ゲスト
(ka0000)
ボラ族、迷子になる
マスター:DoLLer

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在12人 / 4~12人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/11/01 09:00
- リプレイ完成予定
- 2014/11/10 09:00
オープニング
先月、無事に帝国にて山中とはいえ、住処を得ることができた辺境よりの移民ボラ族。彼らの面倒を見ることになった帝国政府地方内務課員メルことメルツェーデスはおかげで毎日山登りをすることになった。
「か弱い乙女に何させんだっつーの」
しかし、ボロボロになって、次の日から数日は筋肉痛にのたうちまわる日々は終わった。彼女は今、風を切っていた。帝国の機導技術が生んだ魔導車を業務上どうしても必要だと課長に食い下がって、使用許可を得たのだ。車は強烈な坂道をものともせず風を切りつつ登っていく。その疾走感に酔いしれながら……若干車酔いもしていた。舗装されてもないただの山道なのだから仕方ない。
「あー、しんど。ボラ族に道の舗装工事やってもらおうかしら……車がもっと楽に通れたら、ボラ族への届け物もきっと楽になるはずよね。うん、互いの為!!」
半分、公私混同ともとられかねないような思い付きに、何度もうなずきながら、メルはボラ族が居住している元炭焼き小屋の扉を開けた。
お願いするにはまず出だしが肝心。爽やかに! 笑顔で!! そして交渉!!!
「おっはよー♪ みんな、元気ぃ?」
メルの声が木霊した。
ボラ族が全員収容できるように拡張された炭焼き小屋は広々としていた。中にいるのが一人だけだから、特にそう感じる。
一人……一人!?
「あら、おはよう。メル。ご機嫌ね」
中にいたのはボラ族の女性であるレイアだった。かまどの前で乳飲み子を抱いてあやしながら、火の番をしているようであった。
いやいや、ボラ族は一応、一部族。30人弱はいるはずである。彼女一人っきりなど初めて見る光景だ。
「あのさ。他の人達は、どこ?」
「皆、首都に行ったわ。バルトアン……なんだっけ? 帝国はどんな生活をしているのか、みんな気になってる。だから、みんなで学びに出かけた。私はこの子がいるから、留守番ね」
のんびり赤子を揺らしてそう語るレイアのおっとりした口調に思わず「あ、そうなんだー」とメルも頷き。そして、いやいやいやと慌てて首を振った。
「ちょっと、それいつの話よ!? ってか、みんな首都なんて行ったことないじゃん! 街中は人の数すごいのよ。建物の数だってすごいし、それに立ち入り禁止区域だって……」
自分で言って、は、とメルはまるで予言者のように何かを予感した。ボラ族の連中が街中で無銭飲食をして捕まる。立ち入り禁止区域にどうどう立ち入ってお縄になる姿。そしてそして。帝国師団長とか皇帝に対してその人とは知らず、無礼千万な働きをしてなます切りにされる姿が!
「まずい……万が一にもそんな事になったらあたしもタダじゃすまないわ」
メルは血の気が引いて真っ青になっていた。
帝国貴族の子女はボンボンが多くて使えない。帝国政府は兵士の裏方で大した仕事してない。地方内務課は無能の集まりなどと陰口を叩かれているのだ。はっきり言ってここでそんな追い打ちをくらったら帝国に居場所がなくなってしまう。
メルは慌てて踵を返すと魔導車に飛びのった。
「あーいーつーらー……!!! 見つけたらタダじゃすまないんだから!!」
レイアはそんなメルを手を振って見送った。
「じゃない! あんたも来るのよ! どうなに見た目や動きが奇天烈ったって、一人であんなでかい街中探せるわけないでしょ!」
「あら、連れて行ってくれるの?」
「魔導車の力があれば子連れだってあっと言う間よ! しっかり掴まってなさーい。血が騒いできたぁぁ」
レイアを助手席にに乗せると、もはや文官というより、霊闘士か走り屋みたいなことをのたまいながらメルは駆けだした。
「いない……いないーーーー!」
帝都について日が沈むまでの間、メルは必死になってボラ族の足取りを追ったものの、その姿を捕らえられなかった。何といっても帝都バルトアンデルス。一人で全区域を回って少人数を見つけだすなど不可能に近い。
「仕方ないわね。物量作戦でいくか……」
メルはきらり、とハンターオフィスを見上げたのであった。
「か弱い乙女に何させんだっつーの」
しかし、ボロボロになって、次の日から数日は筋肉痛にのたうちまわる日々は終わった。彼女は今、風を切っていた。帝国の機導技術が生んだ魔導車を業務上どうしても必要だと課長に食い下がって、使用許可を得たのだ。車は強烈な坂道をものともせず風を切りつつ登っていく。その疾走感に酔いしれながら……若干車酔いもしていた。舗装されてもないただの山道なのだから仕方ない。
「あー、しんど。ボラ族に道の舗装工事やってもらおうかしら……車がもっと楽に通れたら、ボラ族への届け物もきっと楽になるはずよね。うん、互いの為!!」
半分、公私混同ともとられかねないような思い付きに、何度もうなずきながら、メルはボラ族が居住している元炭焼き小屋の扉を開けた。
お願いするにはまず出だしが肝心。爽やかに! 笑顔で!! そして交渉!!!
「おっはよー♪ みんな、元気ぃ?」
メルの声が木霊した。
ボラ族が全員収容できるように拡張された炭焼き小屋は広々としていた。中にいるのが一人だけだから、特にそう感じる。
一人……一人!?
「あら、おはよう。メル。ご機嫌ね」
中にいたのはボラ族の女性であるレイアだった。かまどの前で乳飲み子を抱いてあやしながら、火の番をしているようであった。
いやいや、ボラ族は一応、一部族。30人弱はいるはずである。彼女一人っきりなど初めて見る光景だ。
「あのさ。他の人達は、どこ?」
「皆、首都に行ったわ。バルトアン……なんだっけ? 帝国はどんな生活をしているのか、みんな気になってる。だから、みんなで学びに出かけた。私はこの子がいるから、留守番ね」
のんびり赤子を揺らしてそう語るレイアのおっとりした口調に思わず「あ、そうなんだー」とメルも頷き。そして、いやいやいやと慌てて首を振った。
「ちょっと、それいつの話よ!? ってか、みんな首都なんて行ったことないじゃん! 街中は人の数すごいのよ。建物の数だってすごいし、それに立ち入り禁止区域だって……」
自分で言って、は、とメルはまるで予言者のように何かを予感した。ボラ族の連中が街中で無銭飲食をして捕まる。立ち入り禁止区域にどうどう立ち入ってお縄になる姿。そしてそして。帝国師団長とか皇帝に対してその人とは知らず、無礼千万な働きをしてなます切りにされる姿が!
「まずい……万が一にもそんな事になったらあたしもタダじゃすまないわ」
メルは血の気が引いて真っ青になっていた。
帝国貴族の子女はボンボンが多くて使えない。帝国政府は兵士の裏方で大した仕事してない。地方内務課は無能の集まりなどと陰口を叩かれているのだ。はっきり言ってここでそんな追い打ちをくらったら帝国に居場所がなくなってしまう。
メルは慌てて踵を返すと魔導車に飛びのった。
「あーいーつーらー……!!! 見つけたらタダじゃすまないんだから!!」
レイアはそんなメルを手を振って見送った。
「じゃない! あんたも来るのよ! どうなに見た目や動きが奇天烈ったって、一人であんなでかい街中探せるわけないでしょ!」
「あら、連れて行ってくれるの?」
「魔導車の力があれば子連れだってあっと言う間よ! しっかり掴まってなさーい。血が騒いできたぁぁ」
レイアを助手席にに乗せると、もはや文官というより、霊闘士か走り屋みたいなことをのたまいながらメルは駆けだした。
「いない……いないーーーー!」
帝都について日が沈むまでの間、メルは必死になってボラ族の足取りを追ったものの、その姿を捕らえられなかった。何といっても帝都バルトアンデルス。一人で全区域を回って少人数を見つけだすなど不可能に近い。
「仕方ないわね。物量作戦でいくか……」
メルはきらり、とハンターオフィスを見上げたのであった。
解説
ボラ族30名弱をバルトアンデルス内で発見してください。
ボラ族は大きく分けて2チームに分かれて行動しています。以下にヒントを書いておきますので、捜索の参考にしてください。
チームA 族長イグと戦士たち。彼らは帝国の戦闘技術に興味があるらしいです。
チームB 少年&子供たち。物珍しいもの、奇怪なものが好きでそれを探し回っています。
捜索期限は3日です。1日が終了するごとにいずれかのチームが問題を引き起こしますので、その時点でそのチームはすぐ見つけることができ、捜索対象から外れます。
もちろん、一つ問題が発生するたびにメルがストレスで七転八倒することになり、成功段階も一つずつ下がっていきます。
よって最低ラインは普通止まりですが、皆さんが二次被害を引き起こした場合、もう一つ下がって失敗の可能性も出てきます。
帝国知識のスキルが役立ちます。また帝国出身(特に首都在住)という人も出自があなたを助けてくれるでしょう。
バルトアンデルスはいくつものエリアがありますが、とりあえず探す場所が漠然としていてはいけませんので大きくわけて6つあげておきます。
1.城
2.繁華街
3.錬魔院及びその管理区域
4.住民街
5.郊外
6.下水道
上のエリアを選択する、というプレイングだけでは見つけられる可能性は半分以下です。具体的にどのように探すか、どのチームを対象にして探すかを決めることによって成功率は上がっていきます。
人相、風体はメルとレイアが把握しており、事前に教えてくれます。彼女たちはハンターオフィスに詰めて見つけたチームを保護する役割をもっていますので、動くことができません。動けないだけで途中で確認することなどができます。
戦闘は場合によってはありえます。ゴロツキとか、怒った兵士とか、言う事を聞かないボラ族とか。
ただし戦うことがメインではないので戦闘の回避は容易です。
ボラ族は大きく分けて2チームに分かれて行動しています。以下にヒントを書いておきますので、捜索の参考にしてください。
チームA 族長イグと戦士たち。彼らは帝国の戦闘技術に興味があるらしいです。
チームB 少年&子供たち。物珍しいもの、奇怪なものが好きでそれを探し回っています。
捜索期限は3日です。1日が終了するごとにいずれかのチームが問題を引き起こしますので、その時点でそのチームはすぐ見つけることができ、捜索対象から外れます。
もちろん、一つ問題が発生するたびにメルがストレスで七転八倒することになり、成功段階も一つずつ下がっていきます。
よって最低ラインは普通止まりですが、皆さんが二次被害を引き起こした場合、もう一つ下がって失敗の可能性も出てきます。
帝国知識のスキルが役立ちます。また帝国出身(特に首都在住)という人も出自があなたを助けてくれるでしょう。
バルトアンデルスはいくつものエリアがありますが、とりあえず探す場所が漠然としていてはいけませんので大きくわけて6つあげておきます。
1.城
2.繁華街
3.錬魔院及びその管理区域
4.住民街
5.郊外
6.下水道
上のエリアを選択する、というプレイングだけでは見つけられる可能性は半分以下です。具体的にどのように探すか、どのチームを対象にして探すかを決めることによって成功率は上がっていきます。
人相、風体はメルとレイアが把握しており、事前に教えてくれます。彼女たちはハンターオフィスに詰めて見つけたチームを保護する役割をもっていますので、動くことができません。動けないだけで途中で確認することなどができます。
戦闘は場合によってはありえます。ゴロツキとか、怒った兵士とか、言う事を聞かないボラ族とか。
ただし戦うことがメインではないので戦闘の回避は容易です。
マスターより
捜索ついでにバルトアンデルスの観光もいかがでしょうか。ちょっとしたシティアドベンチャーをどうぞ。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/11/02 23:08
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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迷子を探せ アーシュラ・クリオール(ka0226) 人間(リアルブルー)|22才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2014/11/01 00:52:22 |
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![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/10/29 22:20:45 |