ゲスト
(ka0000)
大峡谷の騎士
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在6人 / 5~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/09/21 09:00
- リプレイ完成予定
- 2017/10/05 09:00
オープニング
●遥か昔の事
最後に逃げる亜人の背中を剣で切り倒し、王国騎士であり、貴族でもある、レルヴォは刀身の血を払ってから、剣を鞘に収めた。
今回も大きな戦果を得られた。亜人の脅威を完全に無くすのは難しいかもしれないが、一歩一歩確実に進むだけだ。
そして、功績が認められれば、騎士団長にも、あるいは近衛騎士団長への道も開けているはずだ。そんな未来絵図を描いた直後の事だった。
「ぐぁぁ!」
背中に立て続けの痛み。
振り返ってみれば、背中から矢が見えた。亜人の生き残りが居たのかと思ったのも一瞬の事。
「違う……これは……」
その矢の出来栄えは亜人如きが作れるものではない。
美しい白羽が残酷に映った。
「だ、誰だ!」
フラフラとなりつつ、剣を抜いた。
力が入らないのは毒が塗ってあった可能性も高い。
森の中から現れる数人の人影。それらにレルヴォは見覚えがあった。
貴族の政敵だ。この国には、亜人や歪虚と同じぐらい、恐ろしい存在があるのだ。
「レルヴォは亜人との戦いで死んだ。それで良かろう」
「ふざけるな! 吾輩はこの国を、この世界を守る為に戦っているのに、お前達は!」
「それはご苦労な事。我らもその為に戦っている。レルヴォのやり方とは相容れない方法でな」
レルヴォは国の総力をあげて亜人共の殲滅を主張していた。
影響力のある地位へと上り詰めたら実行するつもりだった。
そして……それが受け入れられない存在も居るという事であり、レルヴォのやり方に反対する者も居る。
騎士団長などのポストになる前に……消すという選択を選んだのだ。
「守る為に、吾輩は全身全霊で挑んでいるのに、それを……それを! 許さん!」
「……やれっ!」
駆け出すレルヴォよりも早く、無数の矢が飛んだ。
それは容赦なく身体を貫いた。普段ならば捌けたかもしれないが、全身に回った毒が体の自由を奪っていた。
「お……の……れ……」
よたよたと後退る。
そのままレルヴォは大峡谷の底へ目掛けて落ちていったのだった――。
●フレッサ領手の館にて
大峡谷から南下した亜人らの驚異から解放され、レタニケ領北部の再開発が開始された。
どこに用意していたのか、潤沢な資金をバックに、人夫を多く雇い、また、道具を揃えての再開発で作業自体は急ピッチで進む。
レタニケの街に行けば儲かる、仕事がある……となれば、人が集まるのも自然。
人が集まれば、それを目当てに宿や食品、衣類――と金が回る。
「……素晴らしい! 素晴らしい!」
そんな訳で、フレッサ領主は有頂天になっていた。
見事な領地経営と評価されるかもしれない。
「この程度で浮かれるな」
冷たく言い放ったのはネル・ベル(kz0082)だった。
もっとも、その姿は領主の部屋には無かった。あるのは1本の魔導剣弓だ。
「は、はひぃー!」
恐る恐る頭を下げる領主。
ネル・ベルの傀儡となってから幾ばくか時が経ったが、領地経営という意味でいうと、この歪虚の傀儡になってからの方が上手く進んでいるのは事実だ。
「状況も落ち着いてきたようなので、私は大峡谷へ向かう」
「わ、分かりました」
「貴様は、私が帰ってくるまでに、開発を出来るだけ進めておくのだな」
再び頭を深々と下げる領主に、それまでジッと経過を見ていた紡伎 希(kz0174)は軽く会釈すると、魔導剣弓に手を取る。
「それでは、出立致します」
大事に魔導剣弓を背負うと、右腕に装着していた巨大なガントレットを掲げた。
それこそ、どこから調達してきたのかという装備なのだが……大峡谷はやっぱり危険だという事で、オキナが用意したものだという。
ガシャンと魔導機械が音を立てて作動する。機導術のうちの浄化術を行使しているのだ。
――もっとも、どの程度、意味があるのか分からないので、気休めなのかもしれないが。
「……失礼致します」
フードを深く被り、希は部屋から出ていった。
●不吉を奏でる洞窟
前回よりも更に奥に進む。
そこには洞窟があるというのが、得られた情報だった。
慎重に大峡谷の底へと降りた先に、真下に向かって伸びる縦穴のような洞窟を見つけた。
「まだ……下に降りるようですね」
希がライトを片手に照らすが、底は見えない。
冷たいヒンヤリとした空気を洞窟からは感じられた。
「中を確認するぞ。驚異となる存在であれば排除する」
魔装状態のネル・ベルが言った。
亜人を大峡谷から追い出す存在だ。少なくとも、まともな存在ではないだろう。
「竜が出てくる可能性はあるでしょうか?」
「だとしたら、その存在はもっと早く認識されているだろう」
「……そうでした」
縦穴を降りると横穴が続いている。
動植物の存在は確認できない。周囲は大自然に囲まれているというのにだ。
太陽の光も届かず、ライトの灯りだけが洞窟を照らしていた。
「……誰か……居……ますね?」
灯りの先、騎士甲冑のようなものが見えた。
「待て、私の従者よ。歪虚のようだ」
ネル・ベルの忠告は覚醒者にとっては不要だったかもしれない。
騎士甲冑のようなものから強い負のマテリアルが感じられたのだ。
ガチャガチャと音を立てて騎士甲冑が不気味に動き出した。
「……世界、壊す。吾輩の虚無を、壊した、お前達の世界を、壊す」
刀身が無い剣の柄を構える騎士甲冑。
次の瞬間、負のマテリアルで形成された刀身が現れた。ドス黒い血のような色が輝いている。
「何か……戦闘モードのようですね」
「洞窟の中では不利だ。表まで出るのだ、私の従者よ」
騎士甲冑が剣を上段に構えると、負のマテリアルを放つ。
一気に洞窟内を駆け抜けた負のマテリアルに反応したのか、洞窟や地中に隠れていた雑魔が、ゆっくりと動き出そうとしていた。
最後に逃げる亜人の背中を剣で切り倒し、王国騎士であり、貴族でもある、レルヴォは刀身の血を払ってから、剣を鞘に収めた。
今回も大きな戦果を得られた。亜人の脅威を完全に無くすのは難しいかもしれないが、一歩一歩確実に進むだけだ。
そして、功績が認められれば、騎士団長にも、あるいは近衛騎士団長への道も開けているはずだ。そんな未来絵図を描いた直後の事だった。
「ぐぁぁ!」
背中に立て続けの痛み。
振り返ってみれば、背中から矢が見えた。亜人の生き残りが居たのかと思ったのも一瞬の事。
「違う……これは……」
その矢の出来栄えは亜人如きが作れるものではない。
美しい白羽が残酷に映った。
「だ、誰だ!」
フラフラとなりつつ、剣を抜いた。
力が入らないのは毒が塗ってあった可能性も高い。
森の中から現れる数人の人影。それらにレルヴォは見覚えがあった。
貴族の政敵だ。この国には、亜人や歪虚と同じぐらい、恐ろしい存在があるのだ。
「レルヴォは亜人との戦いで死んだ。それで良かろう」
「ふざけるな! 吾輩はこの国を、この世界を守る為に戦っているのに、お前達は!」
「それはご苦労な事。我らもその為に戦っている。レルヴォのやり方とは相容れない方法でな」
レルヴォは国の総力をあげて亜人共の殲滅を主張していた。
影響力のある地位へと上り詰めたら実行するつもりだった。
そして……それが受け入れられない存在も居るという事であり、レルヴォのやり方に反対する者も居る。
騎士団長などのポストになる前に……消すという選択を選んだのだ。
「守る為に、吾輩は全身全霊で挑んでいるのに、それを……それを! 許さん!」
「……やれっ!」
駆け出すレルヴォよりも早く、無数の矢が飛んだ。
それは容赦なく身体を貫いた。普段ならば捌けたかもしれないが、全身に回った毒が体の自由を奪っていた。
「お……の……れ……」
よたよたと後退る。
そのままレルヴォは大峡谷の底へ目掛けて落ちていったのだった――。
●フレッサ領手の館にて
大峡谷から南下した亜人らの驚異から解放され、レタニケ領北部の再開発が開始された。
どこに用意していたのか、潤沢な資金をバックに、人夫を多く雇い、また、道具を揃えての再開発で作業自体は急ピッチで進む。
レタニケの街に行けば儲かる、仕事がある……となれば、人が集まるのも自然。
人が集まれば、それを目当てに宿や食品、衣類――と金が回る。
「……素晴らしい! 素晴らしい!」
そんな訳で、フレッサ領主は有頂天になっていた。
見事な領地経営と評価されるかもしれない。
「この程度で浮かれるな」
冷たく言い放ったのはネル・ベル(kz0082)だった。
もっとも、その姿は領主の部屋には無かった。あるのは1本の魔導剣弓だ。
「は、はひぃー!」
恐る恐る頭を下げる領主。
ネル・ベルの傀儡となってから幾ばくか時が経ったが、領地経営という意味でいうと、この歪虚の傀儡になってからの方が上手く進んでいるのは事実だ。
「状況も落ち着いてきたようなので、私は大峡谷へ向かう」
「わ、分かりました」
「貴様は、私が帰ってくるまでに、開発を出来るだけ進めておくのだな」
再び頭を深々と下げる領主に、それまでジッと経過を見ていた紡伎 希(kz0174)は軽く会釈すると、魔導剣弓に手を取る。
「それでは、出立致します」
大事に魔導剣弓を背負うと、右腕に装着していた巨大なガントレットを掲げた。
それこそ、どこから調達してきたのかという装備なのだが……大峡谷はやっぱり危険だという事で、オキナが用意したものだという。
ガシャンと魔導機械が音を立てて作動する。機導術のうちの浄化術を行使しているのだ。
――もっとも、どの程度、意味があるのか分からないので、気休めなのかもしれないが。
「……失礼致します」
フードを深く被り、希は部屋から出ていった。
●不吉を奏でる洞窟
前回よりも更に奥に進む。
そこには洞窟があるというのが、得られた情報だった。
慎重に大峡谷の底へと降りた先に、真下に向かって伸びる縦穴のような洞窟を見つけた。
「まだ……下に降りるようですね」
希がライトを片手に照らすが、底は見えない。
冷たいヒンヤリとした空気を洞窟からは感じられた。
「中を確認するぞ。驚異となる存在であれば排除する」
魔装状態のネル・ベルが言った。
亜人を大峡谷から追い出す存在だ。少なくとも、まともな存在ではないだろう。
「竜が出てくる可能性はあるでしょうか?」
「だとしたら、その存在はもっと早く認識されているだろう」
「……そうでした」
縦穴を降りると横穴が続いている。
動植物の存在は確認できない。周囲は大自然に囲まれているというのにだ。
太陽の光も届かず、ライトの灯りだけが洞窟を照らしていた。
「……誰か……居……ますね?」
灯りの先、騎士甲冑のようなものが見えた。
「待て、私の従者よ。歪虚のようだ」
ネル・ベルの忠告は覚醒者にとっては不要だったかもしれない。
騎士甲冑のようなものから強い負のマテリアルが感じられたのだ。
ガチャガチャと音を立てて騎士甲冑が不気味に動き出した。
「……世界、壊す。吾輩の虚無を、壊した、お前達の世界を、壊す」
刀身が無い剣の柄を構える騎士甲冑。
次の瞬間、負のマテリアルで形成された刀身が現れた。ドス黒い血のような色が輝いている。
「何か……戦闘モードのようですね」
「洞窟の中では不利だ。表まで出るのだ、私の従者よ」
騎士甲冑が剣を上段に構えると、負のマテリアルを放つ。
一気に洞窟内を駆け抜けた負のマテリアルに反応したのか、洞窟や地中に隠れていた雑魔が、ゆっくりと動き出そうとしていた。
解説
●目的
洞窟からの脱出。
●内容
騎士甲冑の歪虚の攻撃を凌ぎつつ、洞窟から脱出する。
●失敗条件
ハンターあるいはNPCの死亡・再起不能・重体のいずれかが1名以上。
●地形イメージ
(横から見た図)
地上
――――――――――】□【――――――
】□【
】□□【
】□□【
】□□【
◆□◎□□□□□□【
□:洞窟 (1マスはおおよそ3×3×3スクエア分とする)
◎:ハンター達
◆:歪虚
●味方勢力
紡伎 希(kz0174)
緑髪の少女。メインクラス:機導師 サブクラス:猟撃士
スキルセットは『防御障壁』『ジェットブーツ』『機導浄化術・浄癒』『クローズコンバット』
魔導ガントレットか魔導剣弓のような魔装武器を使う(状況に応じる)。
ネル・ベル(kz0082)
傲慢に属する歪虚。諸事情により魔装状態のみとなる(初期状態の形状は魔導剣弓に準じる)。
他の形にも成れる上に条件が合えばハンターも持つ事が可能だが、相応のリスクが伴う。
●敵勢力
歪虚(騎士甲冑歪虚)
騎士甲冑姿の歪虚。全身鎧の為、素顔は確認できない。負のマテリアルの威圧から強そうに感じられる。
負のマテリアルで形成された刀身を持つ剣を持っている。ある程度は会話は可能かのしれないが支離滅裂でもある。
雑魔
歪虚の負のマテリアルに呼応して現れた何かの骨格部分の雑魔。
横穴を突破するまでハンター達の退路を塞いでくる。
●その他
表向きは「フレッサ領主からの依頼で大峡谷の奥の洞窟を調査する依頼」となっており、その道中、希らと合流している形です。また洞窟内調査という事で追加枠が設けられました。
『●不吉を奏でる洞窟』以外のオープニングはPL情報となります。
質問卓・相談卓には希かネル・ベルが対応します。
洞窟からの脱出。
●内容
騎士甲冑の歪虚の攻撃を凌ぎつつ、洞窟から脱出する。
●失敗条件
ハンターあるいはNPCの死亡・再起不能・重体のいずれかが1名以上。
●地形イメージ
(横から見た図)
地上
――――――――――】□【――――――
】□【
】□□【
】□□【
】□□【
◆□◎□□□□□□【
□:洞窟 (1マスはおおよそ3×3×3スクエア分とする)
◎:ハンター達
◆:歪虚
●味方勢力
紡伎 希(kz0174)
緑髪の少女。メインクラス:機導師 サブクラス:猟撃士
スキルセットは『防御障壁』『ジェットブーツ』『機導浄化術・浄癒』『クローズコンバット』
魔導ガントレットか魔導剣弓のような魔装武器を使う(状況に応じる)。
ネル・ベル(kz0082)
傲慢に属する歪虚。諸事情により魔装状態のみとなる(初期状態の形状は魔導剣弓に準じる)。
他の形にも成れる上に条件が合えばハンターも持つ事が可能だが、相応のリスクが伴う。
●敵勢力
歪虚(騎士甲冑歪虚)
騎士甲冑姿の歪虚。全身鎧の為、素顔は確認できない。負のマテリアルの威圧から強そうに感じられる。
負のマテリアルで形成された刀身を持つ剣を持っている。ある程度は会話は可能かのしれないが支離滅裂でもある。
雑魔
歪虚の負のマテリアルに呼応して現れた何かの骨格部分の雑魔。
横穴を突破するまでハンター達の退路を塞いでくる。
●その他
表向きは「フレッサ領主からの依頼で大峡谷の奥の洞窟を調査する依頼」となっており、その道中、希らと合流している形です。また洞窟内調査という事で追加枠が設けられました。
『●不吉を奏でる洞窟』以外のオープニングはPL情報となります。
質問卓・相談卓には希かネル・ベルが対応します。
マスターより
●挨拶
リリースが遅れて申し訳ございません(土下座)。
という事で、シリーズ第2話目となります。不吉な洞窟の奥に居た謎の歪虚――無事に逃げ切れば、依頼成功です。
●攻略のヒント
どうやって歪虚の攻撃を凌ぎ、洞窟から抜け出すかというのは勿論、色々な情報を得られるかという事だと思います。
リリースが遅れて申し訳ございません(土下座)。
という事で、シリーズ第2話目となります。不吉な洞窟の奥に居た謎の歪虚――無事に逃げ切れば、依頼成功です。
●攻略のヒント
どうやって歪虚の攻撃を凌ぎ、洞窟から抜け出すかというのは勿論、色々な情報を得られるかという事だと思います。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/09/24 10:53
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/09/18 13:38:37 |
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![]() |
【相談卓】 Uisca=S=Amhran(ka0754) エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2017/09/20 11:36:50 |
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![]() |
【質問卓】 Uisca=S=Amhran(ka0754) エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2017/09/20 21:48:39 |