ゲスト
(ka0000)
未来に刻む勝利を 第4話
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在6人 / 6~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/03/18 07:30
- リプレイ完成予定
- 2016/04/01 07:30
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●龍尾城の一室
「十鳥城の城主、矢嗚文との武闘会で勝てば、十鳥城の支配者となれる……という事ですか」
報告書を読み終えた立花院 紫草 (kz0126)は天井を仰ぎ見た。
蒼人と共に送り込ませているハンター達が武闘会に勝てば、十鳥城は解放される。
「それでは、足らないのです……」
「紫草様?」
向かい合う様に座っていた紡伎 希(kz0174)が疑問の声をあげた。
ハンター達が矢嗚文を倒し、十鳥城を解放する。それでは足りないというのだ。
「あくまでも、住民による蜂起。これが肝心なのです」
それは紫草が拘り続けた事である。
「……住民達の変革、それこそが必要という事ですか?」
「十鳥城は歪虚の勢力に呑まれ、孤立し、城主が歪虚と契約して辛うじて生き残ってきました。彼らは戦い続けた。その結末を、第三者で着けてるという事は……」
ある意味、彼らの戦いは、宙に浮いたまま終わる。
果たしてそれで意味があるのか。真に勝ったと言えるのだろうか。
「その様な勝ち方を、矢嗚文は望んでいない……そのような気がするのです」
神妙な表情の紫草を見て、希はある言葉を思い出していた。
緑髪の少女と呼ばれていた時の事だ。
「『本当の望みは、自ら掴み取る物』という事ですか……できるのでしょうか? 長年、傷つき、苦しんできた住民達に」
「その為に、蒼人とハンター達を送り込んでいるのです。きっと、彼らを変えてくれると、私は信じています」
「……では、あくまでも『住民の蜂起による解放』という事で、準備を進めます」
エトファリカ連邦国としても指を咥えて見ているだけではない。
希は蜂起の際に必要な準備の1つを任されていた。
一礼をして退出した希の後、紫草は誰に向かってもなく、言葉を発する。
「鳴月家の牡丹……女将軍に連絡を」
壁か天井か、どこからか御意と返事が静かに響いた。
●城下町のある酒場にて
代官は酒の入った徳利を振った。中身は既にない。
つまらなさそうに投げようとして――もったいないと思い直して、板の床に置く。
「お前は、住民を一斉蜂起させたい、と」
視線の先には、眼鏡男子、大轟寺 蒼人が険しい顔付きをしている。
二人は、これから先の事を話し合っている最中だった。
「本国はあくまでも、住民による蜂起によっての解放ですからね」
「はっ! 馬鹿言っちゃいけねぇぜ! 今更、蜂起したい奴なんかいねーよ!」
これまで、何度か……今の代官の前の世代でも蜂起はあった。
勇気ある人々が立ち上がり、事を起こしたがいずれも失敗した。
「今は状況が違うはずです。なにしろ、我々は獄炎を打ち破ったのですから」
自信満々に胸を張る蒼人。
蒼人自身が獄炎を打ち破ったわけではないが、彼もあの時、影ながら戦いを繰り広げていたのは事実だ。
「俺は乗る事はねぇぜ。獄炎を倒したっていうなら、その軍勢でこの町を解放すればいい」
「攻城戦となれば、どれだけの被害が出るか……」
「蜂起したとしても結果は同じだ」
二人の視線が宙でぶつかり合った。
「しょせん、堕落者の配下というわけか」
「てめぇ、死にてぇみたいだなぁ!」
一触触発とはこの事。
店が壊されては堪らないと、酒場の主人が慌てた様子で、つまみを持って割って入った。
「まぁまぁ、ほら、見て下さい。なかなか手に入らない逸品ですよ」
二人の男は睨みながらつまみに箸を向けたのであった。
●抜け穴と通じる屋敷にて
蒼人が床に転がった。
「だめだー。私では、だめだー」
ゴロゴロと転がって、そんな言葉を発していた。
なにがダメかと言えば、住民による一斉蜂起を訴えかけたが、相手にもしてくれなかったのだ。
住民のまとめ役である代官からの協力が得られなかった事も大きい。
「もういいよ。矢嗚文倒して解決で」
一斉蜂起できなくとも、城主を倒せば、城と住民は解放できる。
「それに、災狐の配下の連中も、なんだか怪しい動きをしているみたいだし」
城下町に潜んでいると思われる災狐の配下は、特に目立った悪さはしていない。
だが、なにか、虎視眈眈と狙っている気がしないでもないのだ。
そこまで頭の中で思った時だった、蒼人は転がるのを急に止めた。
「……まさか、災狐が狙っているのは……」
ピンと来た。
当初は矢嗚文を倒して、新たな支配者になる事を狙っていたと思っていた。
次に、武闘会直後を狙ってくると予想していた。
「なんで、こんな単純な事に気がつかなかったんだ!」
十鳥城の周辺の歪虚勢力域は後退している。
特に十鳥城から東の方角にある長江は、先のチョコレート解放戦線の件で歪虚勢力が一掃されていた。
そう遠くない将来、十鳥城周辺の勢力域も変わるはずだ。となると、歪虚側から見れば、勢力域を失う前に城下町に残っているマテリアルを根こそぎ奪っていくつもりだとしたら……。
「武闘会で身動きが取れない矢嗚文の隙を狙って、城下町の住民に……」
蒼人は言葉を失った。
本国に連絡して武家を集め、部隊を編成して……とてもじゃないが間に合わない。
では、少しずつ住民を抜け道を使って脱出……まだ周囲は歪虚勢力域が残っており、危険過ぎる。
「となると……」
やるしかない。
住民達に一斉蜂起を。
矢嗚文との武闘会の間、災狐の配下と戦って時間を稼ぐのだ。
蒼人は抜け穴がある隠し扉を見つめた。
ここまで共にしたハンター達だけが、頼りだったからだ。
●龍尾城の一室
「十鳥城の城主、矢嗚文との武闘会で勝てば、十鳥城の支配者となれる……という事ですか」
報告書を読み終えた立花院 紫草 (kz0126)は天井を仰ぎ見た。
蒼人と共に送り込ませているハンター達が武闘会に勝てば、十鳥城は解放される。
「それでは、足らないのです……」
「紫草様?」
向かい合う様に座っていた紡伎 希(kz0174)が疑問の声をあげた。
ハンター達が矢嗚文を倒し、十鳥城を解放する。それでは足りないというのだ。
「あくまでも、住民による蜂起。これが肝心なのです」
それは紫草が拘り続けた事である。
「……住民達の変革、それこそが必要という事ですか?」
「十鳥城は歪虚の勢力に呑まれ、孤立し、城主が歪虚と契約して辛うじて生き残ってきました。彼らは戦い続けた。その結末を、第三者で着けてるという事は……」
ある意味、彼らの戦いは、宙に浮いたまま終わる。
果たしてそれで意味があるのか。真に勝ったと言えるのだろうか。
「その様な勝ち方を、矢嗚文は望んでいない……そのような気がするのです」
神妙な表情の紫草を見て、希はある言葉を思い出していた。
緑髪の少女と呼ばれていた時の事だ。
「『本当の望みは、自ら掴み取る物』という事ですか……できるのでしょうか? 長年、傷つき、苦しんできた住民達に」
「その為に、蒼人とハンター達を送り込んでいるのです。きっと、彼らを変えてくれると、私は信じています」
「……では、あくまでも『住民の蜂起による解放』という事で、準備を進めます」
エトファリカ連邦国としても指を咥えて見ているだけではない。
希は蜂起の際に必要な準備の1つを任されていた。
一礼をして退出した希の後、紫草は誰に向かってもなく、言葉を発する。
「鳴月家の牡丹……女将軍に連絡を」
壁か天井か、どこからか御意と返事が静かに響いた。
●城下町のある酒場にて
代官は酒の入った徳利を振った。中身は既にない。
つまらなさそうに投げようとして――もったいないと思い直して、板の床に置く。
「お前は、住民を一斉蜂起させたい、と」
視線の先には、眼鏡男子、大轟寺 蒼人が険しい顔付きをしている。
二人は、これから先の事を話し合っている最中だった。
「本国はあくまでも、住民による蜂起によっての解放ですからね」
「はっ! 馬鹿言っちゃいけねぇぜ! 今更、蜂起したい奴なんかいねーよ!」
これまで、何度か……今の代官の前の世代でも蜂起はあった。
勇気ある人々が立ち上がり、事を起こしたがいずれも失敗した。
「今は状況が違うはずです。なにしろ、我々は獄炎を打ち破ったのですから」
自信満々に胸を張る蒼人。
蒼人自身が獄炎を打ち破ったわけではないが、彼もあの時、影ながら戦いを繰り広げていたのは事実だ。
「俺は乗る事はねぇぜ。獄炎を倒したっていうなら、その軍勢でこの町を解放すればいい」
「攻城戦となれば、どれだけの被害が出るか……」
「蜂起したとしても結果は同じだ」
二人の視線が宙でぶつかり合った。
「しょせん、堕落者の配下というわけか」
「てめぇ、死にてぇみたいだなぁ!」
一触触発とはこの事。
店が壊されては堪らないと、酒場の主人が慌てた様子で、つまみを持って割って入った。
「まぁまぁ、ほら、見て下さい。なかなか手に入らない逸品ですよ」
二人の男は睨みながらつまみに箸を向けたのであった。
●抜け穴と通じる屋敷にて
蒼人が床に転がった。
「だめだー。私では、だめだー」
ゴロゴロと転がって、そんな言葉を発していた。
なにがダメかと言えば、住民による一斉蜂起を訴えかけたが、相手にもしてくれなかったのだ。
住民のまとめ役である代官からの協力が得られなかった事も大きい。
「もういいよ。矢嗚文倒して解決で」
一斉蜂起できなくとも、城主を倒せば、城と住民は解放できる。
「それに、災狐の配下の連中も、なんだか怪しい動きをしているみたいだし」
城下町に潜んでいると思われる災狐の配下は、特に目立った悪さはしていない。
だが、なにか、虎視眈眈と狙っている気がしないでもないのだ。
そこまで頭の中で思った時だった、蒼人は転がるのを急に止めた。
「……まさか、災狐が狙っているのは……」
ピンと来た。
当初は矢嗚文を倒して、新たな支配者になる事を狙っていたと思っていた。
次に、武闘会直後を狙ってくると予想していた。
「なんで、こんな単純な事に気がつかなかったんだ!」
十鳥城の周辺の歪虚勢力域は後退している。
特に十鳥城から東の方角にある長江は、先のチョコレート解放戦線の件で歪虚勢力が一掃されていた。
そう遠くない将来、十鳥城周辺の勢力域も変わるはずだ。となると、歪虚側から見れば、勢力域を失う前に城下町に残っているマテリアルを根こそぎ奪っていくつもりだとしたら……。
「武闘会で身動きが取れない矢嗚文の隙を狙って、城下町の住民に……」
蒼人は言葉を失った。
本国に連絡して武家を集め、部隊を編成して……とてもじゃないが間に合わない。
では、少しずつ住民を抜け道を使って脱出……まだ周囲は歪虚勢力域が残っており、危険過ぎる。
「となると……」
やるしかない。
住民達に一斉蜂起を。
矢嗚文との武闘会の間、災狐の配下と戦って時間を稼ぐのだ。
蒼人は抜け穴がある隠し扉を見つめた。
ここまで共にしたハンター達だけが、頼りだったからだ。
解説
●目的
住民の説得と戦闘訓練
●内容
城下町の住民達へ、一斉蜂起への説得と戦闘訓練
●住民
疲弊した生活が続いて疲れきっています。
また、それなりに大人数ですので、全員を集めるのは不可能な状態です。
だれに、
どのように、
どんなふうに、
という事をハンター達で決めて説得と戦闘訓練をお願いします。
なお、城下町には武器という武器はほとんどありません。
●代官
城下町にてブラブラしていますので、会話は可能です。
●大轟寺 蒼人
抜け穴と通じる屋敷にて、本国への報告書を作成中です。会話は可能です。
●矢嗚文 熊信
広場に居ます。
ただし、接触できるのは、1回だけとなります。戦闘する気はない様子です。
●災狐の配下達
廃墟街に潜んでいます。
探し出せば、何体か発見できますが、逃亡を最優先しています。
逃げ切れないと悟れば立ち向かってきます。
住民の説得と戦闘訓練
●内容
城下町の住民達へ、一斉蜂起への説得と戦闘訓練
●住民
疲弊した生活が続いて疲れきっています。
また、それなりに大人数ですので、全員を集めるのは不可能な状態です。
だれに、
どのように、
どんなふうに、
という事をハンター達で決めて説得と戦闘訓練をお願いします。
なお、城下町には武器という武器はほとんどありません。
●代官
城下町にてブラブラしていますので、会話は可能です。
●大轟寺 蒼人
抜け穴と通じる屋敷にて、本国への報告書を作成中です。会話は可能です。
●矢嗚文 熊信
広場に居ます。
ただし、接触できるのは、1回だけとなります。戦闘する気はない様子です。
●災狐の配下達
廃墟街に潜んでいます。
探し出せば、何体か発見できますが、逃亡を最優先しています。
逃げ切れないと悟れば立ち向かってきます。
マスターより
●ご挨拶
いよいよ、終局に向かって来ました。日常シナリオですが、大事な場面でもあります。
●攻略のヒント
代官や蒼人の心境……なんかも、達成度に影響します。
ですが、あれもこれもと手を伸ばすと中途半端になりがちです。
役割をキチッと決めて臨んでいただければと思います。
いよいよ、終局に向かって来ました。日常シナリオですが、大事な場面でもあります。
●攻略のヒント
代官や蒼人の心境……なんかも、達成度に影響します。
ですが、あれもこれもと手を伸ばすと中途半端になりがちです。
役割をキチッと決めて臨んでいただければと思います。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/03/27 20:39
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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質問の卓 メトロノーム・ソングライト(ka1267) エルフ|14才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2016/03/15 17:02:36 |
|
![]() |
相談卓です メトロノーム・ソングライト(ka1267) エルフ|14才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2016/03/17 22:52:28 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/03/14 20:02:45 |