ゲスト
(ka0000)
【猫譚】ユグディラ楽団 ~共に歓喜を~
マスター:坂上テンゼン

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
関連ユニオン
アム・シェリタ―揺籃館―- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在19人 / 1~25人
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/12/04 12:00
- リプレイ完成予定
- 2016/12/18 12:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●リンダールの森
ガンナ・エントラータに攻め込んだベリアルに対し、王国・ハンター・ユグディラの連合軍が勝利、これを撃退したという知らせは、遠く離れたリンダールの森にも伝わっていた。
この地にもユグディラが大勢暮らしており、法術陣の発動の際はこの地からも多くのユグディラが調査に赴いた。つまりユグディラの島に住まう女王とも関係がないわけではない。
よってこの報せが届いた時には、森のユグディラ達はこぞって歓喜した。
彼はそんな歓喜を抑えきれないユグディラの一人だった。
白い毛に青い眼の、高貴さを感じさせる見た目ではあったが好奇心旺盛な若い固体。また、ユグディラ並外れた行動力の持ち主だった。
彼はかつて人間との交流も経験していた。彼が纏っているマントも、懐に忍ばせているハーモニカも、普段から持ち歩いている幸運の実も、かつて体験した冒険の際に出会った人間達から贈られた物であった。ガンナ・エントラータからリンダールの森まで至る冒険の途中、出会った数々の人々は彼を幾度も助け、労ってくれた。
だから人間とユグディラが共に戦い、勝利を収めた、という報せは、彼にとって特別な意味を持っていた。
彼は、スノウと名乗っている。
雪のように白いことから、例の冒険で出会った人間のひとりにもらった名前だ。
スノウは全身で喜びを表現した。歌い、踊り、騒いだ。
それだけでは終わらなかった。
●王都イルダーナ
ある日ヘザー・スクロヴェーニ(kz0061)がバイク置き場にいくと、自分のバイクに何かモフモフしたものがくっついているのに気づいた。
「またこのパターンかッ!」
キジトラ・ハチワレ・クロのユグディラトリオだった。
超絶技巧でバイクを駆る三匹組、通称ユグディライダー。
キジトラがニャアとでも言うように右手を挙げる。すっかり馴染みの顔に対するやり取りである。
「何度も言うようだがキーを抜いているからいくら跨ろうがちっとも動かんのだぞッ」
対するヘザーは怒り顔でまくし立てた。おこと激おこの中間くらいの怒りである。
そんなヘザーのもとに、ハチワレがバイクから降りて歩み寄り、肩から提げている鞄から手紙を取り出して渡した。
ヘザーが読んでみると、そこには大量の肉球スタンプが押されていた。
「なになに……『前略ヘザー・スクロヴェーニ様 ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。この度私どもは楽団を結成し、ガンナ・エントラータでの音楽祭に参加する運びとなりましたことをお知らせ申し上げます。つきましては人間の皆様と私どもで共演をするのはいかがだろうかと考えております。これまでの様々な事件を通しての築き上げられた人間とユグディラの友好を喜び、ますますの発展を祈るため、共に音楽を同じ舞台で音楽を奏でるという趣きです。是非ご一考下さい』……か」
「「「ニ゛ャー?!」」」
「こんなもん読めるかー!」というツッコミを期待していたユグディライダーはヘザーにボケ殺されて「なんで読めるんだー?!」といわんばかりの表情になった。
「王女殿下が音楽祭を開催すると言った時、私もあの場所にいたものでな。
せっかくお前達ユグディラとも縁ができたのだから、一緒に演奏することができれば、いろいろ感動的なムーヴメントになると思ったのだ!」
ヘザーの願望を口にしたまでの事だった。
「まさか、お前達も同じ考えでいるのか?」
ヘザーが問うとユグディライダーはバイクのシートに寝転がってだらーんとした。
「どっちだー!」
イエスでもノーでもニャーでもない答えが返ってきた。
するとヘザーの視界に不自然な映像が展開された。
王国全土の地図らしきものの一点に刺さった矢印。刺さっているのはリンダールの森だ。
続いて白い毛のユグディラの姿が映し出された。ヘザーには見覚えがあった。二度目のバイク窃盗事件を追っているときに出会ったユグディラだ。
次に楽器を持って並んでいる大勢のユグディラが映し出された。
「なるほど……お前達はメッセンジャーだったわけか。かれらが人間との共演を望んでいると?」
今度は頷いた。
「わかった。私に頼んだのは正解だ。
準備しよう。一週間後また私を訪ねてくれ!」
ユグディライダーは喜んだ。
そしてバイクに跨った。
「運転はさせんというに!」
ヘザーはいつかのようにユグディラをバイクから引き剥がした。
●次の日
「ガンナ・エントラータでの音楽祭……。
なるほど、まともな仕事ですね! プロデューサーにしては」
ラシェル・シェルミエルは言った。
彼女は主にハンター達を激励するためにヘザーがプロデュースしたアイドルである。プロデュースといっても資金もノウハウも芸能事務所も何もない状態でプロデュースなどと言い張っているので趣味の域と言って差し支え無い。まともに仕事したのはこれまでに二回くらいである。
「仕事自体はいい。しかし……俺達がバックダンサーってのは気に食わねえな」
そう言ったのはヴェレス。ハンターである傍らアイドル活動も行う男性六人組ユニット『ヒュペリ』のメンバーである。他の五人、リベル、ケプリ、ソール、ネイトの姿もある。彼らとヘザーはかつてギルドフォーラムの音楽ステージでちょっとした因縁があった。
「ヴェレス、勘違いするな。今回のコンセプトは『全員が主役』なんだ。ゆえにリードボーカルのラシェルも見せ場が終わったら引っ込む」
ヘザーはあくまで落ち着いて言った。
「どうせ蒼乱の展開にも着いて行けてなくて暇なのだろう」
「なんだと! てめえ! なんでそれを!」
余計なことを言って反感を買いもした。
「まあまあ。ごめんね、うちの若いのは血の気が多くてさあ」
「ソールてめえ、一つしか歳変わんねえだろうが」
「ヴェレス。ヘザーの話を聞こう。ね?」
ソールとリベルにたしなめられ、ヴェレスは黙った。
それを確認すると、ヘザーは今回の計画が人間とユグディラの共演である事を説明し、細部を語っていった。
「今回は演奏をユグディラ楽団に、ダンサーにヒュペリ、リードボーカルにラシェル、そしてコーラスにはハンター有志という編成で特別ユニットを組む。
演奏する曲は一曲。時間も考えるとこれが限度だろう。
さっきも言ったようにコンセプトは『全員が主役』だ。ユグディラの演奏が見せ場になる箇所、ダンスがメインになる場所、ラシェルがメインになる箇所、そしてコーラスのハンター一人一人にはそれぞれが自由な表現をする箇所を用意する」
ヘザーはそう言って、この場に集まったハンター達一人一人の顔を見ていった。
ハンターオフィスへの依頼に応じて集まったメンバー達だ。
「その内容は、君達が考えてくれ」
●リンダールの森
ガンナ・エントラータに攻め込んだベリアルに対し、王国・ハンター・ユグディラの連合軍が勝利、これを撃退したという知らせは、遠く離れたリンダールの森にも伝わっていた。
この地にもユグディラが大勢暮らしており、法術陣の発動の際はこの地からも多くのユグディラが調査に赴いた。つまりユグディラの島に住まう女王とも関係がないわけではない。
よってこの報せが届いた時には、森のユグディラ達はこぞって歓喜した。
彼はそんな歓喜を抑えきれないユグディラの一人だった。
白い毛に青い眼の、高貴さを感じさせる見た目ではあったが好奇心旺盛な若い固体。また、ユグディラ並外れた行動力の持ち主だった。
彼はかつて人間との交流も経験していた。彼が纏っているマントも、懐に忍ばせているハーモニカも、普段から持ち歩いている幸運の実も、かつて体験した冒険の際に出会った人間達から贈られた物であった。ガンナ・エントラータからリンダールの森まで至る冒険の途中、出会った数々の人々は彼を幾度も助け、労ってくれた。
だから人間とユグディラが共に戦い、勝利を収めた、という報せは、彼にとって特別な意味を持っていた。
彼は、スノウと名乗っている。
雪のように白いことから、例の冒険で出会った人間のひとりにもらった名前だ。
スノウは全身で喜びを表現した。歌い、踊り、騒いだ。
それだけでは終わらなかった。
●王都イルダーナ
ある日ヘザー・スクロヴェーニ(kz0061)がバイク置き場にいくと、自分のバイクに何かモフモフしたものがくっついているのに気づいた。
「またこのパターンかッ!」
キジトラ・ハチワレ・クロのユグディラトリオだった。
超絶技巧でバイクを駆る三匹組、通称ユグディライダー。
キジトラがニャアとでも言うように右手を挙げる。すっかり馴染みの顔に対するやり取りである。
「何度も言うようだがキーを抜いているからいくら跨ろうがちっとも動かんのだぞッ」
対するヘザーは怒り顔でまくし立てた。おこと激おこの中間くらいの怒りである。
そんなヘザーのもとに、ハチワレがバイクから降りて歩み寄り、肩から提げている鞄から手紙を取り出して渡した。
ヘザーが読んでみると、そこには大量の肉球スタンプが押されていた。
「なになに……『前略ヘザー・スクロヴェーニ様 ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。この度私どもは楽団を結成し、ガンナ・エントラータでの音楽祭に参加する運びとなりましたことをお知らせ申し上げます。つきましては人間の皆様と私どもで共演をするのはいかがだろうかと考えております。これまでの様々な事件を通しての築き上げられた人間とユグディラの友好を喜び、ますますの発展を祈るため、共に音楽を同じ舞台で音楽を奏でるという趣きです。是非ご一考下さい』……か」
「「「ニ゛ャー?!」」」
「こんなもん読めるかー!」というツッコミを期待していたユグディライダーはヘザーにボケ殺されて「なんで読めるんだー?!」といわんばかりの表情になった。
「王女殿下が音楽祭を開催すると言った時、私もあの場所にいたものでな。
せっかくお前達ユグディラとも縁ができたのだから、一緒に演奏することができれば、いろいろ感動的なムーヴメントになると思ったのだ!」
ヘザーの願望を口にしたまでの事だった。
「まさか、お前達も同じ考えでいるのか?」
ヘザーが問うとユグディライダーはバイクのシートに寝転がってだらーんとした。
「どっちだー!」
イエスでもノーでもニャーでもない答えが返ってきた。
するとヘザーの視界に不自然な映像が展開された。
王国全土の地図らしきものの一点に刺さった矢印。刺さっているのはリンダールの森だ。
続いて白い毛のユグディラの姿が映し出された。ヘザーには見覚えがあった。二度目のバイク窃盗事件を追っているときに出会ったユグディラだ。
次に楽器を持って並んでいる大勢のユグディラが映し出された。
「なるほど……お前達はメッセンジャーだったわけか。かれらが人間との共演を望んでいると?」
今度は頷いた。
「わかった。私に頼んだのは正解だ。
準備しよう。一週間後また私を訪ねてくれ!」
ユグディライダーは喜んだ。
そしてバイクに跨った。
「運転はさせんというに!」
ヘザーはいつかのようにユグディラをバイクから引き剥がした。
●次の日
「ガンナ・エントラータでの音楽祭……。
なるほど、まともな仕事ですね! プロデューサーにしては」
ラシェル・シェルミエルは言った。
彼女は主にハンター達を激励するためにヘザーがプロデュースしたアイドルである。プロデュースといっても資金もノウハウも芸能事務所も何もない状態でプロデュースなどと言い張っているので趣味の域と言って差し支え無い。まともに仕事したのはこれまでに二回くらいである。
「仕事自体はいい。しかし……俺達がバックダンサーってのは気に食わねえな」
そう言ったのはヴェレス。ハンターである傍らアイドル活動も行う男性六人組ユニット『ヒュペリ』のメンバーである。他の五人、リベル、ケプリ、ソール、ネイトの姿もある。彼らとヘザーはかつてギルドフォーラムの音楽ステージでちょっとした因縁があった。
「ヴェレス、勘違いするな。今回のコンセプトは『全員が主役』なんだ。ゆえにリードボーカルのラシェルも見せ場が終わったら引っ込む」
ヘザーはあくまで落ち着いて言った。
「どうせ蒼乱の展開にも着いて行けてなくて暇なのだろう」
「なんだと! てめえ! なんでそれを!」
余計なことを言って反感を買いもした。
「まあまあ。ごめんね、うちの若いのは血の気が多くてさあ」
「ソールてめえ、一つしか歳変わんねえだろうが」
「ヴェレス。ヘザーの話を聞こう。ね?」
ソールとリベルにたしなめられ、ヴェレスは黙った。
それを確認すると、ヘザーは今回の計画が人間とユグディラの共演である事を説明し、細部を語っていった。
「今回は演奏をユグディラ楽団に、ダンサーにヒュペリ、リードボーカルにラシェル、そしてコーラスにはハンター有志という編成で特別ユニットを組む。
演奏する曲は一曲。時間も考えるとこれが限度だろう。
さっきも言ったようにコンセプトは『全員が主役』だ。ユグディラの演奏が見せ場になる箇所、ダンスがメインになる場所、ラシェルがメインになる箇所、そしてコーラスのハンター一人一人にはそれぞれが自由な表現をする箇所を用意する」
ヘザーはそう言って、この場に集まったハンター達一人一人の顔を見ていった。
ハンターオフィスへの依頼に応じて集まったメンバー達だ。
「その内容は、君達が考えてくれ」
解説
(以下はヘザーがハンター達に向けての解説)
押忍! ヘザーだ!
今回はユグディラ楽団と共に『王女殿下主催の音楽会』に参加する。
君達にはコーラスとして参加してもらいたいが、単にコーラスなだけではなく、曲の中で一人一人に自由な表現をする時間を設ける。
その中で何をするのかを決めて欲しい。
例えば……ユグディラに対する思いであるとか、ベリアルに対する怒りであるとか、今年一年を振り返ってでもいい。そういった想いを言葉にするとか、楽器の演奏やダンス、詩の朗読、剣舞や魔法の演舞でもいい。
複数人で一緒に何かしても良いぞ。
思い思いの方法で、君達の生き様を現してほしい。
●会場
ガンナ・エントラータの屋外ステージとなる。
街中がお祭りムードに溢れていて、出店とかも出ているようだな。
時間は昼間。
●制限時間
注意してもらいたいのだが、時間は一人一分前後までしかないという事だ。あんまり長くて大掛かりなことはできないぞ。
それと、さすがにバイクやCAMは持ち込めないぞ。
説明は以上だ。
ユグディラと私たちの物語も一段落が着いた……
この音楽祭は、その節目となるだろう。
この縁を尊び、以後も末永く続けていくために!
皆でこの演奏を成功させよう!
押忍! ヘザーだ!
今回はユグディラ楽団と共に『王女殿下主催の音楽会』に参加する。
君達にはコーラスとして参加してもらいたいが、単にコーラスなだけではなく、曲の中で一人一人に自由な表現をする時間を設ける。
その中で何をするのかを決めて欲しい。
例えば……ユグディラに対する思いであるとか、ベリアルに対する怒りであるとか、今年一年を振り返ってでもいい。そういった想いを言葉にするとか、楽器の演奏やダンス、詩の朗読、剣舞や魔法の演舞でもいい。
複数人で一緒に何かしても良いぞ。
思い思いの方法で、君達の生き様を現してほしい。
●会場
ガンナ・エントラータの屋外ステージとなる。
街中がお祭りムードに溢れていて、出店とかも出ているようだな。
時間は昼間。
●制限時間
注意してもらいたいのだが、時間は一人一分前後までしかないという事だ。あんまり長くて大掛かりなことはできないぞ。
それと、さすがにバイクやCAMは持ち込めないぞ。
説明は以上だ。
ユグディラと私たちの物語も一段落が着いた……
この音楽祭は、その節目となるだろう。
この縁を尊び、以後も末永く続けていくために!
皆でこの演奏を成功させよう!
マスターより
坂上テンゼンに候。
ユグディラの物語も、一つの結末を迎えます。
演奏は年末にやる合唱付きのアレのイメージでしょうか。編成は異なりますが。
もしくはコーラスライン。大丈夫、それがしも観たことありません。
演奏中を中心に描きます。
といってもずっと演奏というのも多すぎるので、前後の様子もプレイングに書いて下されば描写するかもしれません。
以前に行った音楽系シナリオを読んで頂けると、表現の参考になるかも。
リプレイ一覧にある『【深棲】浜辺に響く音色』『【闘祭】ダンス・ウィズ・ミー!』がそうです。
では、皆様のアツいプレイングをお待ち申し上げて候。
ユグディラの物語も、一つの結末を迎えます。
演奏は年末にやる合唱付きのアレのイメージでしょうか。編成は異なりますが。
もしくはコーラスライン。大丈夫、それがしも観たことありません。
演奏中を中心に描きます。
といってもずっと演奏というのも多すぎるので、前後の様子もプレイングに書いて下されば描写するかもしれません。
以前に行った音楽系シナリオを読んで頂けると、表現の参考になるかも。
リプレイ一覧にある『【深棲】浜辺に響く音色』『【闘祭】ダンス・ウィズ・ミー!』がそうです。
では、皆様のアツいプレイングをお待ち申し上げて候。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/12/17 19:52
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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音楽祭控え室 ジルボ(ka1732) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2016/12/04 11:45:22 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/12/04 11:41:04 |