ゲスト
(ka0000)
そして、己が愚者であると知る
マスター:植田誠

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
関連ユニオン
APV- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/03/12 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/03/26 19:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
褒められて、嬉しかった。だから頑張った。そしたらもっと褒めてくれた。
でも、気づくと褒めてくれなくなった。みんなは凄いと言ってくれるのに。
きっと僕は……見捨てられたんだ……
●
ハンターたちや帝国兵に先駆けて、クロウは廃工場にたどり着いていた。歪虚の本拠地と目されている場所だ。途中でバイクを乗り捨て、ゾンビたちから姿を隠しながらたどり着いたそこに、求めている人物がいると信じて。
この時クロウの中にあったのは、義務感と、責任感。
(俺のせいで、ハルトは道を間違えてしまった。そして、俺の兄のせいでその道を取り返しのつかないところまで進んでしまった。だから……)
「……俺が始末をつけなきゃならねぇよな」
そう思い、やっとの思いで出会えた後輩は、もはや人の形すら成していなかった。
剣機リンドヴルム。機械とゾンビ、二つの首を持つ双頭の歪虚。よく見ると、その中央……双頭の付け根に当たる部分に人、らしきものが見える。それがハルトの体だと気づくのに、そう時間はかからなかった。
「ハルト……お前……」
「来ると思ってましたよ、先輩。どうです、凄いでしょ?」
その声が、自分の知る後輩のものだっただけに、後悔の念はより大きいものとなった。
「思考能力が低いこいつに、僕というブレーンが乗り込んで……その戦闘力は飛躍的に上がりました。ズィルバーさんのとこに戻れないのはちょっと哀しいですけどね。こうやって戦ってズィルバーさんの邪魔になる人を排除するのもまぁ有りかなって思うんですよ」
「お前は……」
楽し気に説明を続けていたハルトに、クロウはやっと言葉を絞り出す。
「お前は、それでいいのか?」
「構いませんよ」
クロウの言葉に、ハルトは間を置かず答えた。
「僕の力を認めてくれるなら……褒めてくれるなら、何だっていいんですよ!」
ハンターたちがトラックで突っ込んできたのは丁度その時だった。
●
エルウィンと対峙するフリッツは考える。目の前の相手が何者なのかを。軍の密偵か、通りすがりのハンターか……
「……あるいは、噂の絶火隊というやつか?」
「それに関して俺は答えることは出来ねぇな。でも、それとは無関係に……お前は俺を知っているだろ?」
「知らないと言っているはずだが、耳が遠いようだな」
「自分じゃそういうつもりは無いんだが……いやはや年は取りたくないもんだねぇ」
そういいながら、エルウィンは上から下へ、大きく腕を振る。すると、腕の先に光の剣が構築される。機導剣だ。だが、エルウィンのそれは通常の物とは違い、一瞬で消えることなくその場にとどまる。
「……貴様、その技は!!」
それを見たフリッツは急に動揺し、思わず後ずさる。
「ば、馬鹿な……確かに……確かに殺したはずだ!!」
「ようやく気付いたか? いやはや遅いんじゃないか?」
「……それで、敵討ちでもしようということか?」
さすがに、すぐに冷静さを取り戻した様子のフリッツに対し、エルウィンは答えた。
「確かに、相棒の分や部下の分……返したい借りは山ほどあるが、そういうのは若いのにぶん投げさせてもらってるんでね。ただ、立場的にも帝国の人間が無駄死にしていくのを放っておくわけにはいかない。そういうわけで、ちょっとおせっかいを焼いたってわけだ」
「なるほどな……だが、もうそのおせっかいとやらを焼く必要はない」
「ほぉ、なぜだい?」
「ここで殺すからだ!」
そう叫び、フリットが突進してくる。
(あいつらがうまくやってくれたおかげで、帝国兵もほぼ無傷で到着する。あの中に何がいても、ハンターの質と、帝国兵の数で押し切れる。後は俺がこいつを抑えれば勝ちってな)
エルウィンはそう心中でつぶやき、機導剣を構えた。
●
「さぁ、用意はいいですか?」
ハルトが声を張り上げる。同時に、見覚えのある魔導機械が周囲に展開していく。分かっていたことだ。戦わなければならないということは。
「お前を認めてやることは、出来ないな」
自己のために能力を使う錬金術師は、確かにいる。錬金術教導団はその典型だ。彼らは自分たちの思想のために、錬金術を用いている。
「錬金術は、それが戦う力であれ何であれ、人のために行使されなければいけない」
それをハルトに教えそこなったのは、クロウ自身の落ち度だ。いや、クロウは知っていると思っていたのだ。自分によく懐いていたハルトならば、自分の言う錬金術師とはどういう存在かを。
「ちょっと骨が折れそうだが、それをお前に分からせてやる!」
負けじと声を張り上げたクロウ。その背には、駆け付けたハンターたちの姿があった。
「……逃げる気は、無さそうだな。ホントはカッコよく俺一人でケリをつけると言いたいとこだが、ちっと厳しそうだ。悪いが、力を貸してもらうぜ!」
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
褒められて、嬉しかった。だから頑張った。そしたらもっと褒めてくれた。
でも、気づくと褒めてくれなくなった。みんなは凄いと言ってくれるのに。
きっと僕は……見捨てられたんだ……
●
ハンターたちや帝国兵に先駆けて、クロウは廃工場にたどり着いていた。歪虚の本拠地と目されている場所だ。途中でバイクを乗り捨て、ゾンビたちから姿を隠しながらたどり着いたそこに、求めている人物がいると信じて。
この時クロウの中にあったのは、義務感と、責任感。
(俺のせいで、ハルトは道を間違えてしまった。そして、俺の兄のせいでその道を取り返しのつかないところまで進んでしまった。だから……)
「……俺が始末をつけなきゃならねぇよな」
そう思い、やっとの思いで出会えた後輩は、もはや人の形すら成していなかった。
剣機リンドヴルム。機械とゾンビ、二つの首を持つ双頭の歪虚。よく見ると、その中央……双頭の付け根に当たる部分に人、らしきものが見える。それがハルトの体だと気づくのに、そう時間はかからなかった。
「ハルト……お前……」
「来ると思ってましたよ、先輩。どうです、凄いでしょ?」
その声が、自分の知る後輩のものだっただけに、後悔の念はより大きいものとなった。
「思考能力が低いこいつに、僕というブレーンが乗り込んで……その戦闘力は飛躍的に上がりました。ズィルバーさんのとこに戻れないのはちょっと哀しいですけどね。こうやって戦ってズィルバーさんの邪魔になる人を排除するのもまぁ有りかなって思うんですよ」
「お前は……」
楽し気に説明を続けていたハルトに、クロウはやっと言葉を絞り出す。
「お前は、それでいいのか?」
「構いませんよ」
クロウの言葉に、ハルトは間を置かず答えた。
「僕の力を認めてくれるなら……褒めてくれるなら、何だっていいんですよ!」
ハンターたちがトラックで突っ込んできたのは丁度その時だった。
●
エルウィンと対峙するフリッツは考える。目の前の相手が何者なのかを。軍の密偵か、通りすがりのハンターか……
「……あるいは、噂の絶火隊というやつか?」
「それに関して俺は答えることは出来ねぇな。でも、それとは無関係に……お前は俺を知っているだろ?」
「知らないと言っているはずだが、耳が遠いようだな」
「自分じゃそういうつもりは無いんだが……いやはや年は取りたくないもんだねぇ」
そういいながら、エルウィンは上から下へ、大きく腕を振る。すると、腕の先に光の剣が構築される。機導剣だ。だが、エルウィンのそれは通常の物とは違い、一瞬で消えることなくその場にとどまる。
「……貴様、その技は!!」
それを見たフリッツは急に動揺し、思わず後ずさる。
「ば、馬鹿な……確かに……確かに殺したはずだ!!」
「ようやく気付いたか? いやはや遅いんじゃないか?」
「……それで、敵討ちでもしようということか?」
さすがに、すぐに冷静さを取り戻した様子のフリッツに対し、エルウィンは答えた。
「確かに、相棒の分や部下の分……返したい借りは山ほどあるが、そういうのは若いのにぶん投げさせてもらってるんでね。ただ、立場的にも帝国の人間が無駄死にしていくのを放っておくわけにはいかない。そういうわけで、ちょっとおせっかいを焼いたってわけだ」
「なるほどな……だが、もうそのおせっかいとやらを焼く必要はない」
「ほぉ、なぜだい?」
「ここで殺すからだ!」
そう叫び、フリットが突進してくる。
(あいつらがうまくやってくれたおかげで、帝国兵もほぼ無傷で到着する。あの中に何がいても、ハンターの質と、帝国兵の数で押し切れる。後は俺がこいつを抑えれば勝ちってな)
エルウィンはそう心中でつぶやき、機導剣を構えた。
●
「さぁ、用意はいいですか?」
ハルトが声を張り上げる。同時に、見覚えのある魔導機械が周囲に展開していく。分かっていたことだ。戦わなければならないということは。
「お前を認めてやることは、出来ないな」
自己のために能力を使う錬金術師は、確かにいる。錬金術教導団はその典型だ。彼らは自分たちの思想のために、錬金術を用いている。
「錬金術は、それが戦う力であれ何であれ、人のために行使されなければいけない」
それをハルトに教えそこなったのは、クロウ自身の落ち度だ。いや、クロウは知っていると思っていたのだ。自分によく懐いていたハルトならば、自分の言う錬金術師とはどういう存在かを。
「ちょっと骨が折れそうだが、それをお前に分からせてやる!」
負けじと声を張り上げたクロウ。その背には、駆け付けたハンターたちの姿があった。
「……逃げる気は、無さそうだな。ホントはカッコよく俺一人でケリをつけると言いたいとこだが、ちっと厳しそうだ。悪いが、力を貸してもらうぜ!」
解説
●目的
敵の撃破
●状況
PCたちは魔導トラックに乗って現場に駆け付けたハンターとなる。
戦場は廃工場内。隙間から明かりが入って入るが、基本的に薄暗い。工場内は広く、壁などは厚そうだが、戦闘による影響で破壊される場合もある。倒壊に注意が必要。
●敵情報
戦闘体剣機リンドヴルム
双頭の竜を模した機械化ゾンビである剣機リンドヴルム。それから輸送用の部分を取り除き機動力を大幅に高めた個体。
ハルト・ウェーバーが中央(双頭の付け根辺り)に飲み込まれるような形で融合しており、通常の剣機ではありえないほどの高い状況判断能力を持つ。
主な戦闘法は以下。
・機導砲
機械首の口部から放出される直線型の高威力広範囲魔法攻撃。
・猛毒弾
ゾンビ首の口部から射出される毒の塊。
着弾とともに破裂し、円形の範囲にダメージとともに猛毒(継続打撃:強度10、ダメージ20)を与える。
・剣の尾:
単体に対する攻撃の他、範囲攻撃の薙ぎ払い等も可能な主兵装。まともに喰らえば誰でも戦闘不能になる程度の攻撃力を持つ。
・浮遊魔導機械:
シリーズ1、2話で使用したものと同様の兵器。剣型、砲型、盾型が各10基ずつ存在。
この他、爪や牙を使用した通常攻撃なども可能。1ラウンドに複数回行動を行う。
シリーズ2話での戦闘から『ハルトが視認していないものへの攻撃は精度が低下する』ものと思われる。
●味方援軍
クロウ
前依頼の結果から無傷の状態。スキルもフルに使用可能。
デルタレイ、攻性強化、ジェットブーツがセットされている。
いつもネタ要員にされているが今回は真面目。強いぞ!
帝国兵の皆さん
5ラウンド経過から2ラウンドごとに5人ずつ追加。全員銃器等遠距離可能な武器を所持。
主に魔導機械に対する迎撃行動や戦闘不能になったPCの支援を行う。
簡単な行動方針(~~はするな、~~を狙え)程度の簡単な指示ならその場で対応してくれる場合がある。
敵の撃破
●状況
PCたちは魔導トラックに乗って現場に駆け付けたハンターとなる。
戦場は廃工場内。隙間から明かりが入って入るが、基本的に薄暗い。工場内は広く、壁などは厚そうだが、戦闘による影響で破壊される場合もある。倒壊に注意が必要。
●敵情報
戦闘体剣機リンドヴルム
双頭の竜を模した機械化ゾンビである剣機リンドヴルム。それから輸送用の部分を取り除き機動力を大幅に高めた個体。
ハルト・ウェーバーが中央(双頭の付け根辺り)に飲み込まれるような形で融合しており、通常の剣機ではありえないほどの高い状況判断能力を持つ。
主な戦闘法は以下。
・機導砲
機械首の口部から放出される直線型の高威力広範囲魔法攻撃。
・猛毒弾
ゾンビ首の口部から射出される毒の塊。
着弾とともに破裂し、円形の範囲にダメージとともに猛毒(継続打撃:強度10、ダメージ20)を与える。
・剣の尾:
単体に対する攻撃の他、範囲攻撃の薙ぎ払い等も可能な主兵装。まともに喰らえば誰でも戦闘不能になる程度の攻撃力を持つ。
・浮遊魔導機械:
シリーズ1、2話で使用したものと同様の兵器。剣型、砲型、盾型が各10基ずつ存在。
この他、爪や牙を使用した通常攻撃なども可能。1ラウンドに複数回行動を行う。
シリーズ2話での戦闘から『ハルトが視認していないものへの攻撃は精度が低下する』ものと思われる。
●味方援軍
クロウ
前依頼の結果から無傷の状態。スキルもフルに使用可能。
デルタレイ、攻性強化、ジェットブーツがセットされている。
いつもネタ要員にされているが今回は真面目。強いぞ!
帝国兵の皆さん
5ラウンド経過から2ラウンドごとに5人ずつ追加。全員銃器等遠距離可能な武器を所持。
主に魔導機械に対する迎撃行動や戦闘不能になったPCの支援を行う。
簡単な行動方針(~~はするな、~~を狙え)程度の簡単な指示ならその場で対応してくれる場合がある。
マスターより
お世話になっております、植田です。
クロウと教導団、ハルトとのシリーズも今回で最終話となります。教導団本体がまだ残っていますが、そちらは別途ショート依頼で潰しに行きたいと思います。
さて、3話の結果によって状況はましになっていますが、それでも厳しい相手です。危険フラグ付きということもあり、あっさり戦闘不能になることもあり得ます。相応の覚悟を持って臨んでいただけたらと思います。
それでは、皆様の参加お待ちいたしております。
クロウと教導団、ハルトとのシリーズも今回で最終話となります。教導団本体がまだ残っていますが、そちらは別途ショート依頼で潰しに行きたいと思います。
さて、3話の結果によって状況はましになっていますが、それでも厳しい相手です。危険フラグ付きということもあり、あっさり戦闘不能になることもあり得ます。相応の覚悟を持って臨んでいただけたらと思います。
それでは、皆様の参加お待ちいたしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/03/25 15:46
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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剣機は錬金術の夢を見るか? ボルディア・コンフラムス(ka0796) 人間(クリムゾンウェスト)|23才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2017/03/17 22:29:37 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/03/11 23:56:28 |