ゲスト
(ka0000)
【転臨】ここは私達に任せて先に行け
マスター:坂上テンゼン

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
アム・シェリタ―揺籃館―- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/09/22 07:30
- リプレイ完成予定
- 2017/10/01 07:30
オープニング
「“落とします”。イスルダを、わたくしたちの手に戻しましょう」
――システィーナ王女が口にした言葉を現実のものとすべく、王国より出征した勇士達は今まさに、イスルダ島内にて激戦の最中にあった。
目指すは黒大公ベリアルの本拠地だったという『黒羊神殿』、その深部――
神殿内、進路の一つを進む王国より出発した一団は、行く手を阻む巨大な歪虚と今まさに切り結んでいた。
熊、狼、山羊、梟、狒狒……種々雑多の首を無数に持つ巨大な獣……否、もはやそれは獣を超えたモノであった。四本の脚と四本の腕を備え、複数の首から炎やガス、雷を吐き出し、または巨大な鉤爪を備えた腕を振るい、挑む戦士達を大いに傷つける。
しかしながら戦士達はこれまで幾多の歪虚を撃滅せしめてきた一騎当千の強者達である。
眼前の敵は恐るべき存在ではあったが、その攻撃に耐え、果敢に攻撃を続け……ついにその巨体を打ち倒した。
力により道を切り開く――
イスルダの奪還は、その先にある。
だがそれもここ黒羊神殿内部で無数にある戦いの一つに過ぎない。
かれらの後方に歪虚の集団が現れた。
ここで対処すれば進軍の速度を遅らせてしまう。かといって放置して進めば後先脅威になる……
一行は歩みを止めた。
「迷うことは無い!」
一行が行動を決めかねる中、その中の1人が声を上げた。
「ここは私達に任せて先に行け!!!」
声の主は、へザー・スクロヴェーニ(kz0061)。
「ここは私と『愉愚泥羅』が引き受ける!
君達は先に行け!」
幸いそこは少数の人数で進行を阻止できる地形だった。
へザーの言葉に勇士達は、
あるものは無事を祈り、あるものは敬礼し――
黒羊神殿の奥へと進んでいった。
「さて……修行の成果を見せるぞ、皆!」
へザーは彼女とともに残った、ギルド『愉愚泥羅』の面々に呼びかける。
「ああ、ヘッド!」
「あの日々を――」
「無駄にしていいわきゃないからな」
「我々の力、見せてやろうぞ!」
口々に応える仲間達……フロッグ、アハズヤ、ヤーグ、閃姫。
他のメンバーも頷く。
歪虚はもうすぐそこまで迫っていた。
「行くぞ! 王女殿下の為に!」
――そして戦いは始まった。
ヴィオラとプラトニスの指導のもと、夏に修行の日々を過ごした愉愚泥羅……
その集大成と言わんばかりに大挙する歪虚達を屠っていく。
「ヴィオラは教えてくれた……
日々の鍛錬こそが事を為すと!」
へザーは敵の攻撃を避けつつクローを繰り出す。
その一撃は夏を経て、各段に鋭さを増していた。
へザーだけではない。
「受けやがれ! ファイヤスローワー!」
機導師フロッグは巨大な魔導機械より吹き出す炎で歪虚を焼き払い――
「ヴィオラやプラトニスと比べりゃ……
ぜんぜん怖くないぜ」
「セッセェェェェェイ!」
「はっはっはァ! これぞ戦略よ!」
ヤーグ達闘狩人も的確な防御と反撃で敵をいなし――
「わらわは感じる……あのハンター達との戦いで己が高まったことを!」
猟撃士・閃姫は弓矢を持って敵を射抜き、また敵の行動を阻害し――
「――それだけじゃない。
私達は大勢に支えられて立っている……王女様、王国のみんな、ハンターの仲間達」
聖導師アハズヤは後衛で味方の回復、支援を行いつつも状況に応じて射撃を行い――
「世界を滅ぼす巨悪であろうと、人の『繋がりの力』――決して滅ぼすことはできないぞ!」
魔術師の男が雷で一気に複数の敵を葬り去る。
嗚呼、歪虚達は見たかもしれない。
かれらの背後に立つ、
幾千、幾万の『人』の姿を。
だが――
「クックックッ……『繋がり』が力などと……都合のいい妄想に過ぎないのだよ」
新たに歪虚の一団が現れた。それを率いる、鎧を纏った騎馬の男――鉄色の肌と青銅色の癖毛が悪趣味な金属工芸を思わせる――が不適に笑う。
「イスルダを落とす、か?
傲慢とは、我々よりお前達に相応しい言葉であるな」
その歪虚は嘲笑する。
「お前達には何も為せん。屈辱にまみれて死んで頂こう。
……やれ!」
そして、歪虚はへザー達に攻撃を開始した。
へザー達はなおも戦ったが、歪虚は倒しても倒しても次々と襲いかかって来る。
「へザー。このままでは不味い」
後方からアハズヤが告げた。
「皆、頑張るんだ! あの修行の日々は何のためだ!?」
へザーは戦いながらも味方を鼓舞する。
「ああ……だがこれはちょっと、プラトニスでも想定外かもな」
「やっぱり俺達にゃあ……ハードルが高かったかねぇ……」
ヤーグ、フロッグも口にする。悲観しているというよりは、客観的な事実を述べたに近い。
「だが、ここからでは退くに退けぬな」
閃姫の言葉。へザーは返答に詰まった。
(私は諦めないぞ! 最後まで王女殿下の為に戦う!
だが……これまでなのか……?)
へザーは思う。言葉に出さなかったのがせめてもの強がりだった。
(エリオット……ダンテ……お前達は最後まで戦い抜けよ……
ハンターの皆、必ず勝ってくれ……
王女殿下………………申し訳ありません………………)
次第にその心は諦めに傾いていく。
(ん……待て。あれは?)
しかし、次の瞬間、へザーはあるものを見た。
それは、諦めの気持ちを一気に吹っ飛ばし、再び希望の火を心に灯した――。
(あれは……!)
――システィーナ王女が口にした言葉を現実のものとすべく、王国より出征した勇士達は今まさに、イスルダ島内にて激戦の最中にあった。
目指すは黒大公ベリアルの本拠地だったという『黒羊神殿』、その深部――
神殿内、進路の一つを進む王国より出発した一団は、行く手を阻む巨大な歪虚と今まさに切り結んでいた。
熊、狼、山羊、梟、狒狒……種々雑多の首を無数に持つ巨大な獣……否、もはやそれは獣を超えたモノであった。四本の脚と四本の腕を備え、複数の首から炎やガス、雷を吐き出し、または巨大な鉤爪を備えた腕を振るい、挑む戦士達を大いに傷つける。
しかしながら戦士達はこれまで幾多の歪虚を撃滅せしめてきた一騎当千の強者達である。
眼前の敵は恐るべき存在ではあったが、その攻撃に耐え、果敢に攻撃を続け……ついにその巨体を打ち倒した。
力により道を切り開く――
イスルダの奪還は、その先にある。
だがそれもここ黒羊神殿内部で無数にある戦いの一つに過ぎない。
かれらの後方に歪虚の集団が現れた。
ここで対処すれば進軍の速度を遅らせてしまう。かといって放置して進めば後先脅威になる……
一行は歩みを止めた。
「迷うことは無い!」
一行が行動を決めかねる中、その中の1人が声を上げた。
「ここは私達に任せて先に行け!!!」
声の主は、へザー・スクロヴェーニ(kz0061)。
「ここは私と『愉愚泥羅』が引き受ける!
君達は先に行け!」
幸いそこは少数の人数で進行を阻止できる地形だった。
へザーの言葉に勇士達は、
あるものは無事を祈り、あるものは敬礼し――
黒羊神殿の奥へと進んでいった。
「さて……修行の成果を見せるぞ、皆!」
へザーは彼女とともに残った、ギルド『愉愚泥羅』の面々に呼びかける。
「ああ、ヘッド!」
「あの日々を――」
「無駄にしていいわきゃないからな」
「我々の力、見せてやろうぞ!」
口々に応える仲間達……フロッグ、アハズヤ、ヤーグ、閃姫。
他のメンバーも頷く。
歪虚はもうすぐそこまで迫っていた。
「行くぞ! 王女殿下の為に!」
――そして戦いは始まった。
ヴィオラとプラトニスの指導のもと、夏に修行の日々を過ごした愉愚泥羅……
その集大成と言わんばかりに大挙する歪虚達を屠っていく。
「ヴィオラは教えてくれた……
日々の鍛錬こそが事を為すと!」
へザーは敵の攻撃を避けつつクローを繰り出す。
その一撃は夏を経て、各段に鋭さを増していた。
へザーだけではない。
「受けやがれ! ファイヤスローワー!」
機導師フロッグは巨大な魔導機械より吹き出す炎で歪虚を焼き払い――
「ヴィオラやプラトニスと比べりゃ……
ぜんぜん怖くないぜ」
「セッセェェェェェイ!」
「はっはっはァ! これぞ戦略よ!」
ヤーグ達闘狩人も的確な防御と反撃で敵をいなし――
「わらわは感じる……あのハンター達との戦いで己が高まったことを!」
猟撃士・閃姫は弓矢を持って敵を射抜き、また敵の行動を阻害し――
「――それだけじゃない。
私達は大勢に支えられて立っている……王女様、王国のみんな、ハンターの仲間達」
聖導師アハズヤは後衛で味方の回復、支援を行いつつも状況に応じて射撃を行い――
「世界を滅ぼす巨悪であろうと、人の『繋がりの力』――決して滅ぼすことはできないぞ!」
魔術師の男が雷で一気に複数の敵を葬り去る。
嗚呼、歪虚達は見たかもしれない。
かれらの背後に立つ、
幾千、幾万の『人』の姿を。
だが――
「クックックッ……『繋がり』が力などと……都合のいい妄想に過ぎないのだよ」
新たに歪虚の一団が現れた。それを率いる、鎧を纏った騎馬の男――鉄色の肌と青銅色の癖毛が悪趣味な金属工芸を思わせる――が不適に笑う。
「イスルダを落とす、か?
傲慢とは、我々よりお前達に相応しい言葉であるな」
その歪虚は嘲笑する。
「お前達には何も為せん。屈辱にまみれて死んで頂こう。
……やれ!」
そして、歪虚はへザー達に攻撃を開始した。
へザー達はなおも戦ったが、歪虚は倒しても倒しても次々と襲いかかって来る。
「へザー。このままでは不味い」
後方からアハズヤが告げた。
「皆、頑張るんだ! あの修行の日々は何のためだ!?」
へザーは戦いながらも味方を鼓舞する。
「ああ……だがこれはちょっと、プラトニスでも想定外かもな」
「やっぱり俺達にゃあ……ハードルが高かったかねぇ……」
ヤーグ、フロッグも口にする。悲観しているというよりは、客観的な事実を述べたに近い。
「だが、ここからでは退くに退けぬな」
閃姫の言葉。へザーは返答に詰まった。
(私は諦めないぞ! 最後まで王女殿下の為に戦う!
だが……これまでなのか……?)
へザーは思う。言葉に出さなかったのがせめてもの強がりだった。
(エリオット……ダンテ……お前達は最後まで戦い抜けよ……
ハンターの皆、必ず勝ってくれ……
王女殿下………………申し訳ありません………………)
次第にその心は諦めに傾いていく。
(ん……待て。あれは?)
しかし、次の瞬間、へザーはあるものを見た。
それは、諦めの気持ちを一気に吹っ飛ばし、再び希望の火を心に灯した――。
(あれは……!)
解説
●状況
黒羊神殿奥へと進む味方への追撃を防ぐため、へザー達が歪虚と交戦中
PC達はその最中、援軍として現れた
●目的
・カッコよく登場せよ!
・へザー達を救え!
・敵の進軍を食い止めよ!
●味方戦力
へザー他
闘狩人4、猟撃士2、機導師1、魔術師1、聖導師1
いずれもダメージを負っており、スキルも使い果たしている
●敵戦力
数は不明だが多数。
種類は大きく分けて傲慢、憤怒の二種
傲慢は人型、剣などの白兵武器と弓矢による遠距離武器を使うものあり
覚醒者と似たスキルを使う者もいる
憤怒は獣メイン
爪・牙など肉体を使う攻撃の他、火・ガスを吐くなど多彩
飛行能力を持つものもいる
サイズ1と2がいる 大半は知能が低い
・敵は7ターン耐えれば撤退する。
全滅させる必要はない。
・敵本拠地なので、援軍の可能性あり
・全滅させようとする者と突破を図る者がいる
・開始時点で敵はPCに気づいておらず、先制攻撃が可能
●大まかな位置関係
へザー達
↑(交戦中)
歪虚
↑
(この間30スクエア)
↓
PC
へザー達のいる通路は幅4スクエアだが、それ以外(PC達のスタート地点~歪虚の初期位置まで)は十分な広さがあるものとする
進路奥からの敵は確認されない
黒羊神殿奥へと進む味方への追撃を防ぐため、へザー達が歪虚と交戦中
PC達はその最中、援軍として現れた
●目的
・カッコよく登場せよ!
・へザー達を救え!
・敵の進軍を食い止めよ!
●味方戦力
へザー他
闘狩人4、猟撃士2、機導師1、魔術師1、聖導師1
いずれもダメージを負っており、スキルも使い果たしている
●敵戦力
数は不明だが多数。
種類は大きく分けて傲慢、憤怒の二種
傲慢は人型、剣などの白兵武器と弓矢による遠距離武器を使うものあり
覚醒者と似たスキルを使う者もいる
憤怒は獣メイン
爪・牙など肉体を使う攻撃の他、火・ガスを吐くなど多彩
飛行能力を持つものもいる
サイズ1と2がいる 大半は知能が低い
・敵は7ターン耐えれば撤退する。
全滅させる必要はない。
・敵本拠地なので、援軍の可能性あり
・全滅させようとする者と突破を図る者がいる
・開始時点で敵はPCに気づいておらず、先制攻撃が可能
●大まかな位置関係
へザー達
↑(交戦中)
歪虚
↑
(この間30スクエア)
↓
PC
へザー達のいる通路は幅4スクエアだが、それ以外(PC達のスタート地点~歪虚の初期位置まで)は十分な広さがあるものとする
進路奥からの敵は確認されない
マスターより
坂上テンゼンに候。
クライマックス直前で見せ場を得る脇役達。
そんな感じでお送りします。
そしてPCの皆さんは「仲間の危機に颯爽と現れて助ける」役どころ……。
カッコよくキメて下さい! それが全てです。
ヘザーも歪虚の指揮官も、リアクションを頑張りますので。
よろしくお願いします!
なお、OP中で語られている修行の日々については「【繭国】ヘザーの戦乙女チャレンジ!」にて語られています。
無論、そちらに参加してなくとも今回参加していただくことに何の問題もありません。
クライマックス直前で見せ場を得る脇役達。
そんな感じでお送りします。
そしてPCの皆さんは「仲間の危機に颯爽と現れて助ける」役どころ……。
カッコよくキメて下さい! それが全てです。
ヘザーも歪虚の指揮官も、リアクションを頑張りますので。
よろしくお願いします!
なお、OP中で語られている修行の日々については「【繭国】ヘザーの戦乙女チャレンジ!」にて語られています。
無論、そちらに参加してなくとも今回参加していただくことに何の問題もありません。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/09/28 22:31
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
作戦相談 ルドルフ・デネボラ(ka3749) 人間(リアルブルー)|18才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/09/21 21:13:47 |
|
![]() |
質問卓 未悠(ka3199) 人間(リアルブルー)|21才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2017/09/20 23:10:53 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/09/17 18:53:35 |