• 戦闘

魔鷹~ルモーレの夜襲

マスター:深夜真世

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
シリーズ(続編)
難易度
難しい
参加費
1,300
参加人数
現在8人 / 4~8人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2016/06/13 19:00
リプレイ完成予定
2016/06/27 19:00

オープニング

●前回の記憶
「……消えた、の?」
 フラ・キャンディ(kz0121)が呆然として言った。
 ジェオルジの田舎村に近い森に砦を築いた骸骨歪虚一団のボス、ルモーレのいた部屋の中は陽光あふれる屋外とは対照的に薄暗かった。
 とにかく、今さっきまで目の前で悠然と立っていた男は一瞬にしていなくなった。
「は、速いだけなら目で追えますが……」
 隣でフラを守るようにエスカラムサーベルを構えた少年も驚いている。
「室内に罠はありませんでした。……突然消えてしまうような仕掛けも、もちろん」
 和装の少女はそれまでずっと注意深く確認していた。それでも、この環境下で特に変わったことは確認できなかった。
「『お休みさない』、って言ってたね?」
「寝言は寝てから言ってほしいわよね~」
 確認するフラに眠そうな目をした少女がテンション低く返す。
「っていうか、私の言った通り棺桶で大人しく寝てることにしたのかしら?」
 だったら私の手柄よね、とか言いつつもやっぱりテンション低かったり。
「洗いざらい白状……はっ! もしかしたらもう眠いから早退しますって伝える人を待ってたのかも!」
 出入り口に罠を仕掛けていたニンジャガールかそんなことを思い付いていたり。
「あははっ。逃げる気満々かなーって思ってたらやっぱりだね~」
 別の窓からは、くしゃっとピンクの髪をかきつつ右眼帯の男がよいしょと屋内に入って来た。
「神出鬼没だったならこの場所にこんな砦はもともといらないんじゃないのかな?」
 さらに別の窓から入って来た少年は銀髪姿から黒い髪に変化しつつあった。覚醒状態から戻っているのだ。
「せっかく楽しく踊ろうかと思ったのですけど……」
 裏口からは細身のエルフが入って来た。
「舞台から捌けるのがとても上手ですこと」
 とにかく、八人の仲間と残った出入口に仕掛けた罠の包囲をすり抜けて伝説の盗賊団「ラパーチェ・ラーロ」のボス、ルモーレが姿を消した。
 ここで、唯一外にいた鞭とナイフを使う少女がやって来た。
「中央の方には逃げて来てないよ」
 この後、部屋の中を調べたが隠れていた様子もない。
 消えるように撤退したとしか言いようがなかった。

●テニヌ四天王
 後日。
「ここか? フラの嬢ちゃんたちが落した砦ってのは」
「ふうん。確かにすり鉢状になってて建物以外隠れるところもないな」
「で、我ら四人はここを占領維持してればいいのか?」
「いや。ここを砦として使えないよう破壊してほしいということだ」
 彼ら四人はテニスとマテリアルスキルを合わせて戦う「テニヌ四天王」。順にヘルマ、タケゾー、セッサク、ピューマという。
「土木工務店じゃないぞ、俺たちは」
 熱血ヘルマの不満。
「何、正面の門扉は壊れてる。後は裏口を壊せばそれでお終いさ」
 セッサクがそう言って裏門に近寄った時だった。
 ――ばんっ!
「何?」
 突然裏門が開き、巨斧を手にした鎧が襲い掛かって来た。
「おわっ」
「セッサク!」
 吹っ飛んだセッサクにいきり立ち、ヘルマが一気に間合いを詰めて牽制。
「おのれ、『大吹雪山おろし~』!」
 その後ろからタケゾーが頭上で巨大化させた打撃専用ラケットをぶんぶん振り回して、クラッシュ!
 が、敵の後続もすぐ後ろに来ていた。
「お前は?!」
 ピューマ、後続が鎧の敵だけではないことに気付き叫んだ!
「ラパーチェ・ラーロ頭目、ルモーレ。……『妖翼飛爪』!」
 陶器のような肌を持つ男、ルモーレが両手で羽ばたいた。
「おわっ!」
「む!」
 至近距離から両手を使ってナイフ四本を投げてきたのだ。
「超マテリアルヌンチャク!」
「超マテリアルスピン!」
 防いだセッサクとピューマ。が、敵の動きは速い。まるで最初の攻撃が移動のための行動だったかのように。
 ――ひゅん。
「ぐっ!」
 防御後に攻撃をと思っていたピューマ、気付けば斬られていた。
「よし、なだれ込め!」
「不味い。一旦引くぞ!」
 長剣を持つ鎧兵がぞろぞろやって来たのを見てセッサクが撤退を叫ぶのだった。

●出撃の時
「とにかく早い。一つの動作が次の予備行動になっている節がある」
 撤退したセッサクは後日、フラにそう説明した。
「そうだね。逃げ足も速かったよ」
「砦は明け渡したが……決着をつけに行くか? 村人は敵の全滅を依頼してきたが」
「もちろん。今度は逃がさないよ」
 フラ、立ち上がる。これ以上好きにさせないと。
 こうして再び砦に籠った歪虚軍団「ラバーチェ・ラーロ」を倒すべく仲間を募った。

 ただし、思い知ることになる。
 敵は、とにかく早いことを。
 村に到着して翌朝に森の偵察に出ようとした晩、村は夜襲を受けることになる。
 村の北側で火の手が上がった。

解説

 再び森の中に砦に籠った歪虚集団「ラパーチェ・ラーロ」とその頭目「ルモーレ」を討伐してください。
 ……という依頼でしたが、敵の予想以上に早い行動に先手を取られました。

 依頼のあった村で翌朝の出撃に備えていた時に、ラパーチェ・ラーロから夜襲を受けました。村や村人の被害を最小限に抑えつつ、敵の殲滅を目指してください。

 村の規模や人口は便宜上、伏せます。
 参加者たちは家屋の密集した村の中心地で、来村者があったときにあてがわれる空き家で就寝しようとしていました。部屋は洋風の個室です。リビングとかにいたとしても問題ありません。時間は午後八時くらいで、夕食後。外からの「敵襲だ!」の声を聞いたところからスタートです。
 敵の数は巨斧の鎧兵、長剣の鎧兵、骨投げスケルトン、そしてルモーレで計約二十体。
 問題は夜襲を仕掛けてきた敵の動きです。

 村は家屋の密集した中央の他は、農家が散っています。麦畑は便宜上、ほぼ収穫が終わっているとしてください。
 敵は、村の北にある森から一番近い農家に火を放ちました。住民はすでに亡くなっています。この現場に行けば間違いなく敵がいるでしょう。民家はほぼありません。
 南は、いわば村の玄関で主要道に連結しています。民家はまばら。
 西は、果樹園。農家がまばらにあります。
 東は第二の玄関で、むらに立ち寄ってそのまま東方面の他の村に行くことができます。民家は中央の次に多くなっています。

 スタート時、騒動は北側のみからします。
 ただ、北から逃げてきた人は「でかい斧を持つ鎧を着た幽霊に襲われた。数は五体くらい」としか言いません。

 この状況で被害をとどめつつ、敵の排除に尽力してください。

 決戦は、月明かりも星明かりもない、静かな深夜。
 襲撃以前には不審な音が全くなかったとしてください。

マスターより

 まだ寝ないならこんばんは、深夜真世です。

 お待たせしました。「魔鷹」シリーズ依頼の最終回です。
 どうやらルモーレは砦に拠って戦うのではなく、出戦で暴れることにしたようです。村人はこの行動にあっと驚いたようで、ルモーレとしても大変満足なことでしょう。今回でルモーレを討伐できなかったとしても、予定の崩れた依頼ですので問題ありません。倒せなくても同じくらい価値のある結果を得ることもできます。

 フラは今回、打撃武器を装備。戦力として計算できます。範囲も広いですしうまく使ってください。

 では、よろしくお願いします。

関連NPC

  • 百年目のエルフ
    フラ・キャンディ(kz0121
    エルフ|11才|女性|疾影士(ストライダー)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2016/06/30 02:18

参加者一覧

  • 皇帝を口説いた男
    ラン・ヴィンダールヴ(ka0109
    人間(紅)|20才|男性|霊闘士
  • 漆黒深紅の刃
    瀬崎 琴音(ka2560
    人間(蒼)|13才|女性|機導師
  • 感謝のうた
    霧雨 悠月(ka4130
    人間(蒼)|15才|男性|霊闘士
  • 光森の舞手
    ネーナ・ドラッケン(ka4376
    エルフ|18才|女性|疾影士
  • 戦場の蝶
    ラル・S・コーダ(ka4495
    エルフ|27才|女性|闘狩人
  • メテオクイーン
    キーリ(ka4642
    エルフ|13才|女性|魔術師
  • 百年目の運命の人
    弓月・小太(ka4679
    人間(紅)|10才|男性|猟撃士
  • 忍軍創設者
    ルンルン・リリカル・秋桜(ka5784
    人間(蒼)|17才|女性|符術師
依頼相談掲示板
アイコン 相談ですぅー
弓月・小太(ka4679
人間(クリムゾンウェスト)|10才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2016/06/13 12:29:39
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/06/09 14:57:17