ゲスト
(ka0000)
山真珠が欲しい女装家と少女の覚悟
マスター:君矢

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/12/09 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/12/23 19:00
オープニング
また、山に歪虚が出たらしい。
去年、シェノグ族はディーナーという歪虚に生存を脅かされていた。
それをハンターたちに退治してもらって、やっと平和になったと安堵していたのに、また、彼らの生活と生業の場である山に怪しい歪虚の影が見え隠れしているという。
もう、去年のように怯えた暮らしをしたくないという部族民の思いから、再び出現した歪虚を討伐してもらうようにハンターオフィスに依頼を出したのは、つい先日のことだった。
シェノグ族の村の広場、数人の女性たちが立ち話に興じていた。話題と言えば、近頃目撃される歪虚らしい影とそれを退治しにきたハンターについてだった。
「早く安心したいわねぇ」
「ハンターの皆さんに任せておけば大丈夫ですよ」
歩いていたところを立ち話に引っ張り込まれたツアンプ・シェノグ(kz0170)は相槌を打つ。
「こう、いつまで歪虚に怯えなくちゃいけないんだろうねぇ」
「やっと、安心して暮らしていたのに、また歪虚が出たんじゃ生活もままらないよ」
「戦える人がいれば違うんだろうけどさ」
何気ない会話に、ツアンプの表情が曇る。
自分に戦う力があればいいのにと思うのはこういう時だ。
部族を守っていきたいと思うのにその力がないことにツアンプは落ち込んでしまう。
「なぁに、ツアンプちゃん。落ち込んだ顔をして!」
「そうそう、ツアンプはよくやっているよ。歪虚が出るのは誰のせいでもないしねぇ」
「毎回、ハンターオフィスまで依頼を出しに遠出してくれているんだ。歪虚のことはハンターに任せるのが一番だよ」
と、気に病んでいるツアンプをみんなではげましている時だった。
「ねぇ、山真珠って知らなぁい?」
立ち話に興じているツアンプたちに、耳慣れない声がかかった。
ツアンプが振り返ると、見慣れない美しい金髪の少女たちが立っていた。
少女はまるで、どこかの姫君のような服を身にまとっていている。
その後ろには、メイドを従えた執事の身なりの男が控えている。
「あの、あなた方はいったい……?」
「僕は山真珠を探してこんな山にまで来たんだけど、全然見つからなくって。人に尋ねた方が早いと思ったんだ。山真珠、知らない?」
少女の青い瞳には強い意志が感じられた。
「真珠!? 何言っているんだい、ここは山の中だよ!」
女性が何をいているんだこの子は。という表情をした。
「幻の真珠なんだって、ここの山にあるっていうから探しに来たんだ。フフッ。きっと素敵な真珠なんだろうね。早く僕の胸を飾りたいなぁ」
少女はここにはないものを見つめるように言う。
「知らないよ、そんなもの。担がれたんじゃないのかい」
女性が少女の言葉を否定する。
「そう、じゃぁ、あなたはいらないわ。ユベール」
「はい。アンリ様」
アンリの後ろに控えていたユベールは持っていた剣で男性を切って捨てる。
声にならない悲鳴を上げて女性は倒れた。女性の体の下から血だまりが広がる。
「みんな、逃げて!」
ツアンプが叫ぶ。
シェノグ族の女性たちは悲鳴を上げて逃げる。
逃げ遅れたツアンプともう一人をメイドたちが乱暴に拘束した。
「山真珠を知っている人が現れるまであなたたちは人質ね」
アンリと呼ばれた少女は、メイドたちに命令してツアンプたちに剣を突き付けて拘束する。
「早く、山真珠がほしいなぁー。山真珠の情報でもいいの。早くしないと人質たちで遊んじゃおうかしら」
アンリは、広場にあったベンチ代わりに置いてあった丸太にユベールにシルクのひざ掛けをかけさせ優雅に座る。
「それにしても山って嫌ねぇ。見て、こんなに靴が泥だらけ。おまけにこんな丸太に僕を直接座らせるなんて……」
靴をつん、と差し出しながらアンリは山歩きの愚痴をブツブツと言っている。
「次は柔らかなクッションをお持ちいたしましょう」
ユベールは、レースの華やかなハンカチで靴の泥を拭いながら答えた。
メイドたちはツアンプたちを後ろ手に拘束し、剣を首筋に突き付けてくる。
「……っう」
ツアンプは地面に押さえつけられながら、女性が血だまりの中で呼吸を止めていく様子を茫然と見ていた。
また、部族の大切な仲間が失われてしまう。
いつだって歪虚が現れれば、ハンターがシェノグ族を助けてくれる。
でも、犠牲は出てしまう。
ツアンプは、歪虚の非道な行いを、ハンターの手助けを、いつもいつも、見ていることしかできなった。
部族を守りたいと思っているのに、いつも部族民の命は指の隙間からこぼれるようにツアンプの前から消えていってしまうのだった。
山に出現する歪虚を退治してほしいという依頼を受けて山を捜索していたハンターたちは、今日はめぼしい成果を上げられずに村へ引き返してきた時だった。
「なにか、雰囲気がおかしくないか?」
「そういわれれば、確かに」
出発した時と違う剣呑な雰囲気に首をかしげるハンターたちの前に、シェノグ族が一人走りこんできた。
「助けてくれ、歪虚が突然村の広場に現れて人質を取っているんだ!」
去年、シェノグ族はディーナーという歪虚に生存を脅かされていた。
それをハンターたちに退治してもらって、やっと平和になったと安堵していたのに、また、彼らの生活と生業の場である山に怪しい歪虚の影が見え隠れしているという。
もう、去年のように怯えた暮らしをしたくないという部族民の思いから、再び出現した歪虚を討伐してもらうようにハンターオフィスに依頼を出したのは、つい先日のことだった。
シェノグ族の村の広場、数人の女性たちが立ち話に興じていた。話題と言えば、近頃目撃される歪虚らしい影とそれを退治しにきたハンターについてだった。
「早く安心したいわねぇ」
「ハンターの皆さんに任せておけば大丈夫ですよ」
歩いていたところを立ち話に引っ張り込まれたツアンプ・シェノグ(kz0170)は相槌を打つ。
「こう、いつまで歪虚に怯えなくちゃいけないんだろうねぇ」
「やっと、安心して暮らしていたのに、また歪虚が出たんじゃ生活もままらないよ」
「戦える人がいれば違うんだろうけどさ」
何気ない会話に、ツアンプの表情が曇る。
自分に戦う力があればいいのにと思うのはこういう時だ。
部族を守っていきたいと思うのにその力がないことにツアンプは落ち込んでしまう。
「なぁに、ツアンプちゃん。落ち込んだ顔をして!」
「そうそう、ツアンプはよくやっているよ。歪虚が出るのは誰のせいでもないしねぇ」
「毎回、ハンターオフィスまで依頼を出しに遠出してくれているんだ。歪虚のことはハンターに任せるのが一番だよ」
と、気に病んでいるツアンプをみんなではげましている時だった。
「ねぇ、山真珠って知らなぁい?」
立ち話に興じているツアンプたちに、耳慣れない声がかかった。
ツアンプが振り返ると、見慣れない美しい金髪の少女たちが立っていた。
少女はまるで、どこかの姫君のような服を身にまとっていている。
その後ろには、メイドを従えた執事の身なりの男が控えている。
「あの、あなた方はいったい……?」
「僕は山真珠を探してこんな山にまで来たんだけど、全然見つからなくって。人に尋ねた方が早いと思ったんだ。山真珠、知らない?」
少女の青い瞳には強い意志が感じられた。
「真珠!? 何言っているんだい、ここは山の中だよ!」
女性が何をいているんだこの子は。という表情をした。
「幻の真珠なんだって、ここの山にあるっていうから探しに来たんだ。フフッ。きっと素敵な真珠なんだろうね。早く僕の胸を飾りたいなぁ」
少女はここにはないものを見つめるように言う。
「知らないよ、そんなもの。担がれたんじゃないのかい」
女性が少女の言葉を否定する。
「そう、じゃぁ、あなたはいらないわ。ユベール」
「はい。アンリ様」
アンリの後ろに控えていたユベールは持っていた剣で男性を切って捨てる。
声にならない悲鳴を上げて女性は倒れた。女性の体の下から血だまりが広がる。
「みんな、逃げて!」
ツアンプが叫ぶ。
シェノグ族の女性たちは悲鳴を上げて逃げる。
逃げ遅れたツアンプともう一人をメイドたちが乱暴に拘束した。
「山真珠を知っている人が現れるまであなたたちは人質ね」
アンリと呼ばれた少女は、メイドたちに命令してツアンプたちに剣を突き付けて拘束する。
「早く、山真珠がほしいなぁー。山真珠の情報でもいいの。早くしないと人質たちで遊んじゃおうかしら」
アンリは、広場にあったベンチ代わりに置いてあった丸太にユベールにシルクのひざ掛けをかけさせ優雅に座る。
「それにしても山って嫌ねぇ。見て、こんなに靴が泥だらけ。おまけにこんな丸太に僕を直接座らせるなんて……」
靴をつん、と差し出しながらアンリは山歩きの愚痴をブツブツと言っている。
「次は柔らかなクッションをお持ちいたしましょう」
ユベールは、レースの華やかなハンカチで靴の泥を拭いながら答えた。
メイドたちはツアンプたちを後ろ手に拘束し、剣を首筋に突き付けてくる。
「……っう」
ツアンプは地面に押さえつけられながら、女性が血だまりの中で呼吸を止めていく様子を茫然と見ていた。
また、部族の大切な仲間が失われてしまう。
いつだって歪虚が現れれば、ハンターがシェノグ族を助けてくれる。
でも、犠牲は出てしまう。
ツアンプは、歪虚の非道な行いを、ハンターの手助けを、いつもいつも、見ていることしかできなった。
部族を守りたいと思っているのに、いつも部族民の命は指の隙間からこぼれるようにツアンプの前から消えていってしまうのだった。
山に出現する歪虚を退治してほしいという依頼を受けて山を捜索していたハンターたちは、今日はめぼしい成果を上げられずに村へ引き返してきた時だった。
「なにか、雰囲気がおかしくないか?」
「そういわれれば、確かに」
出発した時と違う剣呑な雰囲気に首をかしげるハンターたちの前に、シェノグ族が一人走りこんできた。
「助けてくれ、歪虚が突然村の広場に現れて人質を取っているんだ!」
解説
村の広場で、人質を取っている歪虚たちを退治して人質を救出して下さい。
PL情報
アンリ 魔術師系
怠惰の魔人。女装家。スリープクラウドに似た魔法を使ってくる。
メイドたちの後ろで座っている。
ユベール 疾影士系
怠惰の魔人。アンリの付き人。メイドたちを指揮している。
アンリを庇う行動を優先的にとる。
メイドたち。 5体
雑魔。剣で武装している。うち2体は人質を盾にする行動する。
アンリとユベールは、不利になると撤退します。
人質
ツアンプともう一人(女性)
メイドたちに剣を突き付けられながら、村の広場で人質に取られている。
※PCたちは、半日ほど山で歪虚の捜索をしていましたが、歪虚に遭遇はしませんでした。よって、山での行動ではアイテムやスキルの消費はなかったものとして扱いたいと思います。
※OP本文の出来事は、逃げたシェノグ族の女性たちから聞き取ったことにしてかまいません。
PL情報
アンリ 魔術師系
怠惰の魔人。女装家。スリープクラウドに似た魔法を使ってくる。
メイドたちの後ろで座っている。
ユベール 疾影士系
怠惰の魔人。アンリの付き人。メイドたちを指揮している。
アンリを庇う行動を優先的にとる。
メイドたち。 5体
雑魔。剣で武装している。うち2体は人質を盾にする行動する。
アンリとユベールは、不利になると撤退します。
人質
ツアンプともう一人(女性)
メイドたちに剣を突き付けられながら、村の広場で人質に取られている。
※PCたちは、半日ほど山で歪虚の捜索をしていましたが、歪虚に遭遇はしませんでした。よって、山での行動ではアイテムやスキルの消費はなかったものとして扱いたいと思います。
※OP本文の出来事は、逃げたシェノグ族の女性たちから聞き取ったことにしてかまいません。
マスターより
このお話で、ツアンプが覚醒します。覚醒するはずです。
ここ一年、ずーっと、ずーっと、ツアンプが覚醒するのかしないのか。するならどうやってするのか考え続けていました。
これまでの依頼を通してハンターを見続けてきたツアンプが、自分も大切な人を守るんだと覚悟できればいいと思います。
ここ一年、ずーっと、ずーっと、ツアンプが覚醒するのかしないのか。するならどうやってするのか考え続けていました。
これまでの依頼を通してハンターを見続けてきたツアンプが、自分も大切な人を守るんだと覚悟できればいいと思います。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/12/22 05:00
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/12/07 21:52:11 |
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救助相談所 フォル(ka6216) 鬼|10才|男性|符術師(カードマスター) |
最終発言 2017/12/09 11:35:49 |