥城と城下町の情報を集める
●十鳥城
天ノ都より南西の方角に位置する
高い城壁と深い掘りに囲まれた平城と城下町。本丸と天守閣は城下町の中に、掘りと石垣に囲まれている
●城下町
住民の数は、西方の一般的な小さい町と同じ位。
ほとんどが廃墟同然の家並みだが、大通りや闇市場には人の姿がまばらに確認できる
ハンター達の姿を見ても驚く人は少ない(その理由も存在します)が、話しを聞くと驚くかもしれない
行ける目安は以下の通り
大通り
闇市場
歓楽街
廃墟街
大広場
田畑
●遭遇戦
唐突にゾンビやスケルトンの様な雑魔や憤怒に属する歪虚と遭遇する場合があります。
というか、遭遇する可能性の方が高いです。
駆け出しハンターでも簡単に倒せる程度の雑魔です。
●登場人物
大轟寺 蒼人(だいごうじ そうと)
武家四十八家門、第九位大轟寺家の当主。16歳。クラスは武士(闘狩人)で、対人戦なら強い
年相応の思春期を迎えた眼鏡男子。スメラギ大好き。西方大好き。そして、二刀流(
紡伎 希
ハンターズソサエティの受付嬢見習い。ふわゆる緑髪の可愛い少女
質問卓には顔を出しますが、依頼には同行しません
立花院 紫草
エトファリカ武家四十八家門、第一位立花院家当主にして「八代目征夷大将軍」
依頼には同行しません
マスターより
●ご挨拶
皆さま、いかがお過ごしですか? ついに始まりましたシリーズシナリオの第2話。
右見ても左見ても謎ばかりの十鳥城。蒼人の希に送った手紙の内容は大した事ないのでスルーしていいです。
●攻略のヒント
どんな風に住民に接して、どんな風に聞き出すか。
聞き込みだけではなく、得られる情報……なんかもあるかもしれません。現地調査とはなにか原点に戻っていただければと思います。
皆さま、いかがお過ごしですか? ついに始まりましたシリーズシナリオの第2話。
右見ても左見ても謎ばかりの十鳥城。蒼人の希に送った手紙の内容は大した事ないのでスルーしていいです。
●攻略のヒント
どんな風に住民に接して、どんな風に聞き出すか。
聞き込みだけではなく、得られる情報……なんかもあるかもしれません。現地調査とはなにか原点に戻っていただければと思います。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/02/24 05:39
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
相談卓です メトロノーム・ソングライト(ka1267) エルフ|14才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2016/02/17 22:45:19 |
||
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/02/13 22:24:06 |