ゲスト
(ka0000)
【AP】ALL FOR ALL
マスター:KINUTA

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在23人 / 1~25人
- ユニット参加人数
- 現在8 / 0~25
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 6日
- プレイング締切
- 2017/04/08 22:00
- リプレイ完成予定
- 2017/04/22 22:00
オープニング
※このシナリオは夢シナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。
××××年。
クリムゾンウェストは、かつて自由都市同盟と呼ばれていた区域を除き、『ユニオン』と名乗る勢力に占拠されてしまっていた。
彼らに支配されることを良しとしない人々は、『自由同盟』を作り、残された地域を足場に抵抗し続けている。
何とか持ちこたえている。現在のところは、まだ。
だけど、明日はどうなるか分からない。
● ハンターオフィス本部転じ、自由同盟本部
『おはようございます。こちらはユニオンです』
通信パネルの前に座っている幹部たちは、疲れを覚えていた。毎日毎日ユニオンから入ってくる降伏勧告を聞くことに。
相手側の情報を少しでも得るため、通信回路は閉ざさないようにしているのだが、何度やり取りしても話が通じない。
「一体お前たちは何が目的なんだ」
『あなた方をユニオンに編入します。ユニオンは一人の人間も取りこぼさず、幸福にする義務がありますので』
「頼むから放っておいてくれないか」
『あなた方はユニオンに入る必要があります。私たちが求めているのは、恒久的かつ完全な平和と安定。そのためには意識の統一化が必要です。一人の例外もいてはならないのです。つまりあなた方も市民となるべきなのです』
市民、市民。
ユニオンはこの言葉をよく使う。恐らくこちらが用いているのとは全く別の意味合いで。
「意識の統一など不可能だ」
『不可能ではありません。意識とは社会制度のあり方によって作られていくもの。社会制度が変われば意識も変わります。共同体社会はあなたがたの社会に比べ、比較にならないほど暮らしが楽で、安全です。精神不安定化の引き金となるような社会的因子、親子、家族、夫婦――そういった利己的所有関係は廃止されております。誰もが誰もと好きなだけ性交渉していいのです。皆は皆のものなのです』
狂っているとしか思えない理屈だが、最悪なことに彼らはそれを実現させる力を持っている。というか、すでに実現化している。
俄かには信じがたい話だが、人間の体外生殖も行っているとか。
『というわけで投降していただけませんか』
「断る」
『そうですか。残念です。ではまた明日』
●ROOM101
心地よいほの暗さで満たされた一室。
四方を囲む黒い壁には、数字を交えた文字列が青白く浮き上がり、ゆっくりゆっくり流れている。
白いワンピース状の制服を着た女が、挨拶をした。
「……私はμ・F・92756471・マゴイ……皆さん……ユニオンへようこそ……」
挨拶を受けているのは椅子に座った、いや座らされた人々。自由同盟から情報収集のため、潜入してきた者たちだ。
椅子に内蔵されたバンドがその手足を、がっちり固定している。
「……えー……あなたがたは……共同体に参加の意志を持って……やってきたわけではないけれど……心配無用……そういう人でも……ユニオンは拒まない……」
何か言おうとしているが口枷がはめられているので、言葉にならない。
「……参加意志がある人は……そのまま共同体同化訓練所に入ってもらうわけだけど……あなたがたの場合は……それがちょっと難しい……」
壁を流れる文字の動きが、徐々に早くなってきた。
「……あなたがたは……不安定な社会で培われてきた精神構造に……固執している……それではうまく共同体に……適合出来ない……一度すべてをリセットしないと……これからあなたたちの……不必要な記憶を消去する……あなたたちは……今のあなたたちよりずっと幸福な……あなたたちになれる……」
●国境で
自由同盟の北端にある、山岳地域。林の中。
四辺30センチの黒い箱が地上3メートルばかりのところを浮遊し、喋り続けている。
【ユニオンに参加すれば生活の不安に悩まされる必要はなくなります。衣食住は余す事なく完備されます。共同体社会では、皆が仲良く楽しく――】
ボスッ。
くぐもった音と閃光を残し、箱が弾けた。霞のように消える。
それを確認してカチャは、魔導銃を降ろす。
彼女は国境警備隊員。主たる仕事は先程の箱を見つけ次第破壊すること。
箱はユニオンから送り込まれてくる。一種の宣伝装置らしい。隙を見ては潜りこんできて、放っておくといつまでもあのように喋り続けている。
箱の声には催眠的な効果がある。ずっと聞き続けていると引き込まれ、相手の言っていることの方が正しいのではないかと思えてくる。
ハンターでさえそうなるのだ。一般人における影響力の強さたるや、言うまでもない。
だから見つ次第破壊しているのだが、壊しても壊しても翌日にはまた元通り補充されてしまう。きりがないとはこのことだ。
腰に下げている通信機が鳴った。
『こちら本部。哨戒活動に出ている隊員は、至急戻ってきてください。繰り返します、至急本部に戻ってきてください』
何かあったのだろうか。
一抹の不安を覚えながらカチャは、来た道を引き返して行く。
その時地面が揺れた。
山の向こうから巨大な影が立ち現れた。ひとつではない、幾つも。
●国境警備隊本部
「落ち着け、皆、マキナを初めて見るわけじゃないだろう」
ざわめく隊員達を一喝した本部長は、食い入るように大型モニタを見つめた。
映っているのは、10~30メートルはあろうかという巨大な影。全体がぬるりと黒く、凹凸がない。奇妙に滑らかな動きで歩いてくる。
あれこそはマキナ。自由同盟内で『ユニオンのCAM』として知られている存在。
おおむね今見ているような人型だが、いつもそうとは限らない。常識はずれの可変性を持っており、粘土のように形を変えられるのだ。色も、また。
それ以上のことは、正直よく分からない。ユニオンに関する情報は(彼らが自ら発信してくるものを別として)、ほとんど手に入れられていないのだ。
これまで数え切れないほどの人間が情報収集のためユニオンに潜入した。だが、いずれも例外なく帰ってこなかった。殺されたのか捕らわれたままでいるのかについては……不明だ。とにもかくにも向こう側は侵入者を見破る能力に長けているらしい。
……一定距離まで近づいてきたマキナが、動きを止めた。
顔の真ん中に光点が生まれる。そこから発した光線が、本部目がけて放たれた。
結界が作動し直撃を防いだが、建物が揺れる。ミシミシと音を立てる。
そこへ、哨戒に出ていたカチャ達が走り込んできた。
「ただ今戻りました!」
本部長は、太い声を吐き出す。
「これより迎撃体制をとる!」
××××年。
クリムゾンウェストは、かつて自由都市同盟と呼ばれていた区域を除き、『ユニオン』と名乗る勢力に占拠されてしまっていた。
彼らに支配されることを良しとしない人々は、『自由同盟』を作り、残された地域を足場に抵抗し続けている。
何とか持ちこたえている。現在のところは、まだ。
だけど、明日はどうなるか分からない。
● ハンターオフィス本部転じ、自由同盟本部
『おはようございます。こちらはユニオンです』
通信パネルの前に座っている幹部たちは、疲れを覚えていた。毎日毎日ユニオンから入ってくる降伏勧告を聞くことに。
相手側の情報を少しでも得るため、通信回路は閉ざさないようにしているのだが、何度やり取りしても話が通じない。
「一体お前たちは何が目的なんだ」
『あなた方をユニオンに編入します。ユニオンは一人の人間も取りこぼさず、幸福にする義務がありますので』
「頼むから放っておいてくれないか」
『あなた方はユニオンに入る必要があります。私たちが求めているのは、恒久的かつ完全な平和と安定。そのためには意識の統一化が必要です。一人の例外もいてはならないのです。つまりあなた方も市民となるべきなのです』
市民、市民。
ユニオンはこの言葉をよく使う。恐らくこちらが用いているのとは全く別の意味合いで。
「意識の統一など不可能だ」
『不可能ではありません。意識とは社会制度のあり方によって作られていくもの。社会制度が変われば意識も変わります。共同体社会はあなたがたの社会に比べ、比較にならないほど暮らしが楽で、安全です。精神不安定化の引き金となるような社会的因子、親子、家族、夫婦――そういった利己的所有関係は廃止されております。誰もが誰もと好きなだけ性交渉していいのです。皆は皆のものなのです』
狂っているとしか思えない理屈だが、最悪なことに彼らはそれを実現させる力を持っている。というか、すでに実現化している。
俄かには信じがたい話だが、人間の体外生殖も行っているとか。
『というわけで投降していただけませんか』
「断る」
『そうですか。残念です。ではまた明日』
●ROOM101
心地よいほの暗さで満たされた一室。
四方を囲む黒い壁には、数字を交えた文字列が青白く浮き上がり、ゆっくりゆっくり流れている。
白いワンピース状の制服を着た女が、挨拶をした。
「……私はμ・F・92756471・マゴイ……皆さん……ユニオンへようこそ……」
挨拶を受けているのは椅子に座った、いや座らされた人々。自由同盟から情報収集のため、潜入してきた者たちだ。
椅子に内蔵されたバンドがその手足を、がっちり固定している。
「……えー……あなたがたは……共同体に参加の意志を持って……やってきたわけではないけれど……心配無用……そういう人でも……ユニオンは拒まない……」
何か言おうとしているが口枷がはめられているので、言葉にならない。
「……参加意志がある人は……そのまま共同体同化訓練所に入ってもらうわけだけど……あなたがたの場合は……それがちょっと難しい……」
壁を流れる文字の動きが、徐々に早くなってきた。
「……あなたがたは……不安定な社会で培われてきた精神構造に……固執している……それではうまく共同体に……適合出来ない……一度すべてをリセットしないと……これからあなたたちの……不必要な記憶を消去する……あなたたちは……今のあなたたちよりずっと幸福な……あなたたちになれる……」
●国境で
自由同盟の北端にある、山岳地域。林の中。
四辺30センチの黒い箱が地上3メートルばかりのところを浮遊し、喋り続けている。
【ユニオンに参加すれば生活の不安に悩まされる必要はなくなります。衣食住は余す事なく完備されます。共同体社会では、皆が仲良く楽しく――】
ボスッ。
くぐもった音と閃光を残し、箱が弾けた。霞のように消える。
それを確認してカチャは、魔導銃を降ろす。
彼女は国境警備隊員。主たる仕事は先程の箱を見つけ次第破壊すること。
箱はユニオンから送り込まれてくる。一種の宣伝装置らしい。隙を見ては潜りこんできて、放っておくといつまでもあのように喋り続けている。
箱の声には催眠的な効果がある。ずっと聞き続けていると引き込まれ、相手の言っていることの方が正しいのではないかと思えてくる。
ハンターでさえそうなるのだ。一般人における影響力の強さたるや、言うまでもない。
だから見つ次第破壊しているのだが、壊しても壊しても翌日にはまた元通り補充されてしまう。きりがないとはこのことだ。
腰に下げている通信機が鳴った。
『こちら本部。哨戒活動に出ている隊員は、至急戻ってきてください。繰り返します、至急本部に戻ってきてください』
何かあったのだろうか。
一抹の不安を覚えながらカチャは、来た道を引き返して行く。
その時地面が揺れた。
山の向こうから巨大な影が立ち現れた。ひとつではない、幾つも。
●国境警備隊本部
「落ち着け、皆、マキナを初めて見るわけじゃないだろう」
ざわめく隊員達を一喝した本部長は、食い入るように大型モニタを見つめた。
映っているのは、10~30メートルはあろうかという巨大な影。全体がぬるりと黒く、凹凸がない。奇妙に滑らかな動きで歩いてくる。
あれこそはマキナ。自由同盟内で『ユニオンのCAM』として知られている存在。
おおむね今見ているような人型だが、いつもそうとは限らない。常識はずれの可変性を持っており、粘土のように形を変えられるのだ。色も、また。
それ以上のことは、正直よく分からない。ユニオンに関する情報は(彼らが自ら発信してくるものを別として)、ほとんど手に入れられていないのだ。
これまで数え切れないほどの人間が情報収集のためユニオンに潜入した。だが、いずれも例外なく帰ってこなかった。殺されたのか捕らわれたままでいるのかについては……不明だ。とにもかくにも向こう側は侵入者を見破る能力に長けているらしい。
……一定距離まで近づいてきたマキナが、動きを止めた。
顔の真ん中に光点が生まれる。そこから発した光線が、本部目がけて放たれた。
結界が作動し直撃を防いだが、建物が揺れる。ミシミシと音を立てる。
そこへ、哨戒に出ていたカチャ達が走り込んできた。
「ただ今戻りました!」
本部長は、太い声を吐き出す。
「これより迎撃体制をとる!」
解説
補足説明
これはクリムゾンの一角で共同体国家に抗ってみたり取り込まれてみたりするシナリオです。
例によって行動は自由です。一切戦わず日常を送るというのもありです。
ユニオンは自由同盟を殲滅しようとしているのではありません。同化させようとしているのです。それがいいことだと思っています。善意大暴走です。
ROOM101の段落で、自由同盟の潜入者が洗脳されております。
ここは一つ被洗脳者になって自由同盟と戦いたい、という立ち居地もありです。
その場合洗脳後、ソルジャーの階級に振り当てられたという設定になります。
ROOM101経由で洗脳された人間はそれ以前のことを絶対に思い出せなくなりますので、そこのあたりご注意ください。
ユニオンのCAMマキナは、超微細なナノマシンの集合体。
搭乗者(乗るというより身に纏っているというほうが近いのですが)の意思により、どんな形にも変形できます。
ユニオンにおける名前は、
(所属するセクト――ギリシャアルファベット24文字のいずれか)・(性別――女はF、男はM)・(識別番号)・(所属階級)
という構成。
階級はワーカー、ソルジャー、マゴイ、ステーツマンの四種類。
自由同盟からの転向者は、仕事内容が簡易なワーカーorソルジャーに割り当てられます。
ちなみにユニオンにおける労働者待遇は
適性に最もあった職種で6時間労働。残業なし。(仮想通貨の給与が出るよ)。
週休二日。年二回の長期休暇(有給)あり。(遊びに行こう)。
病気や怪我をしたら、無料診察(労働者の権利だから)。
職場仲間はみな気のあう人たちばかり(思考調整されているから)。
住まいは共同宿舎の一人部屋。家賃光熱費無料(ユニオン市民は全員独身。子供は体外生殖によって生まれ、公的機関で育てられる。夫婦関係も親子関係も存在しない)。
等、すごくホワイトです。
ただし、完全に選択と思考の自由がなくなります。
これはクリムゾンの一角で共同体国家に抗ってみたり取り込まれてみたりするシナリオです。
例によって行動は自由です。一切戦わず日常を送るというのもありです。
ユニオンは自由同盟を殲滅しようとしているのではありません。同化させようとしているのです。それがいいことだと思っています。善意大暴走です。
ROOM101の段落で、自由同盟の潜入者が洗脳されております。
ここは一つ被洗脳者になって自由同盟と戦いたい、という立ち居地もありです。
その場合洗脳後、ソルジャーの階級に振り当てられたという設定になります。
ROOM101経由で洗脳された人間はそれ以前のことを絶対に思い出せなくなりますので、そこのあたりご注意ください。
ユニオンのCAMマキナは、超微細なナノマシンの集合体。
搭乗者(乗るというより身に纏っているというほうが近いのですが)の意思により、どんな形にも変形できます。
ユニオンにおける名前は、
(所属するセクト――ギリシャアルファベット24文字のいずれか)・(性別――女はF、男はM)・(識別番号)・(所属階級)
という構成。
階級はワーカー、ソルジャー、マゴイ、ステーツマンの四種類。
自由同盟からの転向者は、仕事内容が簡易なワーカーorソルジャーに割り当てられます。
ちなみにユニオンにおける労働者待遇は
適性に最もあった職種で6時間労働。残業なし。(仮想通貨の給与が出るよ)。
週休二日。年二回の長期休暇(有給)あり。(遊びに行こう)。
病気や怪我をしたら、無料診察(労働者の権利だから)。
職場仲間はみな気のあう人たちばかり(思考調整されているから)。
住まいは共同宿舎の一人部屋。家賃光熱費無料(ユニオン市民は全員独身。子供は体外生殖によって生まれ、公的機関で育てられる。夫婦関係も親子関係も存在しない)。
等、すごくホワイトです。
ただし、完全に選択と思考の自由がなくなります。
マスターより
KINUTAです。
おいでよ、りそうのきょうどうたいへ
おいでよ、りそうのきょうどうたいへ
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/04/19 01:39
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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相談卓(?) 八原 篝(ka3104) 人間(リアルブルー)|19才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2017/04/08 04:04:01 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/04/08 17:04:04 |
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質問卓 天竜寺 舞(ka0377) 人間(リアルブルー)|18才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2017/04/06 21:56:01 |