ゲスト
(ka0000)
【AP】消え去る世界(ラグナロク)
マスター:DoLLer

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/04/11 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/04/20 22:00
オープニング
※このシナリオは夢シナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。
「エカテリーナ……」
「あら、灰色の騎士様。無事でしたの」
灰色の騎士と呼ばれた白い鎧を身にまとった男は、身体のあちこちを闇に蝕まれながらも這いずるようにして、謁見室に入ってきた。
そこで見たのはいつもの無骨な城の世界ではなかった。多種多様な魔法陣が地面にも天井にも、空中にすら歯車のようにしてひしめき、回っている。まるで破滅に導く運命の歯車のようだ。
そこに一人佇む女主人のエカテリーナは瀕死の騎士に優雅に挨拶すると、ピンヒールでその頭を踏みにじって微笑んだ。
「困りましたわ。今、魔法実験の本番ですの。雑談をする時間もとれないのでまた明日にしてくださいません?」
「明日が、来るものなら、そうしますけど、ね」
灰色の騎士は白いマントの下から闇の光を迸らせ、エカテリーナの踏みつけを弾き飛ばすと、上半身を延ばして光り輝く剣を引き抜いた。
「明日ごと呑みこむつもりでしょう。その魔法陣……破滅の、魔法陣は」
「あら。灰色の騎士様は本当になんでもご存知ですのね。その慧眼に心より心服いたしますわ」
いつもの。本当に何一つ変わりない、淑女の微笑みで褒め称える彼女の口調が今日ほど邪悪に想えたことはなかった。
「そういう退屈しのぎは、余所でやってくれませんか、ね?」
エカテリーナの背後にある魔法陣は激しく明滅していた。国中、いや、月道を通って世界中のあらゆる場所の魂を奪い去り、真昼のように輝き始めていた。
「仰せのままに。でも、余所といってもここは広くもなくて、外を出歩く準備に少しご迷惑をおかけしていることは心苦しく思っておりますわ」
「要するに、この世界に飽きたから、滅ぼそうってことでしょう?」
魔法力を使うのも渋っている様子のエカテリーナは部屋に飾っていた宝剣を引き抜くと、ゆらりと灰色の騎士に振り向いた。
「うぅん、ちょっと、違いますわね。幻の大陸アトランティスをも越えたこの世界の向こうに『真世界』というものがあるそうですの。そこに行くだけの力はちょっと集めるのが大変で」
「だから、世界に飽きたから滅ぼすおつもり、なんでしょう? そのどこかもわからない世界へ移動するために、この世界の全てを生け贄にしようとしている」
文字通り反吐が出た。それはエカテリーナのすっとぼけた演技と、自分もそのエカテリーナの魔力の網に捕らえられ、力を急速に奪われているためでもあった。
灰色の騎士は迫りくる宝剣を眼前にして、ようやく身体を半分起こし、剣を構えた。
勝算などありもしない。
「貴女は小さい頃からデビルと契約して様々な知識を得た。魔術から始まり、あらゆる知識を。それでも無暗な破壊などしない人物だと持っていましたがね」
6才で父のススメで悪魔と契約し、その年に自分の兄弟と親を生け贄に捧げた人間だ。
あらゆる知識を得た彼女は、それに相応しい肉体も魔力で堅持していた。半端者で灰色と呼ばれる彼でも剣で戦いたくない相手の一人だと言えた。それに加え虚無の闇が蝕むこの状態では、勝ち目などあろうはずもない。
「うふふ、おほめいただき光栄ですわ。そう、おかげで毎日退屈でしたの。気が狂いそうなほどに」
エカテリーナの腕が一瞬霞んだ瞬間にはもうフランの剣は外へ弾き飛ばされていた。
「だから真世界に興味がありますの。是非ご協力くださいましね」
「もちろん、丁重にお断りしますよ。私は、この世界が大好きな……ものでしてね。波乱の無い平和な世界も大嫌いですが、世が失われるなどという馬鹿げた出来事は留めねばなりません」
「それは……騎士としての務め? もう国もほとんど失われてしまいましたのに」
広大な世界をつなぐ月光に破滅の魔法陣が敷かれ、ありとあらゆるものが呑みこまれた。人間も都市ごと消え去り、もちろん社会ももう無きに等しい状況だ。
エカテリーナの剣でくいと顎を釣り上げられる灰色の騎士は微笑んだ。
「いいえ、私個人の我が侭です」
瞬間、エカテリーナが退いた。
灰色の騎士の周りにまた別の光を宿す魔法陣が輝きだしていたからだ。
「召喚門……? 灰色の騎士様は魔術にもお詳しくなられたの?」
「門前の小僧ってやつですねぇ。エカテリーナ。貴女は自分の術で最期を迎えるんですよ……」
血が失われていく。灰色の騎士は力を魔法陣に注ぎながら、初めて冷静な顔を崩した破滅の使者に微笑んだ。
「運命の女神よ。世界の終末がまだ先というなら……この叛逆者に……」
灰色の騎士が魔法陣の光に呑みこまれ、そのまま光の塵となって空を漂う。
そして光の塵は形を成し、『あなた』となった。
「エカテリーナ……」
「あら、灰色の騎士様。無事でしたの」
灰色の騎士と呼ばれた白い鎧を身にまとった男は、身体のあちこちを闇に蝕まれながらも這いずるようにして、謁見室に入ってきた。
そこで見たのはいつもの無骨な城の世界ではなかった。多種多様な魔法陣が地面にも天井にも、空中にすら歯車のようにしてひしめき、回っている。まるで破滅に導く運命の歯車のようだ。
そこに一人佇む女主人のエカテリーナは瀕死の騎士に優雅に挨拶すると、ピンヒールでその頭を踏みにじって微笑んだ。
「困りましたわ。今、魔法実験の本番ですの。雑談をする時間もとれないのでまた明日にしてくださいません?」
「明日が、来るものなら、そうしますけど、ね」
灰色の騎士は白いマントの下から闇の光を迸らせ、エカテリーナの踏みつけを弾き飛ばすと、上半身を延ばして光り輝く剣を引き抜いた。
「明日ごと呑みこむつもりでしょう。その魔法陣……破滅の、魔法陣は」
「あら。灰色の騎士様は本当になんでもご存知ですのね。その慧眼に心より心服いたしますわ」
いつもの。本当に何一つ変わりない、淑女の微笑みで褒め称える彼女の口調が今日ほど邪悪に想えたことはなかった。
「そういう退屈しのぎは、余所でやってくれませんか、ね?」
エカテリーナの背後にある魔法陣は激しく明滅していた。国中、いや、月道を通って世界中のあらゆる場所の魂を奪い去り、真昼のように輝き始めていた。
「仰せのままに。でも、余所といってもここは広くもなくて、外を出歩く準備に少しご迷惑をおかけしていることは心苦しく思っておりますわ」
「要するに、この世界に飽きたから、滅ぼそうってことでしょう?」
魔法力を使うのも渋っている様子のエカテリーナは部屋に飾っていた宝剣を引き抜くと、ゆらりと灰色の騎士に振り向いた。
「うぅん、ちょっと、違いますわね。幻の大陸アトランティスをも越えたこの世界の向こうに『真世界』というものがあるそうですの。そこに行くだけの力はちょっと集めるのが大変で」
「だから、世界に飽きたから滅ぼすおつもり、なんでしょう? そのどこかもわからない世界へ移動するために、この世界の全てを生け贄にしようとしている」
文字通り反吐が出た。それはエカテリーナのすっとぼけた演技と、自分もそのエカテリーナの魔力の網に捕らえられ、力を急速に奪われているためでもあった。
灰色の騎士は迫りくる宝剣を眼前にして、ようやく身体を半分起こし、剣を構えた。
勝算などありもしない。
「貴女は小さい頃からデビルと契約して様々な知識を得た。魔術から始まり、あらゆる知識を。それでも無暗な破壊などしない人物だと持っていましたがね」
6才で父のススメで悪魔と契約し、その年に自分の兄弟と親を生け贄に捧げた人間だ。
あらゆる知識を得た彼女は、それに相応しい肉体も魔力で堅持していた。半端者で灰色と呼ばれる彼でも剣で戦いたくない相手の一人だと言えた。それに加え虚無の闇が蝕むこの状態では、勝ち目などあろうはずもない。
「うふふ、おほめいただき光栄ですわ。そう、おかげで毎日退屈でしたの。気が狂いそうなほどに」
エカテリーナの腕が一瞬霞んだ瞬間にはもうフランの剣は外へ弾き飛ばされていた。
「だから真世界に興味がありますの。是非ご協力くださいましね」
「もちろん、丁重にお断りしますよ。私は、この世界が大好きな……ものでしてね。波乱の無い平和な世界も大嫌いですが、世が失われるなどという馬鹿げた出来事は留めねばなりません」
「それは……騎士としての務め? もう国もほとんど失われてしまいましたのに」
広大な世界をつなぐ月光に破滅の魔法陣が敷かれ、ありとあらゆるものが呑みこまれた。人間も都市ごと消え去り、もちろん社会ももう無きに等しい状況だ。
エカテリーナの剣でくいと顎を釣り上げられる灰色の騎士は微笑んだ。
「いいえ、私個人の我が侭です」
瞬間、エカテリーナが退いた。
灰色の騎士の周りにまた別の光を宿す魔法陣が輝きだしていたからだ。
「召喚門……? 灰色の騎士様は魔術にもお詳しくなられたの?」
「門前の小僧ってやつですねぇ。エカテリーナ。貴女は自分の術で最期を迎えるんですよ……」
血が失われていく。灰色の騎士は力を魔法陣に注ぎながら、初めて冷静な顔を崩した破滅の使者に微笑んだ。
「運命の女神よ。世界の終末がまだ先というなら……この叛逆者に……」
灰色の騎士が魔法陣の光に呑みこまれ、そのまま光の塵となって空を漂う。
そして光の塵は形を成し、『あなた』となった。
解説
●目的
世界を破滅させる者エカテリーナの撃破
●舞台
中世ファンタジーの世界で、小さめの王城の謁見室です。
奥に大量の魔法陣などが稼働していますが、大量の魔力によってつくられた障壁で触れることはできません。
閉鎖空間でエカテリーナとの間に障害はありません。
破滅の魔法陣によって太陽も月も食われており、ほぼ真っ暗です。昼か夜かの区別もありません。
魔法陣の光だけが頼りですが視覚的な問題はありません。
●敵情報
エカテリーナ
外見30才くらい? の女性です。魔術師としての才能が豊かな人物です。
魔法を各種使う他、接近戦も普通にこなします。
●PCの立場
灰色の騎士が命を賭して呼び出した人間達としています。
異世界からやってきた、この世界の住人であるなどの設定は自由です。
装備品もそのまま使えます。
世界を破滅させる者エカテリーナの撃破
●舞台
中世ファンタジーの世界で、小さめの王城の謁見室です。
奥に大量の魔法陣などが稼働していますが、大量の魔力によってつくられた障壁で触れることはできません。
閉鎖空間でエカテリーナとの間に障害はありません。
破滅の魔法陣によって太陽も月も食われており、ほぼ真っ暗です。昼か夜かの区別もありません。
魔法陣の光だけが頼りですが視覚的な問題はありません。
●敵情報
エカテリーナ
外見30才くらい? の女性です。魔術師としての才能が豊かな人物です。
魔法を各種使う他、接近戦も普通にこなします。
●PCの立場
灰色の騎士が命を賭して呼び出した人間達としています。
異世界からやってきた、この世界の住人であるなどの設定は自由です。
装備品もそのまま使えます。
マスターより
世界を破滅させるなんてエイプリルフールじゃなきゃできませんからね。ははは。
戦闘は通常通り処理しますが、エフェクト(フレーバー)はデタラメにできますので、めいっぱい勇者してくださいね。
戦闘は通常通り処理しますが、エフェクト(フレーバー)はデタラメにできますので、めいっぱい勇者してくださいね。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/04/16 01:13
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/04/06 20:13:55 |
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未来への希望(撃破) 音羽 美沙樹(ka4757) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2016/04/11 20:30:59 |