※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。

　――クリムゾンウェストと呼ばれる世界は、惑星である。
　リアルブルー……地球と変わらず球体であり、その外側には宇宙空間が広がっていた。
　その闇の中、低軌道に浮かんでいた銀色の物体がゆっくりと降下を開始する。
　圧縮熱で赤く燃え上がりながら流星のように急降下する物体は、人造物でも生物でもない。
　未確認飛行物体――そう表現する他なかった。

「未確認飛行物体が降下を開始！　クリムゾンウェストに降りてきます！」
「クソッ、距離が遠すぎて画像が荒い……！　なんなんだありゃあ……！？」
　空へと舞い上がったサルヴァトーレ・ロッソの艦橋でダニエル・ラーゲンベック(kz0024)が舌打ちする。
『負の力による攻撃だ。歪虚だとは思うのだが……並の歪虚ではないな』
「ドラゴンスケイルを貫通して更にロッソにダメージを与える威力の攻撃だからな」
『少なくとも私……六大龍と同格の戦闘力を持つと見てよいだろう。気を引き締めよ、人間！』
　上昇するサルヴァトーレ・ロッソに、次々に光が瞬く。
　天高くから行われる爆撃の正体は、雷光によく似ていた。
「……えっ！？　多数のVOID反応を確認！　未確認飛行物体が分離しています！」
「航空戦力を出撃させろ！　相手がUFOだろうがなんだろうが、ここで食い止める！　もっと近づいてこい……ツラを拝んでやる！」

『カタパルトハッチ解放。進路クリア。ワイバーン隊、グリフォン隊、出撃どうぞ！』
「まさかこんな鉄の塊から出撃することになるなんて……いや、訓練通りにやるだけだ」
　頭を振り、シャンカラ(kz0226)は騎乗したワイバーンをカタパルトに乗せる。
　この小さな鉄の板がハッチの外へ、ワイバーンを高速で打ち出してくれると聞いていた。
「ワイバーン隊、出ます！　皆さん、僕に続いてください！」
　GOサインと共にカタパルトからワイバーンが射出される。
　赤黒く偏光した空を舞いながら上空に目を向けると、巨大な影がみるみる接近してくる。
「銀色の……あれは……なんだ？」
「隊長殿、敵が来る！　龍園じゃ見た事もない種類だ！　世界ってなァ広いな！」
　銀色の小型円盤はふわふわと飛行しつつ、ワイバーン隊に光弾を発射する。
　強欲竜とは全く異なる外見。飛行性能、攻撃能力だ。
「ダルマさん、サルヴァトーレ・ロッソに近づく敵を迎撃します！　様子を見て、大型の敵にも攻撃を仕掛けましょう！」
「敵さんの火力は高位龍クラスだ！　無理するんじゃねぇぞ！」

「敵がドンドン沸いてくるぞ！？　あの黒い……あの……虚無？　というやつ、さっきまであそこにはなかったじゃろう！？」
「たぶん、虚無の発生源を弾頭として砲撃してきているのねぇ。このままだと周りが虚無だらけになっちゃうわぁ」
　ベアトリクスの分析に仰天するナディア・ドラゴネッティ(kz0207)。
　着弾地点からは黒い空間が広がり、そこからは異形の歪虚がぞろぞろと這い出ているではないか。
「あれは……古代に出現した、シェオルとかいう歪虚か……？」
「うわぁ……あれ、かなり汚染が進んだ歪虚ねぇ。古代人や精霊の怒りや憎しみで出来てるっぽい～」
「わかるのか！？」
「ちょっぴりね。生きてるものすべて憎いって感じ。多分普通の歪虚より強いわよぉ」
　既にハンターらが防衛戦を開始しているが、シェオルはそこらの雑魔とはわけが違う。
　小型のシェオルでも対応するには複数人の覚醒者が必要なほどだ。
「……また新しい発生源が飛んでくる。撃ち落とさないと」
「CAMの立ち上げが間に合っとらんぞ！？　まずい……遺跡に直撃する……！」
　逃げようにも敵の攻撃の方が圧倒的に早く、そして攻撃範囲が広すぎて逃れられない。
　だが、砲撃は遺跡に届かなかった。
　空中にゲートが出現し、そこから一瞬でラズモネ・シャングリラが出現したからだ。
「真打登場ザマス！　……ってなんか飛んできてるザマス！？　撃ち落とすザマス！！」
　森山恭子 (kz0216)が指示するまでもなく、ラズモネ・シャングリラの対空バルカンが火を噴く。
「続けてマテリアルビーム発射ザマス！」
　副砲から閃光が放たれ、飛翔体を貫通する。撃ち落とされたオブジェクトはそのまま地上に墜落した。
「転移早々お祭り騒ぎじゃねぇか。この世界も俺を退屈させてはくれねぇようだ」
「そんな事言ってないで、さっさと甲板に出てヨルズで砲撃に参加するザマス！」
　ジェイミー・ドリスキル(kz0231)は酒瓶を懐に仕舞い、肩を竦める。
「転移直後に戦闘になるとは言ってなかったろうが……ったく、元気なオバハンだぜ」
「ジャンプマーカーの設置、早めにしておいて正解だったわねぇ」
「森山艦長！　来てくれたのか！」
　ガッツポーズを取るナディアだが、撃ち落とされた飛翔体の破片は地上に墜落。そこから歪虚を召喚し始めた。
「撃ち落としても出てくるんかーい！？」
「シャングリラから強化人間部隊が降下して対応してくれると思うけど、援軍を送りましょう」

　遺跡を目指して侵攻する歪虚とハンターが交戦を開始した頃。
「よーーーしっ！　あたしも手伝うぞーーーっ！」
　味方しかいないはずの遺跡方面から、強力な負のマテリアルを発する何者かが走ってくる。
　赤い騎士装束を身の纏った怪物の腕を持つ少女は、困惑するハンターを異常な跳躍力で飛び越えると、そのまま拳を歪虚にめり込ませた。
「うわっ、この腕すっごい力！　キモいけど戦闘には役立ってくれそう！　使えると思ったら急にカワイく見えてきたわ！」
　ただのパンチで歪虚の頭部を肉片に変えるとなると、いよいよハンターは警戒せざるを得ないが……。
「待って待って！　あたしは歪虚じゃないんだよ！　見た目こんなだし、確かに負のオーラ出まくってるけど、でも心は人間なんだって！」
　少女は両手をあげ、じりじりと近づいてくる。しかし問答を待たず、歪虚は次々に襲ってくる。
「話は後にしない？　あたしも君たちの事よくわかんないけど、あいつらと戦ってるってことは人類なんだよね？　なら、仲良くできると思うんだ！」
　少女は細身の剣でシェオル・ノドを両断しつつ、ウィンクする。
「あたしの名前はカレンデュラ！　人呼んで仇花の騎士！　見ての通り可憐な乙女だから、カレンって呼んでね！　好きな物は肉料理、趣味は昼寝、嫌いなものは不労所得、彼氏はなし！　よろしくねっ！！」

今回の作戦は非常に危険度・難易度は高く、場合によっては死亡・再起不能・全滅の可能性があり得ます。
その代わり、褒賞は価値の高いものが揃えられております。（詳しくは特設ページをご確認ください）


目的：拠点となる遺跡の防衛、歪虚の迎撃


作戦1：遺跡防衛戦（担当MS：ゆくなが）

　遺跡に迫りくる歪虚を迎撃します。
　謎の人型歪虚？　カレンデュラが共闘します。


作戦2：未確認領域突入（担当MS：のどか）

　敵の発生源となっている「虚無」内部に突入し、核となるオブジェクトを破壊します。
　内部は未知の空間となっているため、十分に警戒してください。


作戦3：未確認飛行物体迎撃（担当MS：鮎川　渓）

　宇宙から降下してきた未確認飛行物体を迎撃します。
　全編空中戦となるため、飛行能力を有さない場合は参加できません。


作戦4：スワローテイル共闘（担当MS：近藤豊）

　敵が発射してくるオブジェクトを破壊します。
　リアルブルーからの援軍となる強化人間部隊と共闘します。


備考：
　上記いずれかの一箇所を選択しての参加となります。
　分担や連携、目的設定に関しては、各選択肢ごとにPCが相談し決定する事になります。

　質問には「ナディア・ドラゴネッティ(kz0207)」が対応します。
　但し、回答は原則出発４８時間前までとし、それ以降の質問には回答できない恐れがあります。


詳細：
　各キャラクターや地形などのシナリオ情報の詳細については、下記、特設ページにて解説しております。
　http://www.wtrpg10.com/event/bt018/opening

お世話になっております。GSDの神宮寺飛鳥です。

そしてあけましておめでとうございます。
今年もファナティックブラッドは突き抜けて参りますので、よろしくお願い致します。
さて、新連動シナリオの始まりです。
ちょうどストーリーの流れに乗りやすいシナリオとなっておりますので、お誘いあわせの上参加をご検討ください。