ゲスト
(ka0000)
【詩天】あやのしゃもん
マスター:鷹羽柊架

- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/10/22 09:00
- リプレイ完成予定
- 2016/10/31 09:00
オープニング
亀田医師、辻斬り犯、壬生和彦の関係が明らかになったものの、斬られた亀田医師の傷はかなりの出血があり、意識は混濁していた。
「まず止血だ!」
その場にいたハンターや和彦が亀田医師の応急処置をはじめる。
「初名さん呼んできます!」
医師である初名を呼びに屯所へ戻る者。
騒ぎを聞きつけ、野次馬が出てきたりしていた。
「血が止まらんな」
「治まっては来てる。毛布か何か!」
亀田医師が斬られた個所からとめどなく流れる血は治まりつつあった。
素早く中から毛布を持ってきて、亀田医師の身体を置き、全員で診療室へと運ぶ。
「今、初名先生が来るからな!」
声をかけても、意識は混濁したままの亀田医師に伝わっているかは分からない。
「しっかりしてください……!」
ハンター達の呼び声に亀田医師の目が薄く開けられる。
「……よく…きけ……」
亀田医師が今にも絶えそうに声を上げる。
ハンターの一人が亀田医師の手を握り締めた。
「……あれは、もう……人……ではない……」
加齢で枯れた声が更にか細く震える。
「一度、死んだ……ごふ……っ」
声を出すのも辛いのだろう。ゆっくりと切れ切れに言葉を絞りだしていたが、一度咳き込んだ亀田医師の口から血が噴き出た。
血が喉に溜まっているのだろう。呼吸するのも苦しそうに音を立てている。
「身体だけ……うごく……人形……じゃ……」
亀田医師の手が何かを探しているようにゆっくり動く。
「……すまない……孫が、いるとは……すまない……」
譫言のように呟く亀田医師の視界は今の光景を見えてないのだろう。
「壬生、傍に行ってやれ」
ハンターの一人が言っても和彦は動かなかった。
「……父も母も後悔してました。貴方を説得できなかったことを」
ぎゅっと、和彦が自身の手を握り締める。
「……すま……ぬ……」
それを言い切ると、亀田医師は再び大きく咳き込んで、大量の血を吐いてしまう。
和彦が驚き、反射的に亀田医師の方へと向かっていく。
「まだ死なないでください。母が遺した言葉がまだあるんです」
亀田医師の肩を掴む和彦に彼は口端を緩める。
「……そんな……こと……ゆる、され……」
言葉が途切れると、駆け寄る足音が聞こえてきた。
「初名さん、連れてきました!」
叫んで飛び込むハンターと初名だが、中にいたハンター達は動かない。
「先生……!」
初名がハンター達をすり抜けて亀田医師の傍らに駆け寄ると、彼の状態を察する。
亀田医師は斬られて大きな怪我をしていたのは明白。しかし、その表情は苦しさを訴えるものではなかった。
穏やかな最期の表情であったが、初名にとっては腹の底から湧き上がる不安が一気に胸を彼女の身体を締め付けて動きを鈍らせる。
「せんせぇええええ!!!」
断末魔のような初名の悲鳴が部屋に響いた。
それから、亀田医師の葬儀が執り行われた。
本来の血縁である和彦は葦原の名が知られることを恐れ、即疾隊名代、壬生和彦として出席した。
葬儀が終わって数日後、和彦は局長に呼ばれる。
「ちっと、遅くなったが、許可が出たぜ」
「ありがとうございます」
待たせて悪かったなぁと笑う局長に和彦は首を振った。
局長と副局長の心遣いで和彦の正体は伏せたままにしており、他の小隊長達には事件が落ち着いてから局長より話すと約束してくれた。
和彦にとって、今の三条家にはいい感情はないが、即疾隊はいい感情をもっている。
ここにまだ居れることに複雑な感情はあれど、安堵もしていた。
「まぁ、お前さんが出たら色々と面倒だしな。まぁ、ここの神社が先代詩天に縁が深いところでよかったよ」
「はい」
和彦が局長に頼んでいたのは、即疾隊の屯所となっている梅鴬神社の分社の蔵を改めさせてもらう許可だった。
梅鴬神社には分社があるものの、実態は物置と化しており、神社の備品や、神社と関わりが深かった者や家の家財を預かったりしていた模様。
葦原流もまた、梅鴬神社とは縁が深かったようであり、葦原流に関する何かがないかと和彦は考えていた。
しかし、葦原流は現三条家に敗れた秋寿一派に与していた為、葦原の名前を出せば、捕まる可能性もある。
故に、局長に梅鴬神社分社の蔵の調査許可をもらっていた。
「葦原流に禁じ手があるって、俺がちびの時に大先生に教えて貰ったなぁ……ボケも始まったころだったもんだから、冗談かないかと思ったが」
まさか、実在するとはと、ため息まじりに局長が呟く。
「私も、実際に見たのは初めてです」
葦原流禁じ手、斗跋……負のマテリアルを体内に取り込む事によって、身体能力を強制的に引き上げる技。
歪虚化を余儀なくされる技であり、「呪われた技」「禁じられた手」として当主のみ伝わっていた。
いくら、実戦で剣を交えたことがないとはいえ、剣を交えた時のあの威力は和彦の想像を超えていた。
命が尽きて、屍人として再び動けるようになっても、自分達で倒せるかは分からない。
「仮隊士達、連れて行けよ」
「勿論です」
局長が声をかけると、和彦は頷いた。
「まず止血だ!」
その場にいたハンターや和彦が亀田医師の応急処置をはじめる。
「初名さん呼んできます!」
医師である初名を呼びに屯所へ戻る者。
騒ぎを聞きつけ、野次馬が出てきたりしていた。
「血が止まらんな」
「治まっては来てる。毛布か何か!」
亀田医師が斬られた個所からとめどなく流れる血は治まりつつあった。
素早く中から毛布を持ってきて、亀田医師の身体を置き、全員で診療室へと運ぶ。
「今、初名先生が来るからな!」
声をかけても、意識は混濁したままの亀田医師に伝わっているかは分からない。
「しっかりしてください……!」
ハンター達の呼び声に亀田医師の目が薄く開けられる。
「……よく…きけ……」
亀田医師が今にも絶えそうに声を上げる。
ハンターの一人が亀田医師の手を握り締めた。
「……あれは、もう……人……ではない……」
加齢で枯れた声が更にか細く震える。
「一度、死んだ……ごふ……っ」
声を出すのも辛いのだろう。ゆっくりと切れ切れに言葉を絞りだしていたが、一度咳き込んだ亀田医師の口から血が噴き出た。
血が喉に溜まっているのだろう。呼吸するのも苦しそうに音を立てている。
「身体だけ……うごく……人形……じゃ……」
亀田医師の手が何かを探しているようにゆっくり動く。
「……すまない……孫が、いるとは……すまない……」
譫言のように呟く亀田医師の視界は今の光景を見えてないのだろう。
「壬生、傍に行ってやれ」
ハンターの一人が言っても和彦は動かなかった。
「……父も母も後悔してました。貴方を説得できなかったことを」
ぎゅっと、和彦が自身の手を握り締める。
「……すま……ぬ……」
それを言い切ると、亀田医師は再び大きく咳き込んで、大量の血を吐いてしまう。
和彦が驚き、反射的に亀田医師の方へと向かっていく。
「まだ死なないでください。母が遺した言葉がまだあるんです」
亀田医師の肩を掴む和彦に彼は口端を緩める。
「……そんな……こと……ゆる、され……」
言葉が途切れると、駆け寄る足音が聞こえてきた。
「初名さん、連れてきました!」
叫んで飛び込むハンターと初名だが、中にいたハンター達は動かない。
「先生……!」
初名がハンター達をすり抜けて亀田医師の傍らに駆け寄ると、彼の状態を察する。
亀田医師は斬られて大きな怪我をしていたのは明白。しかし、その表情は苦しさを訴えるものではなかった。
穏やかな最期の表情であったが、初名にとっては腹の底から湧き上がる不安が一気に胸を彼女の身体を締め付けて動きを鈍らせる。
「せんせぇええええ!!!」
断末魔のような初名の悲鳴が部屋に響いた。
それから、亀田医師の葬儀が執り行われた。
本来の血縁である和彦は葦原の名が知られることを恐れ、即疾隊名代、壬生和彦として出席した。
葬儀が終わって数日後、和彦は局長に呼ばれる。
「ちっと、遅くなったが、許可が出たぜ」
「ありがとうございます」
待たせて悪かったなぁと笑う局長に和彦は首を振った。
局長と副局長の心遣いで和彦の正体は伏せたままにしており、他の小隊長達には事件が落ち着いてから局長より話すと約束してくれた。
和彦にとって、今の三条家にはいい感情はないが、即疾隊はいい感情をもっている。
ここにまだ居れることに複雑な感情はあれど、安堵もしていた。
「まぁ、お前さんが出たら色々と面倒だしな。まぁ、ここの神社が先代詩天に縁が深いところでよかったよ」
「はい」
和彦が局長に頼んでいたのは、即疾隊の屯所となっている梅鴬神社の分社の蔵を改めさせてもらう許可だった。
梅鴬神社には分社があるものの、実態は物置と化しており、神社の備品や、神社と関わりが深かった者や家の家財を預かったりしていた模様。
葦原流もまた、梅鴬神社とは縁が深かったようであり、葦原流に関する何かがないかと和彦は考えていた。
しかし、葦原流は現三条家に敗れた秋寿一派に与していた為、葦原の名前を出せば、捕まる可能性もある。
故に、局長に梅鴬神社分社の蔵の調査許可をもらっていた。
「葦原流に禁じ手があるって、俺がちびの時に大先生に教えて貰ったなぁ……ボケも始まったころだったもんだから、冗談かないかと思ったが」
まさか、実在するとはと、ため息まじりに局長が呟く。
「私も、実際に見たのは初めてです」
葦原流禁じ手、斗跋……負のマテリアルを体内に取り込む事によって、身体能力を強制的に引き上げる技。
歪虚化を余儀なくされる技であり、「呪われた技」「禁じられた手」として当主のみ伝わっていた。
いくら、実戦で剣を交えたことがないとはいえ、剣を交えた時のあの威力は和彦の想像を超えていた。
命が尽きて、屍人として再び動けるようになっても、自分達で倒せるかは分からない。
「仮隊士達、連れて行けよ」
「勿論です」
局長が声をかけると、和彦は頷いた。
解説
依頼内容
梅鶯神社分社にて葦原流の資料をさがすこと。
皆様は梅鶯神社分社へ向かって頂きます。
そこの蔵には神社にまつわる資料をはじめ、神社と縁のある家や個人の物を預かっているそうです。
葦原流も梅鶯神社とは縁か深く、和彦は斗跋に対する対抗策があるのではないかという考えがあり、そこに向かおうとしてます。
●蔵について
蔵は意外と広く、吹き抜けの二階建てという感じです。
七人くらいなら余裕で動ける広さです。
あまり掃除の手は付けられてません。
小窓が四方にあります。
火気、破損厳禁。即疾隊の印象に関わります。
葦原家の家紋は咲いている笹百合と閉じている笹百合が向き合うように枝丸になってます。
禁じ手「斗跋(とばつ)」:葦原流に古くから伝わる禁じ手。
負のマテリアルを体内に取り込む事によって、身体能力を強制的に引き上げる。
歪虚化を余儀なくされる技であり、「呪われた技」「禁じられた手」として当主のみ伝わっていた。
現在使用できるのは葦原若松のみです。
和彦はこの技を使えません。
●PL情報
資料ですが、預けられているのは確かです。
OP、解説の事はPCの皆様は存じております。
目的は蔵調査と銘打ってますが、何か気になることがあれば街に出るのもよいかと。
同行NPC
壬生和彦:みぶ・かずひこ。十七歳。即疾隊一番隊隊長。実は詩天に古くからある剣術、葦原流の当主。本名は葦原和彦(あしはら・かずひこ)。
辻斬り犯が実の父親である若松であることに気づいており、事件を追っていたが、何もわからなく、身分を偽って即疾隊へ入隊していた。
局長の厚意で本名は隠したままになっている。
初名など、鷹羽のシナリオに出てきた若峰在住のNPCに会うときはプレイングにその旨の記載をお願いします。
梅鶯神社分社にて葦原流の資料をさがすこと。
皆様は梅鶯神社分社へ向かって頂きます。
そこの蔵には神社にまつわる資料をはじめ、神社と縁のある家や個人の物を預かっているそうです。
葦原流も梅鶯神社とは縁か深く、和彦は斗跋に対する対抗策があるのではないかという考えがあり、そこに向かおうとしてます。
●蔵について
蔵は意外と広く、吹き抜けの二階建てという感じです。
七人くらいなら余裕で動ける広さです。
あまり掃除の手は付けられてません。
小窓が四方にあります。
火気、破損厳禁。即疾隊の印象に関わります。
葦原家の家紋は咲いている笹百合と閉じている笹百合が向き合うように枝丸になってます。
禁じ手「斗跋(とばつ)」:葦原流に古くから伝わる禁じ手。
負のマテリアルを体内に取り込む事によって、身体能力を強制的に引き上げる。
歪虚化を余儀なくされる技であり、「呪われた技」「禁じられた手」として当主のみ伝わっていた。
現在使用できるのは葦原若松のみです。
和彦はこの技を使えません。
●PL情報
資料ですが、預けられているのは確かです。
OP、解説の事はPCの皆様は存じております。
目的は蔵調査と銘打ってますが、何か気になることがあれば街に出るのもよいかと。
同行NPC
壬生和彦:みぶ・かずひこ。十七歳。即疾隊一番隊隊長。実は詩天に古くからある剣術、葦原流の当主。本名は葦原和彦(あしはら・かずひこ)。
辻斬り犯が実の父親である若松であることに気づいており、事件を追っていたが、何もわからなく、身分を偽って即疾隊へ入隊していた。
局長の厚意で本名は隠したままになっている。
初名など、鷹羽のシナリオに出てきた若峰在住のNPCに会うときはプレイングにその旨の記載をお願いします。
マスターより
お世話になります。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
今回は調査依頼です。
宜しくお願いします。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
今回は調査依頼です。
宜しくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/10/25 21:15
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談しましょう! カリン(ka5456) エルフ|17才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2016/10/20 23:41:52 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/10/16 23:32:08 |