ゲスト
(ka0000)
【蒼乱】グリーン・グリーン2
マスター:神宮寺飛鳥

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/09/20 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/09/29 22:00
オープニング
「うっひょーー!! ここが人魚の島か!!」
暗黒海域に浮かぶ幾つかの無人島。その中の一つに帝国の大型船舶が停泊していた。
道中歪虚の妨害もあったが、それでも島まで辿りつけたのは優秀な案内役が居たからである。
入江まで小舟で漕ぎ着けた後、服を脱ぎ去ったブラトンはふんどし一丁で海へと飛び込んでいく。
「ニンゲン……野蛮……」
「いや、彼は人間の基準というわけではないがな……」
肩を竦め、ルミナは傍らに立つ魚人に目を向けた。
彼の名はユージン。人類が暗黒海域と呼ぶエリアに、古くから住まう魚人族の一員だ。
彼らの中には人類の言語を介する者がいる。いや、厳密にはパルムがそう仲介しているだけで、ハンター以外には伝わらなかったかもしれない。
だが偶然にも、ユージンはハンターとコンタクトを取ることができた。そしてこの島に彼らを招き入れた。
「この島は美しいな。それに、イニシャライザーを搭載した船から遠ざかったのに息苦しさを感じない」
「コノアタリ、マテリアルガ豊富。近クナラ、マダ魚トレル」
二人がそんなやり取りをしていると、ぱしゃりと水飛沫が上がった。
入江にある岩によじ登ったのは人魚だ。ルミナも初めて目にする人魚に「ほう」と声を上げる。
「ユージン……本当にヒトを連れてきたのね」
「ウン。紹介スル。友達の、クノゥ。他ニモ仲間イル。デモ、マズクノゥニ見セル約束」
クノゥと呼ばれた人魚はじっくりと品定めするようにハンターらを見つめた。
「こいつら本当に強いの? 普通のヒトにしか見えないけど」
「歪虚タオシタ。カナリ強イ。手伝ッテモラッテ、神殿トリモドス」
「神殿……?」
「オレタチノ大事ナバショ。海ノ聖ナル地。ズット底ニアル。デモ、歪虚ニトラレタ。仲間、バラバラニナッタ。オレ、神殿トリモドシタイ」
神殿という言葉にルミナは頷く。
ハンターらも薄々感づいていた。この暗黒海域をいくら調査しても、ゲートの手がかりが全く見つからない理由……。
仮にその海底にあるという神殿がゲートと関係があるのなら、いくら海上を調べても見つからないわけだ。
「元々、この辺の海は歪虚に取られてたわ。でも、ここ数年でどんどん奴らが活性化してる。数そのものが増えてるの」
魚人も人魚も、泳ぎが得意な亜人だ。故に、この広い海で歪虚から逃げ隠れしつつ、なんとか生活は維持できた。
特に魚人は負のマテリアルにもある程度の耐性がある。ちょっとくらいの汚染は気にもならない。
「でも、神殿が取られてから、目に見えて海が汚れ始めた。仲間もどんどん歪虚になった。あんた達も殺したんでしょ?」
「確かにここに来るまでに魚人を何体も倒した。元々は君達の仲間だったわけか……すまない」
「別に謝罪なんか要らないわ。だって、元に戻してあげる方法なんてないんだもの」
ふう、と溜息を零し、水面に飛び込んだクノゥは泳ぎ、ハンターらの側の砂浜に上体を乗り上げる。
「元々あたしらはその日暮らしだから、国なんてない。でも、皆でそれなりに楽しくやってたの。なのに気づいたら仲間と殺し合ってた」
「歪虚病……というやつか」
「もうずっと気分はサイアクよ。だから頼りたくもないヒトにも頼るの。……あんた達ヒトって、あたし達をその辺の魚と同じくらいにしか考えてないでしょ?」
確かに、これまで人類は彼らを正視せずに生きてきた。
特に帝国はそうだ。人類の生存を優先するあまり、他の種族を追いやってきたのだ。
「今更どうしてあんた達がここに来たのか、ユージンに聞いた。あんた達もきっとあの神殿が欲しいんでしょ? 歪虚から取り返してくれるのはいい。でも、その後はあんた達があたしらを支配するって、つまりそういう事でしょ?」
「それは違う。私は……少なくとも彼らハンターは、君達を虐げたりはしない」
「どうしてそう言えるの?」
確かに、これからどうなるのかなんてわからない。
ゲートを手に入れたとして、その後人類は神殿をどうするだろうか?
人魚も魚人も、彼らなりの生活がある。人類が介入してそれが壊れてしまうのであれば、それは……。
「ンなもん、オレ達が約束したらそうするってだけだろ?」
海から上がってきた半裸の男はそう言ってどっかりと砂浜に座り込んだ。
「歪虚はぶっ潰すし神殿は取り返すし、お前さん達にひどいことはしねぇ。オレが約束する」
「あんたが約束しても、人類全体がそうするとは限らないでしょ?」
「そうだな。だが、オレは約束を守る。もしお前さんに酷いことをする奴がいたらオレがぶっ飛ばす。何人来てもぶっ飛ばす。ただそれだけだぜ」
ニッカリと白い歯を見せ笑うブラトン。その横顔にルミナも笑みを浮かべる。
「ああ……そうだな。難しいとか解らないとか、そういう事ではないのだったな……」
その時だ。沖に停泊する帝国軍の船から銃声が響き渡ったのは。
双眼鏡で確認すると、複数の魚人が船をよじ登っているのが見える。そして、この入江にも魚人族が現れた。
「黒の魚人……歪虚化した連中ね。もうこんな所まで……」
「クノゥハ逃ゲロ! ココハ俺ガヤル!」
銛を構えるユージン。しかし、次々と魚人は水中から飛び出してくる。
「ホントにあんた一人で平気?」
「ム、ムムム……」
「ここはハンターに任せな! お前ら、オレはちょっくら泳いで船を救援に行く! こっちの敵は任せるぜ!」
ブラトンは猛スピードで泳ぎ出し、グングン遠ざかっていく。
残されたハンターとルミナは武器を取り、ユージンとクノゥを守るように身構える。
「二人はそこで見ていてくれ。そして我らが信を置くに足る者かどうか、見極めるがいい」
剣を抜き、ルミナは小さく笑う。
「心地良いものだな……」
誰かを傷つける為ではなく、誰かを守る為の戦い。
そう心の中で唱えるだけで、無限に勇気が湧いてくる気がした。
暗黒海域に浮かぶ幾つかの無人島。その中の一つに帝国の大型船舶が停泊していた。
道中歪虚の妨害もあったが、それでも島まで辿りつけたのは優秀な案内役が居たからである。
入江まで小舟で漕ぎ着けた後、服を脱ぎ去ったブラトンはふんどし一丁で海へと飛び込んでいく。
「ニンゲン……野蛮……」
「いや、彼は人間の基準というわけではないがな……」
肩を竦め、ルミナは傍らに立つ魚人に目を向けた。
彼の名はユージン。人類が暗黒海域と呼ぶエリアに、古くから住まう魚人族の一員だ。
彼らの中には人類の言語を介する者がいる。いや、厳密にはパルムがそう仲介しているだけで、ハンター以外には伝わらなかったかもしれない。
だが偶然にも、ユージンはハンターとコンタクトを取ることができた。そしてこの島に彼らを招き入れた。
「この島は美しいな。それに、イニシャライザーを搭載した船から遠ざかったのに息苦しさを感じない」
「コノアタリ、マテリアルガ豊富。近クナラ、マダ魚トレル」
二人がそんなやり取りをしていると、ぱしゃりと水飛沫が上がった。
入江にある岩によじ登ったのは人魚だ。ルミナも初めて目にする人魚に「ほう」と声を上げる。
「ユージン……本当にヒトを連れてきたのね」
「ウン。紹介スル。友達の、クノゥ。他ニモ仲間イル。デモ、マズクノゥニ見セル約束」
クノゥと呼ばれた人魚はじっくりと品定めするようにハンターらを見つめた。
「こいつら本当に強いの? 普通のヒトにしか見えないけど」
「歪虚タオシタ。カナリ強イ。手伝ッテモラッテ、神殿トリモドス」
「神殿……?」
「オレタチノ大事ナバショ。海ノ聖ナル地。ズット底ニアル。デモ、歪虚ニトラレタ。仲間、バラバラニナッタ。オレ、神殿トリモドシタイ」
神殿という言葉にルミナは頷く。
ハンターらも薄々感づいていた。この暗黒海域をいくら調査しても、ゲートの手がかりが全く見つからない理由……。
仮にその海底にあるという神殿がゲートと関係があるのなら、いくら海上を調べても見つからないわけだ。
「元々、この辺の海は歪虚に取られてたわ。でも、ここ数年でどんどん奴らが活性化してる。数そのものが増えてるの」
魚人も人魚も、泳ぎが得意な亜人だ。故に、この広い海で歪虚から逃げ隠れしつつ、なんとか生活は維持できた。
特に魚人は負のマテリアルにもある程度の耐性がある。ちょっとくらいの汚染は気にもならない。
「でも、神殿が取られてから、目に見えて海が汚れ始めた。仲間もどんどん歪虚になった。あんた達も殺したんでしょ?」
「確かにここに来るまでに魚人を何体も倒した。元々は君達の仲間だったわけか……すまない」
「別に謝罪なんか要らないわ。だって、元に戻してあげる方法なんてないんだもの」
ふう、と溜息を零し、水面に飛び込んだクノゥは泳ぎ、ハンターらの側の砂浜に上体を乗り上げる。
「元々あたしらはその日暮らしだから、国なんてない。でも、皆でそれなりに楽しくやってたの。なのに気づいたら仲間と殺し合ってた」
「歪虚病……というやつか」
「もうずっと気分はサイアクよ。だから頼りたくもないヒトにも頼るの。……あんた達ヒトって、あたし達をその辺の魚と同じくらいにしか考えてないでしょ?」
確かに、これまで人類は彼らを正視せずに生きてきた。
特に帝国はそうだ。人類の生存を優先するあまり、他の種族を追いやってきたのだ。
「今更どうしてあんた達がここに来たのか、ユージンに聞いた。あんた達もきっとあの神殿が欲しいんでしょ? 歪虚から取り返してくれるのはいい。でも、その後はあんた達があたしらを支配するって、つまりそういう事でしょ?」
「それは違う。私は……少なくとも彼らハンターは、君達を虐げたりはしない」
「どうしてそう言えるの?」
確かに、これからどうなるのかなんてわからない。
ゲートを手に入れたとして、その後人類は神殿をどうするだろうか?
人魚も魚人も、彼らなりの生活がある。人類が介入してそれが壊れてしまうのであれば、それは……。
「ンなもん、オレ達が約束したらそうするってだけだろ?」
海から上がってきた半裸の男はそう言ってどっかりと砂浜に座り込んだ。
「歪虚はぶっ潰すし神殿は取り返すし、お前さん達にひどいことはしねぇ。オレが約束する」
「あんたが約束しても、人類全体がそうするとは限らないでしょ?」
「そうだな。だが、オレは約束を守る。もしお前さんに酷いことをする奴がいたらオレがぶっ飛ばす。何人来てもぶっ飛ばす。ただそれだけだぜ」
ニッカリと白い歯を見せ笑うブラトン。その横顔にルミナも笑みを浮かべる。
「ああ……そうだな。難しいとか解らないとか、そういう事ではないのだったな……」
その時だ。沖に停泊する帝国軍の船から銃声が響き渡ったのは。
双眼鏡で確認すると、複数の魚人が船をよじ登っているのが見える。そして、この入江にも魚人族が現れた。
「黒の魚人……歪虚化した連中ね。もうこんな所まで……」
「クノゥハ逃ゲロ! ココハ俺ガヤル!」
銛を構えるユージン。しかし、次々と魚人は水中から飛び出してくる。
「ホントにあんた一人で平気?」
「ム、ムムム……」
「ここはハンターに任せな! お前ら、オレはちょっくら泳いで船を救援に行く! こっちの敵は任せるぜ!」
ブラトンは猛スピードで泳ぎ出し、グングン遠ざかっていく。
残されたハンターとルミナは武器を取り、ユージンとクノゥを守るように身構える。
「二人はそこで見ていてくれ。そして我らが信を置くに足る者かどうか、見極めるがいい」
剣を抜き、ルミナは小さく笑う。
「心地良いものだな……」
誰かを傷つける為ではなく、誰かを守る為の戦い。
そう心の中で唱えるだけで、無限に勇気が湧いてくる気がした。
解説
●目的
敵戦力の撃破、及びクノゥとユージンの説得。
●概要
暗黒海域には、人魚や魚人が生活しているという島が幾つか存在するという。
彼らが元々聖地として守っていた海底神殿について知ることができれば、ゲートについて何かわかるかもしれない。
まずは海底神殿について詳しく知る人魚や魚人に協力を取り付ける為、島にやってきた。
魚人のユージンはハンターらの力に期待しているが、人魚のクノゥは人類という存在に懐疑的である。
交渉は途中だが、歪虚による襲撃を受けた。
まずは歪虚を退け、その後現地亜人の協力を取り付けて欲しい。
海底神殿の情報を入手し、ゲート探索を次の段階へ進めるのだ。
●敵情報
『魚人族(雑魔)』
既に汚染されてしまった亜人。サイズ1。初期配置5体。
ターン毎に2体ずつ増援が出現し、一定数を撃破するまで増え続ける。
カテゴリー的には狂気だが、雑魔クラスなので特殊な能力はない。
『セイレーン』
歪虚化した人魚が能力を得たもの。サイズ1。1体のみ出現。
魚人族を一定数撃破すると増援として出現する。下半身が魚なので、陸に上がれない。
不快な歌声で広域に狂気カテゴリーに準じたBSを展開する。
●友軍情報
『ルミナ』
闘狩人。剣と魔導銃を装備。
基本的にはクノゥとユージンから離れず護衛する。
『ブラトン』
闘狩人。ふんどし一丁で帝国船に向かった。
戦闘中には帰ってこないと考えて良い。
『ユージン』
魚人族。銛を装備。
亜人の身体能力を持つが、覚醒者には遠く及ばない。
わりと直情的で前向きな性格。
『クノゥ』
人魚族。戦闘能力なし。
アンニュイな雰囲気で人間に懐疑的。
ユージンにとっては姉のような存在。
敵戦力の撃破、及びクノゥとユージンの説得。
●概要
暗黒海域には、人魚や魚人が生活しているという島が幾つか存在するという。
彼らが元々聖地として守っていた海底神殿について知ることができれば、ゲートについて何かわかるかもしれない。
まずは海底神殿について詳しく知る人魚や魚人に協力を取り付ける為、島にやってきた。
魚人のユージンはハンターらの力に期待しているが、人魚のクノゥは人類という存在に懐疑的である。
交渉は途中だが、歪虚による襲撃を受けた。
まずは歪虚を退け、その後現地亜人の協力を取り付けて欲しい。
海底神殿の情報を入手し、ゲート探索を次の段階へ進めるのだ。
●敵情報
『魚人族(雑魔)』
既に汚染されてしまった亜人。サイズ1。初期配置5体。
ターン毎に2体ずつ増援が出現し、一定数を撃破するまで増え続ける。
カテゴリー的には狂気だが、雑魔クラスなので特殊な能力はない。
『セイレーン』
歪虚化した人魚が能力を得たもの。サイズ1。1体のみ出現。
魚人族を一定数撃破すると増援として出現する。下半身が魚なので、陸に上がれない。
不快な歌声で広域に狂気カテゴリーに準じたBSを展開する。
●友軍情報
『ルミナ』
闘狩人。剣と魔導銃を装備。
基本的にはクノゥとユージンから離れず護衛する。
『ブラトン』
闘狩人。ふんどし一丁で帝国船に向かった。
戦闘中には帰ってこないと考えて良い。
『ユージン』
魚人族。銛を装備。
亜人の身体能力を持つが、覚醒者には遠く及ばない。
わりと直情的で前向きな性格。
『クノゥ』
人魚族。戦闘能力なし。
アンニュイな雰囲気で人間に懐疑的。
ユージンにとっては姉のような存在。
マスターより
お世話になっております、神宮寺でございます。
というわけで、いよいよゲート探索も後半戦です。
まあもう、他のシナリオとかとも合わせてわかると思いますが……。
どうやら海底神殿というのが謎の鍵を握っているようです。
そこに連れて行ってもらえるように、色々教えてもらいましょう。
それではよろしくお願い致します。
というわけで、いよいよゲート探索も後半戦です。
まあもう、他のシナリオとかとも合わせてわかると思いますが……。
どうやら海底神殿というのが謎の鍵を握っているようです。
そこに連れて行ってもらえるように、色々教えてもらいましょう。
それではよろしくお願い致します。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/09/24 21:23
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/09/15 19:35:31 |
|
![]() |
なぜなにルミナどん(質問卓) カナタ・ハテナ(ka2130) 人間(リアルブルー)|12才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2016/09/18 12:26:22 |
|
![]() |
相談卓 カナタ・ハテナ(ka2130) 人間(リアルブルー)|12才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2016/09/19 17:50:02 |