ゲスト
(ka0000)
【界冥】幸運はあなたと共に
マスター:紫月紫織

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/05/07 09:00
- リプレイ完成予定
- 2017/05/21 09:00
オープニング
●眠り姫
彼女には幸運の精霊が憑いている。
そう形容されたこともあるぐらい、彼女――シルヴァ・ラヴァフェットは運が良かった。
「なにこれ? 眠ってる……ってわけじゃないのよね?」
ハンターオフィスの受付嬢でもあり旧友でもあるエリクシアに呼びつけられてやってきた部屋で、シルヴァはそれと顔を合わせた。
ふわふわの金髪に、やや幼いあどけない顔立ち。
見た目、十二~十三の年頃の少女に見えるそれは、見ればオートマトンであるとわかるだろう。
今は起動することもなく、静かにベッドの上に寝かされている。
時折、目覚めようとするのか指先やまぶたがかすかに動くのに気づいてそっと顔を近づけてみる。
しばらく様子を見たり、手を握ったりしてみるがこれと言った反応が返ってくるわけではない。
その様子を不思議に思いながらも、シルヴァはそっと手を離した。
周囲には様々な工具類が並べられており、開け放たれたパーツから内部が露出していた。
それらがどういった役割を担うものなのか、分野の違うシルヴァには見当もつかない。
唯一想像できることは一つだけ。
「修理中?」
「そういうこと。現在、エバーグリーンにあるサーバーを修理するための研究の一環として、回収されたオートマトンを調べつつ修復しているというわけよ。その子はうちの受け持ち」
「なるほどね――それでなんで私が呼ばれるのよ?」
はてな、と首を傾げるシルヴァであるが、内心嫌な予感がしていて逃げ出したかった。
こういう時、だいたいエリクシアの考える面倒事に白羽の矢を立てられるのは彼女なのである。
「修理に使うだろうパーツが足りなくてね」
「ごめんなさい、急用を思い出したわ」
「逃さないわよ」
がっしりと捕まえられる。
覚醒者の能力を使えばシルヴァが逃げることなど容易いのだが、結局いつもそこまでしないでエリクシアの思惑に乗るのが、二人のいつものやり取りだった。
「今回、新たにエバーグリーンにパーツ集めに出発してもらう、その一団に同行してもらいたいのよ。あなた運がいいから、何か適当に見つけてくるでしょどうせ」
「雑い」
エリクシアが言うには、修理のパーツが見つかるかどうかは運次第とのことだった。
その為、お守り代わりについていけ、ということらしい。
旧友からの頼みに、私は占い師なんだけどなぁ、といつものセリフをぼやいたあと、結局シルヴァはそれを受けるのだった。
●エバーグリーン探訪
乾いた風が髪を揺らす。
息をする度に乾いていく唇を濡らすため、水筒に口をつけた。
朽ちた文明の跡を覆い尽くすのは、この場所においては砂だったのだろう。
風化した建物が崩れ、砂となり積み重なる。
やがて風に弄ばれて、文明の残りを飲み込んでいくのだ。
「うーん、こりゃちょーっと厄介な依頼受けちゃったかなぁ?」
シルヴァが渡された地図を見ながら進路を示す、その先に見えたのは半分ほど土に生まれた地下施設への入り口だった。
未探索の地域であることから、期待値が高いとされて提案された場所である。
砂塵から逃れるようにそこへ踏み込んだハンターたちは、そこにオアシスを見た。
壁を這うように、蔦植物が繁茂している。
外の砂漠のような景色が嘘のように、その場の空気だけは潤いに満ちていた。
ほのかに正のマテリアルを感じるところ、この植物は覚醒者に近く、負のマテリアルに対して強い抵抗力を持つのかもしれない。
「これは……たしかに今までと違った成果が期待できそうだな」
「だね」
誰かがそんなことを話し合う。
「朽ちた遺跡、砂漠の中のオアシス! ううん、なんともロマンあふれる話だねぇ」
足を踏み入れながら誰かがそんなことを口にした。
奥に進む。
ざり、という砂を踏みしめる感触は、やがて硬質なものへと変わる。
しんとした静寂が包む世界にを、優しい緑が彩っていた。
手前にあるドアを開けようとするけれど、動力は死んでいるのかびくともしない。
ハンターの一人が自慢の怪力で無理やりこじ開ければ、その先はかすかにカビ臭い匂いが漂う一室である。
保存状態が良かったのだろう、風化しているものも少なくこれならばパーツ探しは思いの外捗るかもしれない。
傍らに、一体の人影が倒れていた。
人間かともおもったが、どうやらそれは朽ちたオートマトンらしい。
動く様子もなく、腕や腿のあたりに穴が空いて内部が露出していることからも、壊れていることは明白だ。
目を見開いたまま朽ちたそれの目を、シルヴァはそっと閉じさせて、おやすみ、とつぶやく。
道中、その行動を聞いたハンターに彼女は、人ではないかもしれないが、そうするべきだと思ったと返した。
更に奥へと進むと、機能を停止した"サーバー"も存在した。
それは蔦植物と苔植物に覆われていたが、そのおかげか風化の具合も何処か穏やかなように思える。
探せばそれらを管理する部屋だって見つけられるだろう。
オートマトンを製造していた部署もあるかもしれない。
幾つもの部屋がまだ残っている、探索する場所は尽きない。
「それで、シルヴァの姉ちゃんよ。探すのは"サーバー"のパーツと、"オートマトン"のパーツでいいんだな?」
「ええ、それが今回の依頼よ。修理のためのパーツ集め、まだ稼働しているオートマトンが襲ってくる可能性もゼロではないらしいから、一応みんな気をつけてね」
さて、異世界探訪と洒落込もうではないか。
彼女には幸運の精霊が憑いている。
そう形容されたこともあるぐらい、彼女――シルヴァ・ラヴァフェットは運が良かった。
「なにこれ? 眠ってる……ってわけじゃないのよね?」
ハンターオフィスの受付嬢でもあり旧友でもあるエリクシアに呼びつけられてやってきた部屋で、シルヴァはそれと顔を合わせた。
ふわふわの金髪に、やや幼いあどけない顔立ち。
見た目、十二~十三の年頃の少女に見えるそれは、見ればオートマトンであるとわかるだろう。
今は起動することもなく、静かにベッドの上に寝かされている。
時折、目覚めようとするのか指先やまぶたがかすかに動くのに気づいてそっと顔を近づけてみる。
しばらく様子を見たり、手を握ったりしてみるがこれと言った反応が返ってくるわけではない。
その様子を不思議に思いながらも、シルヴァはそっと手を離した。
周囲には様々な工具類が並べられており、開け放たれたパーツから内部が露出していた。
それらがどういった役割を担うものなのか、分野の違うシルヴァには見当もつかない。
唯一想像できることは一つだけ。
「修理中?」
「そういうこと。現在、エバーグリーンにあるサーバーを修理するための研究の一環として、回収されたオートマトンを調べつつ修復しているというわけよ。その子はうちの受け持ち」
「なるほどね――それでなんで私が呼ばれるのよ?」
はてな、と首を傾げるシルヴァであるが、内心嫌な予感がしていて逃げ出したかった。
こういう時、だいたいエリクシアの考える面倒事に白羽の矢を立てられるのは彼女なのである。
「修理に使うだろうパーツが足りなくてね」
「ごめんなさい、急用を思い出したわ」
「逃さないわよ」
がっしりと捕まえられる。
覚醒者の能力を使えばシルヴァが逃げることなど容易いのだが、結局いつもそこまでしないでエリクシアの思惑に乗るのが、二人のいつものやり取りだった。
「今回、新たにエバーグリーンにパーツ集めに出発してもらう、その一団に同行してもらいたいのよ。あなた運がいいから、何か適当に見つけてくるでしょどうせ」
「雑い」
エリクシアが言うには、修理のパーツが見つかるかどうかは運次第とのことだった。
その為、お守り代わりについていけ、ということらしい。
旧友からの頼みに、私は占い師なんだけどなぁ、といつものセリフをぼやいたあと、結局シルヴァはそれを受けるのだった。
●エバーグリーン探訪
乾いた風が髪を揺らす。
息をする度に乾いていく唇を濡らすため、水筒に口をつけた。
朽ちた文明の跡を覆い尽くすのは、この場所においては砂だったのだろう。
風化した建物が崩れ、砂となり積み重なる。
やがて風に弄ばれて、文明の残りを飲み込んでいくのだ。
「うーん、こりゃちょーっと厄介な依頼受けちゃったかなぁ?」
シルヴァが渡された地図を見ながら進路を示す、その先に見えたのは半分ほど土に生まれた地下施設への入り口だった。
未探索の地域であることから、期待値が高いとされて提案された場所である。
砂塵から逃れるようにそこへ踏み込んだハンターたちは、そこにオアシスを見た。
壁を這うように、蔦植物が繁茂している。
外の砂漠のような景色が嘘のように、その場の空気だけは潤いに満ちていた。
ほのかに正のマテリアルを感じるところ、この植物は覚醒者に近く、負のマテリアルに対して強い抵抗力を持つのかもしれない。
「これは……たしかに今までと違った成果が期待できそうだな」
「だね」
誰かがそんなことを話し合う。
「朽ちた遺跡、砂漠の中のオアシス! ううん、なんともロマンあふれる話だねぇ」
足を踏み入れながら誰かがそんなことを口にした。
奥に進む。
ざり、という砂を踏みしめる感触は、やがて硬質なものへと変わる。
しんとした静寂が包む世界にを、優しい緑が彩っていた。
手前にあるドアを開けようとするけれど、動力は死んでいるのかびくともしない。
ハンターの一人が自慢の怪力で無理やりこじ開ければ、その先はかすかにカビ臭い匂いが漂う一室である。
保存状態が良かったのだろう、風化しているものも少なくこれならばパーツ探しは思いの外捗るかもしれない。
傍らに、一体の人影が倒れていた。
人間かともおもったが、どうやらそれは朽ちたオートマトンらしい。
動く様子もなく、腕や腿のあたりに穴が空いて内部が露出していることからも、壊れていることは明白だ。
目を見開いたまま朽ちたそれの目を、シルヴァはそっと閉じさせて、おやすみ、とつぶやく。
道中、その行動を聞いたハンターに彼女は、人ではないかもしれないが、そうするべきだと思ったと返した。
更に奥へと進むと、機能を停止した"サーバー"も存在した。
それは蔦植物と苔植物に覆われていたが、そのおかげか風化の具合も何処か穏やかなように思える。
探せばそれらを管理する部屋だって見つけられるだろう。
オートマトンを製造していた部署もあるかもしれない。
幾つもの部屋がまだ残っている、探索する場所は尽きない。
「それで、シルヴァの姉ちゃんよ。探すのは"サーバー"のパーツと、"オートマトン"のパーツでいいんだな?」
「ええ、それが今回の依頼よ。修理のためのパーツ集め、まだ稼働しているオートマトンが襲ってくる可能性もゼロではないらしいから、一応みんな気をつけてね」
さて、異世界探訪と洒落込もうではないか。
解説
●目的
”サーバー”の修理パーツとオートマトンの修理パーツを集めてください。
サーバーのパーツ収集状況により、シナリオの成功度が変わります。
オートマトンのパーツ収集状況により、オートマトンの駆動具合が変わります。
(シルヴァのお手伝いにより最低限、オートマトンの起動はするものと思ってください)
●大まかな探索ポイント
1.サーバー
機能を停止したサーバー、パーツを取れるかも。
2.パーツ倉庫
オートマトンのパーツを保管する施設。
3.一般居住区
どんな人々が生活していたのだろう?
4.管理室と思しき一画
不思議な機械が並んでいる。
その他、こういう感じの場所を探してみたい等ありましたらプレイングにご記載ください。
●敵との遭遇
本シナリオにおいては敵との遭遇はありません。
探索シナリオとなりますのでご了承ください。
”サーバー”の修理パーツとオートマトンの修理パーツを集めてください。
サーバーのパーツ収集状況により、シナリオの成功度が変わります。
オートマトンのパーツ収集状況により、オートマトンの駆動具合が変わります。
(シルヴァのお手伝いにより最低限、オートマトンの起動はするものと思ってください)
●大まかな探索ポイント
1.サーバー
機能を停止したサーバー、パーツを取れるかも。
2.パーツ倉庫
オートマトンのパーツを保管する施設。
3.一般居住区
どんな人々が生活していたのだろう?
4.管理室と思しき一画
不思議な機械が並んでいる。
その他、こういう感じの場所を探してみたい等ありましたらプレイングにご記載ください。
●敵との遭遇
本シナリオにおいては敵との遭遇はありません。
探索シナリオとなりますのでご了承ください。
マスターより
リプレイは前半の探索パートと、後半の修理パートに分かれます。
修理パートにおいて、修理が成功したオートマトンが起動します。
この時の起動具合はパーツの収集度に比例します。
十分な修復ができていればある程度の会話も可能ですが、記憶は失われています。
名前も忘れてしまっています。
良ければ呼び名を決めてあげてください。
それでは、よい探索旅行を。
修理パートにおいて、修理が成功したオートマトンが起動します。
この時の起動具合はパーツの収集度に比例します。
十分な修復ができていればある程度の会話も可能ですが、記憶は失われています。
名前も忘れてしまっています。
良ければ呼び名を決めてあげてください。
それでは、よい探索旅行を。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/05/14 22:23
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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眠り姫のために グリムバルド・グリーンウッド(ka4409) 人間(リアルブルー)|24才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/05/06 22:57:46 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/05/03 11:29:42 |