ゲスト
(ka0000)
休みを寄越せ、話はそれからだ
マスター:石田まきば

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
関連ユニオン
APV- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 3日
- プレイング締切
- 2016/04/28 15:00
- リプレイ完成予定
- 2016/05/12 15:00
オープニング
●
第三師団が駐留管理する、エルヴィンバルト要塞……
「美味いものが食べたい」
師団長カミラ・ゲーベルの忙殺の日々はまだ続いていた。執務室の机上には物資管理上の記録や管理地域の状況資料やら、とにかく上層部に居ては避けられないものが積み上げられている。デバイスでの処理も勿論行うけれど、全ての人間がデバイスを持ち扱えるわけではない。だからアナログな処理は避けて通ることはできないのが実情だった。
「自慢の弟子達が腕によりをかけて作ってるメニューでは不服とは、師匠の風上にも置けませんよゲーベル師団長」
カミラと同じように手元の作業は止めないまま、視線も資料から離さずに対応するのはテオバルト・デッセル。今も上司の機嫌を取る業務と、物資予算のやりくり、要塞で働く者達の健康管理を鑑みた勤務調整と多様な業務を並行して進めていた。
「彼らは実によくやってくれているぞテオ、私はそんな事を言っているんじゃないからな」
要塞内の食堂に詰めている料理人はカミラの手ほどきを受けている者、もしくはカミラと同等に料理かそれに準じる部門に傾倒している者の集まりだ。前者はカミラ考案レシピなどを忠実に再現し師団内の食事水準の上昇に現在進行形で貢献しているし、後者は師団内で別の専門役職を持っているためそちらの業務にかかりきりになっている。
ありていに言ってしまえば、皆忙しくしている。
勿論カミラ達上層部も例外ではない。
「そういやぁ師団長デー、最後にやったの何時だったかねえ、嬢ちゃん」
執務室にいるもう一人の副長、モーリッツ・ハウプトマンがのんびりとした声を出す。手元は先の二人に比べたらゆっくりだが、彼もまた事務仕事に従事しながら会話に混ざった。
「そうなのだ、それだ、よく思い出したなモーリ!」
勢いよく頷くカミラ。師団イベントも随分とやっていない。皆で楽しく美味しいご飯を食べるには、都合がつけられなかったのだ。
「別に私が作らなくたっていいんだ、美味いもの、珍しいものに出会えれば正直なんでもいい」
生活に潤いが足りない、と同じ空気で言ってのける。どこまでも食の道を突き進む女、カミラ。
「数日くれなんて言わないさ。そろそろ半日休みだけじゃなくて、一日の休みとか作れるくらいにはなったんじゃないのか」
「家に帰っても『お父さん寝てるだけなんだもんつまんな~い』って言われる所帯持ちの身も考えてほしいねぇ」
カミラとモーリッツの視線がテオバルトに向かった。
「……」
ちらりと手元のスケジュールを見る。確かに多少無理をすれば、数人ずつくらいならそういった休みを作ってやることが出来る。無理をするのはそれ以外の者達にはなるが、交代で一日の休みを作る事を伝えれば納得もするはずだ。
(一番しわ寄せが来るのは私ですけどね)
言っても無駄なので言わないが。大体二人ともわかっているから言っているのだ。
「我々三人は同時には無理です」
わかっていますよね、と敢えて念を押す。素直に肯定するのは癪に障った。
「よし、じゃあまず私に休みを寄越せ、話はそれからだ」
「あっ嬢ちゃんずりぃ」
「上が率先して態度に示さないと皆も休む気になれないだろう、そういう事だ、悪いなモーリ」
ふふん。楽しげに笑みを浮かべるカミラ。既に脳内ではどこに行くか計画を立て始めているはずだ。
「そりゃそうだけどよぉ……上ってんなら別に俺らでもいいわけだろ?」
「私はもうこの日に休むと決めた、それまでの仕事の目途も付けたしな、たった今!」
「あっ俺が苦手な仕事やってるからってずるぃぞ」
「……『他の者』がもっと楽になるように、更に仕事を先取りしてくれて構わないんですよ……?」
テンポよく繰り出される会話。三人とも、それが今のシュラーフドルンに必要なことだと分かっているから、こうして遊びのような会話で話が決まっていく。
三人での師団運営が決まってから数年……チームワークは、こんな時でも健在だった。
●
「そういうわけだから、どこかいい場所教えてくれ、日帰り可能な範囲で」
「はぁ……」
APVの一角に、ラフな態度で座っている帝国軍人。
(旅行代理店とかじゃないのになあ)
仕事の話を師団長が直々に持ってくるという話に驚いたフクカン。しかも味に煩い相手という事でお茶も丁寧に淹れて気合を入れたというのに。
仕事? ……仕事だと割り切れば、なんとか。いいかな?
(タングラムさまなら仲介料をとれっておっしゃるかも)
そうしよう、それならお茶の代金も無駄にならないし!
頭をぷるりとふったフクカンは、いつものパンフレットを取り出すのだった。
●APV温泉概要~パンフレットより抜粋~
【男湯】、【女湯】、【混浴】と別れておりますので、施設内の案内を元にご利用ください。
仕切りや脱衣所の壁には、リアルブルーの頑丈な設計技術が取り入れられております。
温泉マナーとして、「着衣入浴の禁止」「タオルを湯船に付けるのは禁止」とさせていただいておりますが、【混浴】でのみ、水着の着用やタオルを巻いての入浴を許可しております。また、入浴専用の浴衣や腰巻の貸し出しの用意もございます。
公的良俗のため、ぜひともご協力をよろしくお願いいたします。
着衣のままでも楽しめる設備といたしまして、別途【足湯】のご用意もございます。
足湯の形状は様々で、お一人様でも、大人数様でも共に楽しめるよう工夫を凝らしてございます。
【食事】の提供もさせていただいております。
【足湯】の近く、ベンチに囲まれている建物が該当しております。
温泉の熱い湯気を利用した蒸し料理を中心に提供させていただいております。
特に「温泉芋」は甘みが強く感じられると好評をいただき、今では一番の名物となっております。
他にも野菜やヴルスト、羊肉などお食事向きのもの、甘い餡を入れた饅頭もご用意しております。
お飲物は冷えたお酒やジュースを取り揃えてございます。帝国の技術を駆使した魔導冷蔵庫がございますので、いつでも冷えた状態で提供することが可能となっております。
冷えた羊乳や果実のジュース、濃い目の紅茶を湯上りに一杯、が通とされているようです。
ビールもございますが、未成年の方はお間違えのないようご注意くださいませ。
当施設は宿泊施設を併設しておりません。
ご宿泊の際は近隣都市への移動も考慮し、飲み過ぎには十分にご注意いただければと思います。
持ち込みでのご飲食を望まれるお客様が増えてまいりましたので、貸出可能なキッチンスペースを併設いたしました。
ご利用の際は当施設スタッフに一言お声がけくださいますと幸いです。
それでは、どうぞ和やかなひとときをお楽しみくださいませ。
第三師団が駐留管理する、エルヴィンバルト要塞……
「美味いものが食べたい」
師団長カミラ・ゲーベルの忙殺の日々はまだ続いていた。執務室の机上には物資管理上の記録や管理地域の状況資料やら、とにかく上層部に居ては避けられないものが積み上げられている。デバイスでの処理も勿論行うけれど、全ての人間がデバイスを持ち扱えるわけではない。だからアナログな処理は避けて通ることはできないのが実情だった。
「自慢の弟子達が腕によりをかけて作ってるメニューでは不服とは、師匠の風上にも置けませんよゲーベル師団長」
カミラと同じように手元の作業は止めないまま、視線も資料から離さずに対応するのはテオバルト・デッセル。今も上司の機嫌を取る業務と、物資予算のやりくり、要塞で働く者達の健康管理を鑑みた勤務調整と多様な業務を並行して進めていた。
「彼らは実によくやってくれているぞテオ、私はそんな事を言っているんじゃないからな」
要塞内の食堂に詰めている料理人はカミラの手ほどきを受けている者、もしくはカミラと同等に料理かそれに準じる部門に傾倒している者の集まりだ。前者はカミラ考案レシピなどを忠実に再現し師団内の食事水準の上昇に現在進行形で貢献しているし、後者は師団内で別の専門役職を持っているためそちらの業務にかかりきりになっている。
ありていに言ってしまえば、皆忙しくしている。
勿論カミラ達上層部も例外ではない。
「そういやぁ師団長デー、最後にやったの何時だったかねえ、嬢ちゃん」
執務室にいるもう一人の副長、モーリッツ・ハウプトマンがのんびりとした声を出す。手元は先の二人に比べたらゆっくりだが、彼もまた事務仕事に従事しながら会話に混ざった。
「そうなのだ、それだ、よく思い出したなモーリ!」
勢いよく頷くカミラ。師団イベントも随分とやっていない。皆で楽しく美味しいご飯を食べるには、都合がつけられなかったのだ。
「別に私が作らなくたっていいんだ、美味いもの、珍しいものに出会えれば正直なんでもいい」
生活に潤いが足りない、と同じ空気で言ってのける。どこまでも食の道を突き進む女、カミラ。
「数日くれなんて言わないさ。そろそろ半日休みだけじゃなくて、一日の休みとか作れるくらいにはなったんじゃないのか」
「家に帰っても『お父さん寝てるだけなんだもんつまんな~い』って言われる所帯持ちの身も考えてほしいねぇ」
カミラとモーリッツの視線がテオバルトに向かった。
「……」
ちらりと手元のスケジュールを見る。確かに多少無理をすれば、数人ずつくらいならそういった休みを作ってやることが出来る。無理をするのはそれ以外の者達にはなるが、交代で一日の休みを作る事を伝えれば納得もするはずだ。
(一番しわ寄せが来るのは私ですけどね)
言っても無駄なので言わないが。大体二人ともわかっているから言っているのだ。
「我々三人は同時には無理です」
わかっていますよね、と敢えて念を押す。素直に肯定するのは癪に障った。
「よし、じゃあまず私に休みを寄越せ、話はそれからだ」
「あっ嬢ちゃんずりぃ」
「上が率先して態度に示さないと皆も休む気になれないだろう、そういう事だ、悪いなモーリ」
ふふん。楽しげに笑みを浮かべるカミラ。既に脳内ではどこに行くか計画を立て始めているはずだ。
「そりゃそうだけどよぉ……上ってんなら別に俺らでもいいわけだろ?」
「私はもうこの日に休むと決めた、それまでの仕事の目途も付けたしな、たった今!」
「あっ俺が苦手な仕事やってるからってずるぃぞ」
「……『他の者』がもっと楽になるように、更に仕事を先取りしてくれて構わないんですよ……?」
テンポよく繰り出される会話。三人とも、それが今のシュラーフドルンに必要なことだと分かっているから、こうして遊びのような会話で話が決まっていく。
三人での師団運営が決まってから数年……チームワークは、こんな時でも健在だった。
●
「そういうわけだから、どこかいい場所教えてくれ、日帰り可能な範囲で」
「はぁ……」
APVの一角に、ラフな態度で座っている帝国軍人。
(旅行代理店とかじゃないのになあ)
仕事の話を師団長が直々に持ってくるという話に驚いたフクカン。しかも味に煩い相手という事でお茶も丁寧に淹れて気合を入れたというのに。
仕事? ……仕事だと割り切れば、なんとか。いいかな?
(タングラムさまなら仲介料をとれっておっしゃるかも)
そうしよう、それならお茶の代金も無駄にならないし!
頭をぷるりとふったフクカンは、いつものパンフレットを取り出すのだった。
●APV温泉概要~パンフレットより抜粋~
【男湯】、【女湯】、【混浴】と別れておりますので、施設内の案内を元にご利用ください。
仕切りや脱衣所の壁には、リアルブルーの頑丈な設計技術が取り入れられております。
温泉マナーとして、「着衣入浴の禁止」「タオルを湯船に付けるのは禁止」とさせていただいておりますが、【混浴】でのみ、水着の着用やタオルを巻いての入浴を許可しております。また、入浴専用の浴衣や腰巻の貸し出しの用意もございます。
公的良俗のため、ぜひともご協力をよろしくお願いいたします。
着衣のままでも楽しめる設備といたしまして、別途【足湯】のご用意もございます。
足湯の形状は様々で、お一人様でも、大人数様でも共に楽しめるよう工夫を凝らしてございます。
【食事】の提供もさせていただいております。
【足湯】の近く、ベンチに囲まれている建物が該当しております。
温泉の熱い湯気を利用した蒸し料理を中心に提供させていただいております。
特に「温泉芋」は甘みが強く感じられると好評をいただき、今では一番の名物となっております。
他にも野菜やヴルスト、羊肉などお食事向きのもの、甘い餡を入れた饅頭もご用意しております。
お飲物は冷えたお酒やジュースを取り揃えてございます。帝国の技術を駆使した魔導冷蔵庫がございますので、いつでも冷えた状態で提供することが可能となっております。
冷えた羊乳や果実のジュース、濃い目の紅茶を湯上りに一杯、が通とされているようです。
ビールもございますが、未成年の方はお間違えのないようご注意くださいませ。
当施設は宿泊施設を併設しておりません。
ご宿泊の際は近隣都市への移動も考慮し、飲み過ぎには十分にご注意いただければと思います。
持ち込みでのご飲食を望まれるお客様が増えてまいりましたので、貸出可能なキッチンスペースを併設いたしました。
ご利用の際は当施設スタッフに一言お声がけくださいますと幸いです。
それでは、どうぞ和やかなひとときをお楽しみくださいませ。
解説
*状況
春の温泉です
施設周辺には春の花がちらほら、どうやら桜の仲間のようです
どこの湯を利用しても、桜の花は見る事が出来ます
花見温泉、いかがですか?
※ ハンターズソサエティを通した依頼ではありません(報酬なしの理由)
※ 参加される皆様はあくまでも休日で温泉を訪れたにすぎません
*場所
APV温泉
設備についてはオープニング本文『パンフレットから抜粋』をご確認ください
※ 遊具(卓球とか)はありません、需要があれば、もしくは作ってくれる方がいれば、増えるかもしれません?
※ 湯につかりながらの飲酒等も可能です、専用の桶等が貸し出されます
*NPC
カミラ
第三師団シュラーフドルンの師団長
一日休暇をもぎとったので非番、羽を伸ばしに来た模様
特にお忍びというわけでもなく、普通に楽しんでいる
オフィスでフクカンと話をしたのは別の日です、半日休暇の日に単身で相談しに来ました
「プライベートで職場の伝話を使ったら駄目だろう、基本じゃないか」
*迷子防止にご協力ください
同行者のお名前やグループタグなど、ご活用ください
お互いの呼び方は交友欄でしっかり設定していただけると、執筆時に非常に助かります
*注意
白紙はリプレイに描写できません、ご注意くださいませ
参加したらとりあえず『花見をするよ』とでも送信しておきましょう
春の温泉です
施設周辺には春の花がちらほら、どうやら桜の仲間のようです
どこの湯を利用しても、桜の花は見る事が出来ます
花見温泉、いかがですか?
※ ハンターズソサエティを通した依頼ではありません(報酬なしの理由)
※ 参加される皆様はあくまでも休日で温泉を訪れたにすぎません
*場所
APV温泉
設備についてはオープニング本文『パンフレットから抜粋』をご確認ください
※ 遊具(卓球とか)はありません、需要があれば、もしくは作ってくれる方がいれば、増えるかもしれません?
※ 湯につかりながらの飲酒等も可能です、専用の桶等が貸し出されます
*NPC
カミラ
第三師団シュラーフドルンの師団長
一日休暇をもぎとったので非番、羽を伸ばしに来た模様
特にお忍びというわけでもなく、普通に楽しんでいる
オフィスでフクカンと話をしたのは別の日です、半日休暇の日に単身で相談しに来ました
「プライベートで職場の伝話を使ったら駄目だろう、基本じゃないか」
*迷子防止にご協力ください
同行者のお名前やグループタグなど、ご活用ください
お互いの呼び方は交友欄でしっかり設定していただけると、執筆時に非常に助かります
*注意
白紙はリプレイに描写できません、ご注意くださいませ
参加したらとりあえず『花見をするよ』とでも送信しておきましょう
マスターより
こんにちは、それともこんばんは、石田まきばです。
今年こそ花見をやりたかったのです。
空気を読んでいないとか、エルフハイム関連の話はどうしたとか……色々ありますが、今月中に花見をやらないと時期を過ぎてしまうのです。
相談日数が【3日】となっておりますので、参加の際はご注意ください。
おひとり様でもカップル様でもグループでも。のんびりとしたひと時をお過ごしくださいませ。
執筆期間調整の都合により、リプレイの締切を延長させていただいております、ご了承くださいませ。
私生活都合なのですが、もうしばらくは、戦闘の有無に関係なく延長措置を毎回利用させていただくことになると思います。
それでは、よろしくお願いします。
今年こそ花見をやりたかったのです。
空気を読んでいないとか、エルフハイム関連の話はどうしたとか……色々ありますが、今月中に花見をやらないと時期を過ぎてしまうのです。
相談日数が【3日】となっておりますので、参加の際はご注意ください。
おひとり様でもカップル様でもグループでも。のんびりとしたひと時をお過ごしくださいませ。
執筆期間調整の都合により、リプレイの締切を延長させていただいております、ご了承くださいませ。
私生活都合なのですが、もうしばらくは、戦闘の有無に関係なく延長措置を毎回利用させていただくことになると思います。
それでは、よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/05/23 03:23
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/04/27 10:24:51 |
|
![]() |
雑談所 ドロテア・フレーベ(ka4126) 人間(クリムゾンウェスト)|25才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2016/04/28 10:00:15 |